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2012.03.11発 ケニア・タンザニア5大公園 14日間 後編

さて、セレンゲティ国立公園を後にして、タンザニア3番目の国立公園へ向かいます。再び、ンゴロンゴロ自然保護区を通り抜けて向かうのは『タランギレ国立公園』。ほぼ完璧に舗装された道路をひたすら走ります。途中でおやつ代わりに名物のレッドバナナを食べながら、またひたすら走ります。

半日走って、ようやく『タランギレ国立公園』に到着しました。ここはバオバブの樹とゾウで有名な国立公園です。この時期、バオバブの樹は見事に緑の葉に覆われ、何となくバオバブと聞くと想像してしまう、あの根っこが逆さまに生えているような枝ぶりだけの状態とは、大きく見た目が異なります。巨大なブロッコリーみたいでした。

タランギレでは、もうひたすらゾウとバオバブ。行けども行けどもゾウとバオバブでした。どちらも「これぞ、アフリカ!」らしさを感じさせる風景です。

殆どゾウとバオバブでしたが、勿論他にもたくさん動物はいます。可愛らしかったのは、ディクディクの家族。シャイなので、すぐに草むらに隠れてしまいます。

セレンゲティで、ひたすら広大な大平原と多様な動物相を見た後ですので、動物よりも緑溢れるバオバブ林に心惹かれてしまいます。セレンゲティのように、走っても走ってもサバンナが広がる光景も魅力的ですが、サバンナから丘陵地帯、河を越えて、灌木の林や、バオバブばかりが密集している森など、とても地形の変化に富み、ただドライブしているだけでも飽きの来ない、なかなか味わい深い、いぶし銀の魅力がある場所でした。『タランギレ国立公園』、お奨めです。

タランギレを後にした一行は、ひたすら道を北上します。再び国境を越えて「ただいま、ケニア」。首都ナイロビで1泊休憩をした後は、いよいよこの旅の最終目的地・『マサイマラ国立保護区』へと向かいます。ナイロビから約6時間、走りに走ってマサイマラに到着した我々を出迎えてくれたのは、サバンナの夕焼けと、日暮れにたそがれるライオン。ああ、何というかもう、アフリカですな。

マサイマラ国立保護区の本番は何と言っても7~9月の夏。本来であれば、3月のこの時期は大雨期の始まりと言う事もあって、正直なところ動物観察には最適な時期とはいえないのですが、3泊4日の滞在中は、1度も雨に降られる事もなく、快適に過ごす事ができました。ですが、1度も雨が降らなかったというのは、地球全体の温暖化の影響でしょうか、ちょっとずつマサイマラの気候にも変化がみられているようです。アフリカのサバンナというと「ひたすら暑い」と思っていらっしゃる方も多いですが、マサイマラは標高が約1,600m、日本でいうと富士山の御殿場口五合目より高いので、朝晩はフリースが必要なくらい冷え込みます。昼間は30度を超えるほど暑くなりますが、乾燥した気候ですので、気温が高いというよりは、日射しが強いというくらいの感じです。お弁当を持っての終日サファリも、天気が良かったのでとても気持ちよく過ごす事ができました。

マサイマラでは、何と言ってもライオン。新婚旅行中のカップルにも出会いました。よくよく近くで見ると、いくら同種とはいえ、ネコみたいというのは言いすぎでした…。恐ろしげな顔をしております。

丘の上のチーターも、立ち振る舞いをよくよく観察すると、やっぱりネコみたいというのは言い過ぎかも。サバンナのスピードキングは、ライオンとはまた異なる恐ろしげな雰囲気を携えています。

マサイマラでの3泊4日、さすがに5つめの国立公園と言う事もあって、そろそろ皆さんお腹いっぱいかと思いきや、今までの4つの公園ではついに出会うことの出来なかったカバやヒョウにも出会えて、きちんと旅の締めくくりをしてくれました。2週間で、ケニア・タンザニア2ヶ国・計5つの国立公園を廻るというのは、スケジュール表だけを眺めているとずいぶん駆け足の印象を受けますが、ハイライトとなるべきところでは、たっぷりと3泊4日ずつ、そして長距離の移動では、必ずルート上で立ち寄れる国立公園や街で1泊、実際に旅して頂けると、訪問する場所だけでなく、その順番が絶妙に組まれている事を実感して頂けるのではないかと思います。是非、実際に訪れて体感してみて下さい!
これから、7~9月と乾期に向かうに従って、マサイマラもいよいよシーズン本番を迎えます。期間の長い旅行ではありますが、是非アフリカ・サファリ旅行が初めての方にこそ、お奨めのツアーです。せっかくのサファリ旅行、是非お腹いっぱいに楽しみましょう。
ケニア・タンザニア・5大公園 15日間
そういえば、サファリ最終日の夕暮れ時にえらい美人にも会いました。でも、名前はヘビクイワシ、恐ろしげな名前です。颯爽と歩く姿はべっぴんさんなのに…。

生野

道祖神