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2012.03.11発 ケニア・タンザニア5大公園 14日間 前編

3月も中ごろ、ケニアとタンザニアの2ヶ国へ行ってきました。2週間で5つの国立公園・保護区を廻るツアー、ちょっと欲張りな内容ですが、それぞれに個性豊かな野生のパラダイス群は、今回もまた、それぞれに異なった顔を見せてくれました。
ケニア行きと言えばおなじみ、ドバイ経由のエミレーツ航空で、まずはケニアの首都・大都市ナイロビへと飛行機は降り立ちました。空港を一歩出ると、射抜かれるような直射日光!燦々と輝く太陽と、乾いた空気を胸の奥に吸い込むと、いよいよケニアにやって来たぞと実感が湧きます。今回はどんな野生の姿に出会えるのか、胸が高鳴るところですが、まずはナイロビにて長旅の疲れを癒します。
街中の素敵なホテルでゆっくりと夜を明かした後は、いよいよサファリに出発です。まずは第一の公園、『アンボセリ国立公園』。こちら山とゾウのセットで有名ですね。
アフリカで山といえば…、もちろんご存知、大陸最高峰!の『キリマンジャロ』です。

さて、まずは1つめの国立公園ですので軽い肩慣らし気分。キリマンジャロに見下ろされながら、動物探しです。あまりにも晴れ渡った空の下だからでしょうか、肉食動物達はすっかりどこかに隠れてしまい、草食動物達の姿と、後はゾウ、ゾウ、ゾウ、ゾウ…。

アンボセリでは、マサイさん達の村も訪問。マサイジャンプでお出迎え。伝統スタイルの泥と牛糞の家“マニャッタ”や、火起こしをする様子なども見せてもらいます。帰り際にはマサイお土産のショッピング攻勢。なかなかに商魂逞しいところはご愛嬌です。

アンボセリ国立公園を後にした我々一行は、どんどんケニアを南下します。アスファルトの舗装道路も道が広くて気持ちいいなあ、と風に当たっているとケニア/タンザニアの国境に到着。そうです、早くも2ヶ国目のタンザニアへ。「また戻ってくるよー、ケニア。」
タンザニアに入国後は車を乗り換え、再び、どんどんどんどん走ります。ひたすら舗装道路を走り続けて到着しました、第二の公園、正確には国立公園ではありません。『ンゴロンゴロ自然保護区』です。マサイさんの言葉で「大きな穴」という意味があります。

ここでの醍醐味はクレーターサファリ。こんな時こそ、4WDの真骨頂、クレーターの縁からガリガリと高さ約500mを駆け降ります。ンゴロンゴロ内のカルデラ(火口原)は野生動物達の箱庭。唯一、クロサイが自然の状態で観察できる貴重な所です。クロサイの姿は見つけたものの、あまりにも距離が遠く、残念でした。ンゴロンゴロ自然保護区は、標高が2,400mもあるので、夜は非常に冷え込みます。夕食後に部屋へ戻ると、ベッドの中には湯たんぽがセットされていました。嬉しい気づかい。

ンゴロンゴロ自然保護区を後にして、いよいよ今回の旅のメインイベントでもあります、『セレンゲティ国立公園』へと向かいます。その前にちょっと寄り道、オルドバイ峡谷へ。
ここは、175万年前の人類の祖先ではないかと言われるアウストラロピテクスの骨が発掘され、一躍世界の注目を浴びた場所です。小さな博物館も併設されていて、数々の出土品などが年代順に並べられています。

いよいよ、『セレンゲティ国立公園』です。アフリカで最もよく知られた公園の1つ。陳腐過ぎる言葉ですが、まさに『野生の王国』を地で行く場所です。1981年には、ユネスコの世界遺産(自然遺産)にも登録されています。まあ、とにかく広い。ナイロビに降り立ってから、わりと駆け足でやって来た今回の旅ですが、セレンゲティでは3泊4日、のんびり滞在します。

セレンゲティには数多くの種類の動物が、推定300万頭はいると言われていますが、ここでの主役はライオンでもゾウでもありません。ヌーです。サバンナに1頭だけポツンといる姿を見ると、思わずカメラを閉まってしまうぐらい地味な動物ですが(失礼)、セレンゲティでは見渡す限りのヌー、ヌー、ヌー。圧巻です。
お隣、ケニアへ地続きになっている『マサイマラ国立保護区』との間で知られる「ヌーの大移動」はあまりにも有名ですが、この3月は、ちょうど我々が滞在しているセレンゲティ南部に群れがいた為、大平原を埋め尽くすヌーの大群に出会う事が出来ました。これから数ヶ月をかけて北上し、夏頃にはマサイマラ方面へと群れは向かいます。長旅お気をつけて。

そんなに急ぐ旅でも無いでしょうに。
ヌーと来たらもう、ひたすら走る。走る。走る。走る。

セレンゲティの主役はヌーだと言いましたが、そうは言ってもサバンナの主役と言えば、この人達。やっぱり百獣の王ライオンが見たい。
でも、木に登ってるとネコみたい。

ライオンだけではありません。チ―タ―も近くまで寄って来てくれました。
車の間を歩く姿は、やっぱりネコみたい。

ネコ科の人達ばかりではありません。もちろん、この人達もサバンナになくてはなりません。
ゾウ、キリン、インパラ、もろもろ…。
もちろん、敏腕ドライバーさんと馬力溢れるサファリカー。
大満足のセレンゲティ・サファリを終えて、残る国立公園は後2ヶ所です。

後編へつづく
生野

道祖神