国立民族学博物館にて特別展「マダガスカル霧の森のくらし」が開催されています。
マダガスカル中央高地の森林地帯で独自の木造建築技術、木彫りの芸術を発展させユネスコ無形文化遺産に登録されているザフィマニリの人たちの生活文化を取り上げています。
今回この特別展の実行委員長をされている飯田卓さんに(国立民族学博物館准教授)直接お話をお伺いする機会をいただきました。
飯田さんのお話はマダガスカルはどこにあるかというお話から始まり、マダガスカルの人、文化のルーツ、そしてザフィマニリがなぜユニークなのかというお話へと続きました。展示されているザフィマニリの民家の壁に刻まれている精巧な木彫りに目を奪われながらお話を聞いていると、ザフィマニリの価値はこの彫刻作品自体の質にあるのではなく、上手い下手に係らず誰もが真似をできて継承できるデザインであり技術であることが無形文化遺産として評価されているというお話でした。芸術作品としてではなく、生活に根差した、日々の生活を豊かにするアートというものがとても魅力的だと感じました。見ていると自分も作ってみたくなる、そういう元気をもらいました。
午後はみんぱく映画会に参加し亀井岳監督の「ギターマダガスカル」を鑑賞しました。
真冬のモンゴルを舞台にした前作「チャンドマニ」で自然と共生する伝統音楽を描いた亀井岳監督の新作ですが、本作では、マダガスカルで活躍するギタリスト4名それぞれの故郷への旅を追い、生活に深く根ざしたマダガスカル音楽を紹介しています。音楽ってこんなに人を活き活きとさせてくれるものなのかということを思い出させてくれる映画です。
「ギターマダガスカル」公式サイト
ご参加いただいた皆様、飯田卓さん、亀井監督、どうも有難うございました。
特別展は6月11日(火)まで開催されています。ご興味のある方はぜひお越しください。