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2017.2.15発 山形豪さんと行く 2月のタンザニア・ンドゥトゥ 写真撮影ツアー 12日間

2月15日から26日まで、セレンゲティ平原南部にあるンドゥトゥへの野生動物撮影ツアーをガイドさせていただいた。日程はンゴロンゴロ・クレーターで2泊、ンドゥトゥで5泊、タランギレ国立公園で1泊というもので、実に多くの動物たちの、様々な場面を撮ることができた。
まず訪れたのはンゴロンゴロ・クレーター。ここはどの季節に行っても絶対に多くの動物がいる。ライオン、ゾウ、クロサイ、バッファロー、カバなどなど、チーターとヒョウ以外の主だった大型哺乳類を一気に見ることができる素晴らしい場所だ。また、2月は鳥たちにとっても繁殖期であるため活性が高くて楽しい。

ンゴロンゴロ・クレーター

ライオンの親子

寝転がるライオンを撮影中

卵を守るクロハゲリ

のんびり草を食むシマウマ

喉を膨らませ、メスを呼ぶアフリカオオノガン

クロサイ

ンゴロンゴロ・セレナロッジの部屋

緑豊かなンゴロンゴロ

クレーターには大きなゾウも多い

巣作りをするミミヒダハゲワシのペア

車の脇までやってきたオスライオン

ライオンを避けるブチハイエナ

くつろぐカバ

クレーターでの昼食

ドライバーのジェレミア

カンムリヅル

セネガルショウビン

ンドゥトゥは、セレンゲティ大平原の南部に位置する湖で、雨季にあたる2月に、大移動の途中でヌーたちが一斉に出産するエリアだ。草食獣の出産に合わせてライオンやチーターなどの肉食獣も子育てをすることから、この時期のンドゥトゥでは肉食獣の捕食行動や、子供の姿を目にする可能性も高い。実際、今回の旅では生後数日のライオンの赤ちゃんを見るという幸運に恵まれた。
さらに、動物の撮影をする上で、ンドゥトゥには大きな魅力がある。それは車の移動範囲が道路に限定されないという点だ。広大な平原を縦横無尽に走り回り、チーターなどを探すことができるのだ。そのおかげで今回、子連れの母親も含め、10頭以上のチーターに出会い、獲物を捕らえるには至らなかったものの、チェイスも3回見ることができた。


アカシアを食べるキリン
まるで乾季のような平原

獲物を食べるチーター

餌を巡って争うミミヒダハゲワシ

水を飲むチーター

チーターと目が合う

生後数日のライオンの赤ちゃん

メスライオンの目

じゃれる若いチーター

ジャッカルを追いかけるチーター

ただし、タンザニア北部は昨年来の旱魃の影響で、我々がタンザニア入りした時点では雨がほとんど降っていなかった。ンドゥトゥ到着初日の光景は、まるで乾季の最中のような有様で、そのためヌーの大群は影も形もなかった。そこで2月22日にはセレンゲティ国立公園のセロネラまで足を伸ばした。目的はヌーの群れの位置を確認すること、そしてヒョウを探すこと。ヌーたちはセロネラとンドゥトゥのおよそ中間にあるシンバ・コピーと呼ばれる岩場のあたりにいた。そしてセロネラ谷では、首尾よくヒョウの姿を拝むことに成功した。
シンバ・コビー周辺のヌーとシマウマ

ジャンプするヒョウ

皆ヒョウを撮るのに夢中

何かを見つめるヒョウ

ヌーを食べるライオン

天気は22日夕方から一気に雨模様となり、23日の朝、ンドゥトゥ周辺では凄まじい大雨が降った。ゲームドライブに出た我々はこの日、3回も泥にスタックしたが、この雨のおかげで、それまで土と枯れ草しかなかった大地が辺り一面の緑へと変貌した。それに伴い、シンバ・コピー付近にいたヌーたちが一斉に南下し、最終日、我々がンドゥトゥを去る日には幾つもの群れがやってきた。ンドゥトゥ湖にも水が張り、それまで一羽もいなかったフラミンゴまでが姿を現していた。そのような劇的な変化を目撃できたのは幸運だったが、近年、気候変動の影響がアフリカのこの地域でも顕著になっており、これまでの季節性がどんどん失われているのは間違いない。
大雨でぬかるみにスタックした車

ンドゥトゥ・サファリロッジの部屋

ロッジのマスコット、ジェネット

緑になった平原と南下してきたヌー

最終日を過ごしたタランギレ国立公園は、そこかしこにそびえるバオバブの巨木と、数多く生息するゾウで有名な場所だ。個人的には部屋のすぐ近くの木で巣作りをしていたボタンインコと、ロッジのテラスから見た朝もやの中のサバンナがとても印象的だった。
タランギレ国立公園のバオバブとゾウ

木のうろに巣を作るキエリボタンインコ

ロッジのテラスから見た朝もやの中のサバンナ

山形豪

道祖神