4年ぶりにナイジェリアの添乗に行かせて頂きました。4年前は、陸路で隣国のベナンから入国し、ナイジェリアのラゴスで半日観光して、翌日にはラゴスから帰国の途につくだけでした。しかしそれでも入国時、道中、そして出国時の空港の至る所で、賄賂を要求する役人たちと交渉することに疲れ果てた記憶があり、今回も相当の覚悟をしてナイジェリアに行きました。
ところが、4年前とは雲泥の差。車での移動途中一度も警官に止められることなく、空港も2年前に改修されてチェックイン、出国審査、セキュリティチェックも整然とスムーズに進み、賄賂を要求されることもなく終えることができました。また、ナイジェリアの地元の方々も、車窓から目が合うと笑顔で手を振ってくれ、フェスティバルやマーケットでも「写真を一緒に撮ろう!」「これ食べませんか?」と超フレンドリーで、更に他アフリカ諸国と比べて、「物をくれ」とか「中国人」とか言われることも少なく、ナイジェリアに対しての私の評価は大きく変わりました。役人、地元の人々を見ていると、ナイジェリアも良き方向に動いているのだと実感しました。
アフリカ最大の人口を誇る超多民族国家ナイジェリア・・・そして3大民族の一つであるヨルバの人々が聖なる森として崇めユネスコ世界遺産にも登録されている「オショボの森」で、世界中からヨルバの神々を信仰する人々が集まる年に一度8月に行われる一大フェスティバルに是非お越し下さい。
ラゴスで1泊した翌日は、ヨルバ語で「岩の下」を意味するアベオクタの街へ。まずは巨大な岩「オルモ岩」に登り、アベオクタの町並みを見ます。巨岩の周囲には3つの神殿があり、ブードゥ教のオリシャ神の像が祀られており、国内他地域に暮らすヨルバの人々も多く訪れる観光地です。
アベオクタは、伝統的藍染(アディレ)が有名な街です。地元庶民向けのイトク・マーケットで、藍染の布を購入し、続いて呪術のコーナへ。
アベオクタの街で1泊した翌日は、旅のハイライト、オショボに移動します。移動途中の風景も楽しみの一つです。
ツアー5日目は、終日「オショボの森」で開催されるオシュン・フェスティバルに参加します。「オショボの森」は、2005年に文化遺産としてユネスコの世界遺産にも登録されています。森の奥には社があり、最奥部には聖なる河が流れ、その河辺には豊穣の女神「オシュン」の石像が両手を広げて佇んでいます。毎年8月には、この聖なる河の水を汲みに世界中からヨルバの神々を信仰する大勢の人たちが集まります。
各地から集まる王族や神官たち、そして訪れたヨルバの人たちの出で立ちも興味深々です。
警察官、セキュリティの人たちも仕事しながらも楽しそうですね。
そして王様の入退場は会場が緊張と歓迎に包まれます。
会場の隣を流れる聖なる河の河辺には豊穣の女神「オシュン」の石像が両手を広げて佇んでいます。そして白装束の巫女たちが奉納しています。
また「オショボの森」には、2009年に93歳で亡くなったオーストリー人の女性彫刻家スーザンさんの作品がいくつも置かれています。ヨルバの文化に心を奪われ、やがて巫女として儀式にも参加し、ヨルバ人の芸術家と一緒にヨルバの信仰・儀式などを再活性化し、たくさんの神々を象徴する彫刻や社を創り出した女性です。
最後に今回食べました地元料理の一部紹介です。
今年も8月に同ツアーが予定されています。地元の方々、そして日本とは全く違った文化との触れ合いを体験されたい方には、是非お勧めします。またナイジェリアというと赤道直下で暑いというイメージだと思いますが、8月は平均気温が最高28度位と日本の8月と比較するとずっと過ごしやすい気候です。是非、お越し下さい!お待ちしています。
◆ナイジェリア オショボの祭りとヨルバランド訪問 8日間
写真提供:山内 理香子 様
藤井 千江美