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2023.08.18発 サファリガイド加藤直邦さんと行くベストシーズンのマサイ・マラ 10日間

ケニア・サファリガイドの加藤です。8月はマサイ・マラ国立保護区でキャンプサファリをおこなってきました。以前は毎年訪問していたオルケリキャンプ場へ行くのは3年ぶりです。キャンプ場はコロナ禍でずっとクローズしていたそうですが、私たちのために2か月前から準備して、再開できるようにしてくれたと聞いていました。

不安と期待を胸に訪れると、敷地を囲んでいた柵は無残にもゾウに破壊されたままになっていましたが、中のキャンプ場は以前と変わらず整備されていました。キャンプ場を管理するマサイの皆さんも変わらず元気でした。おかげで5日間の滞在中は24時間体制で守ってもらい、安心で快適なキャンプ生活をすることができました。

キャンプ場を覗きに来たキリン

季節は乾季ですが、例年ですとマサイ・マラはよく雨が降り、そのおかげでタンザニアからヌーが大移動して来ます。しかし私たちの滞在中はほとんど雨が降らず、サファリドライブへ出かけると保護区のサバンナはかなり乾燥した風景が広がっていました。

日中の陽ざしを避けてライオンたちはブッシュの中に隠れてしまい、探すのに苦労します。広い保護区ですが肉食獣のいるところはサファリカーの渋滞が起きてしまいます。そこでレンジャーを乗せたパトロールカーが交通整備をしたり、道から外れて肉食獣へアプローチする車を取り締まったりしていたのが印象的でした。

私たちは何度かお弁当を持ってサファリドライブへ出かけ、運良くチーターやヒョウ、それに個体数の少ないクロサイも観察することができました。

ブッシュで寝ているライオン
ライオン渋滞
丘の上にいたクロサイ
日中堂々と歩くヒョウ

マサイの人たちと一緒にキャンプ場の周りや、周辺の山をトレッキングしました。野生動物はそれほど近くまで寄ることはできませんが、同じ地面に立って観察するのは一味違います。車では通り過ぎてしまう動物の足跡や糞などのフィールドサインを調べると、動物たちがどうやってサバンナで生活しているかを知ることができます。また、マサイの人たちが実際に使っている薬草や食べられる木の実を味見することができるので、彼らのサバンナでの文化や、野生動物との共存について深く学ぶことができます。

マサイの人とハイキング
ライオンが吐き出した毛玉
マサイ村でお土産購入

連泊したオルケリキャンプ場は、私たちの貸し切りだったのでとてもリラックスできました。本当にシンプルなキャンプ場で電灯も必要最小限です。Wi-Fi環境もないので、日常の電子音から逃れたい日本人のデジタルデトックスする場所としては最適ではないでしょうか。今回は天気が良かったので毎日素敵な朝陽と夕陽を眺めることができました。夜には焚き火を囲みながら雑談し、ハイエナの鳴き声を聞き、見上げれば満天の星空という最高のシチュエーションでした。

動物観察だけでなく、より自然を満喫し、異国の文化を学び、リラックスしたい人にはお勧めのツアーだと思います。

皆で作ったケニア料理
草原の夕日
道祖神