南部アフリカのボツワナと南アフリカにかけて広がるカラハリ・トランスフロンティア公園は、南部アフリカで初めて国境をまたいで制定された野生動物保護区です。カラハリ砂漠南部を舞台にして行われる今回の旅。どんな動物たちが待ち受けているのでしょうか?
まず、今回宿泊するのは、昨年誕生したばかりの新しいキャンプサイト。今回は2ヵ所のキャンプサイトを利用しましたが、どちらもトイレとシャワーのブースが建てられていて、その脇に簡易洗面台、さらに少し離れた所に日除けのキャノピーがあるなど、使い勝手の良いキャンプ・サイトでした。ただ、アカシアのトゲがちょこちょこ落ちているので、サンダル履きは要注意(というか禁止)。また、今回の訪問者は昼がマングース、夜がジャッカル。特にジャッカルはしぶとく、愛々しいのは良いのですが、夜通しキャンプ周辺をガサガサと物色していました。
カラハリ・トランスフロンティアに到着すると、やはりその景色に驚かされます。東アフリカで目にする広大なサバンナや、南部アフリカのサファリで見られる青々としたブッシュなど、それらとはかけ離れた光景が広がっていました。まさに灼熱の世界です。動物たちも、太陽を避け、木陰で休んでいる動物を数多く目にしました。
しかし、カラハリ砂漠を突き進み、サファリを続けていくと、多くの大物肉食獣と遭遇することができました。一番遭遇率が高かったのは、実はチーターです。多い時で、1日に3組もチーターの個体や家族、グループを発見した日もありました。ここに来る前は、砂漠に生きるチーターなんて、そう簡単にはお目にかかれないだろうと思っていたので、良い意味で期待を裏切られました。そして、百獣の王ライオンも数多く見ました。中でも、若いオスのライオン3兄弟を見つけた時は、かなりエキサイティングな瞬間でした。血気盛んな様子で、サファリカーを睨み付けるかの如く見つめる姿に、緊張感すら覚えました。
さらに、他の保護区ではなかなか見ることのできないオオミミギツネにも、複数回遭遇しました。また、肉食動物に限らず、もちろん草食動物も。動物は水を求めて水場に集まって来るので、そういった所で待っていると、辺りを警戒しながら慎重に水を飲む、様々な種類の動物たちを見ることができます。
また、カラハリ・トランスフロンティアは豊富な鳥類相を誇り、およそ280種の鳥類が見られます。そして、その内の約90種が留鳥であり、年間を通してこの地に生息していると言われています。保護区に入ると、すぐに巨大なシャカイハタオリの巣がいくつも登場します。可愛らしい小禽から、鋭い視線で獲物を狙う猛禽まで、沢山の鳥達を見ることができました。
そして、今回の様なキャンプツアーの魅力として外せないのが、旅の仲間との交流でしょう。参加者の皆様、添乗員、ドライバーガイド、シェフが協力しながら、旅を作っていきます。みなさんも最高の思い出と仲間を探して、キャンプツアーに行きませんか?
石原