2020年のコロナ禍前に特別企画として発表し、2022年にコロナ禍を乗り越えて実施できたこのツアーですが、特別企画から毎年企画の定番ツアーとなり、19日間という長丁場ながら2024年で実施されるのは3回目となりました。
大まかな部分は変わっていないものの、道路状況や移動距離を考慮して、より効率よくスケジュールや宿泊するキャンプ地を調整することにより、同じ内容としてはかなり完成に近づいてきたのではないかと思います。お客様をサファリカー1台に乗車いただける6名様の極少人数に限定してはいますが、今年もご参加いただいた皆様にはボツワナの自然とサファリをたっぷり楽しんでいただけたのではないかと思います。
クブ・アイランドへ向かうすごい悪路の途中で見かけた、Hoodiaのような変わった植物 パンに囲まれ、岩盤が島のように盛り上がるクブ・アイランド 危険な動物はいないため、バオバブを眺めながら岩山を散策 潮が浮きた白い干湖が広がる クブ・アイランドを出発、マカディカディ・パンを横切り、ントウェトウェ・パンへ。 悪路を走り続けた休憩も兼ねてランチタイムを長めにとり、日が陰ってからントウェトウェ・パンのど真中へ進みます パンのほとりに暮らす人々の持ち馬か、パンに迷い込んで力尽きたであろう馬の骨が転がっていました ントウェトウェ・パンではテントを張らずに野営します ントウェトウェ・パンを含め、ツアーの前半は素晴らしい星空観察スポットが続きます。 ナイパン国立公園のランドマーク、ベインズ・バオバブの下でランチタイム ナイパンの北部には乾季でも枯れない水場が点在しています 寄生虫よけのため、泥浴びをするダチョウ。熱せられた泥砂がいいようです ナイパンのキャンプサイトの周りはライオンの足跡だらけ 水場に集まる獲物を狙って偵察中のメスライオン現る 暑い日中は寝転がって全く動かないオスライオン 朝には食べ物を探すラーテルにも出くわしました セントラルカラハリ野生動物保護区に来ると、乾燥に強い種類の動物たちが増えます セントラル・カラハリは開けた平原が多いため、猛禽を見る機会も増えます 繁殖期のディスプレイを行うアフリカオオノガン このツアー、どちらかといいますと前半は自然景観の見どころがメイン、後半はサファリがメインという形で見どころの対象が変わっていきますが、後半のサファリはなぜか同じ個体を毎日、場合によっては午前午後と、何度も何度も見かけるちょっと変わった出会いのあるサファリでした。8月前半のキャンプツアーはとにかくライオンをよく見ましたが、今回はおそらくリカオン中心のサファリだったのでしょう、8月前半のツアーでも見かけたのと同じ群れに何度も出くわしました。それもそのはず、おそらく群れの構成員が多いからか、早朝と午後2回もハンティングを行い、いずれも成功して獲物を得ており、それを片付けるために移動していませんでしたし、狩りの対象となるインパラなどの生息個体数が多いためだと思いますが、通常は獲物を探して1日になん十キロも移動するリカオンの群れがサブティの南側のエリアに完全に留まっているようでした。しかも上手いことヒョウとライオンのテリトリーを避けて、回廊のように延びたエリアを南北に往来しているようでした。おそらく彼らが昼夜問わず動き回っているためでしょうか、ヒョウをこの回廊エリアで見かけることはなく、私たちのキャンプもその通り道にあったため、夜はヒョウという天敵がいないと知ってかアフリカン・シベットが2夜連続でキャンプを訪れました。
モレミ野生動物保護区のクワイ地区に到着してすぐに遭遇したオスライオン クワイでは日中見つけにくいハイエナ ライオンがほぼ片付けた死肉に集まっていたミミヒダ、コシジロの両ハゲワシ クワイ地区滞在中、何度も見かけたメスのヒョウ、お腹が空いているのか繰り返しリードバックやリーチュエにアプローチしていました ほとんど人と車に注意を払わず、恐れず近くを徘徊するメスヒョウ 立ち止まったり、歩き去ったり、戻ってきたり、長時間楽しませてもらいました よく見るとまだ若いのか、少し幼さの残る顔立ちをしています どうやら左後ろ足の踵を怪我しているようでしたが、この程度の怪我であれば大型ネコ科はほとんど気にしません 比較的オスよりメスの方が神経が太く、車も人もに気しないケースが多いです 20~30分行ったり来たりしていましたが、狩りを諦めたのか最後はブッシュに消えていきました ヒョウが狙っていたのはこのリードバックの子供だったようですが、オスも近くにいたので先に気付かれてしまったようです 日没も近くなり、それぞれの群れが夜に備えて移動していきます インパラもいくつかの群れが固まり、平原の中心に出て「アンチ・プレデター・ディスプレイ」と呼ばれる防衛態勢に入ります 翌朝、またもや出会った同じヒョウのメス。夜の間も獲物は得られなかったようです 何かを探すようにいったり来たり 毛皮がはがれた左後ろ足の怪我が痛々しく見えます ヒョウが狙っていたのはリードバッグのオスの別個体のようでした リードバックもこのリーチュエもいざとなったら水に逃げ込めるので、川や湿地の近くでは安心したように見えます 川沿いの湿地近くでは野鳥も多く目にします。長い足指のため沈まずに歩き回るレンカクゲリ 白~グレーのグラデーションが美しいホオカザリヅル それなりに水位のある場所ではカバも生息しています 今回もモコロに乗りましたが、8月初旬よりはずいぶん水位が上がっていました ほぼ川面と同じ高さから見上げるオスゾウは迫力があります 川沿いにあったカバの死体に群がるアフリカハゲコウ 水路の浅瀬の湿地を食べ物を探しながら行き来するアフリカレンカク よく見ると結構怖い目つきをしたクロスキハシコウ 近くで見ると大きさに驚くオニアオサギ クワイ地区には4~5つのプライドがあり、これはその際有力の群れのボス 珍しく日中起きているオスライオンの近くでくつろぐメスライオン 夜通し動き回ったのか、頻繁にあくびをしていた別のメス クワイに来て始めてじっくりシマウマをみました クワイのキャンプサイト、下草は払ってありますがほぼ自然のままです ニシキスズメ、キャンプ滞在の楽しみの一つは、周囲の木立での鳥探し ミドリマダラバト ムラクモインコ モレミから小部国立公園のサブティ地区へ移動、ゾウが増えてきます 繁殖期シーズンなのか、メスを呼んでいたオスのクロワシミミズク 8月前半に滞在した際、私たちのキャンプサイト裏でインパラを食べていたリカオンの痕跡がまだ残っていました 片付ける小型の食肉動物もいないのか、肉片もまだ残っています インパラを仕留めた当人たちはまだ同じエリアに留まっていたようです この日の朝もインパラを仕留めたようで、頭部は乾きかけの血で染まっている個体も ごく若い成獣と子供を合わせて30頭を超える大きいパックです ちょうど狩りと食事を終えた成獣たちが返ってきたタイミングのようでした 止まることなく忙しなく動き回る子供たち 人間の指紋のようにそれぞれの個体で体毛のカラーパターンが異なります メスが吐き戻した肉に群がる子供たち 日没間際、別のエリアで遭遇したオスライオン。何頭かいるサブティの王様のうちの一頭です 夜、キャンプサイトに現れたシベット。リカオンの群れが動き回っているおかげで天敵のヒョウが留守にしているのか、リラックスした様子で食べ物を探していました 久々に出会うことができたセーブル・アンテロープの群れ サブティの中心やや北寄りにあるハーヴェイズ・パンの水場には多くの草食獣や鳥が集まります 水場周りは開けており、樹上にはそこを狩場にするソウゲンワシも 水場は重要な狩場のため、特に9月終わりの乾燥した時期は近くでライオンをよく目にします かつてのサブティの王様スコティ。衰え痩せて腰骨も浮き出し、寿命が尽きるまであとわずかといったところでしょうか? クロワシミミズクが前日と全く同じ木の上で獲物を食していました 午後、中心部南のライノフレイの水場で前日見た同じ群れに遭遇 この日もインパラを捕らえ、食べきる一歩手前のタイミングだったようです 狩りの主導役のメスたちが先に食べ終え、次にオスたちが口をつけます 無尽蔵のスタミナを誇るプレデターとは思えない非常に華奢な体つき 大人達が食べ終えると、次は子供たちの番です 肉を取り合う動きもまるで狩りのトレーニングのように思えます そしてこの日の夜おそらく同じ個体のシベットがキャンプを訪ねてきました 最終滞在地、チョベ側に面したリバーフロント地区へ移動 乾燥地を走り抜けてきたため、水のある風景が目に優しく感じます 見られないときは全く見ることができないローンアンテロープも今年はよく出会いました リバーフロント到着翌日の午前はいつものボートサファリです カバやワニ、ゾウが目玉ですが、水際の鳥たちも種類が多く楽しめます 一見単色で地味ですが、よく見るとメタリックで美しいブロンズトキ こちらもよく見かけるエジプトガン 赤い目が特徴的なアフリカコビトウ 今回もほぼ同じスポットで見られたカンムリカワセミ 最後に川岸のくつろぐライオンに出会えました 子供連れのメスの集団でしたが、日が沈めば狩りに出かける雰囲気でした 最後の本格的なサファリで出会ったヒョウですが、ブッシュの向こうでうまく写真に収められず 川の向こうに落ちてゆく夕日を眺めてサファリ終了です 空港への移動途中、川沿いの高台からチョベらしい風景が望めました 今回も色々と見どころの多い、いいシーンに出会えたツアーとなりましたが、マウンでのホテル泊という中休みはあるものの、とにかく長丁場のツアーでしたので、体調を崩す方が出ることなく楽しくツアーを終えることができたのが何よりでした。非常に人気のあるツアーで2025年版は既に満席となっていますが、もちろん2026年以降も年1回のペースで企画は続けます。長期間ですが、じっくりサファリをし、キャンプを楽しめるツアーですので、ご参加が可能な方は是非ご検討ください。2026年度の出発日はGW明けに発表、料金はまだお出しできませんが募集は開始となります。
■ボツワナ周遊キャンピングサファリ 19日間