夏場、稚魚の激減で、マダガスカル産の養殖ウナギが一躍注目を浴びましたが、今後、アフリカの養殖食材で寿司ネタとして脚光を浴びそうなのが、レソト王国のトラウト(ニジマス)です。

先日、米CNNウェブサイトにて「African sushi(アフリカの寿司)」という見出しの記事が掲載されていました。
レソトは周囲を南アフリカに囲まれ、漁業や養殖業とは程遠いと思われる海無し国ですが、国土全体の標高が1500m以上の高地。そこに位置するダムの水温は、年間を通しトラウトにとって理想的な環境なのだそうです。
この点が注目され2012年にダムを使ったトラウトの養殖プロジェクトが開始されました。
プロジェクトは紆余曲折しながらも初年度に500トンの漁獲量を記録し、更なる倍増を目指しています。品質においても強いこだわりがあります。
養殖に使う卵はデンマーク産、養殖籠はノルウェー産、タンパク質を強化したエサはフランス産と、海外の優れた物資と技術を集約。
そんなブランド品がゆえ、出荷量は他国に比べてまだまだ少なく、今後の増産が次の目標ですが、それは新たな雇用を生み経済の好循環を作る起爆剤になることが期待されています。
日本の寿司職人にも届けられ始めているというレソト産トラウトですが、
そのうち、近所の回転寿司店にも、アフリカ産サーモンとして並ぶ日がやって来るかもしれません。
(参考)African sushi: Mountainous fish farm links Lesotho with Japanese chefs
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道祖神