アフリカの島国、カーボベルデの音楽

15世紀の大航海時代に、大西洋をめぐる植民地貿易の中継点として栄えたカーボベルデ。その文化は、アフリカ、ポルトガル、ブラジルが混ざり合って生まれたもので、現地を訪問するとそれぞれの文化を感じることができます。

実際、弊社のツアーでトレッキングをする島などはポルトガルの田舎の景色にとても近い感じがしますが、街に出るとお隣の国(400キロ離れたセネガル)出身の人にも会うし、料理ではブラジルっぽいものも見かけます。しかもカーボベルデは国内に住む人口よりも主に出稼ぎなどで海外に住んでいる人口のほうが多いので、どこからも遠い島国でありながら、多くの国々と繋がっているのでしょう。そんな中、自然に音楽もいろいろな地域や国からの影響を受け、独特のものが生まれています。
カーボベルデを代表する歌手といえば裸足の歌姫で知られるセザリア・エボラ(残念ながら2011年に他界)で、哀愁を帯びた歌声とゆったりとしたモルナと呼ばれるメロディが特徴ですが、他にもダンス音楽や、最近では伝統を意識しながら海外の音楽とも融合した若手世代も続々と生まれ、国内外で活躍しています。
カーボベルデを訪問した際に、せっかくだからライブで音楽が聴きたい、とガイドに話したら、任せておけ、と心強い返事。
その夜、街からバスで30分以上向かった先は一軒のお宅。食事をしながらしばらく待っていると大人と子供が混じった’ミュージシャン’たちが登場し、カーボベルデのモルナやコラデーラなどいろいろな音楽を披露してくれました。いかにも素人っぽくて素朴なところがよく、温かいカーボベルデの人たちの人柄も感じられる夜でした。
by KQ
道祖神