焚火を囲んでパンが焼けるのを待つ
サハラ砂漠を旅したならば、星空と焚火の美しさに心が洗われる。遊牧民たちと焚火を囲っているだけでも得も言われぬ満足感がある。そして驚くべきは彼等の砂を使ったパン作りだ。既成の釜戸がなくても、生地を砂で覆い、その上に焚火の熾きを敷くことで蒸し焼きする。必要な道具は生地を練るタライだけだ。セモリナ粉(パスタ用の小麦粉)だけで、薄力粉は混ぜない。作り方も食べ応えも、砂漠の生活の厳しさを感じさせる最高にタフなパンだ。 砂漠の砂でパンを焼く by 有冨
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