自転車の旅はブルキナファソを南下中。前回は水のお話でしたが、今回は食べ物がテーマです。
「アフリカでは一体どんな物を食べているのか?」。出発前にはもっとも不安な要素のひとつでした。一口にアフリカの食といっても色々あります。マリからブルキナにかけては、ご飯などの穀物にシチューのような汁をぶっかけるスタイルが多かったです。食事時になると路上に屋台が出ますので、自分の食器を持参して好きな物を入れてもらいます。人気の屋台では近所のおばさんたちが殺到しているので、ご飯をゲットするのも戦いです(笑)。意外な物としては、ケチャップで味がついたパスタなどもありました。国道クラスの道を走っている限りは適度に町があり、町がある場所ではお腹いっぱいにご飯が食べられます。アフリカに初めて足を踏み入れるまでは飢餓、貧困といったイメージがまず頭にありましたが、実際に行ってみると食べ物に困ることはほとんどありません。もちろん、メディアを通じて日本に入ってきている映像も一部にはあるでしょうが、そればかりがアフリカではないのだと、つくづく実感しました。
西アフリカにもう一度行く機会があれば、レストランではなくて、やっぱりこのような屋台のご飯が食べたいと思います。
文・画 吉岡健一