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2026.02.11発 南アフリカ レア・アニマル・サファリ 14日間

長年温めてきた「クルーガー国立公園やその周辺の私営保護区以外を訪問し、南アフリカ1国だけで完結するサファリメインのツアーを企画したい」という企画者としての思いを、少し内容は異なってしまいましたが実現させたツアーとして、やっと今年実施することができました。サファリ・デスティネーションとして有名な他の国々とは異なる切り口も同時に求めていたため、南アフリカでは比較的出会いが期待できる、一般的なサファリでは出会えない種類の野生動物や鳥たちに出会うことをメインの目的とした結果、南アフリカのノーザンケープ州を横切って、この地域の国立公園・保護区を訪ね歩くという行程と内容が出来上がりました。ご参加いただいた方にとって特に印象に残るのは、やはり最初と最後に訪問した場所とそこでの出来事、出会った野生動物ということになるだろうことを想定し、ダイヤモンド鉱山の街キンバリーと、その近郊にあってナイトドライブで日中あまり見かけない夜行性の野生動物との高い確率での出会いが期待できるマリック私営保護区を皮切りに、旅の最後にはより多くの野生動物の種と生息数を誇り、サファリの目玉でもある大型ネコ科や他ではあまり見かけない種との出会いが期待できるカラハリ・トランスフロンティア公園で締めくくるという行程です。現地で案内してくれたガイドチームの尽力もあり、結果的にはさほど期待していなかった種の野生動物にも出会え、いつものサファリツアーとは異なる魅力を感じることができ、大成功といえる結果でツアーを終えることができたのではないかと思います。企画後最初のツアーということもあり、粗削りで細部はまだ手を加える余地はあるものの、逆に現場での修正が可能な余地を残しており、その“余白・遊び”の部分がより手作りの旅に近い感覚を味合わせてくれたようにも思います。

前置きが長くなりましたが、以降はツアー中に撮影した写真をご覧いただきながら、大まかな行程のご説明を添えて、添乗員レポートに代えさせていただきます。

ヨハネスブルグを玄関口に、陸の旅は南アフリカのダイヤモンド生産の中心地キンバリーからスタートします。せっかくの訪問ですので、有名な露天掘り鉱床跡ビッグ・ホールとダイヤモンド博物館を見学。ここを見学すると、後のオランダ系入植者とイギリス植民地との間の争いや、初期のダイヤモンド採掘の様子や歴史、南アフリカという国の成り立ちや経済の一端を知ることができ、期待した以上に有益な訪問でした。キンバリーの近郊にはネコ科動物の保護を目的とした施設「フェリダエ・センター」や、私営保護区内で乗馬やハンティングなどのアクティビティを提供しているマリック私営保護区があり、もちろんこれらも訪問。フェリダエ・センターではオオミミギツネとベルベットモンキーの餌付け体験ができましたが、ご参加者お二人がベルベットモンキーに噛まれるというアクシデントが発生(どんな菌やバクテリアを持っているかわからないため、ご帰国後長い間かかっての処置が必要になってしまったのは、企画者・添乗員としては大きな反省材料です)。最後に行ったマリック保護区のナイト・ゲームドライブでは夜行性のアードウルフ、ツチブタ、ヤマアラシを代表に、あまり見られない野生動物にも多く出会えたのは不幸中の幸いでした。

世界最大級の露天掘りダイヤモンド鉱抗、通称ビッグホール
鉱山の最盛期を知る、坑道ツアー
往時の街並みを移築した博物館近くの歴史地区
かのセシル・ジョン・ローズも定宿にしていた、歴史あるキンバリー・クラブ・ホテルに宿泊
バーやダイニングルームもほぼ150年前のまま
明治時代に建てられた日本のクラシックホテルに通じる雰囲気もあります。
主にネコ科動物を保護する私営の施設、フェリダエ・センターで餌付け体験
非常におとなしいオオミミギツネ
マリック保護区でナイトサファリ、まずはオオミミギツネの群れ
そして期待していたアードウルフ
逃げ足も早く、お尻しか見せてくれないヤマアラシ。暗くて遠いため、まともな写真は撮れず
見られたのは大変幸運でしたが、遠さと暗さでこちらもいい写真はとれなかったツチブタ

キンバリーとその周辺で観光と夜のサファリを楽しんだ後、西へ向かって出発。道の両側には広大なゲームランチが続き、大きな矛盾をはらんでいるようにも思えますが、ハンティングサファリビジネスのため、あるいは種の保全のために繁殖されている珍しいレイヨウ類をみながらモカラ国立公園に移動。このモカラ国立公園も、種の保全と繁殖を主な目的として2007年に設置された南アフリカで最も新しい国立公園です。規模はそこまで大きくありませんが、公園内の地形と植生は変化に富んでおり、日中のサファリに加えて公園のサファリカーでのガイドの案内でナイト・サファリも楽しみました。

沿道のゲームランチで見かけたブレスボックの親子
ブレスボックの色素変種ブロンズ・ブレスボック
同じくゲームランチで見かけたホワイト・スプリングボック
色変種はブラック・インパラなど他にも多く見かけました
モカラ国立公園に入園
モカラを含め、ほとんどの公園ではSANParks運営のシャレ―に宿泊
モカラのブラック・スプリングボック
同じ黒変種でも個体により色の濃さは異なります
道路わきの盛り土に角をこすりつけるため、顔と角が赤土にまみれたオスのレッド・ハーテビースト
ヨーロッパハチクイ
このバッファローを含め、モカラには病気の感染がない群れが「種の箱舟」的に集められています
絶滅した「クアッガ」に近い遺伝子を持つとされている、後肢の縞がほとんどないモカラ・バーチェル・シマウマ
見事な体躯のローン・アンテロープのオス
オスはシャイでなかなか全身を現わしてくれなかったニヤラ
多くの群れが生息していたエランド
ナイトサファリは公園のガイドの案内で公園のサファリカーを使って行います
ガイドさんが簡単にこしらえてくれた、ある日のランチ

モカラ滞在の後、さらに西へ。ヴァ―ル川、オレンジ川という南アフリカを代表する2つの大河の流域を走り、アピントンにて昼食後、オーグラビーズ・フォールズ国立公園へ。到着後、世界第6位の規模といわれるオーグラビーズ滝を見学。オーグラビーズ・フォールズ国立公園には2泊しましたが、峡谷の絶景や月面のような景観、谷間を飛び交うハヤブサたちや、上空を悠然と飛翔するコシジロイヌワシ、不安定な岩場の上を歩くクリップスプリンガー、キリン、ハートマン・ヤマシマウマなど、ここならではの野生動物や野鳥に出会いました。

モカラではハッキリと見ることができなかったシロサイを沿道のゲームファームで発見
別のゲームファームではオジロヌーやマウンテンゼブラも見かけました
オーグラビーズ・フォールズ国立公園へ
滝の水量は落ちていましたが、周囲の景観を含め充分見応えのあったオーグラビーズの滝
ナミビア南部とほぼ同じ環境で、別の惑星のような景観が広がります
オーグラビーズのキリンは一旦絶滅し、ナミビアのエトーシャからの移入個体が繁殖したものなんだとか
個人的に最も出会いたかった鳥類、コシジロイヌワシ。残念ながら、非常に遠かったです
つがいで風に乗り、気持ちよさそうに飛翔していました
同じく、個人的に最も出会いたかった哺乳動物、ハートマンズ・マウンテン・ゼブラ
夕陽を浴びて、お手本のようなポージングをしてくれたクリップスプリンガー
農業用水路が園内を通っているため、カワセミのような水辺の鳥もよく見かけます
気の遠くなるような年月をかけて削られた砂岩の川岸
地域、個体によって体色に幅があるニジアガマ
シロマユコゴシキドリ
ハチドリにしては渋い色合いのウスグロタイヨウチョウ
ワキジマセワタビタキのオス
ムナオビオナガゴシキドリ

オーグラビーズ滞在の後は、来た道をアピントンまで戻って一転北上。ガイドのリーベンベルグ氏が管理するカムスパネン私営保護区へ。この保護区には宿泊施設がないため、幹線道路沿いのロッジにチェックインと荷解きをしてから夕方~深夜にかけて訪問。カラハリ名物の赤い砂丘の上でのサンダウナーと夕食後、保護区内でランドクルーザーピックアップの荷台に乗り込んで非常に粗削りなナイト・ゲームドライブ。途中で大雨に降られはしましたが、アフリカコミミズク、リビアヤマネコ、カラカル(動きが早く、かつ暗いため写真には収められず・・・)などに遭遇しました。

その後は最後の訪問地、多くの野生動物たち、それも大物との出会いがある程度約束されたカラハリ・トランスフロンティア公園へ。弊社ではボツワナ側からアプローチするキャンプのツアーも企画していますが、そちらとは趣とスタイルを変え、南アフリカ側の国立公園のシャレ―に宿泊し、移動にも利用している一般的な四駆車を使っての日中のサファリと、オープンタイプの公園のサファリカーを使って公園のガイドの案内で行うナイト・ゲームドライブを行いました。ノソッブ、ビッターパン、ツーリバーと3か所の滞在地を順に訪問・滞在。目当てだったブラウン・ハイエナこそ出会えませんでしたが、多くのフクロウ&ワシタカ類、ライオン、チーター、そして複数個体のヒョウとの出会い等、最後の訪問地にふさわしい大収穫のサファリを楽しみ、アピントンから国内線でヨハネスブルグを経由、宿泊を挟み日本に帰国しました。

オーグラビースからの帰路、ドライフルーツなどの地元名産品を販売している名物カフェに立ち寄り
ここにしかないアロエ種の自生地、ティアーベルグ保護区の山頂からのぞむオレンジ川と農業用地
カムスパネン保護区の赤い砂丘の上で、ナイトサファリ前の夕食
こちらもガイドさんが調理してくれた、シンプルでもおいしい夕食
雨の中でしたが、カラハリでは珍しいアフリカコミミズクに遭遇。写真はダメでした。
逃げることなく悠々とブッシュの中を歩くリビアヤマネコ
ツーリバーからカラハリ・トランスフロンティア公園に入って最初に出会ったヒョウモンリクガメ
ゲートから数キロでヒョウの母子にも遭遇、幸先の良いスタート
ヒョウの子供。性別はわからず。生後8~9カ月といったところでしょうか?
ノソッブ・キャンプの入り口のアカシアの木に営巣していたアフリカワシミミズク
近い距離からの観光客の写真攻勢にも動じない雛鳥たち
ナイトサファリではアクティブなアフリカワシミミズクに遭遇
部屋数の関係でツアーでは利用しにくいピッターパン・キャンプ。1回目のツアーではどうしても利用したかった宿泊先です
木製の枠組みにキャンバスを貼り付けたキャビン
立地を考えれば贅沢ともいえるキャビン内は、非常にシンプルな作りです
レストランがないため、ここでもガイドさんが各食事を調理します
キャンプの前のパンに集まるゲムズボック(オリックス)
水はありませんが、地表に染み出たミネラルを舐めに来ます
夕刻のウォーターホール。訪問者はヨタカとジャッカルだけでした
長さ1mを超える角を持つ個体が集まると壮観
カラハリ・トランスフロンティア公園ではメインロード脇でリビアヤマネコをよく目にします
見た目は薄い色のキジトラネコのようですが、体形は明らかにイエネコと異なります
カラハリ・トランスフロンティア公園のキリンもかつてナミビアから移入された個体群の子孫とのこと
ミーアキャット
ミーアキャットはある特定のエリアに赴けばほぼ確実に遭遇できます
大気温が上がっていくと、お腹を地べたにつけて体温を下げようとします
こちらは長く太い尻尾で日除けをして草を食むケープ・アラゲジリス
ゲムズボックの群れにびくびくしながら水場に近づくセグロジャッカル
カラスバーグ・ツリー・スキンク
夜行性のため、日中は心なしか眠そうなケープイシチドリ
こちらは最終日まで幾度となく再会したオスのヒョウ
ラナーハヤブサの亜成鳥
クロワシミミズク
親子で水浴びするコシジロウタオオタカの成鳥
コシジロウタオオタカの幼鳥
ライオンの気配を感じてか、急ぎ砂丘の稜線を超えていくチーター
おそらくプラウドのメスを探して逆の斜面を登っていくオスライオン
ゴマバラワシ。カラハリの猛禽類は多種多様です
またまたメインロード脇で見かけたリビアヤマネコ
猛毒を持つパフアダー
砂丘の稜線を超えて、やせたチーターの親子が下ってきました
路上にできた水たまりで給水する親子、ガリガリに痩せています
先に行ってしまった母と兄弟を呼ぶ子チーター、合流できたのでしょうか?
成長とは大きく異なるゴマバラワシの幼鳥
最終日近く、やっと近くで遭遇できたカラハリライオンのオス。お腹がパンパンです。
日が高い時間にも拘わらず、アクティブに動いて楽しませてくれたオスヒョウ
ブッシュを出て道を横切るときは至近距離を通過します
何を考えているのか、イマイチつかめない変わったオスでした
きょうだいで遊びつつオスについて歩く子ダチョウ

全体的なツアーの狙いとして、一般的なサファリではなかなか見ることのできない種の野生動物、特に夜行性のアードウルフ、ツチブタ、センザンコウ、ヤマアラシ、カラカルなどとの出会いを求めて企画したツアーでしたが、最高難易度のセンザンコウとの出会いこそなかったものの、その他の夜行性の動物はそれなりに見ることができましたし、そこまで重きを置いていなかった3種の大型ネコ科はたっぷりと見ることができ、加えて珍しい種も含めた多くのレイヨウ類、サイ、野鳥との出会いは予想外のものも多く、ご参加の皆様も大いに楽しんでいただけたのではないかと思います。企画者としては、サファリの内容、スタイル、各訪問地の景観・植生が非常に変化に富んでいたことに加え、ロッジのレストラン、ピクニック、街のレストラン、ガイドさんの手料理と、同じく変化に富んだ食事の内容とガイドのスタイルも、昔ながらの南アフリカ&ナミビアスタイルのサファリを久々に味わえた気がして、充実した内容になったと感じています。

日程や内容に若干のマイナーチェンジは加えますが、今後も年1~2本程度企画していきますので、ケニアやタンザニア、ボツワナとはちょっと違ったスタイルのサファリをしてみたいという方は、是非ご参加をご検討いただければと思います。

道祖神 羽鳥

■【特別企画】南アフリカ レア・アニマル・サファリ 13日間

道祖神