インドへトラに会いに行こう 8日間 前編

もうかれこれ数年続いている「インドへトラに会いに行こう 8日間」。”インドまで行ってトラを見る”がテーマ、一点集中のツアーです。インドまで行って「タージ・マハール」も、ジャイプールの「風の宮殿」にも目をくれない。個人的に非常に好きなタイプのツアーです。
今年も例年通り、3月、4月、5月にそれぞれひとつずつ出発日を設定しましたが、今年はちょっと苦戦して、5月のツアーのみが催行決定となりました。インドがそろそろ本格的に暑くなり始め、日中40℃を超えるような暑さとカレーをはじめとする(というよりカレーしかない・・・)スパイス攻撃で、わかってはいたことですが、ある意味非常にタフなツアーとなりました。乗った瞬間からインド、機内食もカレーのエア・インディアでデリーへ向かい、デリー到着後はデリーのホテルで1泊、翌日トラの生息するバンダウガルに向かいます。

例年通りですと、デリーからトラの生息するバンダウガル国立公園までの往復はインドの誇る「インド鉄道」その名も「ゴンドワナ・エクスプレス」寝台車での移動でしたが、移動を少々楽にするため、往路のみデリーから中部のジャバルプールまで国内線を利用しました。
飛行機もなかなか渋いATR72というプロペラ機で、今回はいらっしゃいませんでしたが、(私を含め)飛行機好きにはたまらない路線でした。何と、通路左手窓からはあの「タージ・マハール」が眼下に見えたそうです。

ジェット機よりはもちろん遅いですが、列車の数分の1の時間でジャバルプールに到着&昼食後はエアコンの入った車で一路、バンダウガルへ。道路も舗装が新しくなり、快適そのものです。
ドライブに3時間かけてバンダウガルのタイガーズ・デン・リゾートに夕方到着。ここでも夕食にカレーを食べて、明日からのサファリ三昧に備えます。宿泊先のタイガーズ・デンは、インドの田舎のホテルとしては非常に高い水準で、クーラーこそ空冷式(日本のようにガスを使ったエアコンではない)でちょっとうるさいですがエアコンの苦手な方でもOKの、まろやかな涼しさで快適(でも若干暑い)に寝ることもできます。

移動の疲れを取った後、翌日は早朝5時30分からいよいよサファリに出発。もちろん何はさておき目当てはトラ、あくまでもベンガルタイガーです。が、アフリカほどではないにせよ、インドの国立公園も意外な多様性を見せてくれます。
まず、風景からして森、疎林帯、岩山、湿地帯からなりアフリカとはだいぶ雰囲気が違います。生息する哺乳類としては、トラを頂点に、ドール(インド版ハンティングドッグ)、ヒョウ、ナマケグマ、ジャッカル、サンバー(ミズシカ)、アクシスジカ、イノシシ、ハヌマン・ラングール&アカゲザルの霊長類などが生息し、猛禽をはじめ野鳥の種類も豊富です。
ですが、トラを見るまでは皆さんが探しているのは、やはりトラ。ドライバーも同様で、トラを見るまで他の動物の前ではなかなか停まってくれません。1回目のサファリを始めてすぐ、ブッシュの中に寝転ぶトラを発見!ですが、完全にお休み中らしく、背中以外は全く見せてもらえませんでした。とりあえず、トラがいるということは確認したので、猛禽類、シカ、クジャクなどを見ながら初日のサファリは終了。

後編へつづく
羽鳥

道祖神