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2017.8.6発 ディスカバー・ジンバブエ・キャンプ 14日間

8月にジンバブエのキャンピングツアーに同行させて頂きました。
ジンバブエと聞くと、ハイパーインフレによる超高額紙幣(ジンバブエドル)が記憶に新しい方もいるかもしれません。2000年頃から10年間近く、国の政策の失敗により経済が大きく下降し、また、08年にはコレラの大流行などもあり、なかなか旅行者が簡単に旅行出来る環境ではありませんでした(ビクトリアフォールズは除く)。ただ、近年、経済も少しずつ安定を取り戻し、ようやく旅行者も戻りつつあります。
そのジンバブエを約2週間、キャンプ泊をしながら巡ってきました。
まず訪れたのは、北部にあるマナプール国立公園です。ここは、アフリカで4番目に長いザンビア川に面していて、川の反対側はザンビアになります(ザンビア側は、ロウワー・ザンベジ国立公園です)。
雨季には、川が氾濫し、氾濫原となるこの地域には、水を求めて動物が集まります。
川べりのキャンプサイトからは、四六時中、カバやゾウが観察出来ました。特に夜は、カバが上陸してテントのすぐ裏で草を食んだり、ハイエナの鳴き声が聞こえてきたりと自然の中に身を置く感覚を強く味わう事が出来ました。

マナプール国立公園は豊かな自然環境で動物との距離も近い
公園のゲートで早々に挨拶しに来てくれたゾウ
ゲートの主?のように寛いでいたイボイノシシ
猛禽類も良く見られました。ダルマワシ
キャンプサイトから46時中見られたカバ

綺麗に盛り付けられた食事
大自然の中で取る食事は格別
夜は動物がサイト内を歩いているためテントから出られない。そのため、各テントにトイレが併設されている

ある日のランチの後、ランチを食べて、お茶を飲みながらゆっくりしていると、少し離れた所に一頭のオスゾウが地面に落ちた木の実を器用に鼻で拾い上げながら食べていました。
ガイドに、「たぶんあのゾウは、このままこのテーブルの近くまで拾いに来るけど、驚いて動かないでね」と言われて、じっくりと観察していると、木の実を拾いながら段々と近づいてきます。ついには、テーブルの1m手前まで来て、「食べる所を皆で何をじろじろてるんだよ!」とでも言いたげな鼻息を立てました。流石にこの距離だと、誰も動きたくとも動けませんでした。

木の実を拾い食べているゾウ
だんだん近づいてきました

我々のテーブルのすぐ側に!
何事も無かったように歩いていきました

ガイドがゾウに語り掛けるように声をかけると、1歩、2歩後ずさり、また何事もなかったように食事を始めました。
ゾウは知能レベルが非常に高くまた警戒心の強い生き物です。過去に自分自身や仲間が傷つけられた経験があれば、決して人に近づくことはありません。この距離は、イコールここに暮らす動物と人の心の距離でもあると感じ、強く印象に残った体験になりました。
マナプールでもう一つ外せないアクティビティーは、カヌーサファリです。
豊かなザンベジ川をカヌーで下ります。
川にはワニやカバが生息していて、また中州には、泳いできたゾウが草を食む姿が観察できました。
ボートは一艇につき2~3人が乗り、ガイドがサポートをしてくれますので、初心者の方でも参加は可能です。ただ、至る所にカバがいる川を進んでいくのは、なかなかにスリリングでしたが。

ボートと一緒にスタートポイントまで移動
準備を整えて出発
景色を楽しみながらボートを漕いでいきます
景色を楽しみながらボートを漕いでいきます2
中州にはゾウもいました。

マナプールを後にして、一路、南下していきます。

途中に立ち寄ったチノイケーブ。澄んだブルーがとても綺麗です
途中に立ち寄ったチノイケーブ。澄んだブルーがとても綺麗です2

次の目的地は、グレートジンバブエです。
国名にもなっているジンバブエは、現地のショナの人達の言葉で「石の家」という意味があります。
詳細は今だ解明されていませんが、11~14世紀にかけて隆盛を極めた、ショナの人達の王国だったと推測されています。
今も残る王や王女の遺跡は、周辺国などにも存在していた同様の王国と比較しても、群を抜いた規模で、また、諸外国との交易品も多数出土しており、そのかつての栄華を、感じる事が出来ました。

岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています2
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています3
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています4
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています5
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています6
岩山の上に建つアクロポリス。王の政務所として使われていたと言われています7
女王の宮殿として使用されていたとされるグレートエンクロージャー
女王の宮殿として使用されていたとされるグレートエンクロージャー2

次は、ジンバブエ第2の都市、ブラワヨを通過して、マトボ国立公園を訪問しました。
今回、陸路でジンバブエ全土を相当な距離を移動しましたが、驚いたのが交通インフラです。国立公園内はさておき、全ての道路が完舗装、そしてコンディションも大変良い道だったため、移動の負担は、予想よりもはるかに軽く済みました。

ジンバブエ国内は、状態の良い舗装路が張り巡らされています

マトボ遺跡の見どころは、太古の花崗岩地層が剥き出しになり、長い年月をかけて形成された奇岩群の景観と、クロサイ・シロサイを保護しているエリア、そして、セシルローズのお墓のあるワールドビューになります。
また、サンの人達の岩絵も多数残されており、見応え十分な公園でした。

マトボ国立公園は、ジンバブエ最古の国立公園で、花崗岩が風化して生み出された奇岩群や、クロサイ・シロサイを保護するための保護区も隣接しており、見所も多い。
公園内のマップ
ウォーキングサファリでサイを探します
ウォーキングサファリでサイを探します2
ウォーキングサファリでサイを探します3
ウォーキングサファリでサイを探します4
ウォーキングサファリでサイを探します5
ウォーキングサファリでサイを探します6
太古の花崗岩地層が、長い年月をかけて浸食されて出来た奇岩群
太古の花崗岩地層が、長い年月をかけて浸食されて出来た奇岩群2
見事なサンの人達の岩絵が残っています
見事なサンの人達の岩絵が残っています2
見事なサンの人達の岩絵が残っています3
見晴らしのよいワールドビュー
広大な夢を持ちアフリカに進出し続けたセシルローズのお墓

次に訪れたのは、ワンゲ国立公園。
ビクトリアフォールズからのアクセスも良く、ジンバブエで最も知名度の高い国立公園です。

ワンゲ国立公園は、ジンバブエで最も大きく古い動物保護区
立派な角を持つオスのグレータークドゥ
南部アフリカに生息するケープキリン
水場に集まる生き物を見る観察台

今回は、なかなか動物に出会う機会に恵まれませんでしたが、ユニークなシーンを観察する事が出来ました。
食事を終えたライオンのメスが水を飲みにくるのを水場で待っていると、二頭の若いオスの兄弟が登場。
しばらく、仲良く水を飲んでいたかと思うと、うちの一頭(お兄ちゃん?)が突如ライオンに向かって突進。
奥のブッシュにいた複数のライオン諸共蹴散らしてしまいました。
恐らく若気の至りで遊んでいるだけだろうとのガイドの話でした。

食事を終えて寛いでいるライオン
水場にやってきた2頭のオスのゾウ
仲良く水を飲んでいます
突然ライオンに向かって歩き出した若いゾウ
土ぼこりを上げて突進していきます。ライオンの群れを蹴散らしてしまいました

時には数百頭の群れのゾウが見れることもあるほど生息数が多く、また、そのためにゾウによって木が次々と倒されてしまっている現状も抱えています。
なかなか出会う事が出来ませんが、リカオンも生息しています。今回は、サーバルキャットに出会いました。
旅もいよいよ佳境、ジンバブエ最大の観光地、ビクトリアフォールズへ。
ちょうど訪問した8月下旬は、水量もまずまずで、ダイナミックな景観を見る事が出来ました。

迫力満点のビクトリアフォールズ
迫力満点のビクトリアフォールズ2
虹もかかっています

ここでの楽しみ方は、様々なアクティビティーです。ヘリコプター遊覧を始め、バンジージャンプ、ジップライン、ラフティングやライオンウォークなど、色々と用意されています。
SNSなどでも一時話題になったデビルスプールも、ちょうどオープンしていたようですが(水量の多い時期は催行されていない)、残念ながら、向こう3日間満員だったため、ご参加頂く事は出来ませんでした。

ビクトリアフォールズの人気のアクティビティー、ヘリコプター遊覧
ビクトリアフォールズの人気のアクティビティー、ヘリコプター遊覧2
ビクトリアフォールズの人気のアクティビティー、ヘリコプター遊覧3
ビクトリアフォールズの人気のアクティビティー、ヘリコプター遊覧4
ビクトリアフォールズの人気のアクティビティー、ヘリコプター遊覧5
渓谷を渡るジップライン
滝の淵まで入っていくデビルスプール

オススメは、夕日クルーズです。大きなボートで、ザンベジ川をゆったりと日の入りまで楽しみます。
カバやワニ、場合によっては、水を飲みに来た動物を観察することも出来ます。ドリンク(アルコール含む)も飲み放題です!

ザンベジ川の夕日クルーズ
ザンベジ川の夕日クルーズ2
ザンベジ川の夕日クルーズ3
ザンベジ川の夕日クルーズ4
ザンベジ川の夕日クルーズ5

今回のツアーで4か所でキャンプを行いましたが、いずれも魅力たっぷりなキャンプサイトでした。
ロケーションは抜群、そして設備も十分。食事も非常に美味しいです。
また、キャンプには欠かせないキャンプファイヤーも秀逸です。日本ではまず手に入らないであろう上質な薪が惜しげもなくくべられます。
今回キャンプ自体が初めてのお客様もいらっしゃいましたが、序盤こそまだ慣れていないこともあったかもしれませんが、中盤以降は、キャンプ生活を十分に楽しんでおられました。
アフリカでキャンプと聞くとすごく大変なイメージを持たれるかもしれませんが、実際は、日本でキャンプするよりもずっと快適で、初めての方にこそお勧めしたいです。

キャンプサイトの様子
キャンプサイトの様子2
キャンプサイトの様子3
キャンプサイトの様子4
キャンプサイトの様子5
キャンプサイトの様子6
キャンプサイトの様子7
キャンプサイトの様子8
キャンプサイトの様子9
お洒落なBARがあることも
キャンプには欠かせないファイヤープレイス
キャンプには欠かせないファイヤープレイス2
キャンプ中の美味しい食事
キャンプ中の美味しい食事2
キャンプ中の美味しい食事3
キャンプ中の美味しい食事4
キャンプ中の美味しい食事5
ダッチオーブンで焼かれたパン
朝食のパンは、残り火でトースト
朝食のパンは、残り火でトースト2
調理にもチャレンジ
ジンバブエの国民食サザ。ローカルフードが楽しめるのもキャンプならでは

弊社では、キャンプツアーのラインナップも充実していますので、是非一度ご参加ください!
■道祖神キャンプツアー
※レポート内のお写真は、ご参加の中浦 裕史様からもお借りしております。
荒木

道祖神