2018年 夏 コンゴ共和国 ODZALA DISCOVERY CAMPS コンゴ レイン・フォレスト・サファリ 12日間 手配旅行

2018年 夏 コンゴ共和国 ODZALA DISCOVERY CAMPS コンゴ レイン・フォレスト・サファリ 12日間 手配旅行

2018年8月8日発の手配旅行でコンゴ共和国に行かれた、神奈川のK夫妻様からのレポートです。

コンゴ共和国、オザラ・コクア国立公園については、新型コロナウイルス以降、通常のツアー自体がなくなっていますが、先日山形さんのツアーが発表されました。そちらのガイドになるとも思い、2018年に出かけたコンゴ共和国への旅行についてのレポート書きました。

オザラの熱帯雨林
オザラの熱帯雨林

今は、新しい別のキャンプもできたそうですが、以前道祖神さんにあったツアーのオザラのキャンプには3つのロッジがあり、組み合わせて泊まれました。山形さんとのツアーでも同じ場所を使うようです。以前のツアーではオザラのキャンプはンガガ3泊、ランゴ1泊、ムボコ1泊の計5泊でした。今回の山形さんのツアーでは、ンガガ3泊、ランゴ2泊、ムボコ2泊の7泊です。私たちは、ンガガ2泊、ランゴ2泊、ムボコ3泊の計7泊でお願いしました。旅行代金が結構高くなってしまいましたが、一生に一度しか行けないだろうと思い、奮発しました。

ツアーをベースに組んでいたので、ブラザビルからオザラのキャンプまでは車で14時間程度、帰りも車での戻りの予定でした。しかし、旅行直前に連絡があり、行きも帰りもブラザビルから軽飛行機で行けることになりました。これは、宿泊をキャンプ全体で7泊にしたため、キャンプのプロモーションに該当することになり、軽飛行機での送迎がつくことになったようです。今回の山形さんとのツアーも同じ扱いのようです。その結果、日程に無駄がなくなり、ブラザビルが連泊になり、ブラザビル半日観光が1日観光になりました。また、その日程については、現地の日本人ガイドの萩原さんが案内してくれることになりました。こちらも本当にラッキーでした。

オザラ国立公園は、ローランドゴリラを見ることがハイライトになります。オザラでゴリラを見るためには、結構手続きが大変で、以前ウガンダでマウンテンゴリラを見に行った時より健康診断書が大変でした。ポリオの予防接種、麻疹の予防接種など、実際やるとなるとひと手間必要ですが、母子手帳が残っていたので、診断書を書いてもらうだけで済みました。

首都ブラザビルへの入国は、用意していただいた宿泊場所の証明書などがあったのでスムーズに進めました。現地のアシスタントが来て案内してくれるはずでしたが、なかなか来なかったので、自分たちで書類を見せて入国しました。この証明書がないため、入国で時間がかかっている外国人客も結構いました。助かりました。入国したところで、萩原さんと合流できました。カフェで簡単なレクチャーを受け、現地旅行会社のスタッフと合流し、オザラまでの軽飛行機に搭乗しました。キャンプまでの専用飛行機でした。同じキャンプに向かうお客さんと一緒にキャンプまで向かいました。客は私たちを含め2家族4名でした。

キャンプの飛行場に着くと(サバンナではおなじみのAir Stripです)、そこには4WDとガイドさんが待っていました。こちらのキャンプは、個人手配の場合、基本プライベートビーグルになるようで、1家族に1台の4WDと1名のガイドさんがつきます。あとで分かったことですが、以前催行されていた道祖神さんのツアーの時と同じガイドのアロンさんが私たちの担当でした。ここから、ローランドゴリラに会えるンガガキャンプまで3時間程度車で移動します。途中、サファリを楽しみながら移動します。アオムネハチクイや、見たかったズグロハチクイを見ることができました。キャンプ近くではPutty-nosed Monkeyのグループに会うこともできました。夕方遅く、ンガガキャンプに到着し、夕食と明日のゴリラトラッキングに向けての説明を受けて寝ました。ロッジは、広くはありませんが快適で、気持ち良い滞在ができました。

アオムネハチクイ
アオムネハチクイ
Putty-nosed monkey
Putty-nosed monkey
ンガガキャンプ
ンガガキャンプ
ンガガの部屋
ンガガの部屋

ンガガキャンプは、メインキャンプから離れており、主にローランドゴリラトラッキングを目的としたキャンプです。道祖神さんのツアーでも、3泊で2回のゴリラトラッキングをすることになっています。私たちも2泊で2回のゴリラトラッキングをします。2回とも飛行機で一緒だったオーストラリア人ご夫婦と一緒に行きました。客4名にレンジャー、それぞれのグループのガイドの計7名で見に行きます。

1回目は、キャンプから歩いて行きました。マウンテンゴリラと違って、起伏のない熱帯雨林を歩きます。ウガンダの山と比べればきつくはなく、ちょっとしたハイキング程度で進みます。途中、ゴリラが寝ていたベッドなどを見ながら歩きます。気配がして歩みを止めると、けもの道の先に斥侯役のゴリラが現れました。斥侯ゴリラが去って、レンジャーの指示に従って前進すると、一本の木を中心に開けた広場に、ゴリラの家族がいました。子供たちは木の周りを走り回っています。大人もいます。すると、横からゆっくりとシルバーバックが歩いてきました。ちょっと隠れるように歩き、低木のあるところに座り、さりげなくこちらを見ています。ウガンダのマウンテンゴリラは、相当レンジャーとの関係が近く、客にも近寄ってくる感じでした。オザラの場合、人間とゴリラの関係が近くなりすぎないようにしているようです。レンジャーも観光客も、ローランドゴリラの方も、極度の緊張はありませんが、なれ合い過ぎないような保護を心がけているのだと思います。ローランドゴリラのグループは、ジンジャーを掘ってかじったり、子供は追いかけっこやターザンごっこのような遊びをしたり、リラックスした姿をみせてくれたりしました。その間、シルバーバックは、なんとなくこちらをうかがって、グループの安全を見ていたように思います。人間の家族とあまり変わらないような姿を見ることができました。ゴリラのグループに出会うまでも30分かかっていなかったと思います。

ゴリラトラッキング1日目
ゴリラトラッキング1日目
ゴリラ斥侯
ゴリラ斥侯
ゴリラ子供
ゴリラ子供

ゴリラトラッキングの2回目は、明日の朝になるので、午後は自由時間です。私たち2人にアロンさん1名がついているので、午後のアクティビティーもこちらの希望通りに考えてくれました。午後は、周辺のバードウォッチングをしました。周辺は、危険な動物はあまりいないということで、徒歩での散策です。ロッジ周辺は森ですが、ゴリラトラッキングと同じでそんなに起伏はなく、簡単なハイキング程度のウォーキングです。フルサイズ一眼レフに500mmまでのズームを付けて担いで歩いても問題はありませんでした。ただ、熱帯雨林で野鳥を見つけて撮影することの難しさを感じました。緑色のエボシドリを撮りたかったのですが、飛び去る後ろ姿だけ見ることができました。緑の翼に鮮やかな赤がはっきりと見えましたが、止まっているところは見えませんでしたし、当然撮影はできませんでした。残念。このウォーキングでは、多くの野鳥は見られませんでしたが、木々や昆虫などをたくさん観察できました。特に蝶は多くの種類がいました。アフリカらしい原色の蝶がいました。

夕方、もう一度ガイドさんが散策をしようというので、ウォーキングをしました。それは実はサプライズで、ロッジから10分くらい歩いたところに小さな川があり、そこで夕方の森でのバータイムを楽しみました。冷たい川の水に足を浸しながら、もう一組のお客さんも一緒に飲み物を飲みながら、会話を楽しみました。

翌日の朝は、2回目のローランドゴリラトラッキングです。ロッジから少し車で出て、そこから森を歩きました。ただ、ロッジスタートから30分程度で、ゴリラのグループに会うことができました。今回のグループは、木に登って食事しているところを観察しました。シルバーバックも、軽い身のこなしで木の上を移動していました。マウンテンゴリラとの違いがよく分かりました。子供を抱いたお母さんゴリラも、木に登って食事をしていました。結構長い時間観察させてもらいました。

木の上のゴリラ
木の上のゴリラ
シルバーバック
シルバーバック

午後は、次のキャンプに移動のはずでしたがンガガキャンプ周辺の雰囲気が気に入っていたので、こちらを1泊増やして調整しても構わないということで、ンガガキャンプを1泊増やしてもらいました。そこで午後はもう一組のお客さんとキャンプ近くの村に行くことになりました。村の人々に歓迎してもらい、村について話を聞きました。昔からの話や、ゴリラとの距離感など興味深い話も聞けました。また、子供たちがいたので、一緒にサッカーをして遊びました。

夕方は、また一緒に外で火を囲んでバータイムを楽しみました。ここで、今回見たいと思っていたブラック・ビーイーターを撮影することができました。比較的開けているところでは、鳥も観察しやすく、他にシロクロコサイチョウなどもその場所で撮影できました。ナイトサファリでは、ギャラゴなども見ることができました。

翌日は、午前サファリをしながら移動して、次のキャンプに移動します。熱帯雨林の難しさもあって、姿はなかなか見られませんでした。ゴリラの声や、キヌバネドリの鳴き声などはしましたが、はっきり姿をとらえることはできませんでした。途中で、町の様子を見せてもらいました。幼稚園などの施設も見学しました。途中のサファリは、野鳥中心で、大型の哺乳類は見られませんでした。ンガガキャンプのみ、離れており移動に数時間かかりますが、ムボコとランゴは比較的近い場所にあります。次の2泊はランゴですが、ランチはムボコでとりました。開けたところにあり、草原には多くの小鳥たちがいました。

午後は、カヤックとバイのウォーキングでランゴキャンプに向かいます。まずは、熱帯雨林の中を流れる川をカヤックで進みます。私たちは、2人乗りのカヤックを任され、川を進みました。これは本当に良い体験でした。熱帯雨林を自分たちのパドルで進む中、ヤシハゲワシが舞い、フォレストバッファローがいたり、マルミミゾウが現れたりと、ゆったりと自然を感じることができました。1時間以上、カヤックを楽しむことができました。唯一辛かったのは、ツエツエバエがたくさんいたことです。相当かまれました。ツエツエバエ対策は必要でしょう。半年間以上、傷が残りました。

カヤック
カヤック
フォレストバッファロー
フォレストバッファロー

カヤックを降りたら、ここからはバイのウォーキングです。道祖神さんの紹介にもある通り、防水系の装備よりも、濡れることを前提とした装備の方が良いです。長靴よりもつま先とかかとがしっかりしたサンダルが良いと思います。水の深さは場所によって違うので、長いパンツをはく場合、これも防水よりも濡れてもすぐ乾く軽めのパンツの方が良いと思います。オオヤマセミ、シャイニングブルーキングフィッシャー(写真が撮れず残念でした)がいたり、サンショクウミワシやアオバトなどが空を舞ったりする中を歩きました。途中、進路をフォレストバッファローの群れにふさがれましたが、ガイドさんがまるでバッファローとジェスチャーで会話をしているような感じで、バッファローの群れを動かしてくれました。結構緊張感のあるバッファローの群れとの対峙でした。ガイドさんの質の高さがこういうシーンでも感じられました。無事ランゴキャンプに入りました。ちょうどキャンプの前に大きなバイが広がっているのですが、私たちがキャンプに入る時にはマルミミゾウがいました。バイのウォーキングは水が結構深く、冷たいため、身長が高くなく冷え性のパートナーにはきつかったようです。

バイを歩く
バイを歩く
ガイドとバッファロー
ガイドとバッファロー

ランゴは、バイの前にテラスがあり、居ながらサファリができます。マルミミゾウはもちろんのこと、Red river hogやシタツンガも見えましたが、遠くて写真にはなりませんでした。ただ、観光用のきれいなテラスからこれらの動物を眺められる贅沢は、なかなか得られるものではありません。

ランゴでは、ウォーキングサファリでコロブスなどの動物や鳥類を観察。途中、フォレストバッファローの群れが近づいてきて、木に抱きつき静かにする指示を受けることもありました。結構な緊張感がありましたが、無事やりすごせました。熱帯雨林のウォーキングサファリならではの体験でした。

ランゴキャンプ
ランゴキャンプ

ムボコは近いので、行うサファリは同じようなものですが、ロッジのロケーションの違いで居ながらサファリで得られるものが異なってきます。ムボコには、夕方マルミミゾウがやってきて、近くで眺めることができました。ボートサファリと車でのサファリでは、マルミミゾウとサルの類、鳥を探すわけですが、サバンナとは異なった風景でのサファリはそれだけで楽しいものでした。

カンムリカワセミ
カンムリカワセミ
マルミミゾウが現れる
マルミミゾウが現れる

オザラでのサファリは、見られた動物はそこまで多くはないのですが、ローランドゴリラとは本当に良い距離感で出会えましたし、その他の動物も肉食獣が少ない分、歩いての目線、カヤックでの目線と、出会い方が異なり、心動かされる観察ができました。また、サバンナとは異なる、アフリカの熱帯雨林を感じるだけでも貴重な体験でした。朝のキャンプサイトから見上げた空に、群れを成したヨウムが飛んでいる姿、感動的でした。

ヨウムの群れ
ヨウムの群れ

今回は、時間的な余裕ができたため、ブラザビルでの観光ができました。これに関しては、萩原さんに大変お世話になりました。コンゴ共和国で思い知ったのは、旅行も英語だけではだめだということです。ホテルのフロントも英語が通じない、国際空港のアナウンスに英語がないなど、驚きました。今回、萩原さんがいなかったら、首都の観光は厳しかったと思います。心から感謝しております。コンゴ(ザイール)川、市場、街、街のレストラン(現地食と洋食とも)、学校など専用車で回りました。市場では現地の人々の食の状況を見ることができたり、現地の学生や学校の教頭先生と話をしたり、街では若者と記念写真を撮ったり、現地のレストランでは日本の支援の一端を見つけたりしました。布市場に寄って、シャツ用の生地を決め、萩原さんにお願いしてシャツにしてもらいました。これも、すてきな思い出です。

コンゴ川
コンゴ川
子供たち
子供たち

コンゴ共和国では、一生の思い出となる旅ができました。動物密度はそれほど高くはないのですが、貴重な動物たちが、世界的にも貴重な環境で暮らしていることを体感できました。オザラ・コクア国立公園は、2023年に世界遺産に登録されたようで、ますます魅力的になっていると思います。ローランドゴリラの観察に関しては、本当に良い距離で観察できると思います。お勧めします。

■山形豪さんと行く コンゴ オザラ・コクワ国立公園 フォレスト・サファリ 12日間