2018.12.28発 エチオピア・ダナキル砂漠訪問ダイジェスト 10日間

2018.12.28発 エチオピア・ダナキル砂漠訪問ダイジェスト 10日間

12/28発「エチオピア ダナキル砂漠訪問ダイジェスト」に同行させていただきました。世界で最も過酷な地ともいわれるダナキル砂漠。日中の気温が40度以上、海抜マイナス100mという過酷な地だからこそ出会える景色に、まさに母なる大地・地球の有難さを感じた10日間でした。
通常、ツアーのハイライトでもある活火山エルタ・アレ、極彩色に彩る、ダロール地区までは、空路で向かうことも多いのですが、弊社はエチオピアの独自の自然・暮らしを感じていただきたいという思いから市場などに立ち寄りながら陸路で巡ります。
大地溝帯に属するエチオピアは、国土のほとんどがエチオピア高原に位置しており、首都のアディスアベバでも標高2400m。富士山の5合目にあたる標高の高さ!
そんなエチオピアは、宗教、文化、自然全てにおいて唯一無二の国でした。
4世紀中頃にエジプト地方から来たシリア人によって普及したといわれるエチオピア正教は、欧州諸国とは異なる発展を遂げた独自の宗教と言えます。

皇帝メネリク2世が奥様の為に、アディスアベバに都を遷都した際につくった王宮があるマリアム教会。温泉が好きな奥様の為に、アディスアベバに移したそうです。何とも、奥様への愛を感じますね。
皇帝メネリク2世が奥様の為に、アディスアベバに都を遷都した際につくった王宮があるマリアム教会。温泉が好きな奥様の為に、アディスアベバに移したそうです。何とも、奥様への愛を感じますね。
お祈りをする人々。イスラエルの嘆きの壁のように女性、男性とでお祈りする場所が分かれていました。
お祈りをする人々。イスラエルの嘆きの壁のように女性、男性とでお祈りする場所が分かれていました。
教会の庭に干してあった赤唐辛子。エチオピア料理には欠かせないスパイス!
教会の庭に干してあった赤唐辛子。エチオピア料理には欠かせないスパイス!
エチオピアは300万年以上前に生存していたといわれる人骨化石・ルーシー家族が展示されております。(レプリカ) 私たちの祖先はエチオピアを含む東アフリカ地域で誕生したといわれており、未だに謎も多い人類のルーツを知ることは非常に興味深く、人類の進化に感動です。
エチオピアは300万年以上前に生存していたといわれる人骨化石・ルーシー家族が展示されております。(レプリカ)
私たちの祖先はエチオピアを含む東アフリカ地域で誕生したといわれており、未だに謎も多い人類のルーツを知ることは非常に興味深く、人類の進化に感動です。
ここに行けば欲しいものは何でも揃う!とも言われるエチオピア最大の市場・マルカート市場。車窓から見える景色は全て興味を引くものばかり。
ここに行けば欲しいものは何でも揃う!とも言われるエチオピア最大の市場・マルカート市場。車窓から見える景色は全て興味を引くものばかり。
笑点の座布団運び係も脱帽の、見事な布団運び術!!足早に去っていくお兄さんたち、まさに神技です!!
笑点の座布団運び係も脱帽の、見事な布団運び術!!足早に去っていくお兄さんたち、まさに神技です!!

エチオピア正教では年に最長で55日間の断食があり、訪れた日はまさに断食の日。メニューにはファスティングメニューがあるなど、宗教と暮らしが密接に結びついていました。
そんなエチオピアは食料自給率が100%を超えるほど、食材の宝庫。近代的な食スタイルが入りつつも、今なお変わらない食文化が根付いています。
まずは、インジェラ。テフという穀物の粉を水に溶き薄く焼いた、クレープのような見た目のエチオピアの国民食。見た目は少し抵抗のあるもののエチオピア国民の愛するインジェラは、発酵させて作るため、ほんのり酸味があり、グルテンフリーの健康食でもあります。現地の方は、私たちの白飯と納豆!のように、毎食、インジェラを食べております。

肉や野菜、豆などを辛く煮込んだワットと言われるものと一緒に食べるのが一般的。インジェラは気泡が多ければ多いほど美味しいらしいです!
肉や野菜、豆などを辛く煮込んだワットと言われるものと一緒に食べるのが一般的。インジェラは気泡が多ければ多いほど美味しいらしいです!

◎ひよこ豆

路上で手軽に購入できるお手軽おやつ。
路上で手軽に購入できるお手軽おやつ。
みんなで試食。癖になるお味!
みんなで試食。癖になるお味!

◎チマキ

バナナ、パパイヤ、マンゴーなどフルーツの宝庫だけあった、街にはジュースバーがあります。
バナナ、パパイヤ、マンゴーなどフルーツの宝庫だけあった、街にはジュースバーがあります。

◎バナナブレッド(エンテーセ)

テフの代替品としても使用される見た目がバナナの木そっくりなため、偽バナナとも言われるエンテーセから作られるパン。

◎ピーナッツティー

ホテルで飲んだピーナッツティー。残念ながら1杯しか用意が無く、皆さんで回し飲み。ピーナッツのマイルドな香りとミルク感が女子ウケNO.1でした!
そして、コーヒー発祥の地としても有名なエチオピア。街中の喫茶では、お客様へのおもてなしの作法でもあるコーヒーセレモニーを良く見かけました。看板娘がフランキンセンス(乳香)の香りと共に、コーヒーを煎り、日本の湯吞のような小さな器で、1回に3杯飲むのが一般的。これを1日に2~3回は飲むというのだから、エチオピアの方々のコーヒー愛がうかがえます。ちなみに、ご自宅では、あまりウェルカムではないお客様がいらっしゃる際は、お茶を出すそうです。。。

エキゾチックな乳香の香りと、香ばしいコーヒーの香り。嗅覚が刺激され、空間にいるだけでも、癒し効果大です。
エキゾチックな乳香の香りと、香ばしいコーヒーの香り。嗅覚が刺激され、空間にいるだけでも、癒し効果大です。
私たちも少しお手伝い。真っ黒になるまで煎っていきます。
私たちも少しお手伝い。真っ黒になるまで煎っていきます。

さて、ツアーは、いよいよ、車の旅の始まりです。首都のアディスアベバから、海抜マイナス100m以下の地、ダナキル砂漠へ3日かけて目指していきます。
道中の楽しみといえば、マーケット見学。アディスアベバから北へ2か所のマーケットを訪ねました。ローカル市場は、現地の方々の生活を支える場所でもあると同時に、社交場の一つにもなっており、政治、ビジネスなどの情報交換、そして人と人との出会いを作る大切な役割をは果たしているそうです。

ラクダもヤギも鳥もモノも人も、所狭しと密集する市場。
ラクダもヤギも鳥もモノも人も、所狭しと密集する市場。
旨いヤギ・羊は歯を見て見分けるそうです。
旨いヤギ・羊は歯を見て見分けるそうです。
1頭20万もするといわれる貴重なラクダ市。昔から、ラクダは砂漠地帯の移動には欠かせない輸送手段として使用されています。
1頭20万もするといわれる貴重なラクダ市。昔から、ラクダは砂漠地帯の移動には欠かせない輸送手段として使用されています。
ラクダのパーキングとヒヨコ豆を売るお兄ちゃん。
ラクダのパーキングとヒヨコ豆を売るお兄ちゃん。
こんな謎な果物も売っております!
こんな謎な果物も売っております!
生活を支えるインジェラの原料となるテフ。ガイドのご自宅ではお母様と2人暮らしで、1か月に50kgを購入、2日事に15枚程度のインジェラを作り消費するようです。消費量の多さに驚きです!
生活を支えるインジェラの原料となるテフ。ガイドのご自宅ではお母様と2人暮らしで、1か月に50kgを購入、2日事に15枚程度のインジェラを作り消費するようです。消費量の多さに驚きです!
ジュエリー売りのおじさん。
ジュエリー売りのおじさん。
アフロの語源にもなったアファールの人々が使うという髪用バター。
アフロの語源にもなったアファールの人々が使うという髪用バター。
高級チキン、ホロホロ鳥!!
高級チキン、ホロホロ鳥!!
路上テイラー。やはり暑いので日傘は必須ですよね。
路上テイラー。やはり暑いので日傘は必須ですよね。

人々の生活を抱えるローカル市場。家畜、野菜、穀物、工芸品、ラクダ、香木、布、市場は、何時間居ても飽きないくらい、活気に溢れ、そして共に支え合い暮らすエチオピアの素朴な暮らしに触れることができました。
さて、車の旅はまだまだ続きます。

峠を越えて。
峠を越えて。
街を抜け。
街を抜け。
バジャジ(トゥクトゥク)に乗って街を散策も。
バジャジ(トゥクトゥク)に乗って街を散策も。
車窓からは美しく、雄大な景色が広がります。ルーシーはじめ、私たちの祖先である人骨化石は、この大地溝帯で多く発見されています。何百万年前にも、ここに暮らす人がいたのかと思うと感慨深いですね。
車窓からは美しく、雄大な景色が広がります。ルーシーはじめ、私たちの祖先である人骨化石は、この大地溝帯で多く発見されています。何百万年前にも、ここに暮らす人がいたのかと思うと感慨深いですね。
見渡す限り何もない荒野にも人々の日常が。
見渡す限り何もない荒野にも人々の日常が。
道中では、ラクダの水のみに出会うことも。
道中では、ラクダの水のみに出会うことも。
地球の割れ目に位置するアファールトライアングル。目の前には壮大な溶岩台地が広がります。
地球の割れ目に位置するアファールトライアングル。目の前には壮大な溶岩台地が広がります。
海抜マイナス102mのアフデラ湖。塩分濃度の高いこの湖の周りには塩田が広がっており、アディスアベバで使用されている約80%はこのアフデラ湖で採集されています。
海抜マイナス102mのアフデラ湖。塩分濃度の高いこの湖の周りには塩田が広がっており、アディスアベバで使用されている約80%はこのアフデラ湖で採集されています。
砂漠地帯を超え。
砂漠地帯を超え。
いよいよ、遠くに見えるのが「煙の山」と言われるエルタ・アレ火山。ダナキル砂漠内にある標高613mの世界一低い活火山です。
いよいよ、遠くに見えるのが「煙の山」と言われるエルタ・アレ火山。ダナキル砂漠内にある標高613mの世界一低い活火山です。
ベースキャンプに到着。
ベースキャンプに到着。
夕食を済ませ、1泊分の荷物を持って、ラクダと共に登っていきます。
夕食を済ませ、1泊分の荷物を持って、ラクダと共に登っていきます。
頂上到着後、早速火口見学へ向かいます。 残念ながら昨年の噴火で溶岩湖の上を土が覆い、煌々と燃える溶岩流は眺めることができず、赤い煙からかすかに見える程度。まさに偉大なる地球相手。期待していた光景ではなかったけれど、臭い、熱気、固まったばかりの溶岩台地が砕ける音、火口近くに近寄れば近寄るほど、刻一刻と変化を続ける地球の息遣い、躍動を感じ取ることができました。
頂上到着後、早速火口見学へ向かいます。残念ながら昨年の噴火で溶岩湖の上を土が覆い、煌々と燃える溶岩流は眺めることができず、赤い煙からかすかに見える程度。まさに偉大なる地球相手。期待していた光景ではなかったけれど、臭い、熱気、固まったばかりの溶岩台地が砕ける音、火口近くに近寄れば近寄るほど、刻一刻と変化を続ける地球の息遣い、躍動を感じ取ることができました。
暗いうちに朝の火口見学を終え、下山。下山途中、足を止めて拝んだ朝焼け。
暗いうちに朝の火口見学を終え、下山。下山途中、足を止めて拝んだ朝焼け。
登っているときは真っ暗で分からなかった溶岩台地の景色。なんだか、登らせていただいているというような自然への感謝を感じてなりませんでした。
登っているときは真っ暗で分からなかった溶岩台地の景色。なんだか、登らせていただいているというような自然への感謝を感じてなりませんでした。

取り巻く環境に関係なく、絶えず独自のリズムで変化し続けている地球の神秘を生で感じ、ベースキャンプに戻り朝食です。下山後に食べた甘いはちみつをたっぷりの食パンとコーヒーは絶品でした!さて、次は、アファールトライアングルの中でも海抜が最も低いダナキル北部へ。

塩分や硫黄、カリウムなどを含む温泉が、地表に噴出し、鮮やかな極彩色の景色が広がるダロール火山。
塩分や硫黄、カリウムなどを含む温泉が、地表に噴出し、鮮やかな極彩色の景色が広がるダロール火山。
グツグツと音を立てる間欠泉。
グツグツと音を立てる間欠泉。
鉱物が足に!地表が薄いということもあり、足元から暑さも感じます。
鉱物が足に!地表が薄いということもあり、足元から暑さも感じます。
ソルト・ビルディングと呼ばれる塩の奇岩群。長い歳月をかけて侵食を繰り返し、50mもの高さに及ぶほど。
ソルト・ビルディングと呼ばれる塩の奇岩群。長い歳月をかけて侵食を繰り返し、50mもの高さに及ぶほど。
硫黄成分が高いために、地元の方の傷の治療にも使われるオイルレイク。
硫黄成分が高いために、地元の方の傷の治療にも使われるオイルレイク。
40℃近くもある炎天下、この土地に暮らすアファールの人々が塩の採掘に精をだしていました。
40℃近くもある炎天下、この土地に暮らすアファールの人々が塩の採掘に精をだしていました。
採掘した塩は均等な長方形に形作られ、ラクダを使って数日かけて街へ運ばれて行きます。この塩は主に、エチオピアの人たちの生活に欠かせない家畜用に使用されます。
採掘した塩は均等な長方形に形作られ、ラクダを使って数日かけて街へ運ばれて行きます。この塩は主に、エチオピアの人たちの生活に欠かせない家畜用に使用されます。
地元アファールの方々の生活を支える遥か昔から続く塩のキャラバン。現在では、外国企業の進出によりアサレ湖からポンプを使用し水を汲み、工場にて製塩が行われるようになり近代化も進んでいるようです。
地元アファールの方々の生活を支える遥か昔から続く塩のキャラバン。現在では、外国企業の進出によりアサレ湖からポンプを使用し水を汲み、工場にて製塩が行われるようになり近代化も進んでいるようです。
「アサレ湖」。海水が蒸発し、まさに塩の湖。
「アサレ湖」。海水が蒸発し、まさに塩の湖。

 

アサレ湖に沈む夕日。
アサレ湖に沈む夕日。
ダナキル北部アハメドエラのキャンプサイト。青空ベッドで2連泊。満天の星を眺めながら眠り、暖かな朝日と共に目が覚めるという贅沢な体験です。不便・何もないからこそ、五感が研ぎ澄まされ、自然の有難さを教えてくれました。
ダナキル北部アハメドエラのキャンプサイト。青空ベッドで2連泊。満天の星を眺めながら眠り、暖かな朝日と共に目が覚めるという贅沢な体験です。不便・何もないからこそ、五感が研ぎ澄まされ、自然の有難さを教えてくれました。
キャンプ中、美味しいご飯をいつも用意してくれたコックのアベベ。「料理は僕の趣味!」と誇らしげに料理をする笑顔が印象的でした。
キャンプ中、美味しいご飯をいつも用意してくれたコックのアベベ。「料理は僕の趣味!」と誇らしげに料理をする笑顔が印象的でした。
毎日、多くの品を用意してくれました!辛いのが苦手な私たちの為に、ピリピリ(唐辛子)は少なめで。
毎日、多くの品を用意してくれました!辛いのが苦手な私たちの為に、ピリピリ(唐辛子)は少なめで。
キャンプサイト近くに住む子どもたちとの交流もキャンプならでは。
キャンプサイト近くに住む子どもたちとの交流もキャンプならでは。
私たちの旅を支えてくれたスタッフ。アムセグナッロ―(ありがとう)! 決しておしゃべりではないのですが、優しい心を持つ彼らなくしては、私たちのエチオピアでの旅は無かったと思います。
私たちの旅を支えてくれたスタッフ。アムセグナッロ―(ありがとう)!
決しておしゃべりではないのですが、優しい心を持つ彼らなくしては、私たちのエチオピアでの旅は無かったと思います。
ダチョウのお出迎えするホテルで眺めた2019年の朝焼け。
ダチョウのお出迎えするホテルで眺めた2019年の朝焼け。

訪れたのは、まさに年の瀬、お正月。世界中が新年を祝う中、外の世界と同化することなく、独自の時間・文化軸で暮らす人々。優しく、美味しく、濃く、タフな国・エチオピア。
4月には、エチオピア歴史街道を陸路で巡るツアーもご用意しております!
◆エチオピア歴史街道ダイジェスト 11日間
ぜひ、奥深いエチオピアの歴史の旅にでかけましょう!
根本