弊社のツアーの中でも、微調整を加えながら長年実施してきた、エチオピアの北部を陸路で周遊するツアーに同行させていただきました。
エチオピアは、数あるアフリカの中でも有数の観光に適した国の一つで、大自然、歴史的遺産、文化・風習などが各地に多数点在しています。
今回のツアーでは、北部のハイランドエリアを中心に、1000年以上前に建てられた修道院や、700年ほど前に作られた岩窟教会などの歴史遺産に感嘆し、シミエン国立公園を始めとするダイナミックなエチオピアの大自然を満喫、そして熱気あるローカルマーケットや村の訪問などで、彼らの生活スタイルや風習を伺い知ることが出来ました。
日本からは、エチオピア航空で首都アディスアベバへ。
到着してから、まずは市内観光。博物館などを訪問してから、まずはエチオピアのコーヒーを飲まないことには始まらないとのことで、日本にも支店のあるトモカコーヒーへ。
翌日から、陸路旅はスタートします。アディスアベバのあるハイランドエリアを進んで行きます。ハイランドから大地溝帯へと続く途中の町コンボルチャ周辺で、まずは、サンバティ(日曜市)とバティ(月陽一)の市場を散策しました。家畜や野菜、果物、日曜雑貨などあらゆるものが売られていて、非常に熱気があります。主に、オロモやアムハラの人達が集まって開かれており、ただ、見るだけでも楽しいです。ストールや布なども売られていて、もちろん購入することも可能です。
進路は引き続き北に向かい、前半のハイライト、ラリベラへ。この町には、12~13世紀に建造されたとされる岩窟教会群があります。とても700年も昔に作られたとは思えない、精工で荘厳な作りは、エチオピアの歴史とユニークさと深さの一端を垣間見ることが出来た思いでした。
エチオピアの歴史的な建造物は、ラリベラだけではありません。メケレの町があるティグレ州には、ラリベラよりも古い修道院が100カ所以上も存在しています。そして、エチオピアの最初の王朝であるアクスム王国(紀元後1~10世紀)の首都であり、エチオピア人の歴史において最も重要な人物であるシヴァの女王ゆかりの地であるアクスムには、たくさんの歴史的価値の高い遺物が残されており、今なお、発掘・研究作業が進められていて、新たな遺物が見つかっています。
歴史的な遺跡群を後にして、ツアーは、「アフリカの屋根」とも呼ばれるシミエン国立公園へ。ここは、エチオピアで最初の国立公園で、切り立った崖と谷で構成される景観が素晴らしく、また固有の生き物や植物も多く生息しています。今回のハイキングでは、この辺りを主な生息域とするエチオピアの固有種、ゲラダヒヒに出会う事が出来ました。
旅はまだまだ続きます。一路ゴンダールへ。17~19世紀にかけて約200年もエチオピア帝国の首都であったこの町には、他の地域にはない古城が見られます。歴代の王が建立した複数のお城は、王朝の衰退期やイタリア統治時代に破壊されてしまった後が残りますが、それでも当時の名残を十二分に感じとることが出来、見応え十分でした。そして、羽のある天使の絵で有名なデブレ・ブレハン・セラシエ教会でも素晴らしいイコンを見学することが出来ました。
ゴンダールを後にして、ナイルの源流の一つ、青ナイルの水源であるタナ湖のある町バハルダルへ。ここでは、ティシサット(青ナイル滝)と湖畔の修道院を訪問しました。
そして、2週間をかけて陸路で周遊をしてアディスアベバに戻りました。
エチオピアと言えば、コーヒー発祥の国。どこに行っても淹れたてのコーヒーを楽しむことが出来ます。豆や、焙煎の深み、淹れ方などの違いなどで、味は千差万別。地域によっては好みで塩やバターを入れて飲む地域もあります。ツアーも中盤になると、食後と午後のコーヒータイムは欠かせない時間になりました。
陸路旅の楽しみは、予定にない道草です。ふらっと通りすがりの村を訪れたり、面白そうな場所があれば立ち寄ってみたりと、思いがけず面白い出会いがあります。飛行機などで移動する点と点の旅行では見えてこない面白さが、陸路旅の魅力です。旅の速度を落とせば、目に映る風景も格段に変わります。少し「ゆったり」と、そして「たっぷり」と旅をしたい方にお勧めのツアーです。
次回は、9月13日(金)発の設定になります。
10月11日(金)発は、キャンペーン価格となっていますので、この機会に是非ご参加ください。
◆エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間