7月3日(土)に東京都 八王子市高尾山周辺のバードウォッチングに同行させていただきました。梅雨の期間でしたが、さいわいにも雨には降られず、目的のアオバズクとサンコウチョウをじっくり見ることが出来ました。
今年の梅雨は中休みも無く雨が降り続いており、前日は激しい雨が降って南関東の一部には警報も出ている状態でした。しかし、天気予報では昼前には止む予報であり、延期をしたらサンコウチョウの繁殖が終わってしまい観察が困難になると予想されるので、集合時間を遅らせて実施しました。
10時30分に京王線狭間駅に集合した時には雨は予報通りに止んでおり、徒歩でアオバズクがすむ神社に向かいます。到着して早速探しますが、いつもとまっているカエデの木の横枝に姿が見えません。ちょっと焦って少し探しましたが、奥の杉の木にいました。おそらく激しい雨を避けて定位置から移動したのでしょう。
アオバズクは夏鳥で東南アジアから渡ってきて、東アジアで繁殖します。抱卵はメスのみが行い、オスが見張りと餌を運ぶ役目なので、撮影した個体は見張り中のオスだと思われます。平地から低山地にかけての森林に棲みますが、巣になる大きなうろがある木は少なくなってきているので、数が減ってきているそうです。
1時間程度、観察と撮影をした後に八王子城址公園に移動します。高尾駅からバスに乗り八王子城址公園に向かいます。バスから降りて歩く途中の八王子霊園ではキビタキのメスとメジロが見られました。八王子城址公園は戦国時代の小田原北条氏の城の一つの山城で公園として周辺環境も保全されています。公園の広場で昼食した際にはウグイスとガビチョウの声が聞こえました。
昼食後に薄暗い杉の木が茂る林道を歩きながら、サンコウチョウが出るポイントに向かいます。林道入口でよく見られたコサメビタキは巣立ちした模様で見られませんでした。
林道に入ったらすぐに「ホイホイ」とサンコウチョウの声が聞こえたので、声の方向を見るとオスが長い尾をひらひらさせながら杉の木立の間を飛んでいます。しばらく観察をしていたら、メスも現れてくれました。一緒にいる時もあるのでつがいの模様です。
杉木立の薄暗くて枝が沢山ある中を頻繁に飛び回るサンコウチョウは撮影がとても難しく、お客様も苦労されている様です。薄暗いため枝にとまっても、一旦眼を離してカメラや双眼鏡を覗くと場所が分からなくなる程でした。オスの方が羽毛は暗い色ですが、ブルーのアイリングやクチバシが鮮やかで、比較的見つけやすい感じです。
この日は近くを流れる小さな沢も大量の水が流れており、いつもは水飲みや水浴びにやってくるオオルリやキビタキは現れる気配は無い状態でしたが、河原の方から「シーシー」とヤブサメの声が聞こえてきました。しかし、暗い森の中でとても小さく保護色の鳥はついに見つける事は出来ませんでした。
皆さんが撮影に夢中になっている間に時間は過ぎて行き、3時半にはかなり暗くなってきたので、観察を切り上げて帰路につきました。今回は梅雨の合間をぬって目的にしていた簡単には見られない2種の鳥をしっかり観察出来たので良かったと思います。
サンコウチョウは日本へは夏鳥として渡来して、平地から低山にかけての暗い森にすみます。昆虫食で、木々の間を飛翔中の昆虫を捕食する姿をみられます。「ツキヒーホシ、ホイホイホイ」月・日・星、と聞えることから、三光鳥と呼ばれていますが、「ツキヒーホシ」はよく聞き取れません。また、漢字記載では三光鳥ですが、その際はイカルも含まれます。私の個人的な感想ではイカルの方が「ツキヒーホシ」はよく聞き取れますが、「ホイホイホイ」はありません。
道祖神ツアーなので、参考にアフリカでみられるアフリカサンコウチョウの画像を掲載します。こちらはオスも鮮やかな赤褐色で、稀に白色と黒のみの個体も見る事があります。明るい疎林にすみ、ロッジの庭などでもよく見られます。
去る7月3日(土)に、弊社の動物チェックリストの著者でもある林さんがご案内する八王子城跡と高尾周辺でのバードウォッチングにお手伝いとして同行させていただきました。
前日、前々日と梅雨のさなかということを考えても、かなり激しい雨が降り続き、八王子には大雨警報も出ていたため、実施を危ぶみましたが、集合時間を1時間遅らせるという判断が功を奏したのか、集合いただいた時点ですでに雨は止んでおり、16時頃にバードウォッチングを終了するまで雨に降られることなく鳥たちの観察を楽しむことができました。
今後も8月の富士山奥庭での第3回以降、12回まで企画しておりますので、鳥がお好きな方、週末に自然の中を少し歩いてみたいという方、在宅期間中にバードウォッチングに目覚めたという方などなど、本格的な方もいらっしゃいますが、そうでない方も多くご参加いただいておりますので、気軽にご参加いただければと思います。
羽鳥