ケニアのサファリカー

ケニアのサファリカー

数日前にケニアから帰国したお客様からの連絡で、「マサイマラでヌーの河渡りを3回見ました!」と聞いてちょっと驚きました。もう10月も後半ですが、まだまだマサイマラでは『河渡り』に高確率で出会えているようです。
特に今年は例年よりも早く、6月前半ぐらいで最初のヌーの群れが来ていたので、早い時期に終わってしまうかと心配していたのですが、4ケ月経ってもまだまだ群れが残っているようです。相変わらず、こればっかりは予想が難しいです。
さて、表題の『ケニアのサファリカー』ですが、ケニアのサファリカーと言えばTOYOTAのハイエースやNISSANのキャラバンを改造したミニバン型が長年の主流でした。お馴染みの6名乗りで屋根が上に上がるタイプ。
四輪駆動だと思っている方も多いのですが、基本的な使用は二輪駆動です。非常に安定した走りと、シンプルな構造で故障に強いのが特徴です。
実際にゲームドライブに出かけると、サファリドライバーは、こんな場所までこの車で走るの!?という動きでこのミニバンを操ります。但し弱点は車高の低さ。構造的にどうしても走れない地形が出てきます。 また、ここぞと踏ん張って欲しい時の馬力が今一つ足りないと感じる場面もあります。
対するはTOYOTAのランドクルーザー型。説明不要。世界中のどこでも走る事の出来る最強の車です。四輪駆動で、おそらくケニアのサバンナ上で走行不可能な場所はないでしょう。(国立公園のルール上で走れない場所はありますが)

車高が高いことで上から見る事の出来るポジション、また地形を気にせず動物にアクセスできる事、単純にメカとしての魅力など、利点は尽きないですが、弱点は非常に揺れる事でしょうか。
ケニアのツアーでは、陸路で長距離移動することも多いので、この揺れが辛く感じる場面も多いです。昨今は、ケニアの観光省がランドクルーザー型への税金を軽減したこともあり、だんだんケニアでもこちらのサファリカーが主流になってきました。
タンザニアやボツワナ、南アフリカといった他のサファリ大国では、ほぼ100%が4WDのランドクルーザー型です。
ケニアでもほとんどが4WDランドクルーザー型になり、国立公園内に常駐している車になると、さらに屋根や壁を取っ払ったフルオープン型、座席が階段状になっていて、よりサファリに特化した物が増えてきました。
ですが、個人的にはケニアと言えばこのミニバン型のサファリカーに思い入れがあります。前面がすとんと落ちたフロント部分に、ペタンとしたタイヤでどこでも走り、ワゴン車でライオンに向かって近づいていく。。。時代の流れに取り残されつつはありますが、何とかこのミニバン型でサファリをするスタイルも末永く残って欲しいものだと思います。
by 生野