2022.08.13発 【2022年特別企画】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間

2022.08.13発 【2022年特別企画】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間

世界にわずか650頭ほどしか棲息していないマウンテンゴリラを観察するトレッキングツアーの添乗員として同行しました。目的地は、ウガンダの世界自然遺産に登録されているブウィンディ原生国立公園です。

首都カンパラより陸路で丸一日かけて、コンゴとルワンダの国境に面したブウィンディの原生林へ入っていきます。途中から車は未舗装の山道を登っていき、どこまでも民家と畑が広がっているのが印象的でした。保護区の南側にあるルヒンジャ村のロッジが私たちの拠点になります。ここは標高2,200mもあり、想像以上に寒かったです。乾季でしたが時々雨が降り、霧に包まれることもありました。

保護区と私有地の境目
保護区と私有地の境目
霧に包まれる宿泊地
霧に包まれる宿泊地

翌朝からゴリラ・トレッキングに参加します。ルヒンジャエリアには観光客がアプローチできる7つのゴリラ群れがあるそうで、参加人数によってグループが分けられます。それぞれのグループのリーダー(ガイドするレンジャー)とガード(銃を持つレンジャー)そしてサポートスタッフ(地元住民)と合流すると、目的の群れ位置まで車で移動し、そこから森の中へ入っていきます。

ブウィンディの森の中は平らな場所はほとんどありません。常に山の斜面を登るか、降りるかです。先頭のレンジャーがナタで茂みや枝を切り払いながら道を作ります。朝露に濡れて倒れた草は滑りやすく、足元の注意が必要です。

ゴリラの群れは「トラッカー」と呼ばれるレンジャーたちが先に森に入って探してくれているので、リーダーはトラッカーと連絡を取り合い、常にゴリラの群れに会うことができます。ただし、群れによってはいくつも山を越えなければいけないこともあり、トレッキングする時間はまちまちです。

レンジャーによるレクチャー
レンジャーによるレクチャー
ローカルコミュニティの歓迎ダンス
ローカルコミュニティの歓迎ダンス
ポーターと合流
ポーターと合流
森の中へ
森の中へ
小川を渡る
小川を渡る
トラッカーと合流
トラッカーと合流

私たちは運良く、30分ほどで目的の群れに会うことができました。ゴリラとの対面時間はきっちり1時間と決められています。最接近する前に、背中の荷物や杖を置いて身軽な格好になります。感染症予防のためにマスクの着用も義務付けられています。

マウンテンゴリラは地上の下草が多い茂みで過ごしていることが多いので、レンジャーはナタで下草を刈って、観察しやすくしてくれます。ゴリラは一瞬「なんだ?」という顔をしますが、すぐに私たちの存在を許し、食事に没頭します。群れを知り尽くしているレンジャーは、ゴリラたちの家族構成や性格などを紹介してくれます。母親にしがみつき、こちらが気になる赤ちゃんゴリラや、どっしりと構える威厳のあるシルバーバックの背中も観ることができました。息遣いや咀嚼音が聞こえてくるほど静寂な森の中で、じっと彼らの行動を観察していると、かけがえのない我々の仲間たちと同じ時間を共有できていることに感動を覚えます。畏敬の念と言えるでしょう。

オスゴリラと対面
オスゴリラと対面
母子ゴリラ
母子ゴリラ
食事中のゴリラ
食事中のゴリラ
オスとメスゴリラ
オスとメスゴリラ
メスゴリラ
メスゴリラ
子供生後8か月
子供生後8か月
ゴリラの糞
ゴリラの糞
ゴリラのベッド
ゴリラのベッド

今回のツアーではゴリラ・トレッキングを2回(二日間)おこないました。

おかげで緊張する1回目より2回目の方が心に余裕も生まれ、ゴリラを撮影するだけでなく自然環境をより楽しめたと思います。2つの群れを比較することも出来、せっかくここまで来たならば2回参加するのは良い選択でしょう。

ゴリラ・トレッキング参加のアドバイスとしては、やはり体力は必要だと感じました。標高2,400m以上あったので、慣れないと呼吸がきつくなります。防水対策や足元の滑りを防ぎ、快適に過ごせる格好も重要です。地元住民による「サポートスタッフ」は「ポーター」とも呼ばれていますが、自分の個人的な荷物を運んでくれるだけでなく、常に隣に寄り添って山道で手を引いてくれたり、足場を探してくれたりしてくれます。少しでも体力に不安のある方は遠慮しないで雇うと良いでしょう。

ある程度の苦労があっても、野生のゴリラと遭遇する経験は、一生の宝物になるはずです。

■【特別企画】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間 2023