国土のほとんどがドラケンスバーグ山脈にあり、
全土の標高が1400m以上にあります。
そのため、別名「天空の国」と呼ばれています。
人口のほぼ100%がソト人で構成されています。
多くを南アフリカなどに頼っているのは事実ですが、
現在は、観光などの第3次産業も少しずつですが伸びてきています。
また、ドラケンスバーグの恩恵である水を活かして、水力発電でほぼ全ての電力がまかなわれていますが、水量の乏しい冬場や、配電の無い地域に対しては、日本のODAなどで、太陽光エネルギー利用の可能性も模索されています(マセル空港にも日本のODAで作られたソーラーパネルがありました)。
また初等教育にも力を入れていて、他のアフリカ諸国と比較すると識字率がかなり高いようです。また、片田舎の町で小学生くらいの子どもたちに話かけても、きちんとした英語で返事が返ってきます。
国民も素朴な人が多く、カメラを向けると老若男女問わず、
良い笑顔を返してくれるのが嬉しい!
今回のツアーのメインは、ポニーでトレッキング。
平原をのんびりと歩いたり、時には川を渡り、時には斜面を上がったり下ったり、そして山合いの村に民家泊。
少し?大変な箇所もありながら、風光明媚でダイナミックな風景を馬で駆け巡りました。ポニーはよく調教されていておとなしく(中には個性的な馬もいましたが)、初めての方でも乗って頂くことはできますが、一日6時間程度、傾斜のあるアップダウンもありますので、ある程度の体力が必要です。
滞在のベースになったセモンコンロッジは、必要にして十分な設備。また、各部屋には暖炉がおいてあり、毎日スタッフが薪を持ってきてくれます(標高が高いため朝夕は寒い。この時期は夜間で5℃程度)
ロッジのスタッフも皆フレンドリーで親切。また、何より嬉しいのは食事がどれも美味しく、お客様にも大変好評でした。盛り付けもとても繊細で素晴らしかったのですが、こちらのロッジのシェフは若い女性の方で、納得しました。このあたりは、豊富な湧き水も手に入るため、部屋においてある飲料水は、天然水です。アフリカで生水?と思われるかもしれませんが、ペットボトルの水よりも格段に美味しいミネラルウォーターでした。
また、このロッジのレストランデッキの目の前は、村と町を結ぶ公道で、人の往来を眺めているだけでも楽しいです。
豊かな山岳地帯を存分に堪能した後は、飛行機で一路、ケープタウンへ。
この町の目的は、皆さまご存知のテーブルマウンテンです。ケープタウンに来たことのある方は、必ず目にするランドマークで、ケーブルカーで頂上に登られた方も多いのではないでしょうか?
ただ、今回は少し趣向を変えて、テーブルマウンテンをトレッキングで登ります。日本ではまだあまり知られていませんが、テーブルマウンテンはいくつものハイキングルートがあり、しっかりと登山道が整備されています。要所にルートマップもあり、ガイド無しでも歩くことはできますが、テーブル・マウンテンだけで1500種近い植物があるといわれるほど豊かな植生があるので、ガイドに解説してもらいながらあがると、格段に面白味が増します。
今回登ったルートは、テーブルマウンテンの海側の高級住宅街、キャンプスベイからスタートします。スタート早々にオナガミツスイ(CAPE SUGARBIRD)がお出迎えしてくれました。
フィンボスと呼ばれる低灌木帯を抜けて、徐々に傾斜がきつくなってきます。海をバックに登っていきます。南アフリカの国花であるキングプロテアやエリカ(下記の赤い花。ツツジ科)も見られました。
天候にも恵まれて、景色はサイコーです!登るたびに少しずつ、見晴らせる景色が増えていきます。ケープ半島が望めます。フォルス湾の形が良く分かりますね。
ここまでくると、あとはテーブルマウンテンのケーブルカーステーションを目指します(下りはケーブルカーでおります)。とはいえ、テーブルマウンテンの頂上で平らなのは、ほんの一部。まだいくつかの渓谷を越えていきます。
ようやく到着。登り始めてから約4時間の気持ちの良いハイキングになりました。ここからは、ケープタウン市内が一望できます。
ケーブルカーで一路下山。
牧歌的な景観や人々のレソトと、先進的な港町ケープタウンとの比較対象はとても面白く、ダイナミックな山々と海の景色が強く印象に残るツアーでした。まだまだ日本では知られざる、天空の国レソトとテーブルマウンテンのトレッキングオススメです!
次回は、9月のシルバーウィークに設定の予定です。こうご期待ください。
荒木