2019.2.1発 エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間

弊社のツアーの中でも、微調整を加えながら長年実施してきた、エチオピアの北部を陸路で周遊するツアーに同行させていただきました。
エチオピアは、数あるアフリカの中でも有数の観光に適した国の一つで、大自然、歴史的遺産、文化・風習などが各地に多数点在しています。
今回のツアーでは、北部のハイランドエリアを中心に、1000年以上前に建てられた修道院や、700年ほど前に作られた岩窟教会などの歴史遺産に感嘆し、シミエン国立公園を始めとするダイナミックなエチオピアの大自然を満喫、そして熱気あるローカルマーケットや村の訪問などで、彼らの生活スタイルや風習を伺い知ることが出来ました。
日本からは、エチオピア航空で首都アディスアベバへ。

日本とアフリカを結ぶ唯一の直行便エチオピア航空
日本とアフリカを結ぶ唯一の直行便エチオピア航空

到着してから、まずは市内観光。博物館などを訪問してから、まずはエチオピアのコーヒーを飲まないことには始まらないとのことで、日本にも支店のあるトモカコーヒーへ。

日本にも支店のあるトモカコーヒー
日本にも支店のあるトモカコーヒー
地元の人で賑わう老舗のコーヒー屋さんです
地元の人で賑わう老舗のコーヒー屋さんです

翌日から、陸路旅はスタートします。アディスアベバのあるハイランドエリアを進んで行きます。ハイランドから大地溝帯へと続く途中の町コンボルチャ周辺で、まずは、サンバティ(日曜市)とバティ(月陽一)の市場を散策しました。家畜や野菜、果物、日曜雑貨などあらゆるものが売られていて、非常に熱気があります。主に、オロモやアムハラの人達が集まって開かれており、ただ、見るだけでも楽しいです。ストールや布なども売られていて、もちろん購入することも可能です。

荷馬車ならぬマイクロバスで売られ(買われ)ていく子ヤギ
荷馬車ならぬマイクロバスで売られ(買われ)ていく子ヤギ
段々畑などのどかな風景が広がるハイランド
段々畑などのどかな風景が広がるハイランド
大地溝帯が見下ろせるビューポイント
大地溝帯が見下ろせるビューポイント
大地溝帯の中にもたくさんの町があります
大地溝帯の中にもたくさんの町があります
熱気で溢れている家畜市
熱気で溢れている家畜市
ラクダを始めとする家畜の売買が行われています
ラクダを始めとする家畜の売買が行われています
ヤギも牧畜民には欠かせない家畜
ヤギも牧畜民には欠かせない家畜
市場では、様々なものが売られています
市場では、様々なものが売られています
玉ねぎも綺麗に積まれて売られている
玉ねぎも綺麗に積まれて売られている
チックピー(ひよこ豆)は、地元の人達のおやつです
チックピー(ひよこ豆)は、地元の人達のおやつです
ドーナッツも売られています
ドーナッツも売られています
カラフルな衣装が綺麗なオロモの女性
カラフルな衣装が綺麗なオロモの女性
家族のお手伝いをしていたかわいらしい女の子
家族のお手伝いをしていたかわいらしい女の子
日中は日差しが強いので日傘は必須です
日中は日差しが強いので日傘は必須です
年代物のミシンで服を仕立てたり補修するテイラーのおじさん
年代物のミシンで服を仕立てたり補修するテイラーのおじさん

進路は引き続き北に向かい、前半のハイライト、ラリベラへ。この町には、12~13世紀に建造されたとされる岩窟教会群があります。とても700年も昔に作られたとは思えない、精工で荘厳な作りは、エチオピアの歴史とユニークさと深さの一端を垣間見ることが出来た思いでした。

移動の最中に思い付きで立ち寄り。突然の訪問にも快く迎えてくれた村の人達
移動の最中に思い付きで立ち寄り。突然の訪問にも快く迎えてくれた村の人達
やはりおもてなしはコーヒーで
やはりおもてなしはコーヒーで
ホテルの部屋のテラスからは、素晴らしいマウンテンビュー
ホテルの部屋のテラスからは、素晴らしいマウンテンビュー
デザインが可愛いエチオピアのローカルビール
デザインが可愛いエチオピアのローカルビール
雄大な景色に落ちてゆく夕日
雄大な景色に落ちてゆく夕日
岩盤をくり抜いて作られた岩窟教会
岩盤をくり抜いて作られた岩窟教会
教会内部も丁寧にレリーフなどが彫られています
教会内部も丁寧にレリーフなどが彫られています
エチオピア正教独自の楽器を用いたチャンティング
エチオピア正教独自の楽器を用いたチャンティング
教会の前で聖書を読む老人
教会の前で聖書を読む老人
別格の存在感を持つ聖ジョージ教会
別格の存在感を持つ聖ジョージ教会
別格の存在感を持つ聖ジョージ教会(2)
別格の存在感を持つ聖ジョージ教会(2)

エチオピアの歴史的な建造物は、ラリベラだけではありません。メケレの町があるティグレ州には、ラリベラよりも古い修道院が100カ所以上も存在しています。そして、エチオピアの最初の王朝であるアクスム王国(紀元後1~10世紀)の首都であり、エチオピア人の歴史において最も重要な人物であるシヴァの女王ゆかりの地であるアクスムには、たくさんの歴史的価値の高い遺物が残されており、今なお、発掘・研究作業が進められていて、新たな遺物が見つかっています。

メケレ周辺に点在する岩窟教会の一つキリコス教会
メケレ周辺に点在する岩窟教会の一つキリコス教会
岩山の横腹を削って作られたアブラハ・アツヴェハ教会
岩山の横腹を削って作られたアブラハ・アツヴェハ教会
10世紀頃にエチオピアを支配していたとされる女王グディトにより焼かれてしまった教会内部のイコン
10世紀頃にエチオピアを支配していたとされる女王グディトにより焼かれてしまった教会内部のイコン
教会を建立した双子の王様の肖像画
教会を建立した双子の王様の肖像画
諸説があるが、王の墓石とみられているオベリスク
諸説があるが、王の墓石とみられているオベリスク
最も大きなオベリスク(33m)は、倒壊しています
最も大きなオベリスク(33m)は、倒壊しています
皇帝ハイレセラシエが建造した新聖マリア教会
皇帝ハイレセラシエが建造した新聖マリア教会
16世紀に建造された旧マリア教会(女人禁制)
16世紀に建造された旧マリア教会(女人禁制)
教会の鍵守り(キーマン)
教会の鍵守り(キーマン)
エチオピア正教で最も重要なアイテム、モーセの十戒の石板が収められたアーク(聖櫃)が保管されている建物
エチオピア正教で最も重要なアイテム、モーセの十戒の石板が収められたアーク(聖櫃)が保管されている建物
ちょうど結婚式のセレモニーが行われていました
ちょうど結婚式のセレモニーが行われていました
新聖マリア教会の前に立つりっぱなジャカランダの木
新聖マリア教会の前に立つりっぱなジャカランダの木
エチオピアで2番目に古いとされる250年前の聖書
エチオピアで2番目に古いとされる250年前の聖書
肌が黒く描かれたマリア様のイコン
肌が黒く描かれたマリア様のイコン
カレブ王の墳墓内に残された石棺
カレブ王の墳墓内に残された石棺
農作業中に偶然発見されたエザナ王の碑文
農作業中に偶然発見されたエザナ王の碑文
シヴァの女王の宮殿跡。当時は3階建ての建物だったとされている
シヴァの女王の宮殿跡。当時は3階建ての建物だったとされている
教会周辺のバスケット屋さん。ハンドメイドでとてもカラフル。地域によって柄が異なる
教会周辺のバスケット屋さん。ハンドメイドでとてもカラフル。地域によって柄が異なる

歴史的な遺跡群を後にして、ツアーは、「アフリカの屋根」とも呼ばれるシミエン国立公園へ。ここは、エチオピアで最初の国立公園で、切り立った崖と谷で構成される景観が素晴らしく、また固有の生き物や植物も多く生息しています。今回のハイキングでは、この辺りを主な生息域とするエチオピアの固有種、ゲラダヒヒに出会う事が出来ました。

エチオピア北部は、立体感のあるダイナミックな風景が広がっています
エチオピア北部は、立体感のあるダイナミックな風景が広がっています
エチオピア初の国立公園(シミエン国立公園)
エチオピア初の国立公園(シミエン国立公園)
エチオピアの固有種ワリアアイベックスのはく製
エチオピアの固有種ワリアアイベックスのはく製
標高3240mに立地するシミエンロッジ
標高3240mに立地するシミエンロッジ
可愛らしいロッジの室内
可愛らしいロッジの室内
大きな暖炉のあるバーエリア
大きな暖炉のあるバーエリア
標高も高いため、夜は満天の星空が綺麗に見えました
標高も高いため、夜は満天の星空が綺麗に見えました
抜群の景色の中をハイキングします
抜群の景色の中をハイキングします
白い花を咲かせていたワイルドローズ
白い花を咲かせていたワイルドローズ
高山植物も多く見られます
高山植物も多く見られます
愛嬌のある顔をしたゲラダヒヒ(1)
愛嬌のある顔をしたゲラダヒヒ(1)
愛嬌のある顔をしたゲラダヒヒ(2)
愛嬌のある顔をしたゲラダヒヒ(2)
毛づくろいをしているところ
毛づくろいをしているところ
しっかりとしがみつく子猿
しっかりとしがみつく子猿
性格は大人しく驚かせなければかなり近くまで近づくことも出来ます
性格は大人しく驚かせなければかなり近くまで近づくことも出来ます
こちらにお構いなく餌(草)を食べ続けています
こちらにお構いなく餌(草)を食べ続けています
絶景をバックに記念写真
絶景をバックに記念写真

旅はまだまだ続きます。一路ゴンダールへ。17~19世紀にかけて約200年もエチオピア帝国の首都であったこの町には、他の地域にはない古城が見られます。歴代の王が建立した複数のお城は、王朝の衰退期やイタリア統治時代に破壊されてしまった後が残りますが、それでも当時の名残を十二分に感じとることが出来、見応え十分でした。そして、羽のある天使の絵で有名なデブレ・ブレハン・セラシエ教会でも素晴らしいイコンを見学することが出来ました。

一番保存状態の良いファシリダス王の城
一番保存状態の良いファシリダス王の城
イタリアの統治時代に空爆で一部が破壊されてしまったお城
イタリアの統治時代に空爆で一部が破壊されてしまったお城
会議場として使われていたバカファ王の宮殿
会議場として使われていたバカファ王の宮殿
今は絶滅してしまったアビシニアンライオンが飼われていた檻
今は絶滅してしまったアビシニアンライオンが飼われていた檻
当時と同じ材料・製法で建築材(レンガ)を作り修復作業を行っている
当時と同じ材料・製法で建築材(レンガ)を作り修復作業を行っている
皇帝イヤス1世が建立したデブレ・ブレハン・セラシエ教会
皇帝イヤス1世が建立したデブレ・ブレハン・セラシエ教会
羽の生えた天使が描かれた天井
羽の生えた天使が描かれた天井
天井画以外にも見応えのある絵が残されています
天井画以外にも見応えのある絵が残されています
新約聖書のストーリーが描かれているイコン
新約聖書のストーリーが描かれているイコン
ファシリダス帝のプール(沐浴場)。ティムカット祭の時には数万人の人が集まり、夜通し祈り、歌い踊る
ファシリダス帝のプール(沐浴場)。ティムカット祭の時には数万人の人が集まり、夜通し祈り、歌い踊る

ゴンダールを後にして、ナイルの源流の一つ、青ナイルの水源であるタナ湖のある町バハルダルへ。ここでは、ティシサット(青ナイル滝)と湖畔の修道院を訪問しました。

ナイル川の源流の一つ青ナイル川へ
ナイル川の源流の一つ青ナイル川へ
乾季で水量が少ないものの見応えのあるティシサット
乾季で水量が少ないものの見応えのあるティシサット
タナ湖の半島にある修道院へボートでアクセスします
タナ湖の半島にある修道院へボートでアクセスします
タナ湖の湖畔に建つウラ・キダネ・メレ修道院
タナ湖の湖畔に建つウラ・キダネ・メレ修道院
内部には見事な壁画が残っています
内部には見事な壁画が残っています

そして、2週間をかけて陸路で周遊をしてアディスアベバに戻りました。

途中に通過した青ナイル峡谷にかかる橋。日本のODAにより建設
途中に通過した青ナイル峡谷にかかる橋。日本のODAにより建設

エチオピアと言えば、コーヒー発祥の国。どこに行っても淹れたてのコーヒーを楽しむことが出来ます。豆や、焙煎の深み、淹れ方などの違いなどで、味は千差万別。地域によっては好みで塩やバターを入れて飲む地域もあります。ツアーも中盤になると、食後と午後のコーヒータイムは欠かせない時間になりました。

エチオピアコーヒー (1)
エチオピアコーヒー (1)
エチオピアコーヒー (2)
エチオピアコーヒー (2)
エチオピアコーヒー(3)
エチオピアコーヒー(3)
エチオピアコーヒー(4)
エチオピアコーヒー(4)
エチオピアコーヒー(5)
エチオピアコーヒー(5)

陸路旅の楽しみは、予定にない道草です。ふらっと通りすがりの村を訪れたり、面白そうな場所があれば立ち寄ってみたりと、思いがけず面白い出会いがあります。飛行機などで移動する点と点の旅行では見えてこない面白さが、陸路旅の魅力です。旅の速度を落とせば、目に映る風景も格段に変わります。少し「ゆったり」と、そして「たっぷり」と旅をしたい方にお勧めのツアーです。
次回は、9月13日(金)発の設定になります。
10月11日(金)発は、キャンペーン価格となっていますので、この機会に是非ご参加ください。
◆エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間

ケニア家族旅行

2018年12月30日出発の手配旅行でケニアに行かれた、K様ご家族からのレポートです。

2018年12月30日、約10年振りにケニア・ナイロビの地に降り立ちました。前回は、ナイロビから、その日のうちにマサイマラまで一気に飛行機で飛びましたが、今回は、「初海外」の中学生と小学生の子供たちに、車窓から、人々の生活ぶりや、街並み、自然、大地溝帯などケニアならではのものを見せよう、ということで、陸路を選択しました。

大地溝帯を望む
大地溝帯を望む

まず向かったのがナイバシャ湖で、宿泊したレイク・ナイバシャ・ソパロッジは、ナイロビからも手軽に行ける上品なリゾート地といったイメージでした。また、スタッフは皆フレンドリーで、食事も美味しく頂きました。その夜は、私たちが宿泊したロッジの目の前で、食事中のカバにも出会うことができました。

ロッジ内にカバが!
ロッジ内にカバが!

翌日は、ロッジの敷地内から出ているボートサファリに行った後、いよいよマサイマラ国立保護区に向けて出発です。
ホコリまみれになりながらの約6時間のドライブを経て、ついにマサイマラに到着です。早速、イボイノシシや、インパラ、バッファロー、ゾウのほか、昼寝中のヒョウにも出会うことができました。保護区内に入って2時間あまりのうちに、「ビッグ5」のうち、「ビッグ3」を達成しました。

この日の夜から、イルケリアニに三連泊です。ここは、マサイマラのタレクゲートから比較的近く、保護区に隣接するタレック川沿いにあります。サファリカーでエントランスに到着すると、そこから樹木のトンネルを抜け、シンプルなレセプションでチェックインを済ませ、その先の林の中に点在するテント型の部屋(全て川沿い)に、マサイの青年のエスコートで入りました。彼らは夜間も不寝番をしてくれます。部屋数は18室と多くなく、また、スタッフもフレンドリーで、料理もシンプルでしたが美味しく頂きました。こうした「こじんまり感」は、過去に宿泊したロッジとは違った意味で、居心地の良さを感じました。
1月1日は、朝5時半にロッジに迎えに来た車に乗り込み、バルーンサファリに参加しました。部屋からレセプションに歩いている途中、ふと懐中電灯を道脇に振ると、2メートルの至近距離でメスのブッシュバックがこちらを見ていました。
サファリでは、初日の出を拝むことができただけでなく、空から、ライオンやキリン、カバ、オオミミギツネなどを見ることができました。


到着後、しばらくサファリをしながら移動し、サバンナの真ん中に設置されたブッシュレストランにおいてスパークリングワインで乾杯です。
マサイマラには、複数のバルーンサファリ運営会社があり、空に上がると、遠くに、複数のバルーンを見ることができました。当日、私たちが参加した会社は、バルーンにGoProを取り付けるとともに、カメラマン役のスタッフが乗り込み、地上に降りた後、撮影した画像データの入ったUSBを販売していました。
この日は、昼間にマサイ村見学、さらに夕方にはサファリを行ったので、子供たちにはやや埋め込み過ぎだったかもしれません(汗)。

やり投げに挑戦しました
やり投げに挑戦しました

翌2日は、ランチボックスを持参して、タレクゲートから保護区に入り、西側の樹木帯を南下し、キーコロックロッジを経て、タンザニアとの国境に近いマラ川のヒッポプール周辺まで行き、そこから折り返す、というロングサファリでした。幸先よく、ゲートから入って直ぐに二頭のオスライオンに出会えたのに続いて、チーターや、ゾウの群れ、さらには川辺に寝そべるオスのヒョウなどを見ることができました。特に、保護区の南側では、複数のゾウの群れに出会い、それぞれ長時間の撮影タイムとなりました。




ケニア最後の日は、朝5時半にロッジを出発して、ナイロビに向かいます。行きは面白かった「ホコリまみれ」と「未舗装道路のダンス」が帰りはしんどく、この時だけはさすがに、「次は空路だね」と家族で苦笑いでした。

2019.2.8発 道祖神40周年記念ツアー セネガル ふれあいとカルチャー体験 8日間

2/8発「道祖神40周年記念ツアー セネガル ふれあいとカルチャー体験  8日間」に同行させていただきました。
昨年ワールドカップで一躍有名になったセネガル。
アイコニックで派手な観光名所は無くとも、衣食住、さらに音楽といった暮らしそのものに魅力が溢れており、まさに彼らの生活を肌で感じる「ふれあい旅」となりました。

■ダカール観光

アフリカ大陸最西端のベルデ岬にあるセネガルの首都ダカール。
植民地支配を得て発展を遂げたセネガルは、カラフルで雑多なアフリカらしさと、歴史・宗教が混ざり合い、独特な雰囲気を持ち、街並みを眺めるだけでも目を楽しませてくれます。
特にこのダカールの街を鮮やかに彩っているのが、乗り合いバス・カーラピット。セネガル初日は、このド派手なカーラピットに乗って市内を巡りました。
停留所もなし、定員は乗り切れるだけ。
バスの後ろにつかまり立ちをする呼び子がこれでもかというほど、色とりどりの衣装をまとった人々を日本の満員電車のように詰めていきます。

ド派手な動くアート。
ド派手な動くアート。
漁の船もなんとも鮮やか!
漁の船もなんとも鮮やか!
街中は路上アートもたくさん。
街中は路上アートもたくさん。
路上仮面店。無造作に飾られているように見えて、全て商品。建物の壁を活用してお店を設けるとは、その創造力にアッパレ!
路上仮面店。無造作に飾られているように見えて、全て商品。建物の壁を活用してお店を設けるとは、その創造力にアッパレ!
セネガル特産品ともいえる、砂絵。色とりどりの砂を何重にも重ね描いていき、人々の暮らしを生き生きと描いていきます。
セネガル特産品ともいえる、砂絵。色とりどりの砂を何重にも重ね描いていき、人々の暮らしを生き生きと描いていきます。
3分程度であっという間にした絵の出来上がり。これを3日ほどかけて完成させるようです。
3分程度であっという間にした絵の出来上がり。これを3日ほどかけて完成させるようです。
人口の90%がイスラム教のセネガルは、フランス統治時代の雰囲気を残しつつもイスラムの建築物も数多く見かけます。3つの窓は過去・現在・未来を意味しているそうです。
人口の90%がイスラム教のセネガルは、フランス統治時代の雰囲気を残しつつもイスラムの建築物も数多く見かけます。3つの窓は過去・現在・未来を意味しているそうです。
今なお、生活を支えるローカル市場。
今なお、生活を支えるローカル市場。
セネガルはシーフードも有名。
セネガルはシーフードも有名。
水揚げされたばかりの新鮮な魚たち。
水揚げされたばかりの新鮮な魚たち。
スパイスやお野菜などは量り売り、小分け販売。買ったけれど使いきれず腐らせてしまうこともあるので、この量り売りが家の近くにもあったら便利ですよね。
スパイスやお野菜などは量り売り、小分け販売。買ったけれど使いきれず腐らせてしまうこともあるので、この量り売りが家の近くにもあったら便利ですよね。
お店の前で玉ねぎカット中。カット野菜は主婦の見方!
お店の前で玉ねぎカット中。カット野菜は主婦の見方!
アフリカの方々の肌を守るシアバターも量り売り。
アフリカの方々の肌を守るシアバターも量り売り。
路上ギフトショップ。プレゼントのサイズもアフリカサイズ。
路上ギフトショップ。プレゼントのサイズもアフリカサイズ。

セネガルは着倒れの国としても有名です。
服を仕立てるということはセネガルでは一般的。生地屋でお気に入りの布を選び、行きつけの仕立屋で希望のデザインをオーダーし、1日程度であっという間に完成。バイクにMYミシンを載せた、移動型テーラーなんかもいたりします!
デザイン、色のこだわりだけでなく、仕立てた服と併せて、髪形やメイクにまでこだわるお洒落な女性も沢山。流行はあるものの、それぞれが自分自身に合ったスタイルを追求していて魅力的な女性ばかりでした。

個性的な模様も沢山。
個性的な模様も沢山。
幾何学模様、お花、扇風機、時計、果物、はたまたiPhoneやFacebookマークなど今風の模様なども。
幾何学模様、お花、扇風機、時計、果物、はたまたiPhoneやFacebookマークなど今風の模様なども。
参加者で布を選び洋服を仕立ててもらいました!
参加者で布を選び洋服を仕立ててもらいました!
出来上がりはこちら!!
出来上がりはこちら!!

街中は、アフリカらしい鮮やかな洋服を装った人々の個性で溢れており、町行く人の服のデザイン、模様、ファッションを眺めるのもちょっとしたダカール観光の面白さです。

■ギニアブルク村訪問

ダカールから車で約1時間程度の小さな集落ギニアブルク村。村を歩けば、みんな知り合いというように、村の人全員が家族のような村でした。

町に続く道は未舗装路。
町に続く道は未舗装路。
ダンスと歌でお出迎え!
ダンスと歌でお出迎え!
村の方々の定番食、ポーションをいただきました。稗やアワを使った、お粥のような食感。味は粉ミルクでした。
村の方々の定番食、ポーションをいただきました。稗やアワを使った、お粥のような食感。味は粉ミルクでした。

さて、セネガルは、なんといっても食も魅力です。
村の朝ごはんはポーションが定番だそうですが、毎日1食(特に昼食)は必ずお米というほどセネガルは日本と同じ米文化の国なのです。
お米とお魚やお肉、お野菜を一緒に食べる料理が多く、日本人の舌には非常に合う味ばかり。むしろ、美味しくて食べ過ぎてしまうという難点もありますが。
伝統食チェブ・ジェンとヤッサ。
今回はこの2つを村の女性たちと一緒に、アフリカタイムを楽しみながら作りました。

『チェブ・ジェン』チェブが「炊き込みご飯」、ジェンが「魚」とその名の通り野菜や魚の煮汁で炊いたご飯の上に、魚と野菜を乗せた一品。
『チェブ・ジェン』チェブが「炊き込みご飯」、ジェンが「魚」とその名の通り野菜や魚の煮汁で炊いたご飯の上に、魚と野菜を乗せた一品。
『ヤッサ・ジェン』ご飯の上に揚げた魚、スパイスを利かせた玉ねぎソースをかけていただく料理です。チキンなども良く一緒に食べられます。
『ヤッサ・ジェン』ご飯の上に揚げた魚、スパイスを利かせた玉ねぎソースをかけていただく料理です。チキンなども良く一緒に食べられます。
エコバッグならぬカラバッシュを持って村の小さな商店で食材を調達へ。
美しいアフリカ女性のシルエット。
美しいアフリカ女性のシルエット。
村の女性が集まる軒先商店。
村の女性が集まる軒先商店。
野菜、お魚、スパイスなどを購入しました。
野菜、お魚、スパイスなどを購入しました。
包丁というより、ナタ?で魚の処理をしていきます。
包丁というより、ナタ?で魚の処理をしていきます。
マンゴーの木の下でガールズトークをしながらお料理。子どもの面倒は、村の女性みんなで。
マンゴーの木の下でガールズトークをしながらお料理。子どもの面倒は、村の女性みんなで。
スパイスをすり合わせ。
スパイスをすり合わせ。
食欲そそる香りのスパイスを魚へ詰め詰め。
食欲そそる香りのスパイスを魚へ詰め詰め。
たっぷりの油で揚げます。
たっぷりの油で揚げます。
トマトを使った赤チェブ・ジェンづくり。
トマトを使った赤チェブ・ジェンづくり。
女性が食事を作る間、男性はというと、別のマンゴーの木の下で、茣蓙作りや馬の世話。私たちもゴザづくり体験をさせていただきました。
女性が食事を作る間、男性はというと、別のマンゴーの木の下で、茣蓙作りや馬の世話。私たちもゴザづくり体験をさせていただきました。
約1時間程度で完成!
約1時間程度で完成!
作った茣蓙の上でいただきます!
作った茣蓙の上でいただきます!

一つのプレートをみんなで囲んで食べるのがセネガル流。
各々が食べる範囲を決め、他の人のテリトリーを守りながら一緒に食べるそうで、セネガルの家族仲の良さが現れていました。
時間はかかる料理でしたが、みんなで手間暇かけた料理はやはり絶品でした。
ちょうど、子供たちがお昼を食べに帰ってくる時間とも重なり、家の外には子供たちの遊び声が。村のゆったりとしたリズムをたっぷりと味合い、贅沢なアフリカンタイムを過ごしました。

村の子供たち。
村の子供たち。
帰りは馬車で村とお別れ。
帰りは馬車で村とお別れ。

■グリオ宅訪問

グリオ(griot、マンディンカ語:ジャリ(jali))(ジェリ)は、西アフリカの世襲制の職業音楽家。
無文字文化の中で、歴史、情報、各家の系譜、教えや教訓などをメロディに載せて人々に代々伝え続けてきた彼らは、その知識の量の豊富さから、王の側近として仕える方もいたようです。
今もその血脈は継承され、ユッスーユッスー ンドゥールなど世界的にも有名なミュージシャンも輩出しており、伝統的なリズムとジャズやポップが融合し新たな音楽シーンの発展にも貢献してきました。
さて、今回は、ダカール市内から1時間ほどにあるグリオご家庭を訪問。サバールというセネガルの伝統太鼓とダンスレッスンを体験してきました。

「ババン!ババン!ドンドンドン!」空に響きわたる太鼓の音でお出迎えです。
「ババン!ババン!ドンドンドン!」空に響きわたる太鼓の音でお出迎えです。

グリオが演奏する民族楽器は、1本の木をくり抜いた太鼓や種や実が入った打楽器、ヒョウタンを利用した弦楽器など自然界に存在する素材を使って造られており、あらゆる生命は音と共に受け継がれていきます。
今回、教えてもらったサバールはヤギ皮を張った片面太鼓で、手とスティックで叩くセネガルの民族楽器。もともと、村と村とのコミュニケーションに使われていた為か、一つ一つの音に起伏があり、話し声を聞いているようなそんなビートを奏でます。

教わった曲はセネガルの代表料理の名前でもある「チェブ・ジェン」。3つのリズムを最初は覚え、昼食後に再度挑戦!手の動き、リズムなどはじめは難しくても自分の体に入ってしまうと、なんだか心地よくなります。
教わった曲はセネガルの代表料理の名前でもある「チェブ・ジェン」。3つのリズムを最初は覚え、昼食後に再度挑戦!手の動き、リズムなどはじめは難しくても自分の体に入ってしまうと、なんだか心地よくなります。
ヒョウタンを使った楽器「ゴンゴマ」。支える手に金属をつけてリズムを奏で、カリンバのような金属弦を片方の指ではじきメロディを奏でる。少し、難易度の高い楽器です。
ヒョウタンを使った楽器「ゴンゴマ」。支える手に金属をつけてリズムを奏で、カリンバのような金属弦を片方の指ではじきメロディを奏でる。少し、難易度の高い楽器です。
結婚式やお祭りでは太鼓奏者のリズムに合わせてダンサーが踊りだします。(正確にはダンサーが主導権を握ります。)
結婚式やお祭りでは太鼓奏者のリズムに合わせてダンサーが踊りだします。(正確にはダンサーが主導権を握ります。)
最後は、参加者も交じってセッション!
最後は、参加者も交じってセッション!
みんなで踊って叩いて!
みんなで踊って叩いて!
サバールダンス!まさに、身体に染み込んだ舞。
サバールダンス!まさに、身体に染み込んだ舞。
お兄さんたち交じって、負けじと演奏する男の子。カッコいいダンスと太鼓を披露してくれました。
お兄さんたち交じって、負けじと演奏する男の子。カッコいいダンスと太鼓を披露してくれました。
どんどんテンポもあがり!ママたちもダンス!ダンス!
どんどんテンポもあがり!ママたちもダンス!ダンス!
こんな小さな子にも、宿る太鼓のリズム。
こんな小さな子にも、宿る太鼓のリズム。

太鼓であれ、ダンスであれ、アフリカの音楽には楽譜や教科書のようなものはありません。
生の響き、バイブレーションをダイレクトに身体が感じ、自分のリズムを同調させていく。
心地よさ、気持ちよさという生の感覚に神経を研ぎ澄まし、人々の想いが音の輪(グルーブ)となって場に響き渡っていました。
「前日に体験した村ののんびりとした個々の自然のリズムが、一見、規則的に見えてそうではない、アフリカ音楽独特の「ポリリズム」的な要素を生み出しているのだと感じた」と参加者の方がおっしゃっていた言葉が非常に印象的でした。

かつて奴隷貿易の拠点として栄えたゴレ島。負の遺産として知られる島は、静かなのんびりとした時間の流れる島でした。
かつて奴隷貿易の拠点として栄えたゴレ島。負の遺産として知られる島は、静かなのんびりとした時間の流れる島でした。
奴隷貿易が栄えた時代に建てられた色とりどりの建物。国ごとに色がきめられていたそうです。
奴隷貿易が栄えた時代に建てられた色とりどりの建物。国ごとに色がきめられていたそうです。
ゴレ島には、色鮮やかなブーゲンビリアが咲き誇っていました。
ゴレ島には、色鮮やかなブーゲンビリアが咲き誇っていました。
かつて奴隷が運ばれていった波穏やかな大西洋。地平線の先は、遠い地、アメリカ。
かつて奴隷が運ばれていった波穏やかな大西洋。地平線の先は、遠い地、アメリカ。
塩分濃度が海水の10倍もあるといわれるピンクレイクこと「ラック・ローズ」。
塩分濃度が海水の10倍もあるといわれるピンクレイクこと「ラック・ローズ」。
湖内の大量の藻が湖をピンク色に染めています。太陽の日差しが強くなる日中にかけてピンク色が濃くなっていました。
湖内の大量の藻が湖をピンク色に染めています。太陽の日差しが強くなる日中にかけてピンク色が濃くなっていました。
ピンクレイクは塩の採掘も有名です。ここで取れる塩は西アフリカ各国へ運ばれます。
ピンクレイクは塩の採掘も有名です。ここで取れる塩は西アフリカ各国へ運ばれます。
ダカール・ラリーの終着地としても知られるセネガル。砂漠地帯を4駆でリアル・ダカール・ラリーを体験!
ダカール・ラリーの終着地としても知られるセネガル。砂漠地帯を4駆でリアル・ダカール・ラリーを体験!
レストランでの生演奏。哀愁漂うセネガル音楽を楽しんだ夜。
レストランでの生演奏。哀愁漂うセネガル音楽を楽しんだ夜。
サッカーセネガル代表のユニフォームにもデザインされた生命の樹・バオバブ。
サッカーセネガル代表のユニフォームにもデザインされた生命の樹・バオバブ。
海沿いにある無料ジム。夕方になると筋骨隆々な男性たち、はたまた健康的な女性たちがここで思い思いにトレーニングに勤しんでいました。
海沿いにある無料ジム。夕方になると筋骨隆々な男性たち、はたまた健康的な女性たちがここで思い思いにトレーニングに勤しんでいました。

かつて奴隷貿易の中心地として栄えたセネガルは、西洋的な文化と伝統的な文化が混じり合った、とてもオープンマインドな風通しの良いテランガ(おもてなし)の国でした。
やみつきになる料理、憧れるお洒落なファッション、独自の音楽など、自分たちを満たす術を知っているからこそ、自然と訪れた人々を元気にしてくれるのかもしれません。
まさに、Healthy body, Healthy mind.
同ツアーは、通年で募集しております!
ぜひ、アフリカの生のリズムをチャージしに訪れてみてはいかがでしょうか。
◆道祖神40周年記念ツアー セネガル ふれあいとカルチャー体験 8日間

モロッコ・ボタン 〜スークワルドゥسوق الورد〜

桜よりも一足早くやってくる梅の花が見頃ですね。
桜のシーズンももうすぐ!
そんな春にオススメしたくなるモロッコのアクセサリーを紹介します。
モロッコ・ダリジャ語で花マーケットという意味のスーク・ワルドゥ。サボテンの繊維を編んでつくるモロッコ衣装を彩る飾りボタンをパーツに使ったアクセサリーは、まさに花マーケット。

私はピアス、ネックレスを愛用しております。
発芽を待つ花の蕾のような、愛らしい子達ばかりです。

ネット、下記店舗でお求めいただけます!
【オンラインショップ】
https://morocco-button.shop/
【取扱店舗】
・the ethnorth gallery
http://ethnorthgallery.com
・atelier saji
http://www.atelier-saji.com
by 根本

たったひとつの冴えたやりかた

海外旅行に持って行くモノとしては色々あるのですが、今回は・・・「本」です。ありきたりなモノではありますが、混雑した通勤・通学中の電車内ではとても本を開くことができません。(私の通勤コースは小田急線に京王井の頭線に山手線というトリプルパンチ!)そんなこんなで結構、本を読む機会が無かったりします。
さて、最近の飛行機は特に長距離路線ではエコノミークラスでも十分な大きさのモニターが完備され、たくさんの映画や各種動画、ゲーム等が楽しめますが、それでも飽きてくることが多々あります。そんな時、自宅に眠っている単行本などを数冊機内に持ち込みますと、結構ゆっくりと楽しめます。もちろん冊数が増えると重くなってしまうので、キンドルやスマホに取り込んでも良いですね。(せっかく読み始めても、急激な睡魔が襲って途中で寝てしまうことも多いのですが…笑)
どのような本を皆さんはお好きでしょうか。せっかくの機内なので普段あまり読まないジャンルはいかがでしょう?ちなみに私が最近嵌まっているのは「SF」です。
SF系は、どのような世界か(年代・空間・背景・設定など)思考が必要で想像力が増すそうですよ。(by 東洋経済オンライン…笑)
そんなSFですが、暫く眠っていた単行本でおすすめの一冊をご紹介します。「たったひとつの冴えたやりかた」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア16歳の女の子(コーティー)が遥かな宇宙を冒険し、未知なるエイリアンとの友情を描いたものです。物語最後の「選択」は、切なさこの上ないですが、古典SFのひとつだと思います。
改訳新装版 2008年8月発売 ISBN 978-4152089519
ハヤカワ書房SF文庫
by 久世