道祖神でも人気サファリガイド加藤直邦さんの著書『僕は見習いナチュラリスト』をご紹介いたします。
こちらは加藤さんが実際マサイ・マラでガイドをしていた時のお話で、毎日サバンナを見ているからこそ分かる動物観察記のような内容になっています。動物たちの不思議な行動が「こう考えているのかな?」「こういう理由なら面白いな」など加藤さんならではの発想で紹介されています。また、野生動物や保護区のレンジャー、周辺に住むマサイの人々との関係など、ツアーだけでは分からないリアルな現実も描かれています。
登場人物(動物)に感情移入して、わくわくしたりしんみりしたり。肩ひじ張らず気軽にすいすい読める本なので、サファリに行く前の予習として、野生動物やそれを取り巻く人々に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
参加者募集中・加藤直邦さんツアー
『サファリガイド加藤直邦さんと行くベストシーズンのマサイ・マラ 10日間』
by 矢口
2019.2.8発 チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間
2018-2019シーズンから久々に復活した、「チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間」、スペシャル版としてチュニス近郊の観光も加えた、2月8日出発のツアーに同行させていただきました。チュニジアといえば『アラブの春』の口火を切ったジャスミン革命、そしてバルドー博物館のテロ事件等、国内の治安状況が不安定な時期が続いていましたが、2017年末にそろそろ落ち着いてきた、という現地からの情報を得て、やっと今期復活させることができた、道祖神らしい内容のツアーです。




内容は至ってシンプル。首都チュニスから、ホメロスの『オデュッセイア』にロートファゴイ(ハス食い人)の島として登場するジェルバ島まで空路で移動し、そこからさらに陸路でチュニジア南部の砂漠観光の拠点の一つドゥーズまで移動、このドゥーズからグラン・エルグ・オリエンタル(東方大砂丘群)の砂漠約100kmを、もう一方の砂漠観光の拠点クサール・ギレンまで、かつてのキャラバンのようにラクダとともに歩き、同じルートでジェルバ島、チュニスと帰路に就く、というもの。



「砂漠を何日間もラクダと歩いて、何が面白いんですか?」と、ネガティブ寄りの質問をいただくこともありますが、実は添乗員として同行した私にもよくわかりません。ただ、旅を終えて帰ってくると、「ああ、面白い旅だったな・・・」とジワーっと実感がわくという、不思議なツアーです。ご参加された皆様も同様にお感じになられたようでした。砂漠とはいえ2月のチュニジアは夕方から朝にかけてかなり冷え込み、日中も気温はさほど上がらず、といっても日差しは強烈で、日焼け止めを塗らないとひどく日に焼けます。砂地は足をとられて歩きにくく、砂が入らないように対策していても、細かい砂が靴の中に入り込み、歩きづらさを倍増させます。それでも、1頭が200kgを超える荷物を背に載せ、文句(を言っている)とも受け取れる鳴き声を上げつつ黙々と歩く砂漠の船ラクダの後をついて一歩一歩、歩みを進めていくと、頭が空っぽになって、青い空と褐色の砂漠と少しだけの緑が目の前に広がり、感じるのは吹き抜けていく風だけ、という何とも言えないシンプルな世界に没頭できます。





1日の行程を終え、テントを張り、ラクダ使い達におこしてもらった火を囲んでシンプルな食事をいただき、温かいお茶をすすった後は、砂漠の男たちの歌声と太鼓の音が鳴り響く、静かな砂漠。見上げれば満天の星。こういうとひどくロマンチックですが、実際そこまで素敵で、格好いいものでもなく、汗まみれ砂まみれ、疲れてくたくたになってぐっすり眠る、という毎日なのですが、砂漠トレッキング最終日に眼前にオアシスと砂丘の風景が広がるさまを見た時の達成感は、この100km歩き通した人でなければ分からないと思います。





最終日に復路のジェルバ島からチュニスへの国内線フライトがキャンセルとなり、南部から首都への長い陸路での移動に急遽差し替え、というアクシデントが発生。特別版ツアーたる所以だった、シディ・ブ・サイドとカルタゴの観光は、簡単に車窓から済ませることになってしまいましたが、思いがけず南部の海・山岳風景から中部の豊かな穀倉地帯を経て、人口密集地の首都チュニスへという、小さい国ながらもはっきりわかる自然環境と人々の暮らしの変化も見ることができました。
2019-2020シーズンも引き続き企画しますので、ちょっと変わった砂漠のツアーに参加してみたい、登山は苦手だけど達成感を味わえるツアーに参加してみたい、そんな方にお勧めのこのツアー。ぜひ参加をご検討ください!
◆チュニジア ラクダと歩く砂漠旅 10日間
羽鳥
『アメリカーナ』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ著 / くぼたのぞみ=訳 / 河出書房新社
仕事柄、アフリカ関連の書籍を読む機会が多くあります。ほとんどは、年代を問わず旅行記、現地のルポタージュものが多く、やっぱりアフリカの現状のハードさに焦点を当てたようなものを手に取ってしまう事が多いのですが、この本は『小説』、しかも『恋愛小説』です。
主人公は、ナイジェリア人の女性イファメル。彼女がディアスポラ(=移民)として、ナイジェリアからアメリカに移り住み10数年、いつものように自分の縮れたアフリカンヘアーを結いに、隣町までセネガル人の女性が経営するサロンに行くところから物語は始まります。
『アメリカーナ』という言葉は、レゴス(ナイジェリアの経済首都)の街に暮らすアメリカ帰りのナイジェリア人の事を『アメリカかぶれ』の意味を含めてこう呼ぶそうです。
やたらとアメリカ的な英語表現を使ったり、レゴスのレストランで、いちいちポテトが有機栽培のものかどうか確認したり、細かい描写にニヤリとします。
全体の物語構成はいたってシンプル。イファメルがアメリカで『アフリカ人』として過ごした日々、そしてナイジェリアに戻り、かつての恋人と再会する、随分王道なラブストーリーですが、とにかく面白い。現代に生きる自分たちと同世代のナイジェリアの人達の欧米での暮らし、その中で当たり前のように生活し、当たり前のように恋愛し、日々を生きる中で否応なく意識させられる『人種』の問題。アメリカで生きる中で、主人公イファメルはこの『人種』に関して『人種の歯、あるいは非アメリカ黒人によるアメリカ黒人についてのさまざまな考察』と題したブログを書き、注目されていきます。
イファメルはアメリカの抱える『人種』の問題に対して、批判的な目を向けるのではなく、ちょっと毒を含んだ『考察』を綴ります。
またかつての恋人オビンゼは、同じようにイギリスで移民として暮らし、こちらはこちらではっきりと『敵意』に満ちた差別に直面し苦悩します。
こう書くと、センシティブな問題なだけに構えてしまいそうですが、この本の魅力は、あえて『』付きで言わせてもらいますが、『アフリカ人』である彼・彼女らが、様々な問題を抱えるこの現代社会の中で繰り広げられる圧倒的なラブストーリーにあります。とにかく登場人物の『キャラ立ち』が半端ない。同時代に生きる同世代の彼・彼女らをとにかく応援したくなります。物語の端々に散りばめられたディテール、セリフ回しに、ドキッとしたり共感を感じたり、528ページもある分厚い本ですが夢中で読み進んでしまいます。
読み終えた後、きっと誰かとこの本について語り合いたくなると思います。
私は30代の男性ですが、同年代の女性が読んだらもっと共感するような場面が多いかも。
「ナイジェリアからアメリカへ渡ったイフェメルは、初めて自分が『黒人』なのだと知った。アフリカには『ブラック』は存在しないから。」
「なんでいっつも人種のことを話さなければいけないんですか? われわれはただの人間ってことになれないんですか?」と、白人の恋人が問いかける。
主人公は「それがまさに白人特権階級なのよ、そういえることが。人種があなたにとって現実に存在しないのは、それが障害になったことがないからよ。黒人にとって選択肢はないの」と答える。
「頑張らなくっちゃ。レゴスはみんなが頑張るところなんだから。」
最後まで読んで、この話は著者のチママンダ・ンゴズィ・アディーチェの『私小説』ではないのかな、とも思いました。
きっと19歳でアメリカに渡った著者自身の人生が反映されているのだと思います。
著者は10年ほど前に有名になったTEDトークがあります。こちらも併せて視聴すると、よりこの本が楽しめるかもしれません。
【チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ: シングルストーリーの危険性】
https://www.youtube.com/watch?time_continue=997&v=D9Ihs241zeg
https://logmi.jp/business/articles/89836 (←スピーチの日本語訳)
この本については、まだまだ書きたいことがたくさんありますが、長くなりそうなのでこの辺で。
ここ数年読んだアフリカ関連書籍の中で、私の中では圧倒的にNO.1の一冊でした。
是非、おススメです。

by 生野
2019.2.1発 エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間
弊社のツアーの中でも、微調整を加えながら長年実施してきた、エチオピアの北部を陸路で周遊するツアーに同行させていただきました。
エチオピアは、数あるアフリカの中でも有数の観光に適した国の一つで、大自然、歴史的遺産、文化・風習などが各地に多数点在しています。
今回のツアーでは、北部のハイランドエリアを中心に、1000年以上前に建てられた修道院や、700年ほど前に作られた岩窟教会などの歴史遺産に感嘆し、シミエン国立公園を始めとするダイナミックなエチオピアの大自然を満喫、そして熱気あるローカルマーケットや村の訪問などで、彼らの生活スタイルや風習を伺い知ることが出来ました。
日本からは、エチオピア航空で首都アディスアベバへ。

到着してから、まずは市内観光。博物館などを訪問してから、まずはエチオピアのコーヒーを飲まないことには始まらないとのことで、日本にも支店のあるトモカコーヒーへ。


翌日から、陸路旅はスタートします。アディスアベバのあるハイランドエリアを進んで行きます。ハイランドから大地溝帯へと続く途中の町コンボルチャ周辺で、まずは、サンバティ(日曜市)とバティ(月陽一)の市場を散策しました。家畜や野菜、果物、日曜雑貨などあらゆるものが売られていて、非常に熱気があります。主に、オロモやアムハラの人達が集まって開かれており、ただ、見るだけでも楽しいです。ストールや布なども売られていて、もちろん購入することも可能です。















進路は引き続き北に向かい、前半のハイライト、ラリベラへ。この町には、12~13世紀に建造されたとされる岩窟教会群があります。とても700年も昔に作られたとは思えない、精工で荘厳な作りは、エチオピアの歴史とユニークさと深さの一端を垣間見ることが出来た思いでした。











エチオピアの歴史的な建造物は、ラリベラだけではありません。メケレの町があるティグレ州には、ラリベラよりも古い修道院が100カ所以上も存在しています。そして、エチオピアの最初の王朝であるアクスム王国(紀元後1~10世紀)の首都であり、エチオピア人の歴史において最も重要な人物であるシヴァの女王ゆかりの地であるアクスムには、たくさんの歴史的価値の高い遺物が残されており、今なお、発掘・研究作業が進められていて、新たな遺物が見つかっています。


















歴史的な遺跡群を後にして、ツアーは、「アフリカの屋根」とも呼ばれるシミエン国立公園へ。ここは、エチオピアで最初の国立公園で、切り立った崖と谷で構成される景観が素晴らしく、また固有の生き物や植物も多く生息しています。今回のハイキングでは、この辺りを主な生息域とするエチオピアの固有種、ゲラダヒヒに出会う事が出来ました。

















旅はまだまだ続きます。一路ゴンダールへ。17~19世紀にかけて約200年もエチオピア帝国の首都であったこの町には、他の地域にはない古城が見られます。歴代の王が建立した複数のお城は、王朝の衰退期やイタリア統治時代に破壊されてしまった後が残りますが、それでも当時の名残を十二分に感じとることが出来、見応え十分でした。そして、羽のある天使の絵で有名なデブレ・ブレハン・セラシエ教会でも素晴らしいイコンを見学することが出来ました。










ゴンダールを後にして、ナイルの源流の一つ、青ナイルの水源であるタナ湖のある町バハルダルへ。ここでは、ティシサット(青ナイル滝)と湖畔の修道院を訪問しました。





そして、2週間をかけて陸路で周遊をしてアディスアベバに戻りました。

エチオピアと言えば、コーヒー発祥の国。どこに行っても淹れたてのコーヒーを楽しむことが出来ます。豆や、焙煎の深み、淹れ方などの違いなどで、味は千差万別。地域によっては好みで塩やバターを入れて飲む地域もあります。ツアーも中盤になると、食後と午後のコーヒータイムは欠かせない時間になりました。





陸路旅の楽しみは、予定にない道草です。ふらっと通りすがりの村を訪れたり、面白そうな場所があれば立ち寄ってみたりと、思いがけず面白い出会いがあります。飛行機などで移動する点と点の旅行では見えてこない面白さが、陸路旅の魅力です。旅の速度を落とせば、目に映る風景も格段に変わります。少し「ゆったり」と、そして「たっぷり」と旅をしたい方にお勧めのツアーです。
次回は、9月13日(金)発の設定になります。
10月11日(金)発は、キャンペーン価格となっていますので、この機会に是非ご参加ください。
◆エチオピアの大自然と民俗、世界遺産、ゆったり・たっぷり 15日間
ケニア家族旅行
2018年12月30日出発の手配旅行でケニアに行かれた、K様ご家族からのレポートです。
2018年12月30日、約10年振りにケニア・ナイロビの地に降り立ちました。前回は、ナイロビから、その日のうちにマサイマラまで一気に飛行機で飛びましたが、今回は、「初海外」の中学生と小学生の子供たちに、車窓から、人々の生活ぶりや、街並み、自然、大地溝帯などケニアならではのものを見せよう、ということで、陸路を選択しました。

まず向かったのがナイバシャ湖で、宿泊したレイク・ナイバシャ・ソパロッジは、ナイロビからも手軽に行ける上品なリゾート地といったイメージでした。また、スタッフは皆フレンドリーで、食事も美味しく頂きました。その夜は、私たちが宿泊したロッジの目の前で、食事中のカバにも出会うことができました。

翌日は、ロッジの敷地内から出ているボートサファリに行った後、いよいよマサイマラ国立保護区に向けて出発です。
ホコリまみれになりながらの約6時間のドライブを経て、ついにマサイマラに到着です。早速、イボイノシシや、インパラ、バッファロー、ゾウのほか、昼寝中のヒョウにも出会うことができました。保護区内に入って2時間あまりのうちに、「ビッグ5」のうち、「ビッグ3」を達成しました。

この日の夜から、イルケリアニに三連泊です。ここは、マサイマラのタレクゲートから比較的近く、保護区に隣接するタレック川沿いにあります。サファリカーでエントランスに到着すると、そこから樹木のトンネルを抜け、シンプルなレセプションでチェックインを済ませ、その先の林の中に点在するテント型の部屋(全て川沿い)に、マサイの青年のエスコートで入りました。彼らは夜間も不寝番をしてくれます。部屋数は18室と多くなく、また、スタッフもフレンドリーで、料理もシンプルでしたが美味しく頂きました。こうした「こじんまり感」は、過去に宿泊したロッジとは違った意味で、居心地の良さを感じました。
1月1日は、朝5時半にロッジに迎えに来た車に乗り込み、バルーンサファリに参加しました。部屋からレセプションに歩いている途中、ふと懐中電灯を道脇に振ると、2メートルの至近距離でメスのブッシュバックがこちらを見ていました。
サファリでは、初日の出を拝むことができただけでなく、空から、ライオンやキリン、カバ、オオミミギツネなどを見ることができました。


到着後、しばらくサファリをしながら移動し、サバンナの真ん中に設置されたブッシュレストランにおいてスパークリングワインで乾杯です。
マサイマラには、複数のバルーンサファリ運営会社があり、空に上がると、遠くに、複数のバルーンを見ることができました。当日、私たちが参加した会社は、バルーンにGoProを取り付けるとともに、カメラマン役のスタッフが乗り込み、地上に降りた後、撮影した画像データの入ったUSBを販売していました。
この日は、昼間にマサイ村見学、さらに夕方にはサファリを行ったので、子供たちにはやや埋め込み過ぎだったかもしれません(汗)。


翌2日は、ランチボックスを持参して、タレクゲートから保護区に入り、西側の樹木帯を南下し、キーコロックロッジを経て、タンザニアとの国境に近いマラ川のヒッポプール周辺まで行き、そこから折り返す、というロングサファリでした。幸先よく、ゲートから入って直ぐに二頭のオスライオンに出会えたのに続いて、チーターや、ゾウの群れ、さらには川辺に寝そべるオスのヒョウなどを見ることができました。特に、保護区の南側では、複数のゾウの群れに出会い、それぞれ長時間の撮影タイムとなりました。




ケニア最後の日は、朝5時半にロッジを出発して、ナイロビに向かいます。行きは面白かった「ホコリまみれ」と「未舗装道路のダンス」が帰りはしんどく、この時だけはさすがに、「次は空路だね」と家族で苦笑いでした。