駐在員が独断と偏見に基づいて選ぶ、ナイロビ・グルメBEST 3その2はご存知の方も多い事でしょう。最もメジャーなケニア料理、「ニャマチョマ」です。
「ニャマチョマ」は至極シンプルな料理。ヤギの肉を炭火で焼いて塩をかけて食べるだけ。ニャマチョマを出すところは入口が肉屋、奥が酒場になっている事が多く、まずは、天井からぶら下がっている肉の部位を選んで注文。炭火でじっくり焼くため、注文してからは小一時間ほどかかります。奥の酒場でビールをチビチビ飲みながら気長に待ち、待ち過ぎて退屈になってきた頃に、店のおじさんが焼き上がった肉の塊を席まで持ってきてくれます。慣れた手つきで肉を細かく刻んでくれて、皿に盛ってくれて完了。後は塩をかけて食べるだけ。マスタードをつけても美味しいのですが、そんな気の利いたものは酒場には置いていないので持参するのが◎。
ニャマチョマの主食には、何よりも「ウガリ」が合います。この「ウガリ」はケニア人にとっての白ご飯、トウモロコシやキャッサバの粉を練って作る、味の無いおからのような食べ物です。ケニア、タンザニアをはじめ東、中央アフリカでは殆どの国で一番の主食となっていて、西アフリカ諸国でも、違った名前で食されています。あんまり味も無く、個人的には美味しいとも思えないのですが、不思議とこのニャマチョマにはウガリが良く合います。
油のしたたり落ちるヤギ肉とウガリを口いっぱいにほおばり、ビールで一気に流し込む。胃袋も刺激されたところでもう1発、もう止まらない。肉とウガリとビールが、どんどん進んで仕方ありません。こんな食生活だから、ケニアの人は男女問わず、立派なお腹に、若くして痛風持ちが多いのだろうかと怖くなりますが、今夜もやめられない。