日本で会えるアフリカの動物達

日本の動物園では、皆さまご承知の通り、アフリカからやってきた動物達に会う事ができます。キリン、シマウマ、カバ、ライオン、ローランドゴリラ、チンパンジー等々、列挙に暇がありません。それでは、水族館でも、アフリカ由来の動物に会える事はご存知でしょうか?その中の一つに、マナティーがいます。

マナティーは、3種類(アメリカマナティー、アマゾンマナティー、アフリカマナティー)いて、日本の水族館では、鳥羽水族館(三重県)、新屋島水族館(香川県)、熱川バナナ園(静岡県)、美ら海水族館(沖縄)の4カ所の施設で飼育されています。
その中でも、アフリカマナティーは、日本では、鳥羽水族館で2頭のみ飼育されています。1966年に西アフリカのギニアビサウの川で、漁師の網にかかった個体を、日本まで運んできたそうです。愛くるしい姿は、水族館の人気者で、食事タイムの時などは、水槽の前は、人だかりができます(レタスなどをもりもりと食べる姿が、愛らしいです)。
マナティと同じカイギュウ目のジュゴンも、日本で唯一(世界でも4カ所のみ)こちらで飼育されています。熱帯から亜熱帯にかけてのインド洋と太平洋に生息する哺乳類のジュゴンですが、かつては、紅海から南アフリカにかけてのアフリカ東海岸の多くの場所でも生息していましたが、食糧、皮、薬目的のための乱獲、また水質汚染などのため、その生息域、生息数が激減しているようです。現在アフリカでは、紅海沿岸(エジプト、スーダン、エリトリア、ジブチ)、ケニア北部沿岸、タンザニアの沿岸に少数、また、モザンビークのバザルト国立公園では、200頭を数えるばかり(2012年:国際自然保護連合報告)となっているようです。オセアニアやアジア(フィリピンなど。沖縄の辺野古周辺にもわずかに)では、保護活動にも力が入れられ、比較的数を保たれてはいますが、依然として、絶滅危惧種に指定され、予断を許さない状況が続いています。
ゾウと共通の祖先を持つとされる彼らが、陸上のゾウと同様の理由でその数を減らしている事は皮肉な限りですが、またアフリカの自然環境下でも、彼らに気軽に出会える日が来る事を願うばかりです。
By 大阪営業所 荒木