初心者がゼロから始める登山 キリマンジャロへの道 Lesson 9 海外遠征 キナバル山登山報告

3年間をかけ、キリマンジャロに登るための体力・技術を身に付ける『登山講習会』ですが、2年目の今年は、ついに海外遠征でマレーシア最高峰のボルネオ島・キナバル山(4,095m)に行ってきました。今回はその模様を報告します。
成田・関空ともに、朝出発して同日の夜にボルネオ島のコタキナバル空港に到着。梅雨時を思い起こす蒸し暑いコタキナバルでは、早々とホテルで休息をとりました。翌日の朝は車で約2時間走り、キナバル山国立公園(世界遺産)の入り口に到着。宿泊地のステラ・ネイチャー・リゾートから見たキナバル山は威風堂々。島は熱帯気候ですので、非常に強い雨が夜まで降り続きました。
登山当日、着替えと入山手続きを終え、見事な晴天の中、登山開始!途中の登山道は素晴らしく整備されているのですが、階段の段差がかなり高く、角度も急なために体力を消耗します。気温上昇とともに汗びっしょり…。それでも3時間ほど歩いていると、森の一部が開けて目指す山小屋がチラリと見えます。昼食後は木造階段が続く後半戦に突入。黙々と登り、キナバル山特有の花崗岩の大岩壁が同じ高さに見えてくると、ラバンラタ・レストハウスに到着です。この小屋の標高はすでに3,272m。富士山で言えば八合目。昼間の気温は12℃程度ですが、夜は5℃を下回ります。こんな高い場所の山小屋ですが、食事はビュッフェスタイルで中華風マレー料理が好きなだけ食べられます!味も美味!食後は早々とベッドに潜り、アタックに備えます。

樹林帯は階段状の道をゆっくりと登っていきます。

山中にはわかりやすい表示版があちこちに設置されています。

ラバンラタ小屋のレストラン。山小屋とは思えません。

深夜1時半起床。軽食をとり、防寒着&ヘッドランプを装着して、いよいよ頂上アタック開始です。富士山のように登山者がヘッドライトを揺らし、遠くまで光の列が確認できます。花崗岩の一枚岩の上を、ロープを支えに慎重に登っていきます。登り続けること4時間、頂上に到着!到着時はガスに覆われていましたが、徐々に晴れ、最高の景色を堪能できました。山頂ではブロッケン現象も。山頂は写真渋滞が起きるので、早々と下山を開始。明るくなった山頂付近は夜に登ってきた時と違い、素晴らしい景色を堪能しながらの下山となりました。
山頂付近は花崗岩の巨大な一枚岩で覆われています。

レストハウスにのんびりさらに1泊し、翌日はメシラウ・ネイチャー・リゾートに下山。途中、名物のウツボカヅラを発見。下山後は、時間次第ですがメシラウ・リゾートから片道車で1時間のポーリン温泉(旧日本軍が開発した温泉施設)へ足を伸ばして温泉に浸かったり、併設のキャノピー・ウォーク(樹上の高い位置に設置された吊り橋を歩くアトラクション)を楽しんだりすることも可能です。女性陣には、麓のリゾートホテルでエステのご用意も。
キリマンジャロ登頂へのステップとしてのキナバル山登山ですが、荒々しく武骨なキリマンジャロと比較すると、何とも贅沢な、海外登山初体験としては申し分ない登山となりました。
羽鳥

道祖神

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