ゴールデンウィークは、ボツワナ中央部のセントラル・カラハリとナイ・パン国立公園をピンポイントで訪問、サファリとキャンプをメインに据えたツアーに同行させていただきました。
このツアーをゴールデンウィークに企画するのは久しぶりでしたが、ここ最近のカラハリ人気のおかげか(同じカラハリでも、人気のカラハリ・トランス・フロンティアと今回訪問したセントラル・カラハリとは異なるのですが)、ツアーは早々に満員御礼となり、無事催行することができました。他のボツワナでのキャンプツアーと同様に、『小回りの利く小規模のグループで、サファリ・カー1台でサファリをする』というのが前提のツアーですので、人数は6名様限定+添乗員の私という超少人数で、サファリをする公園も2カ所のみというコンパクトなツアーです。
ゴールデンウィークのボツワナは、これから冬(乾季)を迎えようという季節の変わり目で、日中の気温はそれなりに上がりますが、朝夕は冷え込み、朝は日が昇っても9時近くまでは肌寒くて上着が脱げないような状況でしたが、そのおかげで毎夜の焚火がありがたく、野生動物も日中の日が高くなった時間でも活発で、その生き生きとした姿を見せてくれました。
先に訪問したナイ・パン国立公園は、その名の通り公園内に多くのパン(塩湖)があり、そのほとりに自生するベインズ・バオバブに代表されるバオバブの大木で有名ですが、雨季になって水がたまると湖になるパンを含め、ミネラルを含んだ土壌が豊かで、ここに集まるゾウは草だけではなくミネラルを含んだ土も食します。そのため、最近はあまり見かけなくなった太く、立派な象牙を持ったオスゾウを多く見かけました。
次に訪問した、面積52800km²という広大な領域からなるセントラル・カラハリでは、チーター、ヒョウ、ライオンをはじめ、猛禽類をはじめとする多くの野鳥も観察できました。しかし、今回のサファリはアフリカオオノガンに始まり、アフリカオオノガンに終わる、と言い切れるほど、とにかくたくさんのアフリカオオノガン(Kori Bustard)を見ました。飛ぶ鳥の中で最も重い鳥と言われ、群れを作らず単独やつがいで暮らすかなり大きな鳥ですが、5日間でおそらく200羽以上は見たのではないかと思います。あまりにも多く出会うので、最初の数羽こそ写真に収めましたが、特別に大きかったり、捕食活動などのアクションをとっていたりしないかぎり写真は撮らなくなっていきましたが、今思うと、1羽に対して1枚ずつでも撮っておけばよかったと思います。
弊社では季節と野生動物の動きに合わせて、訪問地の異なるいくつかのボツワナを舞台にしたキャンプツアーを企画していますが、いずれも質の高いサファリ(遭遇する野生動物の個体数・種類ともに多く、遭遇率も高いという意味で)はもちろんのこと、自然に抱かれるようなキャンプ体験そのものもお楽しみいただけます。
より多くの野生動物との遭遇が期待できるのは、夏に行っているオカバンゴからチョベへと移動していくツアーですが、このセントラル・カラハリとナイ・パンでのサファリも、北側とは異なる野生動物たちを見ることができます。より乾燥に強いオリックス、スプリングボックなどのレイヨウをはじめ、ジャッカル、オオミミギツネ、チーター、ヒョウ、そしてカラハリの代名詞である黒いタテガミのライオンなどです。
このツアー、来年も企画予定ですので、サファリとキャンプにご興味がおありの方、ぜひご参加をご検討ください。
ゴールデンウィークのボツワナのツアーは、前年の末には満員となっていることが多いので、お早めにどうぞ!
羽鳥