2024年9月14日発の手配旅行でケニアに行かれた、カンバ&ルオ様からのレポートです。
次の旅行はどこに行こう?「ケニア行きたい!!!」の子ども(9歳と7歳)の声で、4年ぶりのケニア行きを決めました。ケニアの中でもロイサバを選んだのは、子どもたちが、テレビ番組で見たロイサバ・キボコ・スターベッドにずっと憧れていたからです。道祖神さんに相談したところ、「小さいお子さんにはハードルが高いかもしれないです。」と心配してくださいましたが、私たちの希望を聞いて、ファミリールームを探して現地でも安全に旅行ができるように取り計らってくださいました。ケニアでも、スタッフのみなさんがとても温かく子どもに関わってくださり、私たちはリラックスした贅沢な時間を過ごすことができました。
【1日目】オレセレニ泊
9月14日に成田を出発してドバイを経由し、次の日にナイロビに到着しました。ドバイ国際空港ではハンバーガープレートが約4,000円でした…。
ナイロビの空港には、道祖神のドライバーのアーサーさんがお迎えに来てくれました。アーサーさんとは日本語で話ができました。
アーサーさんの運転する車で、空港からショッピングモールのヤヤセンターに向かいました。ナイロビの道路は、交差点に信号がなくラウンドアバウトだったり、道端では、一輪車でサトウキビやパイナップルを売っていたりして、子どもたちは日本との景色の違いに大興奮でした。
ヤヤセンターでは、屋上のスペースで開かれているマサイマーケットに行きました。マーケットの品物に定価はなく、交渉しながら値段を詰めていき互いの納得できる価格を探っていきます。今回は、マサイのブランケットやキーホルダー、ソープストーンでできた動物の置物などを購入しました。
1日目の夜は、4つ星ホテルのオレセレニに泊まりました。国連のグテーレス事務総長も宿泊したことのあるホテルです。とても清潔で、ランドリーサービスの料金はオプションでしたが、乾燥まで時間通りに行ってくれました。
【2日目と3日目】ロド・スプリングス泊
オレセレニの朝食はビュッフェ形式で、ケニア料理から西洋料理まで食べられました。朝食後、アーサーさんの車で、ナイロビのウィルソン空港に向かいました。ここから1時間ほどかけて、軽飛行機で北部のライキピア地方ロイサバ保護区に到着しました。
ロイサバでは、ドライバーのベンソンさんが迎えに来てくれました。ベンソンさんは、この後4日間、私たちの面倒を見てくれました。飛行場に隣接するロイサバ保護センターで、ウェルカムドリンクとお菓子やフルーツをいただきました。
そして、ベンソンさんがおしゃれな水筒をみんなに渡してくれました。1つ1つに、アルファベットで名前を書いてくれてありました。ケニアは乾燥しているので、気をつけて水分を摂ります。水道の水は飲めないので、ペットボトルのミネラルウォーターを買ったり、飛行機内で配られたりします。しかしロイサバでは、プラスチックゴミの削減のために、水筒にウォーターサーバーのミネラルウォーターを補充します。この水筒はとても可愛くて、日本に帰ってからも使っています。
ここからホテルは近くて、車で20分ほどで到着しました。旅行3日目と4日目の2日間はロイサバ・ロド・スプリングス、最終日は念願のロイサバ・スターベッドに宿泊しました。
宿泊客の多くはアメリカ人で、日本人のお客さんはほとんどいないそうです。それにも関わらず、マネージャーのアンドリューさんは日本語を勉強されていて、時々日本語を交えながら話をしてくれました。
水筒の件もそうですが、ここでは持続可能な環境づくりや地域のコミュニティとの関わりを大事にしていて、部屋においてあるお菓子やミルクは瓶詰めだったり、障害のある人たちが作った、形や大きさの違う食器を使ったりしていました。うちの子どもたちは、瓶に入ったジャガイモとアロールート(クズウコン)のチップスがとってもお気に入りで、すぐに全部食べてしまっておかわりを貰いにいきました。
ロド・スプリングスの部屋はとても綺麗で清潔、家具はアンティークでとてもおしゃれです。敷地は動物が来ない小高い丘の上にあって、部屋の建物はそれぞれが離れた場所に一棟ずつ立っており、見晴らしも良くて、ベランダからの景色は最高でした。心地よい風が吹き、蚊やハエなどの虫もほとんどいません。共有エリアにあるプールには、黄色や青のいろんな色の可愛い鳥が絶えずやってきて、水浴びしたり飲んだりしています。
電気はソーラーパネルでまかなっていて、24時間使うことができます。4時間ほどはジェネレーターで発電しているそうですが、滞在中に停電するようなことはありませんでした。またWi-Fiもロビーや部屋で使えて、これも繋がらなくなることはありませんでした。
食事は子供用メニューもあり、パスタやハンバーガーなど食べやすいものが揃っていました。大人はケニア料理から西洋料理、アジア料理など(teriyaki味のチキンが出ました)、いろんなものが食べられます。野菜がとってもおいしくて、ジャガイモやトマト、紫玉ねぎなど味が濃くて、さらに塩も美味しいので野菜の味が引き立ちます。
夕方、ベンソンさんに連れられて、初のゲームドライブに出発しました。車はランドローバーで、森の中も川もお構いなしに走っていきます。車はガタガタ大揺れしますが、子どもは大喜びです。
ロイサバは、国立公園ではなく保護区なので、オフロードサファリができます。だから森に隠れている動物なんかも見つかるし、近くまで寄ることができます。また、動物に近寄っていい車は同時に3台までと決められているので、写真に他の観光客の車が映り込むなんてこともありません。こじんまりした保護区ですが、宿泊客も少なく、サファリ中に発見した動物はひとりじめすることができます。満足したらドライバーさんが他の車に無線で教えます。
1日2回のゲームドライブでは、ゾウやキリン,シマウマ、ライオン、インパラの群れ、イワハイラックス、ジャッカル,バッファロー、ワシ、イボイノシシ、カバなど多くの動物を見ることができました。ロイサバでは、キリンはマサイキリンではなくアミメキリン、普通のシマウマと模様が違うグレービーシマウマも見ることができます。東アフリカに生息するディクディクやホロホロ鳥もたくさん見ることができました。最初のサファリでクロサイ、次の日にはヒョウと、なかなか出会えない動物にも会えて、ビッグ5すべてを見ることができました。
ベンソンさんは、無線で仲間からの情報を得るだけでなく、道路についた動物の足跡を見分けたり、キリンの気にしている視線の方向を探ったり、大騒ぎしているホロホロ鳥の声を聞いたりしながら、本当によくいろんな動物を見つけてくれました。
オプションのアクティビティは、子どものリクエストで、ラクダに乗りました。乗ると、思っていたよりも高くて、これも子どもたちは楽しんでいました。
ケニアはこの季節、昼は25℃ですが、夕方は10℃くらいまで気温が下がります。夕方になるとだんだん涼しくなってきて、昼間は半袖で過ごしていたのに厚手の上着が必要になるくらいです。ゲームドライブ中は車で走っていると風も当たるので、大人も子どもも、冬用の上着を1枚持って行きました。
夕方のゲームドライブの途中、日が落ちて涼しくなった頃には、車を止めて、焚き火を焚いてお茶会を開いてくれて、他の国のお客さんとも情報交換をすることができました。
そしてロド・スプリングス最後の朝食は、ホテルの外の、サバンナの木の下で食べました。机や食器までちゃんと用意されていて、コックさんもいてその場でオムレツを作ってくれました。食事中、川の向こう岸の近くにゾウがやってくることもありました。ドライブ中は、チップスやバナナ,りんごなどのおやつとチャイを用意してくれて、ケニアにいる間中、お腹は満たされていました。
【4日目】スターベッド泊
ロド・スプリングスに別れを告げて、ついにスターベッドにやってきました。ここも、客室が一棟ずつ分かれていて、丘沿いに建てられているので、サバンナの景色を見渡すことができます。客室に入るには木でできた橋を渡って入ります。
部屋の中に入ると、車輪と蚊帳のついたダブルベッドが2台ありました。寝る時には“ドライビングライセンスを持った”ホテルのスタッフの戦士が、屋根の外に運び出してくれます。近くには池があり、ここに住むカバの声が朝方聞こえてきます。ここがキボコ・スターベッドと言われる所以です(キボコはカバという意味)。
電気もホットシャワーも使えて、不自由を感じることはありませんでした。ただ、部屋は壁で完全に囲まれているわけではなく、外と繋がっているので、鳥が鏡を見に部屋に入ってくるようで、鏡の前にフンが落ちていることがありました。でも、スタッフの人はすぐにちゃんと綺麗にしてくれるし、アフリカに来たという感じがして楽しむことができました。部屋の外には珍しいトカゲがたくさんいて、ディクディクも遊びに来てくれました。
夕食後、いよいよスターベッドでの就寝です。この日はちょうど満月の日で、まんまるお月様を見ることができました。近くに明かりもなく、聞こえるのも動物や虫の声だけで、日本ではなかなか味わえない環境を楽しむことができました。涼しくなる夜ですが、ベッドには湯たんぽを入れてくれてあって、布団の中に入っていたら朝まで暖かかったです。朝日が昇る景色も素晴らしかったです。
【最終日】帰宅
最終日、車でロイサバの飛行場へ送ってもらい、そこでベンソンさんとはお別れになりました。ナイロビ行きの軽飛行機に乗った途端、7歳の娘は寂しくて泣き出してしまいました。そのくらい、ロイサバは子どもたちにとって優しく温かい土地でした。
ナイロビの空港では、アーサーさんが待っていてくれました。最後に空港近くのショッピングモールに寄ってもらってお土産を買い、日本への帰路につきました。ナイロビでも、お店やホテルや空港で、いろんな人が子どもに声をかけてくれ、親の私たちをサポートしてくれました。
アフリカに子どもを連れて行くのはハードルが高い、と最初は思うかもしれません。確かに飛行機の移動時間は長いですが、アフリカだから、ケニアだから大変だった、というのは、今回特に感じなかったです。虫や動物が好きだったり、キャンプが好きだったりする子どもはケニアをすごく楽しめると思います。
ぜひ一度行ってみてください!