コロナ禍のアフリカは今 ~セネガル編その②~

コロナ禍のアフリカは今 ~セネガル編その②~

新型コロナウィルスの影響により、アフリカが遠くなってしまい早2年。引き続き、気軽に海外旅行へ出かけられない状況が続いていますが、この度、アフリカへの渡航機会に恵まれましたので、簡単ではございますがセネガル編レポート②です。

成田空港を出発したエチオピア航空。期間限定の真の直行便は、アディスアベバまで14時間です。機内ではこれまで同様、機内食は提供されます。これまで仁川を経由していた際にはキムチが添えられていましたが、今回の直行便ではキムチはなし。今回も美味しくいただきました。

アディスアベバには朝、到着。バスに揺られ、手荷物検査を受け、搭乗ゲートへと移動します。流れはこれまでとまったく変わりません。そして、目の前に広がった光景は、、、

コロナ前と変わらず、賑わうアディスアベバ空港でした。多くの人が行きかい、免税店や、カフェ・レストランもこれまでの景色。

ほとんどの方がマスクを着用していましたが、成田空港とのあまりの差に驚きました。現実の世界に戻ってきたような感じ、といえばいいでしょうか。空港内の一部は改装中で、今後、さらに施設が充実していくようです。

そして、ダカール行きのゲートには、このようにたくさんの人の列が。

今回はナイジェリアのアブジャ経由となりましたが、搭乗率は90%以上、ほとんどの座席が埋まっていました。その半数はアブジャで降りましたので、ダカール行きはおおよそ100人ほどでしょうか。アジア系は私一人。アフリカ内のフライトでよく見る、好きな座席に勝手に座ってしまう人、も健在で、出発間際の慌ただしい機内の雰囲気に、なぜかほっと安心しました。

アブジャまで約5時間、そして、ダカールまでさらに5時間、乾燥した大地を眼下に進み、ギニア湾沿いを経て、ダカールへ。

2017年末にオープンしたブレージュ・ジャーニュ国際空港に到着です。ダカール市内から約50㎞内陸に位置します。小ぢんまりとしていますが、綺麗な空港です。
入国時には白い服を着た検疫官が陰性証明書をサラッとチェック。そして、これまでどおり、入国審査、税関を経て、入国となります。これまでと何も変わりません。アフリカの国境ではたまにあるオフィサーとの軽い儀式?を経て、無事入国となりました。

ダカールは西アフリカの玄関口、西アフリカの首都などと呼ばれる大都会。ダウンタウンには官公庁の建物やビルやマンションが立ち並ぶ一方、コロニアル建築も残り、情緒溢れる街です。独立広場周辺には、昔ながらの下町やマーケットもあり、数日滞在し、ぶらぶらと散策したいところです。

2021年9月末に国境をオープンし、ほとんどの規制がなくなったセネガル。2022年に入り世界的なオミクロン株の流行の影響も多少はあり、1月当初は最大500件程度の陽性が報告されていたようですが、1月中旬は1日100件まで落ち着いていました。街を歩いている人を見ると、マスクを着用している人はあまりいません。公共の場所、特に公共交通機関や二人以上乗る車の場合はマスク着用の義務がありますが、人々の活動はほぼ以前と変わらない状況に見えました。レストランでは、マスクを着用していたのはガイドと私ぐらいでした。

また、近くのゴレ島、そして、周辺の観光地には、ヨーロッパや北米からの観光客は、徐々に戻ってきている様子。

今回のセネガル訪問は、私にとって久しぶりでしたので、変わらない部分を懐かしみ、変わった部分には随分驚かされ、着実にセネガルが発展している様子を目の当たりにしました。
かつて、ダカールからバマコへ鉄道で旅したバックパッカーの方はいらっしゃると思いますが、鉄道は止まっています。その代わり、ダカール駅は昔の趣を残したままリニューアル。

最高時速160kmを誇る高速鉄道が昨年末に運航スタート。今は、内陸36㎞先にあるDiamnadioまで運航しています。

Diamnadio周辺には、2026年開催のダカール・ユースオリンピック大会に向け、現代的なスタジアムが建設され、世界的なラディソンホテルも開業しています。高速鉄道は、2025年にはブレージュ・ジャーニュ国際空港まで延びるとのことで、次にセネガルに行く頃には、空港とダカール市内間を高速鉄道で移動ができるかもしれません。そして、はたまたもっと先にはバマコまで?!なんて時代も来るのかもしれません。

また、ダカールからブレージュ・ジャーニュ国際空港、その近くにある商業都市ティエス周辺と近郊まで、フランスや中国、セネガルの企業による片側2~3車線の立派な高速道路が繋がり(有料)、移動時間の大きな短縮がはかられています。料金の支払いは現金はもちろん、プリペイドカードをかざすとゲートがオープンするというシステム(全区間かは不明)。これは便利ですね。

さらに、ダウンタウンのすぐ近くにあるダカール港も、今後、ブレージュジャーニュ国際空港周辺に移転。内陸国などからの物流のアクセスの良さが理由のようですが、より便利な立地に移転し、大きく変化を遂げるとのことでした。そして、今あるダカール港は、ゴレ島へのボートはもちろん、クルーズ船など、より観光客向けの施設に変わるとのこと。

ダカール市内に目を向ければ、アフリカ最西端のあるアルマディ周辺には、高層マンションが立ち並び、富裕層向けのエリアに。さらに、地元の人々の足であるダカール名物カーラピッドは、事故や環境対策を理由に、走れるエリアや道路が限定され数が少なくなっている一方、セネガル国産のバスSENBUSが市内や地方都市を結ぶバスとして、活躍しています。

さて、次回のレポートではダカールを離れ、地方の村の様子をお伝えしたいと思います。

道祖神 佐藤