2025年 夏 ガボンエクスプローラー13日間 ツアーレポート

2025年8月3日出発「ガボン・エクスプローラー 13日間」にご参加された、神奈川のK夫妻様からのレポートです。

以前から行きたいと思っていたガボンのツアーが2025年8月初旬からの日程で発表されました。ガボンについては、元フランスの植民地ということで、英語が通用しない可能性が高く、また、サファリを楽しむには国内の長距離移動が必要だということで、これはツアーでの参加がよいだろうと考えていました。心躍らせて早いタイミングで申し込みました。最低6名、6名で満席という贅沢なツアー、無事催行され、参加しました。ツアー中に添乗員の佐藤さんから聞いたところ、10年ぶりのツアー催行とのことで、参加できて幸せでした。

今回の旅行の一番の目的はマンドリルの群れを観察することでした。ただ、容易に会えるとは考えていませんでした。数年前に、テレビで(2018年、日本のテレビが初めてロペに入った時の番組)ロペ国立公園をマンドリルの群れが駆けていくのを見て、「見たいけど、こんなところへは行けないだろうな」と思っていた、その場所へのツアー。行けるだけでラッキーと思って参加を決めましたが、さすがにゴリラほどきっちり観光化はされていないと考えていました。道祖神さんのパンフレットにも、ゴリラのような「遭遇率は90パーセント以上」という宣伝文句はなかったので、参加する側としても、声でも聴ければ幸せと考えていました。

今回のツアーは、ガボン国内の移動が、過酷に見えて面白さもあり、それを楽しむだけでも意味があると思っていました。アフリカで列車での移動、ボートで川やラグーンを5時間程度移動するなど、困難も予想されますがワクワクもありました。

まずは首都のリーブルビルへ向かいました。リーブルビルの空港は大きくはありませんが清潔な感じがありました。入国審査は、手際が良いとは思いませんでしたが、書類に不備がなければ問題なく入国できました。ただ、やはり言葉はフランス語のみなので、細かいことを聞かれるとちょっと困るところもありました。ただ、今回はツアーということで佐藤さんにお世話になりながら無事入国できました。現地ガイドのダバラさん(カメルーンから来ているそうです)と合流し、ホテルに向かいました。

リーブルビルのホテルはアメリカ大使館がすぐそこにある場所にあり、安全が確保されている感じがしました。部屋はツインですが2人で使うにはちょっと狭く感じました。全体の雰囲気は良いのですが、よくある話ですが、メンテナンスが行き届いていないため、残念なところもありました(廊下の床面が浮き上がっており、折角色を変えたりしているのにもったいない感じがしました)。食事はビュッフェでしたが、基本食べやすく、良かったと思います。

リーブルビルのホテルの中庭
リーブルビルのホテルの中庭
リーブルビルのホテルの部屋
リーブルビルのホテルの部屋
リーブルビルのホテルの食事
リーブルビルのホテルの食事

街の観光は、切手を買うために郵便局に寄っていただいたり、サンミッシェル教会を見学したり、1泊後の観光では海岸線に出たり、民芸品マーケットや一般のマーケットを見学したりしました。特に一般のマーケットの雰囲気は、人々の生活がはっきり感じられました。ガボンの治安の良さが感じられる観光でもありました。

サンミッシェル教会のアフリカ風のモザイク
サンミッシェル教会のアフリカ風のモザイク
リーブルビルの海と
リーブルビルの海と
リーブルビルの市場で
リーブルビルの市場で

お楽しみの鉄道での移動です。インターネットで調べた感じでは、大荷物は別の車両に載せられるということが書いてあったので、私たちのスーツケースがどうなるか心配でした。そこは添乗員付きのツアーであるということと、アフリカということ、現地旅行会社のガイドさんの働きで、なんとVIPサロンに入れてもらい、そこに大荷物を持っていき、自分たちの車両へ大荷物を載せることができました(狭いところに無理やり重ねて載せました)。鉄道には警察もいるのですが、現地ガイドさんが知り合いで、うまくやっていました。長距離列車なのでトイレもありました。ただ、あたりはずれがあって、写真のトイレは便座がありましたが、斜め向かいのトイレには便座がありませんでした。また、トイレ前の床は腐食して穴がありました。古い車両なのでしょうがないところです。

駅のVIPサロン
駅のVIPサロン
列車のトイレ良い方
列車のトイレ良い方

今までのアフリカでの経験、パンフレットやしおりに書かれている文言(「ロペ国立公園への到着は遅れることが想定されます」と書かれていました)から、出発の遅れや到着の遅れは覚悟していた訳ですが、なんと定刻20時にリーブルビルを出発しました。が、驚いたのは、列車の走る音。日本ではまず考えられない、引っかかるような音で、カーブでは寝ることが難しいような音がしました。座席はしっかりしていますが、リクライニングはなく、夜行列車としてはちょっと残念な仕様でしたが、予定の5時間、それぞれの過ごし方で移動するという感じでした。これもインターネットで事前に知っていた情報でしたが、冷房がきついということでした。その通りで、寝るにはダウンが必要な寒さでした。上にフリース足元にダウンというスタイルで寝ている人もいました。この日は急行としての運行日で、5時間でロペにつくはずでしたが、途中駅についたのが5時ごろでした。やはり予定通りにはいきません。結局ロペに着いたのは、明け方の4時頃でした。体力的にはつらかったですが、これくらいで驚いていていてはいけません。ハプニングを楽しまなければ。到着した世界遺産最寄り駅、ロペ駅にはプラットホームもあるのですが、ほんの一部しかなく、我々の1等車前は単なる線路わきの道でした。皆で、この段差を、スーツケースを持って降りました。スーツケースが荷物専用の車両に積まれていたら大変だったと思います。列車を降りても我々の迎えの車は来ていませんでした。真っ暗な中、心配にはなりましたが、30分位待ったでしょうか、迎えが来てロッヂに到着しました。駅からロッヂはすぐ近くでした。ただ、部屋に入れたのは明け方の5時近く。ただ、ここまで来たのにサファリをしないわけにはいきません。全員で、朝8時集合でサファリに出かけます。

ロペ着
ロペ着
夜中に着いたロペのロッヂ
夜中に着いたロペのロッヂ

ロペ最初のサファリは、ウォーキングサファリです。しかし、サファリカーが来ない。軍の行事のために駆り出されたようです。1時間以上待ちました。スペイン人のご家族と我々グループで出かけました。熱帯雨林までのドライブ中、ブッシュバックのメスを見ることができました。

ブッシュバック見つけた
ブッシュバック見つけた

さあ、ウォーキングです。国立公園のガイドを先頭に、帯状の熱帯雨林に入りました。この雰囲気だけでもなかなか楽しいものです。ただ、足元には軍隊アリもいるので、トレッキングシューズよりも長靴の方が良かったと思います。下が暗いので、軍隊アリに気づかず、踏んだ人もいました。1時間半~2時間程度のウォーキングで確認できたのは、クロコロブスとブルーダイカでしたが、アフリカの熱帯雨林を歩けるだけでも素敵なことだと思います。写真撮影は、暗いうえに枝や葉が邪魔をしてなかなか良いものは撮れませんでしたが、600mm程度の望遠をつけたカメラを持っていけば証拠写真程度は撮れるでしょう。撮影は苦労する局面も多かったと思います。時にはマニュアルフォーカスも駆使しての撮影となりました。クロコロブスは表情も分かる位には撮れましたが、ブルーダイカは厳しかったです。

午後のサファリは、サファリカーでのサファリでしたが、なかなか動物には会えませんでした。フォレストバッファローはロッヂ前に普通にいたので、拍子抜けしてしまいましたが、マルミミゾウの方はなかなか出会えませんでした。ロペのサバンナについては、なかなか動物を見るのは大変だと感じました。ただ、最後にマルミミゾウをガイドが見つけ、見やすいところに行くためにサバンナを歩いて移動しました。これはこれで心に残る体験でした。皆で岩に上ってしばらくの間マルミミゾウを眺めました。

ウォーキングサファリ
ウォーキングサファリ
クロコロブス
クロコロブス
ブルーダイカの瞳
ブルーダイカの瞳
ロペで会えたマルミミゾウ
ロペで会えたマルミミゾウ

ただ、よく考えてみると、この時点で、国際自然保護連合(IUCN)絶滅危惧種レッドリストのうち「深刻な危機CR」にあたるマルミミゾウと「危急VU」にあたるクロコロブスに会えているのですから、なかなかな成果ではあります。

今回の旅で一番の目的、マンドリルトラッキングです。マンドリルも「危急VU」にあたります。今回、パンフレットには書かれていなかったのですが、旅のしおりに「3名ずつ、午前と午後に分かれてグループでマンドリルを探しに行きます」と書いてありました。しおりを見て、本格的にマンドリルを見に行くんだと心から楽しみにしていました。道祖神さんでさえガボンは10年ぶりの催行です。それも10年前はロペには来ていないそうなので、日本人が行くツアーとしてはマンドリルトラッキングについてはほとんど情報がありませんでした。ただ、たまたま旅行直前、野生動物の写真展をのぞいた時に、マンドリルの写真を展示していた写真家さんと話すことができました。写真家さんが言うには、ロペのマンドリルは人づけされていないので撮影は難しいという話を聞いていました。「GPSも故障していることがあるから」と言っていたので、不安もありました。

結論的には、午前・午後ともマンドリルの群れに会うことができました。ただ、片方のグループの観察時は比較的群れの動きが小さかったので観察しやすかったようですが、もう一つのグループの観察時は群れの動きが大きくて観察に苦労をしたようです。

ロペの様子
ロペの様子
マンドリルトラッキング
マンドリルトラッキング

私たちのグループのトラッキングについて紹介します。まずは車で小高い丘まで移動し、アンテナで電波を探します。電波発信機とGPSの両方を使っているようでした。その後、熱帯雨林の帯まで車で近づき、またアンテナを立てて方向を確認していました。ただ、熱帯雨林を目の前にすると、すでに森に吠える声が響いてきて、期待が高まってきました。ガイドを先頭に熱帯雨林に入りました。吠え声が大きくなってきました。がさがさという音も聞こえます。ガイドが指さす方向に、マンドリルが飛んでいます。ゴリラトラッキングよりも早く、かつ平地で楽にマンドリルを見つけることができました。ただ、木々が生い茂り、そのためちょっと暗いため、またそれなりに距離があるため、なかなかはっきりとマンドリルを捕捉するのは難しかったです。それでも望遠レンズや双眼鏡で観察できました。ただ、ボス格のオスはなかなか前に出てこないため、より観察が難しかったと思います。実際に遭遇する前は、以前にテレビで見たロペの野生のマンドリルの様子が全てでした。ボス格のオスを中心に地面を走っていく姿がそれです。しかし、実際に見たマンドリルの群れは、高い木の上を枝伝いに動きまわっており、過去に熱帯雨林で見てきたサルたちと変わらない生態だと感じました。また、地面にも降りてきて動いている姿も見られました。特に、ボス格のオスは茂みの奥の地面近くにいました。だから余計に撮影は難しかったです。

1時間程度少しずつ動きながら観察できました。親子のマンドリル、まだ成熟途中のオス、メスも、結構な規模の群れを観察しました。今回、パートナーが動画を撮りました。動画も相当苦戦していましたが、動いているマンドリルを何とか捉えることができていました。

どちらのグループも、マンドリルを無事見ることができました。写真やビデオ撮影もとりあえず証拠にはなる程度撮れて良かったと思います。

マンドリル1
マンドリル1
マンドリル2
マンドリル2
マンドリル3
マンドリル3
マンドリルオス
マンドリルオス
マンドリルオス2
マンドリルオス2

ロペは、国立のロッヂということで、サファリに関してはまだこれからという印象はありました。3名ずつ別れた時のマンドリルの観察がないグループのサファリは、あまり充実したものとは言えませんでした。ただ、この環境とマンドリルに会えるかもしれないという魅力があるので、足を運ぶ意味は大いにあると思いました。

ロペ2.5泊(明け方着だったので)の後は、移動です。まずは赤い土の道路をランクルで走ります。それも改造ランクルで、前向きの座席ではなく軍隊の様に向い合せ横向きで座る席です。座席よりも、かたくなにエアコンを入れないドライバーと土埃に悩まされました。マスクをつけていても鼻の中が赤くなりました。3時間程度走り、途中の街でランチ。そこからは、舗装道路で3時間。この舗装道路が曲者で、舗装しているにもかかわらず穴だらけで、まっすぐ走れない。ランチ後は別のドライバーだったのですが、このドライバーがこの穴ぼこをスピードを緩めずハンドリングで回避する。上手いのですが、狭い車に乗っている私たちにはなかなかきつい運転でした。私は酔いました。夕方には無事ランバレネに着き、シュバイツァー博士の記念館の見学をしました。貴重な展示物がたくさんありましたが、保存状態が良くないものもあり、今後の保存活動も必要かと感じました。できれば英語の解説もあると良いと思いました。ランバレネのホテルは広くて快適でした。

ランクルと赤土
ランクルと赤土
シュバイツァー記念館
シュバイツァー記念館
ランバレネのホテル
ランバレネのホテル

ランバレネ1泊後、今度はボートで移動です。10年前のツアーでは、屋根のあるボートだったようですが、今回は高速モーターボートでの移動となりました。前日の車移動よりは圧倒的に気持ち良かったと思います。写真のボートに10名と荷物で、飛ばしていきます。しおりにはオンブエまで5時間と書いてありました。当日の案内は高速モーターボートだから3時間程度と言われました。しかし、結局5時間かかりました。ただ、気持ちは良かったです。途中トイレ休憩は無人島に上陸してブッシュトイレ、その後また走り続けます。上空を鳥たちが飛び、時々カバが登場し、ちょっとしたボートサファリでした。途中、ラグーンに映るマングローブを含む熱帯雨林が美しかったです。

ボート
ボート
上空を飛ぶヤシハゲワシ
上空を飛ぶヤシハゲワシ
ラグーンのカバ
ラグーンのカバ
ラグーンと熱帯雨林
ラグーンと熱帯雨林

オンブエに着き、船着き場の目の前のホテルにチェックイン。スイートの広い部屋で、連泊しても良いかと思うような部屋でした。ただ、食事が出てくるのがのんびりとしていて、結構待たされることが多かったです。これもアフリカ時間。ただ、食事の質は良く、おいしく食べられました。ロアンゴへの移動は明日なので、この日の午後は近くのゴリラ保護施設やエッフェル設計のサン・アン教会(このような辺鄙なところに、エッフェルの設計した教会があるというのも、もとフランス領というところでしょうか)をボートで訪問しました。ゴリラの保護施設は、現在新たなプログラムを検討中だということで、今回はその新しいプログラムを体験させてもらいました。現在直径3kmほどの島に8頭のゴリラを自然に近い形で保護しており、その島のゴリラを船の上から見学するというプログラムです。事前の案内では、島に上陸し施設内、檻越しにゴリラを見学する予定でしたが、船で待機しゴリラが岸に出てくるのを待ちます。あらかじめ、別のスタッフがゴリラをできる範囲で誘導し、ゴリラが見えるようにしていました。今回は、立派なオスのゴリラ1頭が水辺に出てきました。保護施設とはいえ、檻に閉じ込められていないゴリラが海に入ってくる姿は、なかなか不思議な感じがしました。これはこれで、興味深い体験でした。話によると、ここを運営している団体は、密猟にあったゴリラを保護しているそうですが、現地の市場では信じられないくらいの安値で取引されているようです。ローランドゴリラも、レッドリストの「深刻な危機CR」に当たるので、保護施設とはいえ自然に近い形で会うことができて良かったと思います。その後、船でサン・アン教会のある島へ行き見学をしました。エッフェル塔のギュスターブ・エッフェルさん設計だそうです。鉄骨に鉄板をリベット留めした教会は世界中探してもあまりないと思います。補修ができていない箇所があったのでもったいないと思いました。フランスで設計し、フランスで部品を作り現地に送って組み立てたそうです。なかなか行ける場所ではないですが、建築好きにもお勧めの教会です。ホテルに戻る途中、ボートが何度か故障し、ラグーンの上でとうとう本格的に修理する状態に。波に揺られながら少しずつ染まっていく夕方の空を眺めていました。青空に生える白い雲がだんだんと赤く染まっていくのを皆で眺めて過ごしました。これはこれで素敵でした。修理にそこそこ時間がかかりましたが、サンセット直後にはホテルに戻ることができました。

ホテル外観
ホテル外観
ホテルベッドルーム、別にリビングあり
ホテルベッドルーム、別にリビングあり
ホテルの食事
ホテルの食事
ローランドゴリラ
ローランドゴリラ
サン・アン教会
サン・アン教会
サンセット
サンセット

オンブエ一泊後、ロアンゴへ出発です。が、朝食の準備ができていない上に車が来ない。予定した車種で2台来るはずが、残念な車(エアコンもなくあまりきれいではない)が来たので、また再手配。これもアフリカです。

左のトラックはキャンセル
左のトラックはキャンセル

落ち着いて読書をしたり、散歩したり。私たちは鳥を追いかけたり、隣の教会の讃美歌がだんだんとパーカッションが入ってアフリカンゴスペルに変化する様子を聞いたりして時間を過ごしました。1時間は遅れたでしょうか。2台の上等なピックアップトラックでロアンゴに向かいました。途中まで舗装道路、そこからオフロードで揺られ振られてンドラロッヂに渡る船着きがある村まで行きました。そこからボートで国立公園の事務所に行き、入園手続きをして船でンドラのロッヂに向かいました。「ロアンゴはちゃんとしてます」という佐藤さんの言葉通り、ンドラロッヂは立派で、そこでのランチもおいしかったです。

ンドラロッヂ
ンドラロッヂ

そこから、アカカロッヂまでボートで行きました。ロアンゴでの最初のサファリです。ボートサファリです。野鳥を追い、陸上の動物を探す感じでした。アフリカンスキマーやヤシハゲワシ、ジャイアントキングフィッシャーなどを見ながら進みました。途中、ホソクチワニを見つけました。これはレッドリストの「深刻な危機CR」にあたる希少種になります。ラッキーでした。そして、お待ちかねのマルミミゾウの姿が見られるようになりました。ガイドさんは、遠いものや見にくい位置のゾウは流して先にボートを進めます。ロアンゴは、マルミミゾウが観察しやすいところにたくさんいるようです。ガイドさんがボートを岸に向けました。すぐ近くにマルミミゾウがいました。ガイドさんがまるでゾウと対話をしているような動きをして、私たちに見やすいようゾウを動かそうとしてくれました。その後も、ロッヂまでの間に多くのマルミミゾウを見ることができました。夕日に照らされ、ゆったりと動くゾウの姿が感動的でした。ロッヂに向かう時、ボートがスピードを出して行きましたが、その時は風が冷たく、フリースとウインドブレーカーが必要なくらい寒かったです。

アフリカンスキマー
アフリカンスキマー
マルミミゾウとの距離が近い
マルミミゾウとの距離が近い
マルミミゾウ
マルミミゾウ

アカカロッヂについては、電気の供給も時間制限あり、基本水シャワーとパンフレットやしおりに書かれていました。実際に行ってみると、電気もある程度の時間は使え(夜10時から朝6時までは使えませんでした)、シャワーもお湯が出ました。離れたところにある小さなロッヂにしては快適でした。給湯器(?)は薪で、薪が燃えている間はお湯が出るというなかなかクラシックなシステムでしたが、シャワーを浴びる時間さえ間違わなければ温かいお湯でシャワーを浴びられました。シンプルなテントロッヂですが、スタッフが作る食事はすべておいしく、満足できるものでした。

アカカのテント
アカカのテント
テントの中
テントの中
アカカの食事1
アカカの食事1
アカカの食事2
アカカの食事2

ただ、この乾季のみ営業のアカカロッヂのサファリはボートとボートを降りてのウォーキングサファリのみでした。パンフレットやしおりには車でのサファリがあると書かれていたので、残念に思った人もいると思います。3泊の間に移動の1回を含め5回のサファリを行いましたが、ウォーキングサファリを1回した以外はすべてボートサファリでした。オカバンゴの水辺のロッヂのサファリに近いと思いました。

ロアンゴは、マルミミゾウは本当に近い距離でたくさんの個体と遭遇することができる場所でした。テントのデッキからもマルミミゾウが食事をしている姿を眺めることができました。夜はロッヂのある島にもマルミミゾウが来るそうですし、一度メインロッヂのデッキで居ながらサファリをしていた時、デッキの近くの入り江から水に入っていき渡河をするゾウを見ることができました。

テントのデッキからマルミミゾウ
テントのデッキからマルミミゾウ
マルミミゾウ
マルミミゾウ
ロッヂの島から渡河するマルミミゾウ
ロッヂの島から渡河するマルミミゾウ

ウォーキングサファリでは、たくさんの動物の気配を感じることができました。サルたちが木の枝を伝っている音と姿、イノシシが群れで動く影、マルミミゾウの痕跡、飛び立つ鳥。熱帯雨林の中、時には泥濘に足を取られながら、動物たちを探して歩くだけでも気持ちの良いものでした。ボートに戻って一休み、ドリンクサービスがあり、のどを潤してからロッヂに戻りました。

ウォーキングサファリ
ウォーキングサファリ
ゾウの泥浴びの跡
ゾウの泥浴びの跡
ゾウが体をこすりつけた木
ゾウが体をこすりつけた木
飛び立つウーリーネックストーク
飛び立つウーリーネックストーク

ボートサファリでは、たくさんの野鳥とマルミミゾウを見ることができました。細かく数えてはいませんが、多くの野鳥と出会いました。撮影したかったルリハシグロカワセミやバライロハチクイ以外にも、親子のカンムリカワセミやヒメショウビン、カンムリエボシドリなどの美しい野鳥の写真を撮ることができました。カンムリエボシドリは、ウガンダだと街中にもいますが、海辺近くの熱帯雨林の森を飛ぶカンムリエボシドリの方がより美しさを感じました。絶滅危惧種でいうと、上空には普通にヨウムが飛んでいました。

ルリハシグロカワセミ
ルリハシグロカワセミ
バライロハチクイ
バライロハチクイ
カンムリエボシドリ
カンムリエボシドリ

マルミミゾウは色々な姿が見られました。子連れや群れ、川を渡る姿。以前コンゴ共和国で見た時よりも、近くで生き生きとした姿が観察できました。サルも数種類見ることができました。アカカ周辺では、なかなかローランドゴリラやチンパンジーは観察できないと思いました。ただ、レッドリスト「危機EN」にあたるシロエリマンガベイを観察することができました。ボートサファリだとゾウ以外の大型の哺乳類はなかなか見つけられませんでした。ただ、シタツンガは皆が見たいと思っていました。現地のガイドには最後の午後はロッヂでゆっくりするのが普通だと言われましたが、我々日本人は短い夏休みを使って遠くから来ているので、最後もサファリに出かけました。その最後のボートサファリで、ペアのシタツンガと子供のシタツンガを見つけることができました。シタツンガは湿地に特化しているイメージがあり、軽やかに湿地を駆けていくイメージでしたが、私たちから逃げていくときにバタバタ水たまりを駆けていくので、思ったほど格好よくはなく、コミカルでした。最後のサファリの帰路、ボートから陸に上がって、サンダウナーを楽しみました。スタッフ総出で準備をして待っていてくれました。ガボンでの最後のサファリの時間を、皆さんと気持ちよく過ごすことができました。

シタツンガのペア
シタツンガのペア
シタツンガオス駆ける
シタツンガオス駆ける
サンダウナー会場
サンダウナー会場

ガボンは一日中湿度が高く、早朝のアカカロッヂのテラスから見える景色は霧につつまれます。時間が進むにつれて少しずつ遠くまで見えるようになってきます。ロアンゴ出発の日は、朝が早く、薄く霧がかかる中をボートで移動しました。赤道直下というのに、風が冷たかったです。公園事務所までボートに乗って2時間程度で移動し、ロッヂのスタッフとはお別れです。ここからはオンブエを抜けてポート・ジェンティまで車移動です。オンブエの近くから舗装道路になりましたが、オンブエを抜けてしばらくすると幹線道路が工事中となり、また赤土のがたがた道になりました。ポート・ジェンティは油田近くの商業都市の様で、空港も設備が整っているようでした。昼食はカフェスタンドのサンドイッチでした。旧フランス植民地あるあるですが、パンがおいしい。結構なボリュームでしたが食べきることができました。空港外側のオープンなカフェで安心してランチがとれるというだけで、ガボンの治安の良さが分かります。ただ、トイレは、便座がなかったり、使えない個室もあったりと、なかなか一筋縄ではいきません。フライトはあっという間で、無事リーブルビルに到着。入国時と同じホテルに宿泊しました。

サンドイッチとカフェ
サンドイッチとカフェ
国内便の尾翼はヨウム
国内便の尾翼はヨウム

一泊後の最終日は、ポストカードを出すために、中央郵便局まで車を出してもらいました。海外に出るとポストカードを出すことにしているため、切手も買ってハガキも完成させていたのですが、「空港で出すと日本に着くまでに時間がかかるから、中央郵便局までいきましょう」とガイドさんに言われて行きました。旅のしおりには「郵便事情は劣悪で」と書かれており、「届かない場合もあり、所要日数も2週間から1か月」と書いてありました。これを書いている旅行から約1か月後にまだどこにもハガキは着いていません(別の話になりますが、前年にヨハネスブルクの空港から出したハガキは、配達された時期がばらばらで、早いものは一か月、半年程度である程度届き、1年かけて最近届いたハガキもありました)。入国初日に切手を購入した郵便局まで行きました。以前ガボン共和国のブラザビルでも、中央郵便局からハガキを投函しました。その時のポストと同じで、投函口に「フランス」や「パリ」の表記がありました。

ホテルに戻り、ホテルをチェックアウトしました。空港近くのスーパーで買い物をし、空港に向かいました。あっという間に空港に着き、ガイドのダバラさんとお別れです。

ポスト
ポスト

充実した13日間の旅でした。今回の旅のメンバーの中で、私たちが一番アフリカ経験が少ないよう感じました。それでもある程度旅を重ねてきたからこそ感じられるものがある旅だったと思います。

今回の旅で、ガボンに行くときにおさえておくと良い点をいくつか感じたので書いておきます。

まずは、日本ほど時間に正確さを求める国はないということです。いろいろなことがゆっくり動く時があります。ツアーならばちゃんと調整してもらえるので安心です。

英語がほとんど通じません。街の入り口の検問所の警察は「私はフランス語しか話さない」と言いました。ホテルのレセプションでも、空港でも英語は使えませんでした。ロアンゴのロッジのガイドさんが一番英語が通用したと思います。

車や鉄道は冷房がきついので、防寒具を手荷物に用意すると良いです。特に鉄道は夜行ということもあり、防寒着なしで寝るのはきついと思います。

乾季の虫対策でいえば、ロペはそれほど気にならなかったですが、ロアンゴはツエツエバエがいました。肌の露出を避けることが一番です。ボートサファリはツエツエ対策で長靴を履きました。結局、首や手をかまれましたが。

小さくたためる丈の長い長靴があると、ロペのマンドリルトラッキング(川もあります)、ロアンゴのウォーキングサファリ(ぐちゃっとした泥道もあります)が楽になります。

赤道直下ではありますが、朝晩の高速ボートは寒くなります。これも防寒着が必須です。また、ボートは濡れることを考えておいた方が良いです。

出会える動物の種類はそこまで多くはありません。また、ほとんど何も見えない時もあります。それでも、ここに行く価値はありました。ここでしか見られない、会えないものがありました。乾季とはいえ、水が豊富にあるアフリカの熱帯雨林を感じられる旅としてお勧めできます。

2018年 夏 コンゴ共和国 ODZALA DISCOVERY CAMPS コンゴ レイン・フォレスト・サファリ 12日間 手配旅行

2018年8月8日発の手配旅行でコンゴ共和国に行かれた、神奈川のK夫妻様からのレポートです。

コンゴ共和国、オザラ・コクア国立公園については、新型コロナウイルス以降、通常のツアー自体がなくなっていますが、先日山形さんのツアーが発表されました。そちらのガイドになるとも思い、2018年に出かけたコンゴ共和国への旅行についてのレポート書きました。

オザラの熱帯雨林
オザラの熱帯雨林

今は、新しい別のキャンプもできたそうですが、以前道祖神さんにあったツアーのオザラのキャンプには3つのロッジがあり、組み合わせて泊まれました。山形さんとのツアーでも同じ場所を使うようです。以前のツアーではオザラのキャンプはンガガ3泊、ランゴ1泊、ムボコ1泊の計5泊でした。今回の山形さんのツアーでは、ンガガ3泊、ランゴ2泊、ムボコ2泊の7泊です。私たちは、ンガガ2泊、ランゴ2泊、ムボコ3泊の計7泊でお願いしました。旅行代金が結構高くなってしまいましたが、一生に一度しか行けないだろうと思い、奮発しました。

ツアーをベースに組んでいたので、ブラザビルからオザラのキャンプまでは車で14時間程度、帰りも車での戻りの予定でした。しかし、旅行直前に連絡があり、行きも帰りもブラザビルから軽飛行機で行けることになりました。これは、宿泊をキャンプ全体で7泊にしたため、キャンプのプロモーションに該当することになり、軽飛行機での送迎がつくことになったようです。今回の山形さんとのツアーも同じ扱いのようです。その結果、日程に無駄がなくなり、ブラザビルが連泊になり、ブラザビル半日観光が1日観光になりました。また、その日程については、現地の日本人ガイドの萩原さんが案内してくれることになりました。こちらも本当にラッキーでした。

オザラ国立公園は、ローランドゴリラを見ることがハイライトになります。オザラでゴリラを見るためには、結構手続きが大変で、以前ウガンダでマウンテンゴリラを見に行った時より健康診断書が大変でした。ポリオの予防接種、麻疹の予防接種など、実際やるとなるとひと手間必要ですが、母子手帳が残っていたので、診断書を書いてもらうだけで済みました。

首都ブラザビルへの入国は、用意していただいた宿泊場所の証明書などがあったのでスムーズに進めました。現地のアシスタントが来て案内してくれるはずでしたが、なかなか来なかったので、自分たちで書類を見せて入国しました。この証明書がないため、入国で時間がかかっている外国人客も結構いました。助かりました。入国したところで、萩原さんと合流できました。カフェで簡単なレクチャーを受け、現地旅行会社のスタッフと合流し、オザラまでの軽飛行機に搭乗しました。キャンプまでの専用飛行機でした。同じキャンプに向かうお客さんと一緒にキャンプまで向かいました。客は私たちを含め2家族4名でした。

キャンプの飛行場に着くと(サバンナではおなじみのAir Stripです)、そこには4WDとガイドさんが待っていました。こちらのキャンプは、個人手配の場合、基本プライベートビーグルになるようで、1家族に1台の4WDと1名のガイドさんがつきます。あとで分かったことですが、以前催行されていた道祖神さんのツアーの時と同じガイドのアロンさんが私たちの担当でした。ここから、ローランドゴリラに会えるンガガキャンプまで3時間程度車で移動します。途中、サファリを楽しみながら移動します。アオムネハチクイや、見たかったズグロハチクイを見ることができました。キャンプ近くではPutty-nosed Monkeyのグループに会うこともできました。夕方遅く、ンガガキャンプに到着し、夕食と明日のゴリラトラッキングに向けての説明を受けて寝ました。ロッジは、広くはありませんが快適で、気持ち良い滞在ができました。

アオムネハチクイ
アオムネハチクイ
Putty-nosed monkey
Putty-nosed monkey
ンガガキャンプ
ンガガキャンプ
ンガガの部屋
ンガガの部屋

ンガガキャンプは、メインキャンプから離れており、主にローランドゴリラトラッキングを目的としたキャンプです。道祖神さんのツアーでも、3泊で2回のゴリラトラッキングをすることになっています。私たちも2泊で2回のゴリラトラッキングをします。2回とも飛行機で一緒だったオーストラリア人ご夫婦と一緒に行きました。客4名にレンジャー、それぞれのグループのガイドの計7名で見に行きます。

1回目は、キャンプから歩いて行きました。マウンテンゴリラと違って、起伏のない熱帯雨林を歩きます。ウガンダの山と比べればきつくはなく、ちょっとしたハイキング程度で進みます。途中、ゴリラが寝ていたベッドなどを見ながら歩きます。気配がして歩みを止めると、けもの道の先に斥侯役のゴリラが現れました。斥侯ゴリラが去って、レンジャーの指示に従って前進すると、一本の木を中心に開けた広場に、ゴリラの家族がいました。子供たちは木の周りを走り回っています。大人もいます。すると、横からゆっくりとシルバーバックが歩いてきました。ちょっと隠れるように歩き、低木のあるところに座り、さりげなくこちらを見ています。ウガンダのマウンテンゴリラは、相当レンジャーとの関係が近く、客にも近寄ってくる感じでした。オザラの場合、人間とゴリラの関係が近くなりすぎないようにしているようです。レンジャーも観光客も、ローランドゴリラの方も、極度の緊張はありませんが、なれ合い過ぎないような保護を心がけているのだと思います。ローランドゴリラのグループは、ジンジャーを掘ってかじったり、子供は追いかけっこやターザンごっこのような遊びをしたり、リラックスした姿をみせてくれたりしました。その間、シルバーバックは、なんとなくこちらをうかがって、グループの安全を見ていたように思います。人間の家族とあまり変わらないような姿を見ることができました。ゴリラのグループに出会うまでも30分かかっていなかったと思います。

ゴリラトラッキング1日目
ゴリラトラッキング1日目
ゴリラ斥侯
ゴリラ斥侯
ゴリラ子供
ゴリラ子供

ゴリラトラッキングの2回目は、明日の朝になるので、午後は自由時間です。私たち2人にアロンさん1名がついているので、午後のアクティビティーもこちらの希望通りに考えてくれました。午後は、周辺のバードウォッチングをしました。周辺は、危険な動物はあまりいないということで、徒歩での散策です。ロッジ周辺は森ですが、ゴリラトラッキングと同じでそんなに起伏はなく、簡単なハイキング程度のウォーキングです。フルサイズ一眼レフに500mmまでのズームを付けて担いで歩いても問題はありませんでした。ただ、熱帯雨林で野鳥を見つけて撮影することの難しさを感じました。緑色のエボシドリを撮りたかったのですが、飛び去る後ろ姿だけ見ることができました。緑の翼に鮮やかな赤がはっきりと見えましたが、止まっているところは見えませんでしたし、当然撮影はできませんでした。残念。このウォーキングでは、多くの野鳥は見られませんでしたが、木々や昆虫などをたくさん観察できました。特に蝶は多くの種類がいました。アフリカらしい原色の蝶がいました。

夕方、もう一度ガイドさんが散策をしようというので、ウォーキングをしました。それは実はサプライズで、ロッジから10分くらい歩いたところに小さな川があり、そこで夕方の森でのバータイムを楽しみました。冷たい川の水に足を浸しながら、もう一組のお客さんも一緒に飲み物を飲みながら、会話を楽しみました。

翌日の朝は、2回目のローランドゴリラトラッキングです。ロッジから少し車で出て、そこから森を歩きました。ただ、ロッジスタートから30分程度で、ゴリラのグループに会うことができました。今回のグループは、木に登って食事しているところを観察しました。シルバーバックも、軽い身のこなしで木の上を移動していました。マウンテンゴリラとの違いがよく分かりました。子供を抱いたお母さんゴリラも、木に登って食事をしていました。結構長い時間観察させてもらいました。

木の上のゴリラ
木の上のゴリラ
シルバーバック
シルバーバック

午後は、次のキャンプに移動のはずでしたがンガガキャンプ周辺の雰囲気が気に入っていたので、こちらを1泊増やして調整しても構わないということで、ンガガキャンプを1泊増やしてもらいました。そこで午後はもう一組のお客さんとキャンプ近くの村に行くことになりました。村の人々に歓迎してもらい、村について話を聞きました。昔からの話や、ゴリラとの距離感など興味深い話も聞けました。また、子供たちがいたので、一緒にサッカーをして遊びました。

夕方は、また一緒に外で火を囲んでバータイムを楽しみました。ここで、今回見たいと思っていたブラック・ビーイーターを撮影することができました。比較的開けているところでは、鳥も観察しやすく、他にシロクロコサイチョウなどもその場所で撮影できました。ナイトサファリでは、ギャラゴなども見ることができました。

翌日は、午前サファリをしながら移動して、次のキャンプに移動します。熱帯雨林の難しさもあって、姿はなかなか見られませんでした。ゴリラの声や、キヌバネドリの鳴き声などはしましたが、はっきり姿をとらえることはできませんでした。途中で、町の様子を見せてもらいました。幼稚園などの施設も見学しました。途中のサファリは、野鳥中心で、大型の哺乳類は見られませんでした。ンガガキャンプのみ、離れており移動に数時間かかりますが、ムボコとランゴは比較的近い場所にあります。次の2泊はランゴですが、ランチはムボコでとりました。開けたところにあり、草原には多くの小鳥たちがいました。

午後は、カヤックとバイのウォーキングでランゴキャンプに向かいます。まずは、熱帯雨林の中を流れる川をカヤックで進みます。私たちは、2人乗りのカヤックを任され、川を進みました。これは本当に良い体験でした。熱帯雨林を自分たちのパドルで進む中、ヤシハゲワシが舞い、フォレストバッファローがいたり、マルミミゾウが現れたりと、ゆったりと自然を感じることができました。1時間以上、カヤックを楽しむことができました。唯一辛かったのは、ツエツエバエがたくさんいたことです。相当かまれました。ツエツエバエ対策は必要でしょう。半年間以上、傷が残りました。

カヤック
カヤック
フォレストバッファロー
フォレストバッファロー

カヤックを降りたら、ここからはバイのウォーキングです。道祖神さんの紹介にもある通り、防水系の装備よりも、濡れることを前提とした装備の方が良いです。長靴よりもつま先とかかとがしっかりしたサンダルが良いと思います。水の深さは場所によって違うので、長いパンツをはく場合、これも防水よりも濡れてもすぐ乾く軽めのパンツの方が良いと思います。オオヤマセミ、シャイニングブルーキングフィッシャー(写真が撮れず残念でした)がいたり、サンショクウミワシやアオバトなどが空を舞ったりする中を歩きました。途中、進路をフォレストバッファローの群れにふさがれましたが、ガイドさんがまるでバッファローとジェスチャーで会話をしているような感じで、バッファローの群れを動かしてくれました。結構緊張感のあるバッファローの群れとの対峙でした。ガイドさんの質の高さがこういうシーンでも感じられました。無事ランゴキャンプに入りました。ちょうどキャンプの前に大きなバイが広がっているのですが、私たちがキャンプに入る時にはマルミミゾウがいました。バイのウォーキングは水が結構深く、冷たいため、身長が高くなく冷え性のパートナーにはきつかったようです。

バイを歩く
バイを歩く
ガイドとバッファロー
ガイドとバッファロー

ランゴは、バイの前にテラスがあり、居ながらサファリができます。マルミミゾウはもちろんのこと、Red river hogやシタツンガも見えましたが、遠くて写真にはなりませんでした。ただ、観光用のきれいなテラスからこれらの動物を眺められる贅沢は、なかなか得られるものではありません。

ランゴでは、ウォーキングサファリでコロブスなどの動物や鳥類を観察。途中、フォレストバッファローの群れが近づいてきて、木に抱きつき静かにする指示を受けることもありました。結構な緊張感がありましたが、無事やりすごせました。熱帯雨林のウォーキングサファリならではの体験でした。

ランゴキャンプ
ランゴキャンプ

ムボコは近いので、行うサファリは同じようなものですが、ロッジのロケーションの違いで居ながらサファリで得られるものが異なってきます。ムボコには、夕方マルミミゾウがやってきて、近くで眺めることができました。ボートサファリと車でのサファリでは、マルミミゾウとサルの類、鳥を探すわけですが、サバンナとは異なった風景でのサファリはそれだけで楽しいものでした。

カンムリカワセミ
カンムリカワセミ
マルミミゾウが現れる
マルミミゾウが現れる

オザラでのサファリは、見られた動物はそこまで多くはないのですが、ローランドゴリラとは本当に良い距離感で出会えましたし、その他の動物も肉食獣が少ない分、歩いての目線、カヤックでの目線と、出会い方が異なり、心動かされる観察ができました。また、サバンナとは異なる、アフリカの熱帯雨林を感じるだけでも貴重な体験でした。朝のキャンプサイトから見上げた空に、群れを成したヨウムが飛んでいる姿、感動的でした。

ヨウムの群れ
ヨウムの群れ

今回は、時間的な余裕ができたため、ブラザビルでの観光ができました。これに関しては、萩原さんに大変お世話になりました。コンゴ共和国で思い知ったのは、旅行も英語だけではだめだということです。ホテルのフロントも英語が通じない、国際空港のアナウンスに英語がないなど、驚きました。今回、萩原さんがいなかったら、首都の観光は厳しかったと思います。心から感謝しております。コンゴ(ザイール)川、市場、街、街のレストラン(現地食と洋食とも)、学校など専用車で回りました。市場では現地の人々の食の状況を見ることができたり、現地の学生や学校の教頭先生と話をしたり、街では若者と記念写真を撮ったり、現地のレストランでは日本の支援の一端を見つけたりしました。布市場に寄って、シャツ用の生地を決め、萩原さんにお願いしてシャツにしてもらいました。これも、すてきな思い出です。

コンゴ川
コンゴ川
子供たち
子供たち

コンゴ共和国では、一生の思い出となる旅ができました。動物密度はそれほど高くはないのですが、貴重な動物たちが、世界的にも貴重な環境で暮らしていることを体感できました。オザラ・コクア国立公園は、2023年に世界遺産に登録されたようで、ますます魅力的になっていると思います。ローランドゴリラの観察に関しては、本当に良い距離で観察できると思います。お勧めします。

■山形豪さんと行く コンゴ オザラ・コクワ国立公園 フォレスト・サファリ 12日間

2025.08.01発 ヌー大移動の季節 マサイ・マラで徹底サファリ 10日間

毎年この時期になると、ヌーの群れはどの辺りにいるのだろうか、そろそろ川渡りを始めただろうかと、何となく気になってしまいます。例年、ヌーが川渡りをするであろうこの時期に、マサイ・マラの選りすぐりのロッジに滞在し、サファリに臨むこのツアー。今年はどんな光景が待っているのでしょうか?

エレメンタイタ湖からマラへ

今回のツアーはエレメンタイタ湖訪問からスタート。湖畔に位置するだけあって、ロッジには沢山の鳥たちが訪問してきました。ロッジでのんびりしていたいのも山々ですが、マサイ・マラへの移動があるので、ロッジを早朝に出発し、短時間のゲームドライブに集中です。限られた時間でしたが、それでも、ウォーターバックやインパラ等のレイヨウ類、湖ではアフリカヘラサギ、アフリカトキコウ、クロシロゲリ、エジプトガン、そして念願のフラミンゴを観察することができました。マサイ・マラでは見られないので、皆さんご満足の様子でした。

立派な角を持つウォーターバック
立派な角を持つウォーターバック
ピンクが美しい、オオフラミンゴ
ピンクが美しい、オオフラミンゴ

マサイ・マラへの長距離移動の後、保護区に入ってからは、ゲームドライブをしながらロッジに向かいます。シマウマ、ゾウ、トピ、ハーテビースト、エランド、ダルマワシ等がこの日はお出迎えをしてくれました。そして、マサイ・マラの奥深く、タンザニアとの国境に近づくと、ついに遭遇しました。今回のサファリの主役である、ヌーの群れです。大群とまでは言えませんが、数百頭のヌーの群れを見ることができました。また、ライオンについても、オス・メス含め複数のグループと遭遇しました。初日から大成功と言えるでしょう。

早々にヌーと遭遇
早々にヌーと遭遇
初日からライオンも見られました
初日からライオンも見られました
ハネムーン中でしょうか。オスとメスのペアで過ごしていました
ハネムーン中でしょうか。オスとメスのペアで過ごしていました

マラ川でのサファリとヌーの川渡り

マサイ・マラでの本格的なサファリが始まりました。この日のターゲットは何と言ってもヌー。昨日のヌーの動きから、川の方に群れが来ている可能性が高く、真っ先に川に向かいます。到着すると、まさに川渡りが始まったタイミングでした。ガイドは何とかポジションを確保しようとするも、他の車に遮られ、綺麗に見られる位置を確保することができません。しばらくすると、水の中にいたカバが川渡りを嫌がったのか、ヌーの邪魔をし始め、川渡りは終わってしまいました。この場所にはクロコダイルもおり、死んだヌーを捕食している個体もいました。

砂埃が巻き上がり、いっきに川渡りが始まります
砂埃が巻き上がり、いっきに川渡りが始まります
川に残されたヌーの死骸。すぐ後ろにいるのはクロコダイル
川に残されたヌーの死骸。すぐ後ろにいるのはクロコダイル

後続のグループもいたので、ポジションを取り直し、次の川渡りの瞬間に備え待機します。しかし、カバやクロコダイルの存在を気にしてか、この場所で川渡りが始まることはありませんでした。残念ながら、ここは諦め、昼食に向かいます。昼食はサバンナでのランチボックス。近くにヌーが佇んでいました。

置いて行かれてしまったヌーとシマウマ達
置いて行かれてしまったヌーとシマウマ達
サバンナでのランチボックス
サバンナでのランチボックス

午後はまた別のポイントに向かいます。ここでもヌーが川岸にまとまり、川渡りはいつ始まってもおかしくありません。少し離れた所で待機し、固唾をのんで見守ります。すると、何頭かが下に行ったと思いきや、まるでスイッチが入ったかのように、大きな土埃を巻き上げながらヌーの群れが一気に駆け出し、川に飛び込んでいきます。ヌーとシマウマ、成獣も幼獣も、命を懸けた川渡りです。本当に凄い迫力で、数十分間続きました。幸い、周囲にカバやクロコダイルはおらず、無事に全頭渡っていきました。

崖の上に留まっていた群れが、一気に動き出します
崖の上に留まっていた群れが、一気に動き出します
次から次へと川へ
次から次へと川へ
広いマラ川を一列になって渡ります
広いマラ川を一列になって渡ります

ゾウの大群、ヌーの大群

この日も早朝はマラ川に向かい、ヌーの川渡りのチャンスをうかがいます。しかし、ヌーの移動も一段落してしまったのでしょうか、川岸にヌーの姿はありませんでした。ここでターゲットを変え、北部エリアを中心にサファリをします。すると、合計で50頭以上にもなろうかというゾウの大群と遭遇しました。子ゾウも沢山見ることができました。

途中で出会ったゾウの大群。親戚たちが集まります
途中で出会ったゾウの大群。親戚たちが集まります
親子の呼吸はぴったり
親子の呼吸はぴったり
子ゾウは大人たちに守られるようにして、過ごします
子ゾウは大人たちに守られるようにして、過ごします
鼻を伸ばして、前へ前へ
鼻を伸ばして、前へ前へ

午後は一転、南部エリアでサファリを行います。そこでは、数日前に川を渡ってやってきたであろう、巨大なヌーの群れでサバンナが溢れかえっていました。なお、ハンティングシーンを見ることはできませんでしたが、狩りを終えた直後でしょう、獲物のヌーにかぶりつくライオンの親子とも遭遇しました。

辺り一面、無数に散らばるヌーの群れ
辺り一面、無数に散らばるヌーの群れ
やはり近くで見ると迫力があります
やはり近くで見ると迫力があります
ハンティングを終えたばかりのライオン達
ハンティングを終えたばかりのライオン達

ライオン、ヒョウ、チーター。そしてまたチーター。

この日はこれまで滞在していたマサイ・マラ西部を出て、東部に移動します。マサイ・マラ中部の平原エリアを中心にサファリ。早速、綺麗なたてがみをしたオスのライオンと遭遇。そして、別々の場所で、単独のチーターを2頭観察することができました。しかし、残念ながら、距離があり、写真には上手く残すことができませんでした。この日はさらに、サファリの大物のヒョウまで登場してくれました。幸運な事に、起き上がったと思ったら、こちらに歩いてきてくれるではありませんか。至近距離から観察することができました。

早朝で涼しく元気なのか、しっかり顔を上げていてくれました
早朝で涼しく元気なのか、しっかり顔を上げていてくれました
チーターと言えば、やはりアリ塚の上。少し距離があるのが残念
チーターと言えば、やはりアリ塚の上。少し距離があるのが残念
マサイ・マラでも珍しい、ヒョウ。近くまで来てくれました
マサイ・マラでも珍しい、ヒョウ。近くまで来てくれました

午後は、再度中部の平原エリアに向かい、午前中に遠くからしか観察できなかったチーターを至近距離から狙います。ヌーやシマウマを横目にサバンナを進むと、お目当てのチーターとの遭遇です。そして、今度は至近距離から撮影することができました。

食事中のチーター
食事中のチーター
今度は至近距離から
今度は至近距離から

再びの川渡りとチーター

この日は早朝に朝食ボックスを持ってサファリに出発。ライオンやヒョウを狙って中部エリアに向かいます。ところが、ヌーの大群がこちらに向かって走ってきます。そのまま川の方に向かっていくので、急遽予定を変更し、川沿いへ向かいます。すると、期待通り、川を渡り始めました。少し遠くからの観察でしたが、ヌーが元気に川を渡る様子を全景で見ることができました。

何故か弧を描く様に進むヌーの群れ
何故か弧を描く様に進むヌーの群れ
今回は少し遠い所で川渡りのチャンスを待ちます
今回は少し遠い所で川渡りのチャンスを待ちます
期待通り、川渡りが始まりました
期待通り、川渡りが始まりました

朝食はサバンナでのボックスランチ。アフリカハゲコウやツキノワテリムクがそろりそろりと近寄ってきて、おこぼれを狙ってきます。当然、保護区内なので餌付けは厳禁です。

サバンナでの朝食
サバンナでの朝食
アフリカハゲコウがそろりそろりと忍び寄る
アフリカハゲコウがそろりそろりと忍び寄る

午後も川沿いのサファリからスタートし、短時間でしたが、川渡りを観察することができました。また、獲物にかぶりつくチーターの姿も。1日の最後は、美しい夕日で締めくくりです。

川渡りを終え、去っていく集団
川渡りを終え、去っていく集団
獲物にかぶりつくチーター
獲物にかぶりつくチーター
今回は毎日の様に、綺麗な夕日を見ることができました
今回は毎日の様に、綺麗な夕日を見ることができました

最後の川渡り

最終日はランチボックスを持ってサファリに出発です。マラ川沿いで待機するも、集まっていたヌーは川渡りをせず行ってしまいました。続いて、サンド川に移動し、セレンゲティからマサイ・マラにやってくるヌーの群れを観察しました。セレンゲティとの境界周辺では、この他、オスの2頭のライオンとも遭遇しました。

サンド川を渡るヌーの群れ
サンド川を渡るヌーの群れ
かっこいいライオンのオスの兄弟
かっこいいライオンのオスの兄弟
サバンナでの最後のランチボックス
サバンナでの最後のランチボックス

旅の最後に、再度マラ川に向かい、レンジャーを伴いウォーキング。カバやクロコダイルを間近に見ることができました。帰りがけ、マラ川付近を走るも、ヌーの姿はなく、辺りは静けさに包まれていました。午前中はヌーで溢れていたので、最後にもう一度見られるかと思っていましたが、難しいものです。もちろん、それが自然であり、野生動物であり、サファリというものなのかと思います。私達の旅は、ここで終わりますが、ヌーとシマウマの旅は、マラ川の先へと続いていきます。良い旅を!

今回の旅の舞台となったマラ川。お世話になりました
今回の旅の舞台となったマラ川。お世話になりました
マラ川沿いを歩きます。カメラを向ける先にはクロコダイル
マラ川沿いを歩きます。カメラを向ける先にはクロコダイル
今回もさようなら、マサイ・マラ
今回もさようなら、マサイ・マラ

■【特別企画】ヌー大移動の季節 マサイ・マラで徹底サファリ 10日間

【ゴリラ・トレッキング2回の特別版】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間

2025年8月8日出発「【ゴリラ・トレッキング2回の特別版】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間」にご参加された、Marlin様からのレポートです。

10月に念願の「ケニア・サファリとザンジバル・ビーチ」に参加して、すっかりアフリカの魅力に取りつかれた私。帰国後、20年前に柴田都志子さんの「動物研究者ダイアン・フォッシー(こんな生き方がしたい)」を読み、いつかゴリラに会いに行こう、、、の気持ちが再熱し、帰国早々申し込んでいました。
申し込んだときはキャンセル待ちだったので、来年参加のつもりで申し込んだのですが、神のめぐりあわせか参加できることに。あとは軍資金を貯めるだけ(笑)。

【1日目、2日目】

盆休み前の金曜日深夜に関空から出発後ドバイで東京組と合流し、男性2名+女性4名と添乗の矢口さんと7名でウガンダのエンデベ空港に向かいます。上空からみるウガンダは「アフリカの真珠」にふさわしく、緑豊かな大地が広がっています。入国手続き後、迎えてくれたドライバーのベイカーとアバスが運転する2台のトヨタに乗ってホテルに向かいます。ショッピングセンター併設のホテルとのことで、食事前にスーパーで買い物もできました。

WesternPremierGardenHotelの写真
WesternPremierGardenHotelの写真

【3日目】

翌日は、日が昇る前6時半にホテルを出発し、ムブロ湖国立公園に向かいます。
ビクトリア湖を擁するウガンダはアフリカというよりもレインフォレストのよう。車から見る景色は昇る朝日と、湖から立ち上る水蒸気でとても豊かです。途中赤道の街を超えて舗装された道をひたすら進みます。赤土の町をいくつも超えると緑豊かな草原になり、牛の姿が目立つように。アバスがこのあたりは牛乳工場があるんだとの説明。国立公園のゲートを越えたあたりから、馴染みのあるホルスタイン柄から、角が大きなアンコーレ牛の群れに変わっていきます。牛飼いやアンコーレ牛も歩く国立公園内の悪路をトヨタは進んでいき、14時ごろMihingoLodgeに着きました。ヨーロッパ旅行客が多い素敵なロッジです。パッションフルーツのウエルカムドリンクを飲みながら風に吹かれ国立公園を見渡せる立地。プールでのはしゃぎ声に入りたい、、、と思いつつ、15時からホースサファリが始まるので、急ぎ荷物を置いて再集合です。

ビクトリア湖から昇る朝日
ビクトリア湖から昇る朝日
赤道の街
赤道の街
アンコーレ牛
アンコーレ牛
MihingoLodgeのプール
MihingoLodgeのプール
ホテルの部屋
ホテルの部屋

素敵な部屋に後ろ髪をひかれつつ急な階段を上りホテルのロビーに集合。ここからホテル施設内にある馬場に向かいます。レクチャー後の乗馬は、初体験の方には、スタッフが引き綱をしてくれます。ゆっくりと国立公園を進むと、シマウマやインパラやイボイノシシが通り過ぎます。1時間ほどホースサファリを体験し、宿に戻って夕食です(かなり忙しい、、、)。MihingoLodgeの食事は、海外のフュージョン料理感が抑えられて、とても美味しく日本人の口に合います。ただホテル到着時に遅めの昼食を食べているのであまりお腹がすいていないのが残念、、。夕食を頂いたあとは、そのままナイトサファリに出発。銃をもったレンジャーガイドが乗り込み、サーチライトを照らしながら、動物を探します。ホースサファリで見た動物だなぁ、、と思っていると、ドライバーが色めき立って車を進めます。サーチライトが照らされた方向を見ると、インパラを狙う豹!!ただ狩りは成功せずインパラの勝利だったようです。長い一日はこうして終わり、明日も7時出発です。

ホースサファリの写真 
ホースサファリの写真
ナイトサファリの写真
ナイトサファリの写真

【4日目】

朝食後、トヨタのハッチを開けてサファリに出発です。インパラ、シマウマ、レイヨウ、イボイノシシといつものメンバーのお出迎えです。シマウマの赤ちゃんを見たり、バトラーイーグルを見つけたりと車を進めていると、アバスが急スピードで車を進めます。するとロスチャイルドキリンの群れが。アカシアの木を食べながら、どんどん集まってきます。合計六頭ほどの群れでしょうか。ムブロ湖国立公園はバードウォッチングの方も来られているようで、バードウオッチャーがガイドとキリンの対岸を歩いています。ケニアとは違うウガンダの景色にびっくりです。サファリをしながら元の幹線道路に戻り、次はゴリラトレッキングの基点となるムタンダ湖に向かいます。ムタンダ湖はルワンダやコンゴとも接している地域。山岳地帯にもかかわらずとてもにぎわっています。7時間強のドライブでCameleon Hill Lodgeに到着します。今年初めて利用する宿とのことで、とても個性的なインテリアのロッジ。でも各ロッジにガスの給湯器があるのはすごいです。アフリカでお湯切れの心配せずシャワーができるなんて桃源郷ですね。ベイカーとアバスも一緒に夕食を囲みます。

ムブロ湖国立公園でのサファリ
ムブロ湖国立公園でのサファリ
シマウマの親子(子供のシマは褐色)
シマウマの親子(子供のシマは褐色)
ロスチャイルドキリン 
ロスチャイルドキリン
ムタンダ湖
ムタンダ湖
カメレオンロッジ
カメレオンロッジ

【5日目】

今日はついにゴリラトレッキング1日目。まだ真っ暗な6時にロッジを出発です。昨夜の雨で、タイヤが取られそうなぬかるみの道をベイカーとアバスは慎重に車を進めます。悪路を進んでいると、真っ暗な中、通学途中の小学生くらいの子供たちに出会います。子供たちは興味深そうに車に向かって手を振ってくれます。1時間ほどでブウィンディ原生国立公園に到着。ブリーフィングの後、レンジャーについてトレッキングの開始です。メンバーは私たち6名とフランス人親子に加え、それぞれのポータとあわせて20名近いパーティで出発します。民家の小道を進み、だんだんと急な山道になるにつれ、レインフォレストのブウィンディではぬかるみに足を取られます。川を渡り、滑り、いばらを避けながら進みます。
悪路ですが、ポーターさんがリュックを背負って下さり、急な山道に手を添えてくださるので本当に助かります。そんな中、チームについて必死で進んでいると、うしろから「ゴリラが来てるよ!」の声。なんと私の2メータの距離で子供ゴリラが横切って草むらに入っていきます。上を見ると大きな木にゴリラがぶら下がっているではないですか!!
レンジャーからマスクを着用するよう指示があります。ゴリラファミリーとの1時間がスタートです。
必死でiPhoneのシャッターを押します。ゴリラは私たちを時々見つめながら、でもゴリラペースで木に登り、木にぶらさがり、葉を食べ、移動します。トラッカーが茫然とゴリラを見つめている私に先に進むように促します。すると地面に腰を下ろしたシルバーバックが繁みの葉を食べています。想像以上に長い黒い毛。大きな肩の筋肉、大きなお腹。そばに子供。シルバーバックは私たちを牽制する目つきで見つめながら葉を食べています。
ブウィンディは熱帯雨林なので、草むらにゴリラの上半身が飛び出すように映ります。彼らが移動するたびに私たちも道なき道を追いかけます。川辺にシルバーバックが腰をおちつけ、子供たちが集まってきました。母ゴリラがシルバーバックに「キューキュー」といった小声で話かけます。ああ、彼らはファミリーなんだなぁと、とても腑に落ちます。1時間が経過し、山を下りる時を知らされます。満足感と、物足りない気持ちの両方でぬかるんだ山を下りました。

ブウィンディのサイト
ブウィンディのサイト
村を抜けてトレッキング開始
村を抜けてトレッキング開始
私たちを見つめるシルバーバック
私たちを見つめるシルバーバック
ゴリラファミリー
ゴリラファミリー

【6日目】

今日はブウィンディとは別のムガヒンガ国立公園でのゴリラトレッキングです。6時に出発して2時間ほどのドライブでルワンダ国境に近い国立公園に到着します。10グループ程のゴリラウォッチができるブウィンディとは違い、ムガヒンガは3グループ程のゴリラファミリーのうち、ゴリラと接することができるのはまだ1グループのみの成長中の国立公園とのことで、到着時の歓迎のダンスも老若男女の村の方々が迎えてくださいます。
昨日のブウィンディのぬかるみ体験があるので、今日も山に挑戦だ!の気持ちでスタートを切ったのですが、ムガヒンガは穏やかな草原を登っていくイメージ。レンジャーから開けた草むらで待つように言われ、トラッカーがゴリラの場所を探しているのかなぁ、、と思っていると、突然シルバーバックが私たちの方にやってきます。え?近いよ迫ってくるよ、大丈夫?と思っていたら、シルバーバックは私たちのすぐそばで草を食べ、そして豪快にオナラを吹きかけてくれます。シルバーバックのオナラは草の匂いが凝縮したような匂い。特別な体験です。
子供ゴリラもやってきて木に登り、草をたべ、立ったままおしっこも披露してくれました。近くで見るシルバーバックは人間の3倍近くの重量がありそう、、、。なのにスイスイ木に登って葉や蔓を食べています。目に焼き付けようと凝視していると、レンジャーに先に進むように言われて木々の下に場所を移すと、いました!ボスのマークが。このグループはシルバーバックが3頭いて、35歳のボスのマークと、マークの兄弟と、外からやってきた3頭のシルバーバックがいるとのこと。子供や母親を含め9頭近くのグループです。ブウィンディのゴリラと違って、満腹になると私たちの前でお腹を出して横になっています。ブウィンディと違い、出会った場所からグループはあまり移動しないので、1時間ずっとゴリラのしぐさや様子を観察できます。
ブウィンディのゴリラトレッキングはレインフォレストの中で逞しく生きるゴリラファミリーに会え、ムガヒンガではすぐそばで穏やかななゴリラファミリーに会うことができ、両方を訪問できて本当に良かったです。

ムガヒンガ国立公園の歓迎のダンス
ムガヒンガ国立公園の歓迎のダンス
ムガヒンガの森
ムガヒンガの森
目の前に座って食事をしながらオナラも
目の前に座って食事をしながらオナラも
ボスの兄弟のシルバーバック
ボスの兄弟のシルバーバック
ボスのマーク
ボスのマーク
子供たち
子供たち
食事が終わるとお昼寝
食事が終わるとお昼寝
下山途中のカメレオン
下山途中のカメレオン

【7日目】

ゴリラの興奮も冷めやらぬまま、今日は7時にロッジを出発し、マバンバ湿地まで10時間ドライブです。道中は舗装された道路を行くのですが、高地のムタンダ湖と違い、だんだんと暑くなっていきます(でも8月の日本とは雲泥の差の涼しさです)。19時にNkima Forest Lodgeに着いたときは、ロングドライブを心していたといえども、ヘトヘト。Nkima Forest Lodgeが木々の生い茂るサンクチュアリのようなロッジだったので、「あー、陽のあるうちにロッジに着きたかったなぁ、、」は心の声です。
20時から最終日の晩餐とのことで、美味しい南アフリカのワインをドクターからごちそうになり、テンション高めの私たちは、ロッジのスタッフお勧めのロッジに住むフクロウ観察へ。どうやって観察するんだろう?と思っていると、スタッフがロッジのテラスのスピーカーから録音しておいたフクロウの声を流すという技!スピーカーからの声に、ロッジ付近のフクロウが共鳴しあって、近くの木に寄ってきてくれます(ごめんね、フクロウさん)。マバンバ湿地はラムサール条約も結ばれているバードサンクチュアリで多くの鳥がロッジの木々を寝床に集まるそうです。明日のハシビロコウも期待できそう!

ロングドライブ中に何度も見かけるバナナトラック
ロングドライブ中に何度も見かけるバナナトラック
ウガンダではバナナが主食。焼いて食べると焼きいものよう
ウガンダではバナナが主食。焼いて食べると焼きいものよう
素敵なNkima Forest Lodge
素敵なNkima Forest Lodge

【8日目】

6時の朝食後、矢口さんのガイドでロッジの先に広がる高台からマバンバ湿地を上から見ようと散歩に出発です。ちょうど朝日が昇るタイミングで、360度の眼下の風景をそれぞれが独り占めした散歩です。湿地を鳥の群れが舞い、朝日が昇り、風がそよぎ、心が透き通る景色です。
素敵なロッジに後ろ髪引かれつつ、ボート乗り場へ。2艘のボートに分かれて出発します。パピルスや水連が茂る湿地をボートは進みます。途中でハシビロコウが捕まえて食べるナマズも見せてもらいます。風を切って進むボートの側を、鳥たちが水連の葉にのってお食事中。ハシビロコウが見れなくても、風を切って進むボートだけで大満足と思っていると、ハシビロコウのリリアンが佇むエリアへ到着。動かない鳥と聞いていたので、微動だにしないのかと思いきや、首はクルクル動きます。ハシビロコウは狩りをしているときは2時間程一定の場所から動かないそう。寿命は25歳ほどで、リリアンは18歳、卵は2個生むけど兄弟で戦い1羽しか成長できない、とガイドの説明を聞いていると「動くよ!」とガイドの声。リリアンは前のめりに踏ん張ったかと思うと、鶴のように大空を飛んでいきました。マバンバ湿地には15羽のハシビロコウしかいないとのこと、神々しいこの鳥が自由に空を飛びまわれる環境が続くことを祈らずにはいられません。
マバンバ湿地に別れを告げ、エンテベ空港へ向かいます。最後のマバンバ湿地が素敵すぎて、ゴリラトレッキングの興奮に感動がさらに上塗りされてしまいました。素敵な7日間を一緒に体験したメンバーとの別れを惜しみ、ドバイ経由で帰途につきました。また是非アフリカ訪問するぞ!

夜明け前のNkima Forest Lodge
夜明け前のNkima Forest Lodge
ロッジからの散歩途中に朝日が昇ります
ロッジからの散歩途中に朝日が昇ります
ボートに乗ってマバンバ湿原へ出発
ボートに乗ってマバンバ湿原へ出発
ハシビロコウのリリアン
ハシビロコウのリリアン
パピルスと水連の湖
パピルスと水連の湖
ヒメヤマセミ
ヒメヤマセミ

■ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間

2025.08.03発 ガボン・エクスプローラー 13日間

国土の8割を熱帯雨林に覆われ、豊かな自然が残るガボン。ロペ国立公園とアフリカ最後のエデンと呼ばれるロアンゴ国立公園、2つの公園を軸に、列車やボートなど多彩な移動方法を組み込み、まさにツアータイトル通り、ガボンを探索・体験する旅を企画しました。久々にツアーが催行になりましたので、簡単ですがレポートです。

エチオピア航空で首都のリーブルビルへ到着。ガボンはアフリカでも内戦経験のない平和な国で、人々も穏やかで町にはゴミも少なく、整った街並みが続きます。到着日と翌日は、リーブルビル沿いのビーチやサン・ミシェル教会を訪問、リーブルビル最大のモンブエ市場も歩きました。ものに溢れ、活気あるマーケットはやはりアフリカ旅行の楽しみのひとつです。

リーブルビル空港に到着
リーブルビル空港に到着
主要エスニックグループのファンのマスクをモチーフとしたモニュメント
主要エスニックグループのファンのマスクをモチーフとしたモニュメント
サン・ミシェル教会
サン・ミシェル教会
リーブルビル沿いに続くビーチと大西洋
リーブルビル沿いに続くビーチと大西洋
リーブルビル最大のモンブエ市場
リーブルビル最大のモンブエ市場
オクラにピーマン
オクラにピーマン
チキン売り
チキン売り

リーブルビルからロペ国立公園へは、トランス・ガボン鉄道を利用します。出発は20時。市内観光の後、リーブルビル南部のオウェンドにある駅へ向かいました。今回は特別に(?)VIPルームで出発を待ちます。

19時頃、いよいよ列車の搭乗時刻となりました。今回利用の1等席はすべて指定座席となります。しかし、ここはアフリカ。私たちの座席には既にママが陣取っており、もう何があっても動かないからね、といわんばかりに、ちょうど居合わせたポリスのいうことも聞きません。こうなることはなんとなく予想できたので・・・空いている席におとなしく座り待っていると、トランス・ガボン鉄道は汽笛とともになんと定刻通りに出発したのでした。

オウェンド駅
オウェンド駅
19時頃に搭乗開始!
19時頃に搭乗開始!
1等席車両へ
1等席車両へ
エアコン完備の車両と快適なシート
エアコン完備の車両と快適なシート
エクスプレスはロペまで2駅、約290kmです
エクスプレスはロペまで2駅、約290kmです

日本の列車ではまず聞くことのない、車両とレールが擦れあう?賑やかな金属音を車内に響き渡らせながらゆっくりと進みます。トランス・ガボン鉄道はオウェンドとフランスビル約670kmを結ぶ鉄道です。その大きな目的は木材やマンガンなど資源輸送となります。旅客輸送はエクスプレス(特急)とオムニバス(各駅)が1日ずつ交互に走っていますが今日はエクスプレスの日ですので、ロペまでは2駅、距離は約290kmあります。事前の情報では5~6時間ほどの到着予想でしたが・・・遅れたのかこれが定刻なのか、8時間後の早朝4時前にようやくロペ駅へと到着したのでした。駅のプラットホームが短いため、真っ暗な中、直接線路に降りホテルの送迎車を待ちます。

早朝、ロペ駅に到着
早朝、ロペ駅に到着
オゴウェ川を見下ろすホテル・デラ・ロペ
オゴウェ川を見下ろすホテル・デラ・ロペ

氷河期に形成されたというサバンナと森林の風景が特徴のロペ国立公園訪問の目的は、絶滅危惧種でありオスは個性的な色彩の顔を持つマンドリル・トレッキングです。まずは、ロペ国立公園へのサファリへ。ウォーキング・サファリとサファリカーでのサファリとなります。動物自体は少ないものの、森ではブラックコロブスやダイカーの親子、サバンナではブッシュバックやマルミミゾウを観察できました。

ロペ国立公園の風景
ロペ国立公園の風景
サファリへ出かけます
サファリへ出かけます
ウォーキング・サファリへ
ウォーキング・サファリへ
遠く樹の上にブラックコロブス
遠く樹の上にブラックコロブス
気温は快適でウォーキングも楽しい
気温は快適でウォーキングも楽しい
ようやく遠くにマルミミゾウを発見
ようやく遠くにマルミミゾウを発見

そして、いよいりマンドリル・トレッキングへ。1回のトレッキングは4名までとなるため、午前と午後に分かれてトラッカーの皆さんに案内していただきました。発信機やGPSを駆使して居場所を特定するため、遭遇率は高いです。15分ほど歩いて群れに遭遇しました。数百頭レベルと数は多いですが、次々と森を移動していくため、森を歩ける体力と、写真に収めたい方は超望遠レンズや撮影テクニックを要します。また、顔の色彩が特徴のオスは個体数が少なく、表にあまり顔を出してはくれません。対面から約1時間でトレッキングは終了となります。写真の成果はさておき、参加者皆さんマンドリルとの対面をお楽しみいただけたようです。

マンドリルの居場所を探ります
マンドリルの居場所を探ります
居場所が特定できたら森へと入ります
居場所が特定できたら森へと入ります
マンドリルのファミリーを発見
マンドリルのファミリーを発見
超望遠レンズが必要ですね
超望遠レンズが必要ですね
オスのマンドリルがちらり。撮影は難しい
オスのマンドリルがちらり。撮影は難しい
樹の上をどんどん移動していきます
樹の上をどんどん移動していきます
ひと休憩?考え事?
ひと休憩?考え事?

ロペ国立公園滞在中は、ホテル近くにやってくるアカスイギュウや野鳥の観察、旧石器時代から暮らす人々の文化を深く知ることのできる博物館訪問も楽しみのひとつです。

ホテル近くに毎日やってくるアカスイギュウ
ホテル近くに毎日やってくるアカスイギュウ
ロペ=オカンダのミュージアム
ロペ=オカンダのミュージアム
シロクロコサイチョウなど野鳥も多い
シロクロコサイチョウなど野鳥も多い

日程6日目は移動日となり、ランバレネを目指します。ロペからジョレまでは、かなりの悪路が続きます。赤土のダートは荒れており、さらに、このルートは木材輸送トラックが行き交い、砂埃も激しく、中継地のジョレへ到着した頃には砂まみれになりました・・・。ただ、ジョレのパン屋兼レストランで食べたチキンは絶品!スパイスが利き、かつ、これほど柔らかいチキン料理は、私も過去アフリカでチキンは何度もいただいていますが、ベスト・オブ・チキンです。パンも焼きたてで素晴らしいお味でした。

赤土のダート道をトラックが行き交います
赤土のダート道をトラックが行き交います
ジョレでいただいた美味しいチキン料理
ジョレでいただいた美味しいチキン料理

ランバレネまでは、まだまだ道路の状態が悪く、舗装路ではありますがポットホールが続きました。なんとか夕方到着。ランバレネといえば、この地で医療活動に生涯を捧げたアルベルト・シュバイツァー博士の記念館で知られています。博物館や実際に使われていた診療所などを拝見しました。

シュバイツァー博士と博物館
シュバイツァー博士と博物館
当時使用されていた診療所
当時使用されていた診療所
診察室など当時のまま残ります
診察室など当時のまま残ります
シュバイツァー博士はじめ診療所に関わった方々の墓碑
シュバイツァー博士はじめ診療所に関わった方々の墓碑

日程7日目は、今度はスピードボートに乗り換え、ガボン最長の河川であるオゴウェ川を下ります。豊かな水量をたたえゆっくりと流れ行くオゴウェ川では、人々の生活風景、多くの野鳥に加え、カバにも遭遇しました。オゴウェ川から支流へと入り、最後はラグーンを移動し、半日でオンブエへ。

スピードボートでオゴウェ川から支流へ
スピードボートでオゴウェ川から支流へ
川面に移る森の景色が美しい
川面に移る森の景色が美しい
川沿いの村人たち
川沿いの村人たち
ペリカンの群れなど野鳥も見られます
ペリカンの群れなど野鳥も見られます
ヒッポプールにいたカバの親子
ヒッポプールにいたカバの親子
オンブエに到着
オンブエに到着

オンブエからは、密猟やブッシュミート市場で保護されたニシローランド・ゴリラが暮らしている島と、エッフェル塔をデザインしたグスタフ・エッフェルが手掛けたサン・アン教会を訪問しました。ゴリラの保護島は周囲3㎞ほどの島に、オス2頭、メス6頭のニシローランド・ゴリラが自然に暮らしていました。プロジェクトが始まり10年ほどとのことですが、思いがけず自然の中で暮らすニシローランド・ゴリラに出会うことができ、皆さん感激。帰りはボートのエンジン故障でしばしラグーンに浮かんでいましたが、ちょうどよい夕日観賞の時間となりました・・・。

保護されたシルバーバック。器用に食事タイム
保護されたシルバーバック。器用に食事タイム
鉄骨のサン・アン教会
鉄骨のサン・アン教会
ラグーンでの夕陽
ラグーンでの夕陽

さて、最終目的地のロアンゴ国立公園へ向かいます。悪路を2時間弱走り、イベンゲで入園手続き後、まずは公園北部のンドラ・ロッジへ。洗練されたロッジでの昼食を楽しんだ後、ボートでロッジへ移動します。ロアンゴ国立公園では、季節により宿泊地が異なります。乾季の今は、内陸のアカカ・キャンプがベースとなります。既に国立公園内ですので、ロッジへ向かう途中からサファリ・スタート。アフリカハサミアジサシ、オオヤマセミ、ヒメヤマセミ、ヤシハゲワシ、シロクロサイチョウ、アフリカヘビウなどの野鳥をはじめ、マルミミゾウやアカスイギュウ、スレンダークロコダイルにも出会え、幸先のよいスタートとなりました。

公園事務所からアカカ・キャンプへ
公園事務所からアカカ・キャンプへ
アフリカハサミアジサシ
アフリカハサミアジサシ
スレンダークロコダイル
スレンダークロコダイル
パピルスとマルミミゾウ
パピルスとマルミミゾウ
川から陸へ移動するマルミミゾウ
川から陸へ移動するマルミミゾウ
ロアンゴらしい風景
ロアンゴらしい風景
日没も間近。ロッジへ急ぎます
日没も間近。ロッジへ急ぎます

アカカ・キャンプは全6部屋のみのテント・ロッジ。クィーンサイズのベッドに、薪で沸かしてくれるお湯や時間は限られるものの電気もあります。ツアーでロッジは貸切のため、プライベート・ロッジのように、快適に過ごせました。また、サファリはボート・サファリ、または、ウォーキング・サファリとなりますが、付近に他のロッジがないため、ロアンゴ国立公園をほぼ貸し切りのようにサファリできるのも大きな魅力で、野鳥観察においては大きなアドバンテージにもなります。ロッジ滞在中には、レストラン棟から動物・野鳥観察できるのも魅力。非常に贅沢な時間を過ごせます。また、朝日の時間は霧も相まって、幻想的な朝を迎えられました。

アカカ・キャンプのレストラン棟
アカカ・キャンプのレストラン棟
各テントへ。夜にはゾウが通ることもあるので注意が必要
各テントへ。夜にはゾウが通ることもあるので注意が必要
眺望も雰囲気もよいテント・ロッジ
眺望も雰囲気もよいテント・ロッジ
ロッジから動物・野鳥観察も
ロッジから動物・野鳥観察も
霧が立ち込める朝は幻想的
霧が立ち込める朝は幻想的

さて、サファリの成果はといえば、東部アフリカや南部アフリカでのサファリに比べると派手さはないものの、充実したバードウォッチングができること、また、マルミミゾウをこれほど間近で観察できる場所は、他にはないでしょう。

アカカ・キャンプを拠点にボート・サファリ
アカカ・キャンプを拠点にボート・サファリ
ウォーキング・サファリもあります
ウォーキング・サファリもあります
乾季に広がる湿原と深い森
乾季に広がる湿原と深い森
天気もよく森の緑が映えます
天気もよく森の緑が映えます
森が広がるエリアでは猿の観察チャンスも
森が広がるエリアでは猿の観察チャンスも
雨期には水に沈んでしまう湿地エリア
雨期には水に沈んでしまう湿地エリア

ウォーキング・サファリではブラウンモンキー、アカカワイノシシの存在は確認できたものの、撮影に至らず。

ボート・サファリでは、セネガルショウビン、カンムリカワセミ、ヒメヤマセミ、ルリハシグロカワセミ、ヒメショウビンなど多くのキングフィッシャーをはじめ、ヤシハゲワシ、アフリカレンカク、オスプレイ、シロガオリュウキュウガモ、ヘビウ、オジロクロツバメ、バライロハイチクイ、アフリカトキコウなどが観察できました。

ルリハシグロカワセミ
ルリハシグロカワセミ
シロハラサメビタキ
シロハラサメビタキ
ヤシハゲワシ
ヤシハゲワシ
ヒメヤマセミ
ヒメヤマセミ
アフリカレンカク
アフリカレンカク
カンムリカワセミ
カンムリカワセミ
アフリカトキコウ
アフリカトキコウ
シュモクドリ
シュモクドリ
ヒメヤマセミ
ヒメヤマセミ
セネガルショウビン
セネガルショウビン
オオヤマセミ
オオヤマセミ
ルリムネハチクイ
ルリムネハチクイ
シラガサイチョウ
シラガサイチョウ

また、野鳥だけではなく、数えきれないほどのマルミミゾウやカバ、シタトゥンガ、シロエリマンガベイにも出会えました。特にシタトゥンガについては、最終日まではっきりと捉えることができませんでしたが、最後の最後にシタトゥンガのカップルや小さな子供を立て続けに見られ、とても盛り上がりました。

川底を歩くマルミミゾウ
川底を歩くマルミミゾウ
シロエリマンガベイ
シロエリマンガベイ
初めガイドしか見えなかったシタトゥンガのオス
初めガイドしか見えなかったシタトゥンガのオス
カバもいます
カバもいます
シタトゥンガのカップル
シタトゥンガのカップル
ようやくはっきりと写真に収められました
ようやくはっきりと写真に収められました
かわいらしい子供のシタトゥンガも
かわいらしい子供のシタトゥンガも

そして、旅の締めくくりはサプライズのサンダウナー。ロッジスタッフや皆さん一緒に、ドリンクを飲みながらロアンゴ国立公園の自然の中でリラックスしたひと時を過ごしたのでした。帰りはポートジャンティルから国内線で再びリーブルビルへ。

サプライズのサンダウナー
サプライズのサンダウナー
大自然の中でゆったり(湿度が高いので火はガソリン点火・・・)
大自然の中でゆったり(湿度が高いので火はガソリン点火・・・)
ポートジャンティルから国内線でリーブルビルへ
ポートジャンティルから国内線でリーブルビルへ

サファリだけではなく、多彩な移動方法でガボンを旅するガボン・エクスプローラー13日間。ガボンならでは(?)ののんびりした空気もあり、車両の遅延やトラブルは正直多々ありますが、これもアフリカ旅の醍醐味でしょうか。2026も企画予定ですので、ご興味がございましたらぜひお問い合わせください。

道祖神 佐藤

■ガボン・エクスプローラー 13日間