2025.04.25発 ボツワナ・キャンプ チョベ国立公園徹底 11日間

昨年から現在の日程に固定され、ゴールデンウィーク時期に企画された、国立公園としては1か所のみの訪問ですが、広大な領域の3カ所に数泊ずつ分けて訪問する、チョベ国立公園のみのボツワナ・キャンプ・ツアーに今年も同行させていただきました。行程は昨年と全く変わりませんが、大きく異なっていたのは2024年後半から2025年初めの雨季が長引き、雨量が多かったことによる影響です。ここ数年は南部アフリカ全体が雨季の降雨量が少なく、オカバンゴ・デルタが干上がったり、ザンベジ川の水が落ちるビクトリアの滝の水量が異常に少なかったりし、農業や牧畜業に加え、野生動物の生息エリアや数にも大きな影響が出ておりましたが、今期の雨季は数年ぶりに各地で大雨となり、季節的にできる河川が氾濫したりしたこともあり、雨季の例年より長く続いたため、一面がグリーンで天然の水場もまだあちこちに残っているという環境下での野生動物探索となりました。1回だけですが滞在中に降雨を経験することもあり、草丈が高くて野生動物がなかなか見つけにくい中でのサファリではありましたが、期待を大きく裏切ることはなく、それなりのクオリティーをキープして多くの野生動物たちとの出会いを楽しんできました。

到着早々出会ったまだ若いオスライオン、日差しを避けて休憩中
到着早々出会ったまだ若いオスライオン、日差しを避けて休憩中
幼獣を連れて移動中のメスライオン、獲物を探している雰囲気あり
幼獣を連れて移動中のメスライオン、獲物を探している雰囲気あり
母親と思しきメスは別の場所にいて、おそらく叔母さんか年の離れた姉が面倒を見ている様子でした
母親と思しきメスは別の場所にいて、おそらく叔母さんか年の離れた姉が面倒を見ている様子でした
今回出会うことが少なかったゾウの群れ
今回出会うことが少なかったゾウの群れ
同じく数えるほどの個体としか出会えなかったバッファロー
同じく数えるほどの個体としか出会えなかったバッファロー
和風っぽい色味が渋いフタオビサケイ
和風っぽい色味が渋いフタオビサケイ
緑が多く、食べ物が多いのか、路上でゆったりくつろぐチャクマヒヒ
緑が多く、食べ物が多いのか、路上でゆったりくつろぐチャクマヒヒ
お互いあまり干渉せずのチャクマヒヒとシママングースの群れ
お互いあまり干渉せずのチャクマヒヒとシママングースの群れ
おあおらく獲物となるものが多いのでしょう、精力的に徘徊するミズオオトカゲ
おあおらく獲物となるものが多いのでしょう、精力的に徘徊するミズオオトカゲ
もうちょっと保護色を利かせてもいいのに、という感じの目立ちすぎのディレピスカメレオン
もうちょっと保護色を利かせてもいいのに、という感じの目立ちすぎのディレピスカメレオン
渡りが終わる時期であまり出会いを期待していなかったミナミベニハチクイ
渡りが終わる時期であまり出会いを期待していなかったミナミベニハチクイ
樹上に吊るされたオスのインパラの死体。まだ食べかけで持ち主は近くにいるようでした
樹上に吊るされたオスのインパラの死体。まだ食べかけで持ち主は近くにいるようでした
夕刻、子供たちの面倒見はそろそろ終わり、狩りの時間が始まります
夕刻、子供たちの面倒見はそろそろ終わり、狩りの時間が始まります

空路ジンバブエのビクトリアフォールズに到着した後、国境を越えてチョベ国立公園への玄関口カサネに移動します。その後、ゲートでサファリカーに乗り換え、チョベ国立公園のメインエリア、“リバーフロント地区”へ。まずはここの高台のチークの森の中にあるキャンプサイトに2連泊し、川沿いをメインにサファリをします。昨年の同時期とも比較にならないほど水量は多く、川幅は広がり、水深がありすぎるからか、通常であればリバーフロント地区で頻繁に見ることができるゾウの群れ、バッファローの群れ、水中のカバの群れ、中州で草を食むリーチュエ、ウォーターバックなどは見られず、わずかに小規模なゾウの群れとカバ、群れから離れた老齢のオスのバッファロー達が見られた程度と、7~9月とは大きくかけ離れた光景と出会えました。加えてどこもかしこも緑一色で草の丈も高く、地面近くを移動する生きもの、背の低い野生動物はなかなか目視するのが難しい。ただ、川沿いをテリトリーとして陣取るライオンたちと出会うことはできましたし、ヒョウがちゃんと生息しているという痕跡もあり(ここでは遭遇はできず)、そのあたりは変化がないようでした。珍しい出会いでは道を横切るカメレオンや通常であればもう渡ってしまって見られないミナミベニハチクイなど。

水量が増え、水面も広くなり、見ごたえのあるサンセット
水量が増え、水面も広くなり、見ごたえのあるサンセット
水平に見通すとシマウマの首から上しか見えないほど草丈はまだ高い
水平に見通すとシマウマの首から上しか見えないほど草丈はまだ高い
草丈が高く、地面近くを移動する小さな生き物は見つけるのが難しい状況でした
草丈が高く、地面近くを移動する小さな生き物は見つけるのが難しい状況でした
サブティでも見かけた、同じく幼獣を連れたライオンのプライド
サブティでも見かけた、同じく幼獣を連れたライオンのプライド
昨年6月にはまだ小さかった個体もかなり成長していました
昨年6月にはまだ小さかった個体もかなり成長していました
まだ体も軽く、樹上にも難なく登れる若い個体
まだ体も軽く、樹上にも難なく登れる若い個体
メス、子供たちとともに過ごすプライドのボス
メス、子供たちとともに過ごすプライドのボス
8~9月であれば水場で楽に見られるローン・アンテロープも少し探すのに苦労しました
8~9月であれば水場で楽に見られるローン・アンテロープも少し探すのに苦労しました
こちらもチビッ子連れのシママングース
こちらもチビッ子連れのシママングース
水気が多いからか、今回の夜のキャンプへの訪問者はアフリカウシガエルでした
水気が多いからか、今回の夜のキャンプへの訪問者はアフリカウシガエルでした
雛鳥を連れたサザナミシャコ
雛鳥を連れたサザナミシャコ
日没近く、防衛のために樹上に登るクロアシアカノドシャコの亜成鳥
日没近く、防衛のために樹上に登るクロアシアカノドシャコの亜成鳥
モモジロクマタカ
モモジロクマタカ
ソウゲンワシ(TAWNY EAGLE)
ソウゲンワシ(TAWNY EAGLE)
こちらもあまり見かけないチュウヒダカ
こちらもあまり見かけないチュウヒダカ
ダルマワシのカップル
ダルマワシのカップル
小型でも精悍な顔つきのアフリカツミ
小型でも精悍な顔つきのアフリカツミ
精悍な顔をこちらに向けたゴマバラワシ
精悍な顔をこちらに向けたゴマバラワシ
延べでおそらく10羽近くの個体と出会ったクロワシミミズク
延べでおそらく10羽近くの個体と出会ったクロワシミミズク
優雅に草原を歩いて獲物を探していたヘビクイワシ
優雅に草原を歩いて獲物を探していたヘビクイワシ
おそらく狙っている獲物は猛禽と共通でしょう、ノドジロオオトカゲ
おそらく狙っている獲物は猛禽と共通でしょう、ノドジロオオトカゲ
長い尾が目を引くシロクロオナガモズ
長い尾が目を引くシロクロオナガモズ
サブティでは久々に遭遇したミカドスズメ
サブティでは久々に遭遇したミカドスズメ
まだ幼い個体ですが、7回のゲームドライブを通じて探しまくったヒョウにやっと出会えました
まだ幼い個体ですが、7回のゲームドライブを通じて探しまくったヒョウにやっと出会えました
1日の終わりの日没間際に出会ったオスのヒョウ
1日の終わりの日没間際に出会ったオスのヒョウ
緑が深く見通しが聞かないために岩絵のある場所への訪問は断念し、代わりにバオバブギャラリーを訪問
緑が深く見通しが聞かないために岩絵のある場所への訪問は断念し、代わりにバオバブギャラリーを訪問

リバーフロント地区に2泊した後は、内陸を目指して南下、チョベ国立公園で最もネコ科の野生動物との遭遇が期待できる“サブティ地区”へ移動。ここに4連泊と、じっくり腰を据えてサファリを行います。サブティで長期のサファリをするため、結果的にこのスケジュールとなったといってもいいエリアですので、期待は大きかったのですが・・・。まず、ライオンはかなり多かったです。4泊と丸3日間の滞在でおそらく延べ40頭を超える数のライオンに出会いました。昼はあっちこっちで寝転がり、子ライオンたちと戯れるメスのグループとそれに随行する三兄弟の成獣オス、それと距離を置くように2頭だけで行動するこちらも成獣のオスが、昼はダラダラ、夜は私たちのキャンプサイト近くを通過して毎晩パトロールする咆え声が聞けました。強力でかつ構成する個体数の多いプライドが昼夜問わず徘徊しているからか、いつもであればそう難しくないヒョウとは一向に出会えず、チーターやリカオンに至っては足跡も見ませんでした。ハイエナも足跡はあるものの、日中の行動を自粛しているようで、かろうじて夜間にうっすらと声が聞こえるのみという状況で、添乗員もガイドもかなりプレッシャーを感じつつ毎日のサファリをこなしていましたが、明日にはサブティから移動、これがサブティでの最後のサファリというタイミングでやっと別々の2頭のヒョウ(若いメスと比較的若めのオス)に遭遇できました。逆に、おそらくシャコやホロホロチョウ、サケイなどの地面を主な行動エリアとする野鳥たちが一様に雛鳥を引き連れているから、猛禽類だけはやたらと多く、普段はあまり見かけない種にも出会えました。どちらかといいますと、以前からうすうす感じてはいましたが、この時期は野鳥との方に面白い出会いが多い気がします。

手焼きパン、サラダ、チキンにコールドかぼちゃスープのランチ
手焼きパン、サラダ、チキンにコールドかぼちゃスープのランチ
ランチ一例
ランチ一例
この日のランチはビーフ煮込みとコールスローサラダに手焼きパン
この日のランチはビーフ煮込みとコールスローサラダに手焼きパン
野外用オーブンはピザも焼ける優れもの
野外用オーブンはピザも焼ける優れもの

今回はいつもの現地スタッフメンバーに若干入れ替わりがあり、まだ若いものの経験豊富なガイドの案内と、こちらも経験は豊富なものの最近現地手配会社に加入したニューカマーのコック&アシスタントチームに同行してもらい、それを現地手配会社の名物社長がスーパーバイズする、というスタッフ構成でしたが、特に新加入のコックのMR.ボンゴはローカルメイドの野外用オーブンを持参し、毎食毎食美味しい手焼きのパンを用意してくれました。スーパーで購入したパンをビニール袋に入れたまま食材ボックスで運ぶと、外気温と袋の中の空気の温度差で結露ができてしまい、どうしても長期保存がきかなかったり、黒カビが発生して廃棄せざるをえなかったりするのですが、今回はランチやディナー用に毎回フレッシュなパンを焼き、残ったら朝トーストとして提供するというスタイルで、全く無駄にするところがありませんでした。長年付き合いのある現地手配会社ですが、今でも少しずつベターチェンジをし、進化していることに驚きです。

砂の地面に残された、ラーテルの足跡
砂の地面に残された、ラーテルの足跡
川沿いでは野鳥を狙っていたため、今回のボートサファリは屋根なしで臨みます
川沿いでは野鳥を狙っていたため、今回のボートサファリは屋根なしで臨みます
ミナミキンランチョウ、この時期のチョベ川沿いならではの出会い
ミナミキンランチョウ、この時期のチョベ川沿いならではの出会い
美しいサンセットを眺めて全てのサファリは終了
美しいサンセットを眺めて全てのサファリは終了

チーターやリカオンとは出会えなかったものの、かなり至近でヒョウを見ることができたためか、ご参加者の皆様にはある程度満足していただき、最後のキャンプ地の“ノガツァ地区”へ移動。道が水没している箇所もあり、なかなかの悪路移動でしたが、動物目当てというよりはより人の手が加わっていない自然と、頭上が開けたキャンプ地ならではの星空を堪能するための1泊のトランジット的な宿泊です。そのつもりでいたのですが、夜間ライオンがキャンプからブッシュを一つ隔てた近さまでやってくるというスリリングな最後のキャンプを楽しみました。その後は再びカサネに戻り、最後の仕上げとしてチョベ川でのボートサファリを行い終了です。今回は水位が高く、中州も島も水没していて多くの哺乳類は期待できないため、キャプテンに頼んでとにかく野鳥探しメインでいつもとちょっと違うボートサファリを楽しみました。狙いはオニヤマセミだったのですが、今回も残念ながら遭遇できず、最後のサファリを終えカサネのゲストハウスに宿泊、汗を流してベッドでゆっくり休み、翌日のフライトでビクトリアフォールズ空港からアフリカを後にしました。

雨季の期間の長短や降雨量の多寡は年によって推移しますので、その影響をダイレクトに受けて、毎年同じ時期に企画したとしても大きな違いが味わえるのがゴールデンウィーク時期のこのボツワナ・キャンプかと思います。来年も引き続き企画しますし、例年早めに満席となってしまうツアーですので、ご興味がおありの方は是非お早めにご参加お申込みください!

■ボツワナ・キャンプ チョベ国立公園徹底 11日間

2024.12.27発 ナミブ砂漠訪問 ナミビア・キャンプ 10日間

およそ8,000万年前に誕生し、世界最古の砂漠とも言われるナミブ砂漠。最深部のソーサスフライでは、高さ300mを超える巨大な砂丘が観光客を待ち構えます。ナミビアのキャンピングツアーでは、そういったナミブ砂漠訪問を皮切りに、でこぼこの悪路をバンとトレーラーで駆け抜け、オットセイのコロニーや世界遺産の岩絵の見学、ヒンバの人々の訪問、そして最後はナミビアが誇るエトーシャ国立公園を目指します。

ウィントフック

ナミビア到着は、首都ウィントフック。早速、かつては平和の教会として知られ、現在は街のシンボル的な存在となっているクリストゥス教会へ。帝国主義時代に地元の人々が受けた悲惨な出来事は、ナミビアが決して忘れることのない過去なのでしょう。美しい教会の背後に、悲しい歴史を見た気がします。その後、隕石のモニュメントへ。数万年前、時には数百万年前とも言われる時代に宇宙より飛来した隕石の一部が展示されています。嘘か本当か、鉄器が使われるより以前、地元の人々はこれらの破片を道具や武器に利用していたとのこと。興味深いです。

かつては平和の教会として知られていたという、クリストゥス教会。
かつては平和の教会として知られていたという、クリストゥス教会。
触ってみると、ずしりと重い質感が伝わってきます。
触ってみると、ずしりと重い質感が伝わってきます。

いざ、ナミブ砂漠へ

ホテル近くのスーパーで買い出しを行い、いよいよナミブ砂漠へ出発です。地元の人も利用するスーパーで買い物をしたりするのも、キャンピングツアーならではの楽しみです。ウィントフックのあるホマス高原を離れ、途中、南部アフリカ大断崖を超え、いよいよナミブ砂漠へ。到着すると、すぐにキャンプの設営です。参加者の皆さんで協力しながら、テントを建てて行きます。そして、夕方、夕日を求めてキャンプサイト近くの砂丘へ。砂丘を一目散に登る人、夕日に向かって一直線に歩く人、皆さん思い思いの方角に向かって行きました。なお、夕食時にはジャッカルの来訪もありました。

買い出しの様子。トレーラーに積み込みます。
買い出しの様子。トレーラーに積み込みます。
スプリートシュート峠から見える景色。
スプリートシュート峠から見える景色。
ナミブ砂漠のキャンプサイト。動物の訪問も楽しみです。
ナミブ砂漠のキャンプサイト。動物の訪問も楽しみです。
砂丘を登るのも自由。
砂丘を登るのも自由。
砂漠を延々と歩くのも自由。
砂漠を延々と歩くのも自由。
うまく撮影できませんでしたが、今夜のお客さん、ジャッカル。
うまく撮影できませんでしたが、今夜のお客さん、ジャッカル。

ナミブ砂漠での1日

早朝、まだ暗いうちにキャンプサイトを出発します。今回はまず、デューン45へ。皆さんどんどんと砂丘を登っていきます。結構高さがあるので、高所が苦手な方は少し怖いかもしれません。デューン45を満喫した後は、ついにナミブ砂漠の主人公とも言うべき、デッドフライへ。600年~700年前に枯れた木々が、そのままの姿で立ち尽くしています。また、奥にあるビッグダディは300m超の高さを誇る砂丘で、かなり大変かと思いますが、登る価値はありそう。

そして、午後はセスリエム渓谷へ。数百年かけて水の流れで削られたという渓谷を歩きます。こういった所を歩いていると、目の前に広がる景色に注意が行きがちですが、足元にも目を向けると、興味深いものも…。砂漠に暮らすゴミムシダマシを発見。背中のデコボコで霧に含まれる細かい水滴を集めるのだとか。なお、この日は、砂漠観光の際に、軽い熱中症にかかってしまった方がいらっしゃいました。ナミブ砂漠訪問をご検討中の方は、是非熱中症対策をしていただけたらと思います。そして、無理は禁物です。

デューン45を登ります。
デューン45を登ります。
砂丘の降り方も人それぞれ。
砂丘の降り方も人それぞれ。
いつ見ても美しい、デッドフライの景色。
いつ見ても美しい、デッドフライの景色。
ビッグ・ダディを目指す人々の姿。
ビッグ・ダディを目指す人々の姿。
セスリエム渓谷の景色。
セスリエム渓谷の景色。
ガイドが虫の解説もしてくれました。
ガイドが虫の解説もしてくれました。

砂漠と海が出会う町、スワコプムントへ

早朝、キャンプを撤収し、セスリエムを後にします。この日は、砂漠でのアクティビティで有名なスワコプムントまでの移動日で、350㎞程度の距離をひた走ります。途中、アップルパイで有名なソリテイルでの休憩や、南回帰線とキュイセップ渓谷での記念撮影等を間に挟みつつ、進んで行きます。しかし、今回の旅全体で言えることですが、未舗装路の道路整備が通常よりできておらず、ガイドもびっくりするくらいの悪路が続いていました。そして、車へのダメージが蓄積され、遂に道中でトレーラーが故障してしまうというトラブルがありました。何とか修理をすることはできましたが、悪路は続くので、不安は残ります。

荷物をまとめて出発します。
荷物をまとめて出発します。
道中に出会ったダチョウ。
道中に出会ったダチョウ。
キュイセップ渓谷の壮大な景色。
キュイセップ渓谷の壮大な景色。
トラブルが発生し、対応中。
トラブルが発生し、対応中。
なんとか辿り着いたウォルビスベイ。フラミンゴが海辺でリラックスしています。
なんとか辿り着いたウォルビスベイ。フラミンゴが海辺でリラックスしています。

座礁船、ケープクロス、そしてヒンバの人々を訪問

朝、スワコプムントを出発。ガイドが簡単に市内ツアーをしてくれました。公園では、日本でいえば鳩の様な感じでしょうか、ホロホロチョウがちょこちょこと歩いていました。海沿いを走り、スケルトン・コーストでは、異様な雰囲気で佇む座礁船を見学。そのまま北上し、ケープ・オットセイの一大生息地として名高いケープクロスへ。皆さん野生のオットセイの観察を楽しみにしていましたが、11月~12月が繁殖期ということもあり、オットセイの赤ちゃんの死骸が多く目につきました。自然の過酷さを痛感する訪問でした。

午後はヒンバの人々の暮らすカルチュラル・ビレッジへ。女性や子供たちの歓迎を受けつつ、ガイドがヒンバの人々の文化や伝統、暮らしを説明してくれました。ダンスの披露や家の内部に入ったりすることもできます。

そして、近くのキャンプサイトへ。ナミビア滞在中、殆ど毎晩、綺麗な星を見ながら過ごしていましたが、ここの空が一番澄んでいた気がします。写真だと伝わり辛いかもしれませんが、まさに、降り注ぐような星空でした。

ホロホロチョウが普通にいる場所に住んでみたいものです。
ホロホロチョウが普通にいる場所に住んでみたいものです。
海賊が出てきそうな座礁船。
海賊が出てきそうな座礁船。
ミナミアフリカオットセイのコロニー。
ミナミアフリカオットセイのコロニー。
ヒンバの人々も訪問します。
ヒンバの人々も訪問します。
満点の星空。一晩中見ていられそうです。
満点の星空。一晩中見ていられそうです。

世界遺産トゥウェイフルフォンテーン

この日は朝キャンプを撤収し、サン人が残したとされる岩石線画群、トゥウェイフルフォンテーンに向かいました。前日の悪路で後輪がパンクしていたので、修理をしてからの出発です。しかし、トゥウェイフルフォンテーンまで間もなくというところで、ガタンという鋭い衝撃が車体から伝わってきました。ガイドが確認すると、タイヤの方向を制御するアームが分断してしまっているとのこと。そして、もうこの車は走れない、ということが分かりました。

キャンプの撤収作業をするガイド。
キャンプの撤収作業をするガイド。
分断してしまったというパーツ。
分断してしまったというパーツ。

参加者の皆さんには、予定通りトゥウェイフルフォンテーンに向かっていただきました。サイやゾウ、キリンといった動物の線画に始まり、水源を表す地図として機能していたという線画、そして、サン人が遠くに行った時に見てきた動物を描いたというアザラシやペンギン。ですが、ハイライトはやはり、ライオンに化身した呪術医を描いたとするライオンマンでしょう。いつも見ても、ひとつ不思議な魅力を解き放っています。

ガイドが線画の説明をしてくれます。
ガイドが線画の説明をしてくれます。
いよいよライオンマンへ。
いよいよライオンマンへ。

この日、本当はエトーシャ国立公園まで移動し、夕方サファリをする予定となっていました。しかし、車両の故障により代車を待つこととなり、最終的にエトーシャへは翌未明に出発し、午前中のみサファリをすることとなりました。参加者の皆様にはご迷惑をおかけし、またご期待に沿うことができず、大変申し訳ございませんでした。この場を借りて、改めてお詫び申し上げます。

前半は大活躍でしたが、ついにブレイク・ダウンしてしまった車両。
前半は大活躍でしたが、ついにブレイク・ダウンしてしまった車両。

エトーシャ国立公園

午前3時に起床し、キャンプサイトを出発。エトーシャに向かいます。エトーシャでは最近雨が続いていると事前に言われていた通り、保護区のあちこちで雨の形跡が見られました。しかしそれでも、オリックス、スプリングボック、インパラ、レッドハーテビースト、キリン、シマウマ、ヌー等の哺乳類、そしてアフリカオオノガン、ダルマワシ、シロクロゲリ等の鳥類を見ることができました。さらに、少し遠かったのですが、数百メートル先にシロサイを見つけることもできました。ただ、望遠鏡を使っても見るのがぎりぎりで、写真に収められた方は殆どいらっしゃらなかったと思います。また、残念ながら、ライオンやヒョウといった肉食獣を目にする機会はありませんでした。そして、最後の最後にキャンプサイトのウォーター・ホールを訪問しましたが、水場がポツンと残るのみで、動物の姿はありません。少し寂しい景色ですが、「また来なよ」、とまるでエトーシャが語っている様に感じられました。

ついにエトーシャ国立公園に到着です。
ついにエトーシャ国立公園に到着です。
前を行くシマウマのグループ。
前を行くシマウマのグループ。
草を食むスプリングボック。
草を食むスプリングボック。

こうして、『ナミブ砂漠訪問 ナミビア・キャンプの旅 10日間』も終わりを告げることとなります。ハプニングが続きましたが、一方で、アフリカらしい旅だったと言えるのかもしれません。上でお伝えした様に、参加者の方々には多大なご迷惑をおかけしてしまいました。重ねてお詫び申し上げます。担当者、現地エージェント、添乗員、すべての関係者がこの教訓を生かし、今後より良いツアー造りに誠心誠意努力して参ります。

■ナミブ砂漠訪問 ナミビア・キャンプ 10日間

2024.09.13発 ボツワナ・キャンプ オカバンゴからチョベへ 11日間

8月前半の同ツアーに引き続き、9月も添乗員として同行させていただきました。コロナ禍後通算11回目のボツワナですが、今回も非常に興味深い野生動物たちとの出会いに恵まれました。もう何度もこのツアーにご参加いただいているリピーターのお客様、非常に旅慣れていて行ったことなかったのでボツワナにという方、アフリカは何度か足を運んでいるけどキャンプは初めてという方、とにかくライオンが好きでたくさんのライオンに出会いたいという方などなど、個性的なお客様に多くご参加いただけるのもこちらのツアーの特徴ですが、一点「野生動物とのいい出会いを楽しみたい」という大目標を皆様共有しているからか、毎回和気あいあいと楽しいキャンプツアーになり、今回も同様でした。

モレミ到着の翌朝、モレミではなくクワイ川の対岸のクワイ・コンセッションで出くわしたリカオンの群れ
モレミ到着の翌朝、モレミではなくクワイ川の対岸のクワイ・コンセッションで出くわしたリカオンの群れ
少頭数でカカナカ方面に移動中だったらしく、すぐにブッシュに消えてしまいました
少頭数でカカナカ方面に移動中だったらしく、すぐにブッシュに消えてしまいました
ノースゲート付近の平原で出会ったオスライオン、パトロール空けか単独行動中でした
ノースゲート付近の平原で出会ったオスライオン、パトロール空けか単独行動中でした
周囲が乾いていくのに反比例して水位の上がるデルタの水路。比較的大型のナイルワニも見られます
周囲が乾いていくのに反比例して水位の上がるデルタの水路。比較的大型のナイルワニも見られます
サファリカーで渡渉することができないクワイ川支流の対岸で留守番中のリカオンの子供たちとお目付け役のオス
サファリカーで渡渉することができないクワイ川支流の対岸で留守番中のリカオンの子供たちとお目付け役のオス
オフロードがOKなコンセッション側で運よくゲームドライブをしていたサファリカーとはこの近さです
オフロードがOKなコンセッション側で運よくゲームドライブをしていたサファリカーとはこの近さです
幼獣の群れには必ずお目付け役のオスが同行しています
幼獣の群れには必ずお目付け役のオスが同行しています
同じ湿地帯に早朝から日没まで留まって草を食んでいた老オスゾウ
同じ湿地帯に早朝から日没まで留まって草を食んでいた老オスゾウ
水路から水が染み出てできる湿地帯には、ゾウ、バッファロー、リーチュエ、ウォーターバック、リードバックなどたくさんの草食獣が集まっています
水路から水が染み出てできる湿地帯には、ゾウ、バッファロー、リーチュエ、ウォーターバック、リードバックなどたくさんの草食獣が集まっています
ガイドの視点。どこにライオンが潜んでいるか、この視界からわかりますか?
ガイドの視点。どこにライオンが潜んでいるか、この視界からわかりますか?
クワイ地区を含モレミでは、完全に夜間行動をする個体が多く、意外に遭遇することが少ないブチハイエナ
クワイ地区を含モレミでは、完全に夜間行動をする個体が多く、意外に遭遇することが少ないブチハイエナ
チャガシラニシブッポウソウ、同類のド派手なライラックニシブッポウソウの方が目を引きますが、こちらの上品なカラーリングもなかなか。
チャガシラニシブッポウソウ、同類のド派手なライラックニシブッポウソウの方が目を引きますが、こちらの上品なカラーリングもなかなか。
アップにするとギョロ目がちょっと怖いブロンズトキ
アップにするとギョロ目がちょっと怖いブロンズトキ
またもや子連れのリカオンの群れに出会う、個体数は着実に増えているのかもしれません
またもや子連れのリカオンの群れに出会う、個体数は着実に増えているのかもしれません
早朝開けた平原で出会った、急ぎ足のオスライオン。他のプライドのテリトリーに侵入してしまい、急ぎ逃げているような足取りでした
早朝開けた平原で出会った、急ぎ足のオスライオン。他のプライドのテリトリーに侵入してしまい、急ぎ逃げているような足取りでした
タテガミも伸び始め、もうじき群れから追い払われる年頃のオスライオン
タテガミも伸び始め、もうじき群れから追い払われる年頃のオスライオン
どう考えても簡単にアプローチできない距離にいるシマウマを狙ってハンティングアクションを始めた、ちょっと変わったメスのライオン
どう考えても簡単にアプローチできない距離にいるシマウマを狙ってハンティングアクションを始めた、ちょっと変わったメスのライオン
当然あっという間に気づかれ、狩りは失敗
当然あっという間に気づかれ、狩りは失敗
狩り失敗の後はさっさと木に登って一休み。こういう個性的なキャラクターのメスは将来素晴らしいハンターになることが多いです
狩り失敗の後はさっさと木に登って一休み。こういう個性的なキャラクターのメスは将来素晴らしいハンターになることが多いです
ミナミジサイチョウの成鳥
ミナミジサイチョウの成鳥
成鳥の後をついて歩く幼鳥期のミナミジサイチョウ
成鳥の後をついて歩く幼鳥期のミナミジサイチョウ
前日同じ湿地で見たオスゾウ達はまだ同じ湿地に留まっていました
前日同じ湿地で見たオスゾウ達はまだ同じ湿地に留まっていました
キャンプ地に頻繁にあらわれるハシジロコウギョクチョウのメス
キャンプ地に頻繁にあらわれるハシジロコウギョクチョウのメス
水路の水位が上がり、カバも多少居心地がよさそう
水路の水位が上がり、カバも多少居心地がよさそう
エレファントハイウェイを闊歩するオスゾウ
エレファントハイウェイを闊歩するオスゾウ
またもやお目付け役と子供のリカオンの群れに遭遇
またもやお目付け役と子供のリカオンの群れに遭遇
多少水位が上がって行動範囲が広がりましたが、今年は全体的に水位は低めです
多少水位が上がって行動範囲が広がりましたが、今年は全体的に水位は低めです
この程度距離があれば少しは安心して眺められます
この程度距離があれば少しは安心して眺められます
チョベのリバーフロントから全く水場がないエリアを突っ切ってマバべの水場に向かうバッファローの群れ。なかなか見ない光景です。
チョベのリバーフロントから全く水場がないエリアを突っ切ってマバべの水場に向かうバッファローの群れ。なかなか見ない光景です。
草は残っていますがほぼ土漠といっていい土地を土煙を上げて横切っていきます
草は残っていますがほぼ土漠といっていい土地を土煙を上げて横切っていきます

全体的なサファリの印象として、今回もライオンとの出会いはとにかく多かった気がします。オス、メス、青年期の個体、子供、はては成功しそうにもないハンティングにチャレンジし、ヒョウのように木に登って休んでいた若いメス、ゾウの子供を仕留めた若いオスの3兄弟など、様々なライオンに出会うことができました。その反面、ヒョウは3個体と今回も少々寂しい気はしましたが、観察と撮影がしやすい場所に留まってくれたり、近くを歩いてくれたりしましたので、印象はさほど薄くありません。リカオンもかなりの数と出会いましたが、おそらくチョベ国立公園サブティ地区のリカオンの群れは捕食対象が多いことからしばらくは移動しての暮らしを捨ててしまったかで見られるチャンスが増えたか、あるいは本当に個体数がどんどん回復してきているのかもしれません。昔はここまで比較的簡単に出会えなかった気がします。残念ながら今回もチーターはゼロ。やはりクワイ地区~サブティ~チョベ・リバーフロントでは難しいようです。また、乾季が終わりに近づいた9月後半という時期的なものもあってか、日中の水場に引き寄せられる草食獣も多く、セーブル・アンテロープ、ローン・アンテロープの普段は遭遇率がさほど高くないレイヨウ類も、近くでじっくり観察・撮影させてくれましたし、長年どこに足を伸ばせば見ることができるのだろうと探っていた、広大な土漠を集団で渡って行くゾウやバッファローの群れを今回私自身も初めて見ることができたのは大きな収穫でした。

南側のマバべの水場の最北端。主にオスのゾウたちが泥浴びを楽しんでいます
南側のマバべの水場の最北端。主にオスのゾウたちが泥浴びを楽しんでいます
マバべの水場でたっぷり補給し、ディプレッションの土漠縦断を決行するゾウの群れ
マバべの水場でたっぷり補給し、ディプレッションの土漠縦断を決行するゾウの群れ
群れは“マトリアーチ”と呼ばれる経験知識記憶ともに豊富で老練なメスに率いられ、こういう時にマトリアーチは実力を発揮します
群れは“マトリアーチ”と呼ばれる経験知識記憶ともに豊富で老練なメスに率いられ、こういう時にマトリアーチは実力を発揮します
こちらもおそらく水を求めて南下するセーブルアンテロープの群れ
こちらもおそらく水を求めて南下するセーブルアンテロープの群れ
ディプレッションを縦断すると、サブティの南に位置するマラブー・パンの水場に到達できます
ディプレッションを縦断すると、サブティの南に位置するマラブー・パンの水場に到達できます
サブティ到着後すぐに出会ったリカオンの群れ、こちらも子連れ
サブティ到着後すぐに出会ったリカオンの群れ、こちらも子連れ
もう少しで狩りに参加できる年齢に達するかというところでしょうか。
もう少しで狩りに参加できる年齢に達するかというところでしょうか。
こちらも同じく給水中のメスのインパラたち
こちらも同じく給水中のメスのインパラたち
こちらも同じく給水中のキハシトビ、嘴で掬い上げるように水を飲んでいます
こちらも同じく給水中のキハシトビ、嘴で掬い上げるように水を飲んでいます
片方は周囲を警戒し、交替で給水していたキリン
片方は周囲を警戒し、交替で給水していたキリン
草食獣が多く集まる水場の近くには、当然彼らも張り付いています
草食獣が多く集まる水場の近くには、当然彼らも張り付いています
サファリカーに向かって咆えかけてきた、珍しくアグレッシブなヒョウ
サファリカーに向かって咆えかけてきた、珍しくアグレッシブなヒョウ
地面に降りた後はさっさとブッシュの中に消えてしまいました
地面に降りた後はさっさとブッシュの中に消えてしまいました
今回も夜になったらキャンプサイトにやってきたアフリカン・シベット。前回と全く同じ個体です。
今回も夜になったらキャンプサイトにやってきたアフリカン・シベット。前回と全く同じ個体です。
チョベのリバーフロント地区に到達。リバーフロントといえば、バッファローとゾウの群れ
チョベのリバーフロント地区に到達。リバーフロントといえば、バッファローとゾウの群れ
夜間はナミビア側の草地に滞在し、午後にはボツワナ側に戻ってきます
夜間はナミビア側の草地に滞在し、午後にはボツワナ側に戻ってきます
成獣にとっては日常的な行動でも、幼獣にとっては消耗が激しく、捕食者に狙われることが多いのが上陸後のタイミングです
成獣にとっては日常的な行動でも、幼獣にとっては消耗が激しく、捕食者に狙われることが多いのが上陸後のタイミングです
チョベではごくごく一般的な留鳥のチャガシラショウビン
チョベではごくごく一般的な留鳥のチャガシラショウビン
同じくごく一般的な留鳥のシロビタイハチクイ
同じくごく一般的な留鳥のシロビタイハチクイ
おそらく川が干上がって死んでしまったティラピアを捕食するサンショクウミワシ
おそらく川が干上がって死んでしまったティラピアを捕食するサンショクウミワシ
繁殖に適した環境が減ってしまい、少しずつ数を減らしているアフリカハサミアジサシですが、このカップルは抱卵準備をしているようでした
繁殖に適した環境が減ってしまい、少しずつ数を減らしているアフリカハサミアジサシですが、このカップルは抱卵準備をしているようでした
自分で捕らえたのか、ヨロイナマズらしきものを食べていたチャイロチュウヒワシ
自分で捕らえたのか、ヨロイナマズらしきものを食べていたチャイロチュウヒワシ
若干羽がピンク色がかってきて、もうすぐ繁殖期のアフリカトキコウ
若干羽がピンク色がかってきて、もうすぐ繁殖期のアフリカトキコウ
岸辺で忙しなく動き回るケープイシチドリ
岸辺で忙しなく動き回るケープイシチドリ
今回も前回と全く同じポイントで見かけたカンムリカワセミ
今回も前回と全く同じポイントで見かけたカンムリカワセミ
おそらくまだ生後数か月のナイルワニの幼生
おそらくまだ生後数か月のナイルワニの幼生
チョベ川では体長最大4.5mほどまで成長します
チョベ川では体長最大4.5mほどまで成長します
珍しく多くの車に囲まれていたメスのヒョウ
珍しく多くの車に囲まれていたメスのヒョウ
私たちのキャンプの近くで夜通し咆え続け、朝になったら三兄弟で協力しでコゾウを仕留めていたライオン
私たちのキャンプの近くで夜通し咆え続け、朝になったら三兄弟で協力しでコゾウを仕留めていたライオン
どれだけ乾燥してもチョベ川の水位が極端に下がることはありません
どれだけ乾燥してもチョベ川の水位が極端に下がることはありません

「チーターが見られる確率をより上げたい」「オカバンゴ・デルタのイメージにより近い“蛇行した水路”でのボート・サファリを組み込みたい」という2つの理由で、2025年度企画の9月のツアーはよりオカバンゴのモレミ野生動物保護区に集中する内容にマイナーチェンジしますので、モレミのクワイ地区からチョベ国立公園のリバーフロントに抜ける行程のものは8月前半のツアー、及びツアーの後半に同じ行程を組み込んでいる19日間ツアーのみとなります。2025年の雨季はかなりの降雨量があったため、どの程度その雨の影響が植生や野生動物の動きに影響を与えるのか、その点も興味深く見てみたいと思います。

■ボツワナ・キャンプ オカバンゴからチョベへ 11日間

2024.08.21発 ボツワナ周遊キャンピングサファリ 19日間

2020年のコロナ禍前に特別企画として発表し、2022年にコロナ禍を乗り越えて実施できたこのツアーですが、特別企画から毎年企画の定番ツアーとなり、19日間という長丁場ながら2024年で実施されるのは3回目となりました。
大まかな部分は変わっていないものの、道路状況や移動距離を考慮して、より効率よくスケジュールや宿泊するキャンプ地を調整することにより、同じ内容としてはかなり完成に近づいてきたのではないかと思います。お客様をサファリカー1台に乗車いただける6名様の極少人数に限定してはいますが、今年もご参加いただいた皆様にはボツワナの自然とサファリをたっぷり楽しんでいただけたのではないかと思います。

クブ・アイランドへ向かうすごい悪路の途中で見かけた、Hoodiaのような変わった植物
クブ・アイランドへ向かうすごい悪路の途中で見かけた、Hoodiaのような変わった植物
パンに囲まれ、岩盤が島のように盛り上がるクブ・アイランド
パンに囲まれ、岩盤が島のように盛り上がるクブ・アイランド
危険な動物はいないため、バオバブを眺めながら岩山を散策
危険な動物はいないため、バオバブを眺めながら岩山を散策
潮が浮きた白い干湖が広がる
潮が浮きた白い干湖が広がる
クブ・アイランドを出発、マカディカディ・パンを横切り、ントウェトウェ・パンへ。
クブ・アイランドを出発、マカディカディ・パンを横切り、ントウェトウェ・パンへ。
悪路を走り続けた休憩も兼ねてランチタイムを長めにとり、日が陰ってからントウェトウェ・パンのど真中へ進みます
悪路を走り続けた休憩も兼ねてランチタイムを長めにとり、日が陰ってからントウェトウェ・パンのど真中へ進みます
パンのほとりに暮らす人々の持ち馬か、パンに迷い込んで力尽きたであろう馬の骨が転がっていました
パンのほとりに暮らす人々の持ち馬か、パンに迷い込んで力尽きたであろう馬の骨が転がっていました
ントウェトウェ・パンではテントを張らずに野営します
ントウェトウェ・パンではテントを張らずに野営します
ントウェトウェ・パンを含め、ツアーの前半は素晴らしい星空観察スポットが続きます。
ントウェトウェ・パンを含め、ツアーの前半は素晴らしい星空観察スポットが続きます。
ナイパン国立公園のランドマーク、ベインズ・バオバブの下でランチタイム
ナイパン国立公園のランドマーク、ベインズ・バオバブの下でランチタイム
ナイパンの北部には乾季でも枯れない水場が点在しています
ナイパンの北部には乾季でも枯れない水場が点在しています
寄生虫よけのため、泥浴びをするダチョウ。熱せられた泥砂がいいようです
寄生虫よけのため、泥浴びをするダチョウ。熱せられた泥砂がいいようです
ナイパンのキャンプサイトの周りはライオンの足跡だらけ
ナイパンのキャンプサイトの周りはライオンの足跡だらけ
水場に集まる獲物を狙って偵察中のメスライオン現る
水場に集まる獲物を狙って偵察中のメスライオン現る
暑い日中は寝転がって全く動かないオスライオン
暑い日中は寝転がって全く動かないオスライオン
朝には食べ物を探すラーテルにも出くわしました
朝には食べ物を探すラーテルにも出くわしました
セントラルカラハリ野生動物保護区に来ると、乾燥に強い種類の動物たちが増えます
セントラルカラハリ野生動物保護区に来ると、乾燥に強い種類の動物たちが増えます
セントラル・カラハリは開けた平原が多いため、猛禽を見る機会も増えます
セントラル・カラハリは開けた平原が多いため、猛禽を見る機会も増えます
繁殖期のディスプレイを行うアフリカオオノガン
繁殖期のディスプレイを行うアフリカオオノガン

このツアー、どちらかといいますと前半は自然景観の見どころがメイン、後半はサファリがメインという形で見どころの対象が変わっていきますが、後半のサファリはなぜか同じ個体を毎日、場合によっては午前午後と、何度も何度も見かけるちょっと変わった出会いのあるサファリでした。8月前半のキャンプツアーはとにかくライオンをよく見ましたが、今回はおそらくリカオン中心のサファリだったのでしょう、8月前半のツアーでも見かけたのと同じ群れに何度も出くわしました。それもそのはず、おそらく群れの構成員が多いからか、早朝と午後2回もハンティングを行い、いずれも成功して獲物を得ており、それを片付けるために移動していませんでしたし、狩りの対象となるインパラなどの生息個体数が多いためだと思いますが、通常は獲物を探して1日になん十キロも移動するリカオンの群れがサブティの南側のエリアに完全に留まっているようでした。しかも上手いことヒョウとライオンのテリトリーを避けて、回廊のように延びたエリアを南北に往来しているようでした。おそらく彼らが昼夜問わず動き回っているためでしょうか、ヒョウをこの回廊エリアで見かけることはなく、私たちのキャンプもその通り道にあったため、夜はヒョウという天敵がいないと知ってかアフリカン・シベットが2夜連続でキャンプを訪れました。

モレミ野生動物保護区のクワイ地区に到着してすぐに遭遇したオスライオン
モレミ野生動物保護区のクワイ地区に到着してすぐに遭遇したオスライオン
クワイでは日中見つけにくいハイエナ
クワイでは日中見つけにくいハイエナ
ライオンがほぼ片付けた死肉に集まっていたミミヒダ、コシジロの両ハゲワシ
ライオンがほぼ片付けた死肉に集まっていたミミヒダ、コシジロの両ハゲワシ
クワイ地区滞在中、何度も見かけたメスのヒョウ、お腹が空いているのか繰り返しリードバックやリーチュエにアプローチしていました
クワイ地区滞在中、何度も見かけたメスのヒョウ、お腹が空いているのか繰り返しリードバックやリーチュエにアプローチしていました
ほとんど人と車に注意を払わず、恐れず近くを徘徊するメスヒョウ
ほとんど人と車に注意を払わず、恐れず近くを徘徊するメスヒョウ
立ち止まったり、歩き去ったり、戻ってきたり、長時間楽しませてもらいました
立ち止まったり、歩き去ったり、戻ってきたり、長時間楽しませてもらいました
よく見るとまだ若いのか、少し幼さの残る顔立ちをしています
よく見るとまだ若いのか、少し幼さの残る顔立ちをしています
どうやら左後ろ足の踵を怪我しているようでしたが、この程度の怪我であれば大型ネコ科はほとんど気にしません
どうやら左後ろ足の踵を怪我しているようでしたが、この程度の怪我であれば大型ネコ科はほとんど気にしません
比較的オスよりメスの方が神経が太く、車も人もに気しないケースが多いです
比較的オスよりメスの方が神経が太く、車も人もに気しないケースが多いです
20~30分行ったり来たりしていましたが、狩りを諦めたのか最後はブッシュに消えていきました
20~30分行ったり来たりしていましたが、狩りを諦めたのか最後はブッシュに消えていきました
ヒョウが狙っていたのはこのリードバックの子供だったようですが、オスも近くにいたので先に気付かれてしまったようです
ヒョウが狙っていたのはこのリードバックの子供だったようですが、オスも近くにいたので先に気付かれてしまったようです
日没も近くなり、それぞれの群れが夜に備えて移動していきます
日没も近くなり、それぞれの群れが夜に備えて移動していきます
インパラもいくつかの群れが固まり、平原の中心に出て「アンチ・プレデター・ディスプレイ」と呼ばれる防衛態勢に入ります
インパラもいくつかの群れが固まり、平原の中心に出て「アンチ・プレデター・ディスプレイ」と呼ばれる防衛態勢に入ります
翌朝、またもや出会った同じヒョウのメス。夜の間も獲物は得られなかったようです
翌朝、またもや出会った同じヒョウのメス。夜の間も獲物は得られなかったようです
何かを探すようにいったり来たり
何かを探すようにいったり来たり
毛皮がはがれた左後ろ足の怪我が痛々しく見えます
毛皮がはがれた左後ろ足の怪我が痛々しく見えます
ヒョウが狙っていたのはリードバッグのオスの別個体のようでした
ヒョウが狙っていたのはリードバッグのオスの別個体のようでした
リードバックもこのリーチュエもいざとなったら水に逃げ込めるので、川や湿地の近くでは安心したように見えます
リードバックもこのリーチュエもいざとなったら水に逃げ込めるので、川や湿地の近くでは安心したように見えます
川沿いの湿地近くでは野鳥も多く目にします。長い足指のため沈まずに歩き回るレンカクゲリ
川沿いの湿地近くでは野鳥も多く目にします。長い足指のため沈まずに歩き回るレンカクゲリ
白~グレーのグラデーションが美しいホオカザリヅル
白~グレーのグラデーションが美しいホオカザリヅル
それなりに水位のある場所ではカバも生息しています
それなりに水位のある場所ではカバも生息しています
今回もモコロに乗りましたが、8月初旬よりはずいぶん水位が上がっていました
今回もモコロに乗りましたが、8月初旬よりはずいぶん水位が上がっていました
ほぼ川面と同じ高さから見上げるオスゾウは迫力があります
ほぼ川面と同じ高さから見上げるオスゾウは迫力があります
川沿いにあったカバの死体に群がるアフリカハゲコウ
川沿いにあったカバの死体に群がるアフリカハゲコウ
水路の浅瀬の湿地を食べ物を探しながら行き来するアフリカレンカク
水路の浅瀬の湿地を食べ物を探しながら行き来するアフリカレンカク
よく見ると結構怖い目つきをしたクロスキハシコウ
よく見ると結構怖い目つきをしたクロスキハシコウ
近くで見ると大きさに驚くオニアオサギ
近くで見ると大きさに驚くオニアオサギ
クワイ地区には4~5つのプライドがあり、これはその際有力の群れのボス
クワイ地区には4~5つのプライドがあり、これはその際有力の群れのボス
珍しく日中起きているオスライオンの近くでくつろぐメスライオン
珍しく日中起きているオスライオンの近くでくつろぐメスライオン
夜通し動き回ったのか、頻繁にあくびをしていた別のメス
夜通し動き回ったのか、頻繁にあくびをしていた別のメス
クワイに来て始めてじっくりシマウマをみました
クワイに来て始めてじっくりシマウマをみました
クワイのキャンプサイト、下草は払ってありますがほぼ自然のままです
クワイのキャンプサイト、下草は払ってありますがほぼ自然のままです
ニシキスズメ、キャンプ滞在の楽しみの一つは、周囲の木立での鳥探し
ニシキスズメ、キャンプ滞在の楽しみの一つは、周囲の木立での鳥探し
ミドリマダラバト
ミドリマダラバト
ムラクモインコ
ムラクモインコ
モレミから小部国立公園のサブティ地区へ移動、ゾウが増えてきます
モレミから小部国立公園のサブティ地区へ移動、ゾウが増えてきます
繁殖期シーズンなのか、メスを呼んでいたオスのクロワシミミズク
繁殖期シーズンなのか、メスを呼んでいたオスのクロワシミミズク
8月前半に滞在した際、私たちのキャンプサイト裏でインパラを食べていたリカオンの痕跡がまだ残っていました
8月前半に滞在した際、私たちのキャンプサイト裏でインパラを食べていたリカオンの痕跡がまだ残っていました
片付ける小型の食肉動物もいないのか、肉片もまだ残っています
片付ける小型の食肉動物もいないのか、肉片もまだ残っています
インパラを仕留めた当人たちはまだ同じエリアに留まっていたようです
インパラを仕留めた当人たちはまだ同じエリアに留まっていたようです
この日の朝もインパラを仕留めたようで、頭部は乾きかけの血で染まっている個体も
この日の朝もインパラを仕留めたようで、頭部は乾きかけの血で染まっている個体も
ごく若い成獣と子供を合わせて30頭を超える大きいパックです
ごく若い成獣と子供を合わせて30頭を超える大きいパックです
ちょうど狩りと食事を終えた成獣たちが返ってきたタイミングのようでした
ちょうど狩りと食事を終えた成獣たちが返ってきたタイミングのようでした
止まることなく忙しなく動き回る子供たち
止まることなく忙しなく動き回る子供たち
人間の指紋のようにそれぞれの個体で体毛のカラーパターンが異なります
人間の指紋のようにそれぞれの個体で体毛のカラーパターンが異なります
メスが吐き戻した肉に群がる子供たち
メスが吐き戻した肉に群がる子供たち
日没間際、別のエリアで遭遇したオスライオン。何頭かいるサブティの王様のうちの一頭です
日没間際、別のエリアで遭遇したオスライオン。何頭かいるサブティの王様のうちの一頭です
夜、キャンプサイトに現れたシベット。リカオンの群れが動き回っているおかげで天敵のヒョウが留守にしているのか、リラックスした様子で食べ物を探していました
夜、キャンプサイトに現れたシベット。リカオンの群れが動き回っているおかげで天敵のヒョウが留守にしているのか、リラックスした様子で食べ物を探していました
久々に出会うことができたセーブル・アンテロープの群れ
久々に出会うことができたセーブル・アンテロープの群れ
サブティの中心やや北寄りにあるハーヴェイズ・パンの水場には多くの草食獣や鳥が集まります
サブティの中心やや北寄りにあるハーヴェイズ・パンの水場には多くの草食獣や鳥が集まります
水場周りは開けており、樹上にはそこを狩場にするソウゲンワシも
水場周りは開けており、樹上にはそこを狩場にするソウゲンワシも
水場は重要な狩場のため、特に9月終わりの乾燥した時期は近くでライオンをよく目にします
水場は重要な狩場のため、特に9月終わりの乾燥した時期は近くでライオンをよく目にします
かつてのサブティの王様スコティ。衰え痩せて腰骨も浮き出し、寿命が尽きるまであとわずかといったところでしょうか?
かつてのサブティの王様スコティ。衰え痩せて腰骨も浮き出し、寿命が尽きるまであとわずかといったところでしょうか?
クロワシミミズクが前日と全く同じ木の上で獲物を食していました
クロワシミミズクが前日と全く同じ木の上で獲物を食していました
午後、中心部南のライノフレイの水場で前日見た同じ群れに遭遇
午後、中心部南のライノフレイの水場で前日見た同じ群れに遭遇
この日もインパラを捕らえ、食べきる一歩手前のタイミングだったようです
この日もインパラを捕らえ、食べきる一歩手前のタイミングだったようです
狩りの主導役のメスたちが先に食べ終え、次にオスたちが口をつけます
狩りの主導役のメスたちが先に食べ終え、次にオスたちが口をつけます
無尽蔵のスタミナを誇るプレデターとは思えない非常に華奢な体つき
無尽蔵のスタミナを誇るプレデターとは思えない非常に華奢な体つき
大人達が食べ終えると、次は子供たちの番です
大人達が食べ終えると、次は子供たちの番です
肉を取り合う動きもまるで狩りのトレーニングのように思えます
肉を取り合う動きもまるで狩りのトレーニングのように思えます
そしてこの日の夜おそらく同じ個体のシベットがキャンプを訪ねてきました
そしてこの日の夜おそらく同じ個体のシベットがキャンプを訪ねてきました
最終滞在地、チョベ側に面したリバーフロント地区へ移動
最終滞在地、チョベ側に面したリバーフロント地区へ移動
乾燥地を走り抜けてきたため、水のある風景が目に優しく感じます
乾燥地を走り抜けてきたため、水のある風景が目に優しく感じます
見られないときは全く見ることができないローンアンテロープも今年はよく出会いました
見られないときは全く見ることができないローンアンテロープも今年はよく出会いました
リバーフロント到着翌日の午前はいつものボートサファリです
リバーフロント到着翌日の午前はいつものボートサファリです
カバやワニ、ゾウが目玉ですが、水際の鳥たちも種類が多く楽しめます
カバやワニ、ゾウが目玉ですが、水際の鳥たちも種類が多く楽しめます
一見単色で地味ですが、よく見るとメタリックで美しいブロンズトキ
一見単色で地味ですが、よく見るとメタリックで美しいブロンズトキ
こちらもよく見かけるエジプトガン
こちらもよく見かけるエジプトガン
赤い目が特徴的なアフリカコビトウ
赤い目が特徴的なアフリカコビトウ
今回もほぼ同じスポットで見られたカンムリカワセミ
今回もほぼ同じスポットで見られたカンムリカワセミ
最後に川岸のくつろぐライオンに出会えました
最後に川岸のくつろぐライオンに出会えました
子供連れのメスの集団でしたが、日が沈めば狩りに出かける雰囲気でした
子供連れのメスの集団でしたが、日が沈めば狩りに出かける雰囲気でした
最後の本格的なサファリで出会ったヒョウですが、ブッシュの向こうでうまく写真に収められず
最後の本格的なサファリで出会ったヒョウですが、ブッシュの向こうでうまく写真に収められず
川の向こうに落ちてゆく夕日を眺めてサファリ終了です
川の向こうに落ちてゆく夕日を眺めてサファリ終了です
空港への移動途中、川沿いの高台からチョベらしい風景が望めました
空港への移動途中、川沿いの高台からチョベらしい風景が望めました

今回も色々と見どころの多い、いいシーンに出会えたツアーとなりましたが、マウンでのホテル泊という中休みはあるものの、とにかく長丁場のツアーでしたので、体調を崩す方が出ることなく楽しくツアーを終えることができたのが何よりでした。非常に人気のあるツアーで2025年版は既に満席となっていますが、もちろん2026年以降も年1回のペースで企画は続けます。長期間ですが、じっくりサファリをし、キャンプを楽しめるツアーですので、ご参加が可能な方は是非ご検討ください。2026年度の出発日はGW明けに発表、料金はまだお出しできませんが募集は開始となります。

■ボツワナ周遊キャンピングサファリ 19日間

2024.08.02発 ボツワナ・キャンプ オカバンゴからチョベへ 11日間

毎年夏に企画している弊社の定番、かつ人気のこのツアーですが、2024年も早々に催行が決まり、現地ガイドやスタッフも慣れたものですので、サファリの成果の良し悪し(悪いことはないのですが)はあっても、ツアー自体のクオリティーは保ちつつ、今回も充実したサファリとキャンプの旅となりました。コロナ禍明けの2022年から3年連続で添乗員として同行させていただき、かつその間にも別のボツワナ・キャンプツアーで断続的に何度も足を運びましたので、個体識別が比較的簡単にできる種類の野生動物、ライオンやヒョウ、リカオンなどについては、各個体の成長具合(もちろん年老いていくものもいますが)やテリトリーの配置換えなども見て取れ、添乗員としても非常に興味深くサファリを楽しませていただきました。

到着後すぐに出会った子ライオンのきょうだい
到着後すぐに出会った子ライオンのきょうだい
近くにゾウの死体があり、その肉目当てで留まっていたようです
近くにゾウの死体があり、その肉目当てで留まっていたようです
早朝のブッシュで獲物を探すメス2頭
早朝のブッシュで獲物を探すメス2頭
サブティを支配するプライドの次期ボス候補
サブティを支配するプライドの次期ボス候補
まだ若いメスにアプローチされているようでしたが、興味はなさそうでした
まだ若いメスにアプローチされているようでしたが、興味はなさそうでした
滑走路のど真ん中でじゃれ合う子ライオン
滑走路のど真ん中でじゃれ合う子ライオン
じゃれ合いつつも、獲物を抑え込む動作の練習になっているのが見て取れます
じゃれ合いつつも、獲物を抑え込む動作の練習になっているのが見て取れます
まだ斑点も消えてないオス2頭でした
まだ斑点も消えてないオス2頭でした
将来はこのまま群れを乗っ取る兄弟に成長するのか、もしくは追い払われるか
将来はこのまま群れを乗っ取る兄弟に成長するのか、もしくは追い払われるか
日中はかなり気温が上がり、暑さをしのぐのも大変そうです
日中はかなり気温が上がり、暑さをしのぐのも大変そうです
チョベ川の岸でハネムーン中のカップル
チョベ川の岸でハネムーン中のカップル
チョベのリバーフロント地区に4~5つあるプライドのボスの1頭でした
チョベのリバーフロント地区に4~5つあるプライドのボスの1頭でした
2日間を費やしたバッファロー狩りの初日、布石を置くアクションを繰り返すメス2頭
2日間を費やしたバッファロー狩りの初日、布石を置くアクションを繰り返すメス2頭
朝を迎え、浅瀬を渡って川岸に戻ろうとするバッファローの群れ
朝を迎え、浅瀬を渡って川岸に戻ろうとするバッファローの群れ
狙いすましたかのように、疲労して群れから遅れた子供のバッファローを仕留めたメスライオンたち
狙いすましたかのように、疲労して群れから遅れた子供のバッファローを仕留めたメスライオンたち
サブティの王様「スコティ」
サブティの王様「スコティ」
まだ元気そうですが、最盛期と比較するとかなり痩せ、歩くスピードも遅く安定感も欠いていました
まだ元気そうですが、最盛期と比較するとかなり痩せ、歩くスピードも遅く安定感も欠いていました

ボツワナに限らず、サファリには当たり動物ともいうべき、その時に特によく見ることのできた種類がサファリ毎に異なるのですが、今回はライオンでした。もちろん、リカオンやハイエナ、ヒョウなどにも遭遇することはできたのですが、ボツワナに生息する大型ネコ科動物の中で、ツアーで訪問するエリアでは最も見づらいチーターは残念ながら見ることはできず、ヒョウも見られたのは2個体と、珍しくライオン以外は少々寂しい印象でした。その分、ライオンについては様々な異なる年齢・性別の個体に遭遇、加えてハンティングシーン(結果は大成功)も見ることができました。このツアーで訪問するメインの場所の一つ、チョベ国立公園のサブティ地区には30年近く前、サブティの王様ともいうべき2頭の兄弟ライオン、ントワドゥメラ(「炎に挨拶をするもの=戦」の意味)とマンデブ(「髭」の意味。地面に着きそうなほど黒く長いタテガミを持っていたため)に支配されていました。彼らが群れを追われた後、長い間スコティ(戦いによって尾の先が失われているのが特徴)というマンデブの息子が王様として5頭の息子を引き連れて支配してきましたが、ここ3年でかなり陰りが見え始め、彼の雄姿が見られるのは今回が最後かもしれません。こういった変化を実感できるのも、定期的に通っているからこそといえるかもしれません。

ブッシュの中の開けた場所でくつろぐリカオンのパック
ブッシュの中の開けた場所でくつろぐリカオンのパック
パックの構成員の何割かは狩りに出ている様子でした
パックの構成員の何割かは狩りに出ている様子でした
子守役の若いオスが見守る中、枝などの取り合いをして遊ぶ子供たち
子守役の若いオスが見守る中、枝などの取り合いをして遊ぶ子供たち
この遊びは、意識的ではないにしても集団での狩りのトレーニングにつながります
この遊びは、意識的ではないにしても集団での狩りのトレーニングにつながります
乳離れして、吐き戻しの肉を食べ始めたころでしょうか?
乳離れして、吐き戻しの肉を食べ始めたころでしょうか?
リカオンの成獣が纏う精悍さはまだ影を潜めています
リカオンの成獣が纏う精悍さはまだ影を潜めています
身の回りの色々なものが遊びの道具として気になるようです
身の回りの色々なものが遊びの道具として気になるようです
かなりの至近距離に近寄ってきましたが、人や車を怖がりもしません
かなりの至近距離に近寄ってきましたが、人や車を怖がりもしません

GWのツアーの際は探し当てるのにかなり苦労したリカオンですが、今回は子連れの群れをすごく楽に見つけることができ、サファリカーのすぐ近くで観察、撮影できるという幸運に恵まれました。中には車の下に入り込む子供もいたほどリラックスした様子を観察できました。前々回も子供を5~6頭連れているのを見かけましたが、その子らが成獣一歩手前まで成長し、さらに下の子供をまたもや5~6頭引き連れた大きなパックとなっていました。

例年と変わらない、自然の中のキャンプ
例年と変わらない、自然の中のキャンプ
今回のサファリカーはまだ新車のランドクルーザー
今回のサファリカーはまだ新車のランドクルーザー
いつも通り、夜はダイニングの横に焚火を起こします
いつも通り、夜はダイニングの横に焚火を起こします
ライオンと同様ゾウの死体に引き寄せられて現れたブチハイエナ
ライオンと同様ゾウの死体に引き寄せられて現れたブチハイエナ
ウォーターバック
ウォーターバック
群れから離れた「ダガー・ボーイズ」、壮年のオスの集団
群れから離れた「ダガー・ボーイズ」、壮年のオスの集団
リーチュエ
リーチュエ
ここ数年はローン・アンテロープをサブティ地区でよく見かけます
ここ数年はローン・アンテロープをサブティ地区でよく見かけます
シマウマ
シマウマ
群れから一頭離れてサファリカーを警戒するメスゾウ
群れから一頭離れてサファリカーを警戒するメスゾウ
羽毛の色合いが美しいコズアカコシアカツバメ
羽毛の色合いが美しいコズアカコシアカツバメ
川沿いの湿地でハンティング中のカンムリサギ
川沿いの湿地でハンティング中のカンムリサギ
ミドリモリヤツガシラ
ミドリモリヤツガシラ
今年もデルタの水路の水位は低く、モコロでの行動範囲は狭められていました
今年もデルタの水路の水位は低く、モコロでの行動範囲は狭められていました
川面から見るゾウの給水は迫力があります
川面から見るゾウの給水は迫力があります
一応、モコロと乗る人間を警戒して水には入ってきません
一応、モコロと乗る人間を警戒して水には入ってきません
モコロに驚いたのか、一斉に水に飛び込むカバの群れ
モコロに驚いたのか、一斉に水に飛び込むカバの群れ
チョベ最南部、マバべの平原を行くオスのキリン
チョベ最南部、マバべの平原を行くオスのキリン
ミネラル分が足りないのか、細くもろい牙を持ったゾウ
ミネラル分が足りないのか、細くもろい牙を持ったゾウ
テリトリー内のいつもの場所、レオパードロックで遭遇したオスのヒョウ
テリトリー内のいつもの場所、レオパードロックで遭遇したオスのヒョウ
ボツワナの国鳥でもあるアフリカオオノガン
ボツワナの国鳥でもあるアフリカオオノガン
夕日を浴びるダルマワシのカップル
夕日を浴びるダルマワシのカップル
クドゥ、特にオスのクドゥは警戒心が強く、簡単に写真を撮らせてくれません
クドゥ、特にオスのクドゥは警戒心が強く、簡単に写真を撮らせてくれません
水を待ちきれない様子で川岸に急ぐゾウの群れ
水を待ちきれない様子で川岸に急ぐゾウの群れ
遅い午後は多くのゾウが川沿いに現れ給水を行います
遅い午後は多くのゾウが川沿いに現れ給水を行います
1年前はまだ小さかったメスのヒョウもすっかり成長して親離れしていました
1年前はまだ小さかったメスのヒョウもすっかり成長して親離れしていました
川の水位がどの程度か、中州から渡ってきたゾウを見ると一目瞭然です
川の水位がどの程度か、中州から渡ってきたゾウを見ると一目瞭然です
木の根元から砂が舞い上がっている様子が目に留まりました
木の根元から砂が舞い上がっている様子が目に留まりました
穴を掘って食べ物を探していたのはラーテルでした
穴を掘って食べ物を探していたのはラーテルでした
たっぷりとした水を眺めながらのボートサファリはキャンプツアー最後の癒しの時間です
たっぷりとした水を眺めながらのボートサファリはキャンプツアー最後の癒しの時間です
水音もたてず滑るように水面を泳いでゆくナイルワニ
水音もたてず滑るように水面を泳いでゆくナイルワニ
川の水量が下がってできた水たまりで集団で獲物をあさるペリカン
川の水量が下がってできた水たまりで集団で獲物をあさるペリカン
バッファローが動くことによって出てくる魚や虫、貝などを啄む鳥たち
バッファローが動くことによって出てくる魚や虫、貝などを啄む鳥たち
川岸に集まってどうやら対岸に渡りたい様子。
川岸に集まってどうやら対岸に渡りたい様子。
年かさのメスを先頭に渡河開始です
年かさのメスを先頭に渡河開始です
まだ若い個体もいますが、サポートしあって渡って行きます
まだ若い個体もいますが、サポートしあって渡って行きます
リーダーは浅瀬に到着、もう少しで渡河完了です
リーダーは浅瀬に到着、もう少しで渡河完了です
オスは1頭でも力強くどんどん渡って行きます
オスは1頭でも力強くどんどん渡って行きます
泥浴び中戯れるゾウ達
泥浴び中戯れるゾウ達
寝転がっていた1頭をまねてゴロンと
寝転がっていた1頭をまねてゴロンと
泥に足を取られて立ち上がるのに苦労しているようでした
泥に足を取られて立ち上がるのに苦労しているようでした
3匹でトライアングルを作ってグルーミング中のチャクマヒヒ
3匹でトライアングルを作ってグルーミング中のチャクマヒヒ
夜な夜なキャンプサイトを荒らしに来る年老いて賢くなったラーテル
夜な夜なキャンプサイトを荒らしに来る年老いて賢くなったラーテル

今回のツアーもクオリティーは変わらず、今回ならではのシーンを目の当たりにすることができました。さて、雨期の雨が例年になく多かった2025年はどんな野生動物との出会いが待っているのでしょうか?

■ボツワナ・キャンプ オカバンゴからチョベへ 11日間