ナイロビ ダイアリー no.6 ナイロビを歩く

ナイロビ駐在所へ赴任も早や数カ月…。
日本でオフィス勤務をしていた時と違って、
駐在員の仕事はよく歩く。
お客さんを探して空港を歩く、お金のやり繰りで銀行へ歩く、
書類を届けに歩く、書類を受け取りに歩く、
忙しい時期はホテルからホテルへ歩く。
メールや電話が発達しても、まだまだ対面仕事が主流のナイロビ。
食べ物が美味しいので、ちっとも体重は減りませんが、
とにかく靴底がよく減る毎日です。

憧れのBataブーツ

ナイロビに来たら必ず手に入れようと密かに企んでいたものがある。それは、Bata社のサファリブーツ。過去に添乗員として何度かケニアを訪問した際、いつもサファリドライバー達が履いているサファリブーツが格好良く見えてたまらなかった。お洒落とは言い難い無骨なルックス、スエード革のシンプルな作り、フィールドを踏みしめる幅広で頑丈な靴底。オフロードを軽々と運転するドライバー達の足元を助手席から盗み見しては、「サファリブーツ格好いいなあ」と心の中で呟いていた。

サファリのお供にBata社のサファリブーツ
サファリのお供にBata社のサファリブーツ

このBata社はナイロビ市内中、結構いたるところにお店がある。大型のショッピングモールには必ずあるし、大型店舗のスーパーマーケットには併設されていることも多い。以前からチラチラ気になってはいたものの、ツアー中に自分だけ靴を買いに行くわけにもいかず、ナイロビ赴任が決まった際に、密かにBataブーツ購入を決意していたのであった。気になるお値段は、日本円で約2,000円前後。実際に履いて歩いてみると、頑丈な靴底は、穴ぼこだらけのナイロビの道でも苦にならない、加工されていない革の色は土埃や汚れも気にならない、多少のぬかるみなど目も止めずに歩く。こいつはいい!もう気持ちだけはサファリ気分だ。
しかし、ナイロビの中心街は、パリッと上下スーツに身を包んだビジネスマン達の社交場。見ると、皆さん毎日きちんとアイロンのかかったスーツに、ピカピカに磨かれた革靴でオフィス街を颯爽と歩いている。ナイロビのビジネスマン達は皆身ぎれいだ。日に日に汚れていく自分のサファリブーツが、少し滑稽に見えてきた。一旦そう思いだすと、もう駄目だ。オフィスで働く格好なのに、足元だけが汚れたサファリブーツ、絶対に変だ。サファリブーツは、やっぱり土とサバンナの上を歩くのが良く似合う…ということで、泣く泣く私のBataブーツは、靴箱の中でフィールドに出るチャンスを伺っている。機会があれば、皆さんもサファリに出られる前に、ぜひ一足。

靴磨き屋さん

ナイロビ市内では、よく靴磨きを見かける。外国でよく見かける、少年が路上で靴を載せる台と道具を片手に商売をしているのとはちょっと違う。きちんと制服に身を包んだお兄さん・お姉さんが、お客さんを立派な椅子に座らせて靴磨きをするチェーン店だ。初めは靴磨きをさせるなんて偉そうで、どうにも性に合わないと思っていたが、ある日あまりにも靴が汚れていたので、ものは試しにお願いしてみた。テキパキと椅子に座らされ、磨き屋の兄さんは鼻歌交じりに私の靴を磨き始める。「どっから来たの?中国の人?」「日本人だよ。」「そっか、ナイロビは観光?ビジネス?」「住んでるんだ。街で毎日仕事してるよ」「そうかそうか、大統領選挙も無事終わって、お互いひと安心だな」…ペチャクチャとお喋りしながらも、彼の手は淀みなく靴を磨いている。靴紐を抜き、石鹸でこすった後にさっと一拭き、革靴には油脂と靴墨を塗り込み、細かい刺繍の部分などはブラッシング。あっという間にピカピカに磨き上げてくれて30円くらい。

仕事の合間にほっと一息。靴を磨いてもらって気分転換
仕事の合間にほっと一息。靴を磨いてもらって気分転換

「ほら、素敵な靴になった。今日は1日、ナイロビ中の女があんたの事を放っておかないぜ」。思わず、鼻も期待も膨らむセリフで爽やかに送り出してくれる。実に清々しい、まるで散髪したてのような気分だ。それからというもの、仕事で行き詰ったり、悩んだりすると、靴を磨いてもらって気持ちを少しリフレッシュしている。今では顔馴染みになった磨き屋の兄さんのところへ世間話をしに行くのも楽しみの1つだ。
日が暮れ始めるとストリートは商売の時間だ
日が暮れ始めるとストリートは商売の時間だ

生野

風まかせ旅まかせ Vol.15 ナミビアの昼下がり

十年ほど前の話。ヨハネスブルグで購入したミニバスで、ケニアのナイロビを目指す旅に出た。参加者は7名。往復3カ月で、約2万キロ、南アフリカ、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、ザンビア、マラウイ、タンザニア、ケニアと8カ国を往復する、行き当たりばったり出たとこ勝負の車旅だ。うんざりするほどボロイ車と、毎日毎日次から次へと襲ってくる(?)問題の数々…車の故障、国境の通過、キャンプ場探し、食料の購入、病気、村人との交渉、悪徳ポリスとの戦い…。まさにアフリカ旅ならではの充実した日々だった。
旅のスタートは、大陸最南端アグラス岬から喜望岬を経て大西洋沿いに北上する。南ア最北の街、スプリングボックを過ぎオレンジ川を渡ると、そこはナミビアだ。旅行者は我々だけ。閑散とした原野の中に、申し訳程度の出入国事務所がポツンと建っている。ぞろぞろと中に入って、カウンターで入国カードを書きパスポートとともに係員に提出する。5、6人いる係員は皆、眠そうに雑誌を読んでいる。中には本当に眠っている者もいる。我々が提出したカードなどまるで見ないまま、メンドクサそうにパスポートに入国スタンプを押して返す。車のチェックも何もない。昼下がりのこの時間、皆ひたすら眠いのだ。
審査を済ませ車に向かって歩いていると、税関の係員らしき兄ちゃんが私の近くに寄ってきた。そしてメンバーの一人を指差しながら、小声で「彼はニンジャか?」と真顔で言うではないか。50代の男性は作務衣を着て、伸ばした髪を頭の後ろで束ねていた。その姿が、おそらく彼のイメージしている忍者だったのだろう。一瞬迷ったが、少々驚いた顔をして、「ああ、忍者だよ。水の上だって歩ける」と小声で応え、「秘密だから誰にも言うなよ」と念を押した。彼は真顔で深くうなずいた。
目の前には雲ひとつない青空が広がり、乾燥した大地には何処までも道が延びている。両手を大きく伸ばし小声で、『ウリャー!』と気合を入れた。ナミビアも大好きな国だ。
写真 : ナミビアの大砂丘

2013.04.27発 ナミビア・キャンプ 砂丘と岩画 9日間

昨年末の大晦日の紅白では、歌手のMISIAがナミブ砂漠で歌い、ニュースでも話題になったナミビアへ、添乗で同行させて頂きました。今回のツアーは9日間というコンパクトな日程で、ナミビアの見どころとキャンプ泊を楽しむ内容です。
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香港、ヨハネスブルグで乗り継いで、首都のウイントフックへ到着。ここは標高1600mに位置し、日差しは強いものの涼しくさわやかな風が吹いていました。今日はここからナミブ砂漠の入り口となるセスリエムまでドライブ。ウイントフックの町を抜けると、荒野がすぐに始まります。途中木陰でランチ、眺めの良いスプリートフーツ峠での休憩をはさみ、周りの岩山がオレンジ色に染まる頃、セスリエムへ。スプリングボックやオリックスも道中で見かけました。
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9日間というコンパクトな日程で、ナミビアの見どころを周るのがこのツアーの魅力ですが、さらにもうひとつの楽しみは「キャンプ泊」という点です。朝晩は過ごしやすく乾燥したさわやかな空気の中でのキャンプは、自然や空の大きさを感じられます。テントも大人が立って入れるほど大きく、経験豊富なスタッフも同行します。さらに、キャンプサイトにはホットシャワーや水洗トイレ、電源もございますので、キャンプをしたことがない、という方でも、意外と快適にお過ごし頂けると思います。日中は少々暑いですが、木陰は涼しくさわやかです。さらに、ツアー中はビール、ワイン、水が飲み放題! という点も外せません。
翌早朝。いよいよナミブ砂漠へと入ります。入口のゲートからは舗装路が伸びており、まだ薄暗い中、ソーサスフライへと向かいます。そこから砂丘へ。高さ300mほどもある砂丘の頂上に着く頃、東の空から朝日が上り始めました。
誰もいないナミブ砂漠の砂丘での朝日観賞。美しい朝日はもちろんですが、太陽に照らし出された赤い砂丘群が、徐々にコントラストを変えていくのも見どころです。砂丘からは、砂と戯れながら駆け降りるのが一番ラクで、気持ち良いです!
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さて次は、砂丘の中にある沼地、ソーサスフライとデッドフライの見学です。本来は沼地で雨の多い年にはここに水がたまることもありますが、今年は非常に乾燥しており、完全にドライ。干上がった大地に、枯れ木が立ち並ぶデッドフライの景色は、どこかで一度はご覧になられた方も多いと思います。しばしフリータイムで、写真撮影。
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デューン45の見学のあとキャンプへ戻り、ブランチを食べて少々休憩。午後は、セスリエム・キャニオンへ。雨や風が削りだした渓谷です。ここを流れた水は、先ほどのソーサスフライへと流れ込んでいきますが、今回は乾いていました。
その後、オプショナルツアーの遊覧飛行へ。ナミブ砂漠を下だけではなく、上からもご覧頂けます。今回は皆さんご参加。セスリエム・キャニオンやデューン45、ソーサスフライやデッドフライなどをセスナで遊覧。荒々しくも美しい風景は、片時も目が離せません!
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ナミブ砂漠を堪能した翌日は、海沿いの町スワコップムントへドライブ。途中、南回帰線やその昔氷河が削ったというキュイセップ渓谷でフォトストップ。その後、ナミビアの乾燥した大地で霧の水分で生きる不思議な植物ウィルウィッチア(和名:奇想天外)や月面大地を見学します。
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大西洋沿いのスワコップムントへ来ると、海から涼しい風が吹き、暑さも和らぎます。ヨーロッパのような建物が並ぶ市街は静かで、のんびり散策も楽しいです。そして、夕食はシーフード。新鮮な牡蠣やロブスター、貝、魚など、贅沢なディナーを頂きました。
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スワコップムントは霧が発生し肌寒くなることが多いのですが、今回は朝から快晴!塩田近くのフラミンゴを観察した後は、大西洋沿いを北上しケープクロスへ。ミナミアフリカオットセイのコロニーを歩いて見学します。少々匂いますが、のんびり日光浴をしている姿はかわいいですね。
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ケープクロスを後にし内陸へ。何もない大地から徐々に花崗岩の岩山が広がる中、ヘレロの人々が営む露店にも立ち寄り、ダマラランドへ。サンの人々が描いた壁画が残る世界遺産トワイフォルフォンテンを訪問しました。ライオンやキリン、ゾウやオリックスに加え、オットセイやペンギンの絵もあります。サンの人々は狩猟採集ですが、驚くほどの距離を移動していたことがわかります。荒々しい砂岩の岩山には、ここの名前の由来にもなった湧き水も溢れていました。今日の夕陽もきれいでした。
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翌日は近郊のバーントマウンテンやオルガンパイプを見学し、化石の森へ。ここには2億8000万年前にアフリカ中央部から流されてきたと言われる、巨大な木の化石があります。長いもので、40m近くのものも!
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そして、旅の終わりはエロンゴ山塊へ。近くで暮らすサンの人々と歩き、ハンティングの仕方や樹木の説明、壁画を鑑賞しました。その後、岩山へ登り、最後の夕陽鑑賞。オレンジ色に染まる大地。美しい夕陽は、何度見ても私たちを飽きさせません。夕食後、たき火を囲みながら遅くまでスタッフと話をしたり、星空に感動したりと、夜はふけていったのでした。
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ナミビアの見どころを凝縮した今回のツアーですが、エトーシャ国立公園やフィッシュリバー・キャニオンなどなど、ナミビアの魅力は尽きません。砂漠、動物、人々、景観、そしてキャンプと、アフリカの魅力たっぷりのナミビアは、初めての方にもリピーターの方にもおすすめできます。今年の夏もナミビアのキャンプツアーございますので、気になる方はぜひお問合せください!
佐藤

2013.04.26発 ケニア・サファリ・ハイライト 10日間

GW期間(4/26~5/5)、ケニアに添乗業務へ行かせていただきました。
一般的に大雨期と呼ばれるこの時期(3月~5月)に訪問するのは、久方ぶりでしたので、とても楽しみでもありました。
何が楽しみかと言いますと、この時期は、その「景色」の一言に尽きます。まず、雨が余計な塵や埃を取り除いてくれるために、見通しが良く利きます。アンボセリ国立公園では、雲がかからなければ、とてもクリアにキリマンジャロの雄姿を見る事ができます。
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そして、雨期に入り、急激に青々と成長をした草が、公園(保護区)の景色を彩ります。
それに加えて、この時期特有の雲(わた雲、入道雲などが入り混じった)と、空の藍が相まって、絶妙な景色を作り出します。
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動物達もきっちり雨のシャワーを浴びて、見事な毛並みを魅せつけてくれます。
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また、この時期は、サファリカーの数も少なく、のんびりとしたサファリを楽しむ事ができます。
タイミングによっては、公園のロッジが貸切りなんてことも(実際、今回マサイマラで宿泊したロッジの初日は、宿泊客14名の内12名が道祖神のお客様でした)!?
雨期の良い所ばかりを書き連ねましたが、もちろんマイナス面もあります。
雨が集中すると、公園(保護区)内全般の舗装されていない道はぬかるみ、通る事ができない道ができたり、車がスタックしたりと、動物サファリや移動に支障をきたす事も度々あります。
大雨期は3~5月とご案内しましたが、その中で雨が集中するのは、例年1か月程度(2か月程度続く事もあります)。今年のGWは、ちょうどその終わり頃だったようで、雨の影響はほとんど無く、おかげで、ご参加の皆様には、この時期の良い面を見ていただく事ができました。
天気の事なので、毎回上手くいくとは限りません(それは乾季も同じ事が言えますが)。
あとは、皆さまの日頃の行いにかかってくるのかもしれません。
身近にいらっしゃる行いの良い方か、晴れ男(女)のご家族、ご友人をお誘い合わせの上、是非、雨期のケニアにトライしてみてください!
荒木

2013.02.08発 エチオピア ダナキル砂漠訪問ダイジェスト10日間 前編

エチオピア北東部、アフリカ大地溝帯の海抜下一帯に広がるダナキル砂漠へ行ってきました。
砂漠というと、地平線まで続く砂丘と、ポツッと点在する緑のオアシスが真っ先に思い浮かびますが、ここではその既成概念が完全に覆されるのではないでしょうか。
地上で最も過酷と言われる灼熱の砂漠地帯では、今なお活発に地球の内部が溢れ出し、地上では驚異の光景が作り出されています。
そして遥か遠い昔から、この地で塩の交易を続けている砂漠の遊牧民、アファールの人々。彼らのラクダのキャラバンが延々と続く様子に、今も昔も変わらない、日々の繰り返しを彷彿とさせる世界を垣間見ることができるのだと思います。
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ダナキル砂漠への旅の起点地は“メケレ”。標高2000m、高原のさわやかな風が心地よいエチオピア第2の都市です。ここから半日かけて一気に海抜マイナスエリアへ駆けくだります。
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メケレのマーケットを見学し、点在するティグレの人々の家を見学させてもらいながら車を走らせると、点々と見えていた木々が徐々にまばらに、そして風がジワジワと生暖かく埃っぽくなり、いくつものラクダのキャラバンを見かけるようになってきます。風景や人々の営みの移り変わりが、砂漠に近づいていることを教えてくれます。
この旅では途中の村々で、入域許可申請や警官同行の手続き等が必要になってきますが、昨今まで、この地が天然資源開発や隣国との政情問題等のため、観光客が踏み入ることのできない地であったことを考えると致しかたないのでしょう。その点でも、ダナキル砂漠は文字通り、未知の世界であることを裏付けられているのだと実感します。
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最初のベースキャンプ、アーメド・エラに到着。岩と砂だけの殺伐としたアファールの人々の村です。見どころの一つ、ダロール火山と塩の奇岩群、塩の切り出しのために何日もかけてやってくるラクダのキャラバンだけが行き交う“不毛の地”です。日本から、はるばるこんな所までやって来てしまったかぁ、そんなことを思わせる何もない静かな場所。日が暮れるとただただ風の音しか聞こえません。しかしそれが、翌日からの3日間に期待を膨らませるのです。
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朝食をしっかり取った後は、高さ50mほどの溶岩からなるダロール火山の登山に出発です。登ると言っても緩やかな丘陵をゆっくり歩いていく感覚なので、辛くはありません。ただ、陽が高くなるにつれて暑さだけが堪えてきます。水分補給は必須。さまざまな不思議な地球の産物を見学しながら30分ほど歩くと頂上に到着します。
頂上と言っても海抜マイナス45m、地上で最も低い火山です。山頂部分はクレーターになっていて、その箱庭には、赤から黄色、緑までの極彩色な驚異の景観が広がります。まるで毒々しい花畑のような派手やかな蛍光色の世界。ここはどこか他の惑星か?と錯覚してしまうくらいの異様な色彩を放っています。砂漠でこんな光景を見るなんて…。
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常時、フツフツと熱湯の水蒸気が噴出していますが、そんな状況でも、1ヶ月前とは確実に色彩が異なります。今回私が訪れた2月は乾季も終盤を迎え、水分が蒸発しきって赤や茶色の褐色が目立つ時期でした。しかし、たった1ヶ月前では緑色がもう少し目立つ、瑞々しい景観だったのです。
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この辺りは海抜下ということもあり、過去数回、紅海から海水が流れ込んだことがありました。そして、水分が蒸発し塩の大地が形成され、その層は約1000mにも及ぶと言われています。雨季に降った雨は塩分と共に地中に染み込み、地熱で熱せられることによって地球内部の硫黄、カリウム、その他ミネラルを吸収しながら地表へ噴出、火山活動とミネラルが相まってこのような極彩色で不思議な形の大地を作り上げています。草木以外で、自然であって自然では考えられないような奇抜な色合いの地球の産物。人類の歴史をずっとさかのぼった時代から繰り返されているサイクルなのです。
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こちらは、ソルト・ビルディングと呼ばれる塩の奇岩群。厚い塩の層が隆起し、長い年月をかけ風化、浸食され残った部分がまるでビル群のようにそびえたちます。高さ50mほど。これで明りが灯れば、まさに摩天楼です。
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日中45℃の炎天下、アファールの人々が塩の採掘に精を出していました。切り出した塩の塊は、全て同サイズの長方形に整えられていきます。サイズを計ることなく、感覚として身に付けてしまっているのが驚きです。1ブロックは10kg近くあり、それをラクダ1頭に20個以上積み、何百メートルも続く列を成し、数日かけて町へ移動していきます。このような過酷な塩の運搬は、ラクダだけがなせる業。道路事情が多少整ってきた現在では、途中からトラック等での運搬も行っているようですが、それでも塩の切り出しから道なき道を運ぶメインの作業は、アファールとラクダだけに許された特別な仕事なのです。
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そして、こちらは観光客である我々のキャラバン。
厳しい自然の中では、人間一人では生きていけない、そんなことをアファールの人々とラクダの姿に思い知らされたひと時でした。
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今野