医師として、写真家として、2つの視点から”いのち”と向き合ってきた井上冬彦さんの新刊が発表されました。
『食べられすぎてはだめだけど、食べられないのもいけない。大切なのはバランスなんだ。』
『お前たちが思うような”決まった世界”なんてないんだよ。』
アフリカ・サバンナに生きる少年マイシャと、精霊の木と物語。心打たれる言葉ばかりで、ページを捲る度に、ガチガチに固まっている思考や意識が、解けていき、読み終わった時には、なんだか心が喜んでいる、そんな心地よさを感じました。
そして、物語に見事にマッチした写真の美しさが、言葉と共に、いのち、生、死、自然の摂理を巧みに、美しく表現しており、医師、そして写真家として人を”癒す”井上冬彦さんの想いも感じれる作品でした。
何度も繰り返し読み直したくなる心の栄養となる一冊です!
https://www.fuyuhiko.jp/2018/06/24/初の写文集-写真絵本-マイシャと精霊の木/
2018.6.24発 ケニア・トゥルカナ・カルチャーフェスティバル 11日間
先日、ケニアへのちょっと変わったツアーに同行させていただきました。北部にある『トゥルカナ湖』を訪れるツアーです。目的は1年に1度のお祭り『トゥルカナ・カルチャー・フェスティバル』へ参加する為です。そしてその道中に、ケニア北部を陸路で走る事そのものがもう1つの魅力でした。ケニア北部は10を超える少数民族の人々が遊牧をして暮らす土地でもあります。普段なかなか出会うことのないケニア北部の少数民族を訪ねる旅へと行ってきました。














ケニア北部は、かつては『北部辺境州』とも呼ばれ、殆ど人が住むことのない荒涼とした土地が広がります。赤道を越え、北へ上がれば上がるほど苛烈な環境になり、雨がほとんど降らず、昼間の気温は40度近くにまで達するという『熱と渇きの大地』です。この辺りからがこの旅の本番。首都のナイロビでは、あまり出会うことのない少数民族の人々の暮らす土地へお邪魔します。










目的の『トゥルカナ湖』は、琵琶湖の10倍もの大きさを誇る世界最大の砂漠にある湖です。周囲も含めて火山性の土壌の中に存在し、湖の中央の島ニャブヤトムは活火山です。トゥルカナ湖は1888年にオーストリア=ハンガリー帝国の探検家テレキ・サミュエルとルートヴィヒ・フォン・ヘーネル海軍中尉によって発見されました。彼らは皇太子ルドルフの名にちなんでこの湖をルドルフ湖と名付けましたが、1975年に湖の西岸に居住するトゥルカナ民族 (Turkana) の名前を取って、トゥルカナ湖に改称されています。主に湖の周辺地域に居住している民族は、ガブラ民族、レンディーレ民族、トゥルカナ民族の3民族です。近年のエネルギー開発による風力発電の建設や、オイルの採掘問題など、地元の人々にとっては外からの人やモノの流入が激しく、今まさに大きく揺れ動いているエリアです。


この『トゥルカナ湖』は人が暮らすには非常に過酷な土地です。昼間の気温は40度超え。夜間は25度前後までは下がりますが、湖からの激しい風が吹き付け、夜ごとに静けさとは無縁の乱暴な夜が襲ってきます。
現在でも、この過酷な土地には10を超える少数民族が、遊牧や漁猟の暮らしをしていますが、古来より続く民族間の争いがあるうえに、近年の石油採掘や風力エネルギー開発など、人々の暮らしが大きく揺れ動いている土地でもあります。今回参加した『カルチャー・フェスティバル』は、観光局や地元政府などの後援の元、ケニアの最辺境に暮らす人々が直面している様々な問題や課題を共通のものとして認識し、衣装や装飾品、生活様式などを通じてお互いを知り、伝統文化を称え合い、平和的な共生関係を築いていくことを目的としてスタートしました。
















フェスティバルの最中は、トゥルカナ湖周辺の村々の訪問も見逃せません。ケニア北部に暮らす人々、『トゥルカナ』『エルモロ』『レンディーレ』『ガブラ』『ポコト』『デサネッチ』『ボラナ』など、今までケニアを何度か訪れたことのある方々でも、あまり耳馴染みのない名前ではないでしょうか。それぞれの人々の暮らし、生活様式、歌や煌びやかな伝統衣装、踊りなどが披露され、滅多に会うことの出来ない人々に会い、その暮らしぶりに触れさせてもらうことの出来た旅でした。
また約1週間、キャンプをしながら訪問した北部ケニアは、とても『豊かな大自然』とは言い難い苛烈な土地でしたが、訪問者にとって全く優しくないその自然環境は、厳しく、乱暴であるからこそ、美しいとも思える場所でした。そんな土地で生きる人々と垣間見えたことは、皆さんが抱いていた『野生動物の王国ケニア』のイメージが根底から覆されたのではないでしょうか。気軽に遊びに行く場所ではありませんが、だからこそより多くの人に訪問してもらい、自分自身の身体で体感していただきたいと思います。現在、訪問しやすい時期を選んで、この『北部ケニア』のさらに奥まで訪問するツアーを計画中です。ご期待ください。

生野
2018.7.6発 ケニア・サファリ・ハイライト 10日間
7月上旬、弊社の王道サファリツアー「ケニア・サファリ・ハイライト」に同行させていただきました。
この時期のケニアは、冬。
朝晩は、ダウンが必要な寒さでしたが、日中は日差しもあり、最終日に霧が出た程度で非常に過ごしやすい気候でした。
今回は、お食事中のヒョウを含め、見事にビック5クリア!
キリマンジャロも拝め、サファリの神様が舞い降りた10日間でした。
このツアーでは、アンボセリ国立公園、ナクル湖、マサイ・マラ国立保護区のケニア3大公園を巡ります。
アンボセリ国立公園のメインは、山頂に万年雪を抱くアフリカ大陸最高峰・キリマンジャロ。
2日間滞在しても見られないこともありますが、今回は、公園についた初日から最終日まで頂きを拝むことができました。




今年の4月、5月は雨が多く、公園内には湖ができておりました。
湖に発生した藻をめがけてやってきた何千羽ものフラミンゴが、湖をピンクの色に染めていました。

アンボセリ国立公園の次の目的地は、ナクル湖。
湖の周りに、草原地帯や森林地帯が広がっており、木と木の間からキリンなど、動物がひょっこり現れることもしばしば。


今回は、オプションとして、ナイロビから西へ85kmにあるナイバシャ湖でボートサファリも行いました。湖内にある離島・三日月島(クレッセントアイランド)は、捕食動物がおらず、草食動物の楽園。上陸はしませんでしたが、水面越しに水のみをするシマウマなど、のんびりと暮らす動物たちを観察し、心地よい良いサファリでした。



旅のハイライト、マサイ・マラは、草丈が腰あたりまで伸び、動物の探しづらさはあるものの、緑生い茂るサバンナは、非常に美しく、心なしか、動物たちもリラックスして生活しているような感じがしました。











ヌーの大群は、まだケニアへはたどり着いていませんでしたが、地平線沿いに並ぶ草食動物の群れには、遠い道のりを歩んできている動物たちの強さとたくましさを感じました。
狩りや出産などのドラマチックな場面は多くはありませんが、緑に包まれ、動物たちがのびのびと暮らす雨季の時期も魅力的です。
※ツアーご参加いただいた西村様より一部写真をご提供いただきました!
根本
■ケニア・サファリ・ハイライト 10日間
都市に生きるヒョウと人々との共存
7月25日(水)ケニアにて野生のヒョウの保全生態学研究を行う山根裕美氏を招き、首都・ナイロビに生息する野生のヒョウと人々の関わりについて、お話をしていただきました。
山根さんが取り入れているGPSによるヒョウの行動範囲や個体識別研究をスライドや写真を通して説明いただき、思っていたよりも居住エリアに隣接してヒョウ達が暮らしていることを改めて知りました。ナイロビ中心部から至近の位置に国立公園があるように、昔から野生動物と共に暮らしてきたナイロビの人々は、動物への知識があり、動物たちも人を恐れる為、むやみに襲わないというお互いのバランス関係があったというお話はとても興味が深かったです。
人々の生活に近いからこそ家畜が襲われるといった被害がある一方で、ヒョウたちも人間が仕掛ける罠にはまって命を落としているというジレンマ。そして、都市開発により彼らの居住エリアを分断しているのも紛れもなく私たち人間。野生動物と共に暮らしてきたナイロビの人々が、都市化の進むこれから、どのように共存していくのか。研究を通して彼らを理解し、そして、そこに暮らす人々へ啓発活動を行う山根さんの研究活動を、これからも応援していきたいと感じました。
★個体数としても非常に少ないヒョウの情報は非常に貴重です。山根さんの研究応援の為にも、ケニアでヒョウを見かけたときには、ぜひ、山根さんの立ち上げた「NPO法人ワイルド・プロミシング」まで情報提供をお願いします!
NPO法人ワイルドライフ・プロミシング
根本
