アフリカ中で愛されるヒョウタン

アフリカ中で愛されるヒョウタン

アフリカのヒョウタンはとにかく用途が広い!

東アフリカに行けばマサイがキブユと呼ぶ、細長いヒョウタンに絞りたての牛の乳を入れて発酵させてヨーグルトを作っているのを見るし、他の地域でも水筒や容器として使われているのを見かけます。
でも何といってもヒョウタンの活躍度が高いのが西アフリカでしょう。カラバッシュ(またはカラバス)と呼ばれるそれはとにかく生活のあらゆる場面に登場します。
例えばマリ。
巨大なスイカのようなまん丸のカラバッシュは、水やミルクを入れる容器としてはもちろん、子供の行水にも、コラと呼ばれる弦楽器や、バラフォン(木琴)にも使われます。
ひょうたん2
またドゴンの慣習では、割礼を終えた少年たちが白い衣装を着て、小さなカラバッシュを束ねたものを楽器のように打ち鳴らして道端に立ち、通るひとたちに恵みを施してもらいます。
これは音を出すことで魔よけの役割も果たしているそうです。
そして大切に使っているカラバッシュが割れてしまったときには、修繕屋さんもいて、ジェンネのマーケットなどでも、壊れたカラバッシュが山積みの中、女性が直しているのを見たことがあります。
ひょうたん3
このカラバッシュの収穫は11月から2月頃におこなわれ、見渡す限り、大きなボールのようなカラバッシュが地面に転がっているのを見るのはまさに壮観。
但し、大型のものは直径50センチくらいはあり、スイカ同様、中身もたっぷり詰まっていて10キロはありそうなので、この収穫はきっとかなりの重労働だろうと思います。
ひょうたん4
だからこそ大切にされるのかもしれませんね。
現在、国立科学博物館(上野)で「世界のヒョウタン展」が開催されているので、ご興味のある方はぜひ!
https://www.kahaku.go.jp/event/2015/09gourd/
by KQ