ナイロビ ダイアリー no.12 楽しいぞ!ヘルズゲート!!

ケニアには大小40以上もの
国立公園・国立保護区がある。
元祖・野生の王国「マサイマラ国立保護区」や、
キリマンジャロに抱かれる「アンボセリ国立公園」などは、
世界中にその名を轟かせている憧れのサバンナだ。
しかし、あまり名を知られない国立公園・保護区の中にも、
まだまだ魅力的な場所がたくさんある。そんな場所を1つご紹介しよう。

ヘルズゲート国立公園

ナイロビから北へ車で約1時間半。グレートリフトバレー(大地溝帯)を底まで下った場所にある湖・ナイバシャ湖へ辿り着くと、そのすぐ側にあるのが「ヘルズゲート国立公園」。死灰山、ロンゴノット山など、周囲を火山群に囲まれ、河川によって浸食された幻想的な渓谷が特徴的。「地獄の門」という恐ろしい名前とは裏腹に、気軽にハイキング等も楽しめる場所として人気がある。

自転車サファリ

野生動物を観察するサファリ(ゲーム・ドライブ)は、ケニアや他の国でも、サファリ用に改造したミニバスや4WD車で見て廻るのが一般的。このヘルズゲート国立公園でも、公園内を車で走ることは可能だが、もっとお奨めの移動手段が自転車だ。公園の入口周辺で気軽にマウンテンバイクを借りて、公園内を自分の足で走ることができる。しっかりとしたサイクリングコースもあり、そちらは砂利道や渓谷、岩場のアップダウンを丸一日走るような代物なので体力と気合が求められるが、それ以外をのんびり走るのも楽しい。
公園内には、ライオンやヒョウといった肉食動物もいるが、それらに会うことは難しく、メインとなるのは、シマウマ、ガゼル、キリン、バッファロー、ハーテビースト類といった草食動物たち。さすがに、至近距離に近づくと動物たちの方から距離を取ってしまうが、野生動物と同じ地平、同じ目線で息遣いを感じながらサファリをするのは他の国立公園・保護区では味わうことのできない醍醐味。ぜひ、体感してみて欲しい!

野生動物と同じ目線でのサファリは刺激的!

ロック・クライミング

入口で自転車を借り、いざ走り始めると15分くらいで見えてくるのが、切り立った針のような岩山FISHER’S TOWER(フィッシャーズ・タワー)。かつて周囲の火山群から押し出された溶岩が固まって形成されたもので、岩山というよりは、まさに岩の塔。高さは44メートルと、それほど大きくはないが、のどかなサバンナに突然聳え立つその禍々しい威容は、なかなかの迫力で一見の価値あり。

ダイナミックな岩登りに挑戦できるFISHER’S TOWER

このFISHER’S TOWERでは、ロック・クライミングを楽しむことができ、ガイドも常駐しているので、初心者の方でも挑戦できる。ヘルメット、シューズ、カラビナ等の道具類、ロープなどは、全て現地で貸してくれる。初めての方の場合は、ガイドが簡単なロープワークを教えてくれ、ロープを持って先に頂上まで登り、クライミングする人が落ちないようにロープを固定しておいてくれる。実際に登るのは自分1人の両手足だけなので、技術的にハードな部分もあるし、自然の岩を相手にした恐怖感もあるが、登りきった先の頂上からの眺めは本当に絶景。360度のパノラマで、サバンナと幻想的な渓谷とのコントラストが楽しめる。
ガイドが万全の装備でサポートしてくれる

ヘルズゲート渓谷

さらに奥へと自転車を走らせると、公園のほぼ真ん中に位置する渓谷へと辿り着く。この渓谷こそが、「地獄の門」と呼ばれるヘルズゲート国立公園のメインスポット。1~2時間のウォーキングが楽しめるのだが、この渓谷が凄い。火山の隆起によってできた奇岩群を河の流れが浸食して道を作っており、道は上へと延びたり、岩と岩の間を下へと潜っていったり、かなり力づくで岩肌を登らなければいけないような箇所もあり、のんびり散策…というには少しハードだが、変幻自在の自然の回廊は、とても幻想的な雰囲気と、地球の息吹に満ちていて、アドベンチャーなウォーキングが楽しめる。

幻想的な岩肌が続くヘルズゲート渓谷

他とは一味違ったケニアを体験したい方には、ぜひ、このヘルズゲートはお奨めだ。
生野

道祖神

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道祖神