今年も、去る6月16日にルワンダで特別な命名式が行われました。
ルワンダでは、1年の間に新しく生まれた赤ちゃんに対して、Kwita Izinaという命名の儀式を行います。これは、新生児をコミュニティーの一員として迎え入れる儀式であると同時に、出席者全員に、新生児の将来に責任を持ついわば後見人としての自覚を促す儀式でもあるのですが、この6月に行われた命名式の何が特別なのか?というと、名付けの対象が人の赤ちゃんではなく、ゴリラの赤ちゃんだということです。
ルワンダのゴリラは、前回2003年に行われた個体数調査の結果と比較して、23.6%という素晴らしい伸び率で回復しています。これは、国をまたいだ多くの組織や事態を憂慮している個人が、物心両面でゴリラの保護に貢献した結果です。
命名式は2005年に初めて開催されてから今年で8回を数えますが、ゴリラ保護の重要性喚起、ゴリラとゴリラを取り巻く環境の保護を目的とするコミュニティーの資金を確保する目的で、開催が計画されました。
今年は、「持続可能な観光業と緑の経済」をテーマに、ルワンダの野生動物保護に貢献した人々・組織を称えるとともに、今年も15頭のマウンテンゴリラの赤ちゃんに名前が付けられました。
絶滅が危惧されている種に関しての明るいニュースを殆ど聞かない昨今、少しずつでも、局地的でも、マウンテンゴリラが増え続けているというニュースは、種の保全や環境保護に取り組んでいる方々に大きな力を与えることでしょう。
このまま順調にいき、ゴリラを保護することによってその恩恵を得る事ができるという事実を、地域の人々が実感として得る状況が作り出せれば、循環型の環境保全の仕組みが完成します。その時こそ、『森の穏やかな巨人達』は本当の危機を脱せるのかもしれません。
では皆様、良い週末をお過ごしください。
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