2013年のラマダン(断食月)

この夏、イスラム圏へのご旅行をお考えの皆様
ご存知の方も多いかとは思いますが、イスラム教徒の方々はラマダン(ヒジュラ暦9月)と呼ばれるひと月の間、年に一度、断食(サウム)を行います。
月の状態を見て高位の聖職者が開始と終了の時期を判断しますが、今年はおおよそ7月9日 (火)頃から8月7日(水)頃になるであろうと言われています(雲が出ていて月の状態が確認できない場合は翌日に延期されます)。
この間、モロッコ、チュニジア、エジプト等の北アフリカ諸国はもとより、イスラム教徒が多い西アフリカ諸国でも、商店が閉まったり、営業しているレストランが少なかったり、普段は内部を見学できるモスクに入れなくなったりという状況が発生し、公共の交通機関等が運行数を減らしたりすることもありますので、注意が必要です。また、空腹でイライラしている地元の方ももちろんいますので、ケンカや交通事故が起こる頻度が普段よりも少しだけ上がることも。
ただし、日没の礼拝(マグレブのサラート)から日の出前の礼拝(ファジュルのサラート)までは、食事をとっても良い時間帯ですので、商店もレストランも開き、普段以上の活気を取り戻します。
日中が主な活動の時間となる旅行者にはちょっと不便ですが、ラマダン中の人々の暮らしぶりを見られる貴重な期間でもあり、特にラマダン明けにはイード・アル・フィトルという盛大なお祭りが3日間開催されますので、この時期に当たった方は非常にラッキーでしょう。
大っぴらな飲酒、派手な服装や行動など、異教徒である旅行者でも多少配慮した方が良いであろうことはありますので、「郷に入ったら郷に従え」の精神で、ラマダン中のご旅行を有意義なものにして下さい。