2005年12月24日出発、南部タンザニア周遊 12日間にご参加された日比野 倉氏 様から頂いたレポートです。リカオンとの出会いを願ってツアーに参加されました日比野様ですが、南部タンザニアで遭遇することはできたでしょうか? 日比野倉氏様のHPはこちらです。
関空からタンザニアへ
タンザニアへは、関西空港よりエミレーツ航空でドバイへ、そこからナイロビ経由ダルエスサラームまで。ナイロビ空港で1時間程機内待機がありますが、その時間に機内持ち込み荷物の確認があります。基本的に一人1個。ダルエスサラーム国際空港到着後、ビーチ沿いの宿泊先へ移動し一泊。
次の日の午前、国内線空港へ移動しチェックイン。
14人乗りの小型飛行機で、セルー野生動物保護区経由ルアハ国立公園まで待機時間を含めて3時間半程かかります。小型飛行機の場合、荷物は15キロまでとされています。使用する機材によって貨物室が小さいと ハードケースは、収納しにくくなりますので、ソフトケースをお勧めします。機内に持込む手荷物は、あまり大きいと貨物室に入れられてしまいます。
写真を撮られる方で、撮影機材を沢山持ち込まれる方は適度な大きさ、重量を考慮された方がよいでしょう。
使用する通貨ですが、大きなレストラン、ロッジ(テントキャンプ)旅行者対象のお店(ティンガティンガ等のおみやげ物)では、USドルの使用も可能ですが、買い物等には、タンザニアシリングが便利です。USドルから換金の際、古いドル紙幣は、断られますが、トラベラーズチェックよりは、USドル現金(できるなら新札)を持っていかれることをお勧めします。偽札が横行していることが、原因かと思われます。
ルアハ国立公園へ
小型飛行機の飛行場に、テントキャンプの車が、迎えにきてくれます。今回利用のテントキャンプは、ムドニャ・オールドリバー・キャンプ。宿泊施設については、写真をご覧下さい。イタリア系なのか食事もイタリアン風です。
キャンプ敷地内は、夜間色々な動物が入ってくるため、糞だらけ。夜間のテントからの一人外出は、禁止されていて、施設の人が案内してくれます。確かにハイエナがいたりバッファローがいたり、テント近くにライオン、ヒョウもやってくる所です。足元には動物の糞だけでなく、サソリ、爬虫類、昆虫と沢山の生き物に囲まれて、自然の中にいることを実感できます。
キャンプ付近は、アカシアの木が多くキリンが多く生息しています。ネコ科動物に関しては、ライオンはサファリをしていて一日に数度、遭遇しました。季節柄、カップルがほとんどです。本来、小雨季に入っている時期ですが、雨が遅れていて川の水も少なく大地の緑も少ない状況でした。
南部タンザニアへ行った目的は、なんといってもリカオンに遭遇できたらという願いをこめてのツアーでしたが、ルアハ国立公園を去る朝、荷物をまとめて朝食をするテントに行くと、「リカオンが出たからカメラを持って車のところに集合」とキャンプのマネージャーから言われ、慌ててカメラを用意し車に乗り込みました。直接マネージャーが、ハンドルを握り、リカオンのいる場所に直行しました。
群れで走っていました。初めて見るリカオンに感動です。群れは、走っていたり座り込んでいたりを繰り返していました。黒、茶、白の模様が奇麗で、三毛犬といったとこでしょうか。ルアハ国立公園に4泊し、最後の朝に遭遇できるとは、幸運でした。
午前中に、小型飛行機でセルー野生動物保護区へ移動(約1時間半程)
セルー野生動物保護区へ
お昼過ぎに、セルー野生動物保護区の飛行場に到着、迎えにテントキャンプの車が、来ていました。宿泊は、セルーインパラキャンプ。施設は、こちらも写真をご覧下さい。川のそばでロケーションもよく、晴れていれば夕陽が奇麗です。
ここも敷地内に動物が入ってきます。川のそばですが、特にゾウが夜から朝にかけて木の枝を折る音や枝をゆするような音が、ずっと聴こえますしテントのそばまで来ます。朝、テントの外へ出られない程近くまで来ます。親子の象がテントの周りの木を食べて、すぐそばで授乳をしてました。テントからそっと出て、カメラを向けましたが母親ゾウに耳を広げて威嚇されてしまいました。距離は、5メートルもありませんでした。親子のゾウには、気をつけましょう。
昼間は、水の中ですから陸に上がっているカバを見たいのなら、早朝のサファリがチャンスです。ここのキャンプも、暗くなってからテントからの外出はマサイ族の護衛付きです。
ここでのサファリは、タンザニアで唯一、川でのボートサファリもあります。カバ、ワニ、鳥類がほとんどですが、川から陸の動物を見るのも視点が変っておもしろいと思います。やはり、セルー野生動物保護区も雨が少ないせいで川の水も少なく、大地も乾いてました。ここに到着した午後のサファリで、ルアハ国立公園に続きリカオンに遭遇しました。ルアハ国立公園で見たリカオンより成犬といった感じで、頭数の少ない群れでした。一日で、朝はルアハ国立公園、午後はセルー野生動物保護区でリカオンに遭遇できたことは、本当に幸運でした。
セルー野生動物保護区でもライオンのカップルを見ましたが、シマウマを食べている最中で肉食獣らしい姿を観察できました。その後、生殖行動をしていましたが、ライオンのハネムーン中は、数日間食事もしないでがんばるという話を聞いてましたので、「あっ食べてからしている!」やっぱり、スタミナがいるんですね。ヒョウも見たかったのですが、残念ながら遭遇しませんでした。
夜、カバの声は、聞こえますが姿は見えませんでした。
セルー野生動物保護区では、2泊し午後ザンジバル島へ移動。
ザンジバル島へ
ザンジバル島へダルエスサラームからは、20分程の飛行時間です。ザンジバル島の空港から、宿泊先(ムトニ・マリーンセンター)まで移動中よく見かけたのは、小型バイク、自転車の二人乗りです。まだ、この島では、乗合バスと共に貴重な移動手段なのでしょう。あと、島で走っている車は、中古の日本車が多いことです。商用車、公用車ばかりで大型バスにまで日本の文字が書かれたままです。それを見ていても結構楽しめます。
イスラム教徒が、多いことは服装でわかりますが、色々な文化が融合した島ですから、特にストーンタウンは、アラブ系、インド系、黒人系と今までにない雰囲気でした。港、海にダウ船を探しましたが、近代的なフェリーやらクルザーばかりで写真で見るような雰囲気と少し違う海の風景だったのが、残念。
個人的に裏通り、庶民的な生活の臭いのする場所、市場などに興味がありますので宿泊先から、歩いてストーンタウンまで行きましたが、そこまで歩いている旅行者は、見かけることはなく島の雰囲気に浸れたような気がしました。ロバの荷車も走っていますが、放し飼いにされた牛が、歩道を歩いてます。牛は避けてはくれませんので歩く時は、牛注意。
ストーンタウンには、街猫が沢山暮らしています。猫好きな方は、遊んでやってください。猫は、警戒心もなくゆったりしています。係わっている人間の接し方が性格に影響しますからザンジバル島の人は、優しい人たちということですね。
こんな光景も見かけました。魚を売ってる露店のお兄さんが、せがむ小猫に売り物のブルーフィシュを一匹与えて、小猫が食べ終えてまたおねだりすると、もう一匹与えてました。お魚咥えたザンジバル島の小猫でした。
島でよく聞くスパイスツアーというのは、香辛料を栽培しているプランテーションに行って実際にその香辛料の木、実などを触ったり試嗅したりして見学します。スパイスばかりでなく、果物も豊富にあって試食もあり、ヤシの実もその場で木に登り、実を落としてジュースを飲ませてくれます。この島でしか見ることができない赤コロブスモンキーは、ストーンタウンから車で1時間程のところにある自然公園に行きます。人間に馴れるようにしているため、かなり近くまで接近が可能です。垂れ下がるシッポの毛に触ってきました。
このツアーのまとめ
南部タンザニアのサファリは、景観的には、この地特有のヤシの木があってサバンナとは違う背景に動物を見ることができます。宿泊施設もテントキャンプで身近に動物を感じることができ、ワイルドな体験ができるでしょう。リカオンに遭遇できるかは、行ってみないとわかりません。
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