ツアーではなく、オリジナル旅行のアレンジとして2年ぶりにゴリラトレッキングの添乗に行かせて頂きました。2年前はルワンダ、今回はウガンダです。どちらも3回のチャレンジです。
ルワンダは少し緩斜面の畑を歩き、それから森の中に入って行きます。平均して歩く時間は短めです。国内移動も楽ですが、割高となります。いわゆる高級ロッジもあります。
ウガンダはいきなり森の中に入り、急斜面を登ります。歩く時間も長めなのでどうしてもハードになります。国内の移動が長く、入園料は割安です。
翌日は1回目のゴリラトレッキングです。公園の事務所に行き、今日のグルーブM:ムバレが決定しました。麓のスタートポイントまでは車で10分ほど、そこから急坂の連続でしたが1時間あまりで会えました。
2回目はH:ハビニャンジャ 公園事務所から1時間近く移動して、それからは40分ほどで会えました。
3回目はR:ルシェグラでした。どのグループになるのかは当日の朝に決まります。私達のように3回のリクエストをすると別々のグループを当てがわれるようです。きっとドライバーが同じグループにならないように交渉してくれているはずです。
さて、背中が白くなったオスをシルバーバックと言いますが、ファミリーのボスという意味でも使われます。今回はブウィンディで最も良く知られるM:ムバレ、H:ハビニャンジャ、R:ルシェグラの3つのファミリーを見る事ができました。そのボスのシルバーバックの写真です。さてここで問題です。たまたま20代、30代、40代と分かれているのですが、どれがどれかおわかりになりますでしょうか。
正解は上の写真から20代、40代、30代です。
2019.9.9発 密林の大河 コンゴ川の舟旅 24日間
コンゴ川、もしくはザイール川という単語は、アフリカ好きやアフリカを旅行した方には心に格別に響いてくる単語ではないでしょうか。かつては、この川にはオナトラ船と呼ばれるオナトラ社が運航する平底船がキンシャとキサンガニを行き来し、バックパッカーは数週間をかけてここを移動していたと聞きます。私自身は往時を知りませんが、アフリカを旅した一人として、コンゴ川は憧れの場所であり、一度は行ってみたい場所のひとつでした。
2019年のスペシャルツアーとして『密林の大河コンゴ川の舟旅24日間』を企画。幸運にもご参加者に恵まれ、添乗員として同行させていただくことができました。言うまでもなく、残念ながら写真と文章ではコンゴ川やコンゴ民主共和国という国の魅力を十分感じていただくのはとても難しいことですが、ツアーレポートとさせていただきます。
源流のチャンベジ川から河口まで4,700km、アフリカ大陸ではナイル川に次いで長いコンゴ川は、①源流からキサンガニ上流のスタンレーフォールズ、②キサンガニからキンシャサ、そして③キンシャサから河口までの大きく3つのパートに分けられます。①③には急流や滝が存在し、スタンレーをはじめとする探検家たちを大きく苦しめました。もちろん今でもこの区間は船の航行はできず、列車や道路を使うことになります。②のキサンガニからキンシャサまでの1,730kmは、流れが安定しており高低差は40m(所説あり)しかありません。そのため、船が容易に行き来できます。また、コンゴ民主共和国はそのほとんどを豊かな熱帯林に覆われているため、道路網の整備が追い付かず、コンゴ川のキサンガニとキンシャサ間は国の東西を結ぶ物資輸送の大動脈として、多くの船が行き交っています。今回のツアーではこのキサンガニ~キンシャサ間を専用舟で旅しました。その舟は、全長約18m、幅約3ⅿ。2つの船外機を装備しテーブルやイスはもちろん、キッチン、冷蔵庫、冷凍庫、発電機、(バケツ)シャワールーム、(便座なし)トイレが供えられます。そして、ガイドやコック、アシスタントなど、総勢9名のスタッフが旅をサポートしてくれます。
食事は同行のコックが作ってくれます。コンゴ風トマト味がメインです。冷凍庫がありますので牛肉や豚肉のストックもありますが、コンゴ川で取れた新鮮な魚がやはり一番の御馳走です。ボトやマンガンザという鯉に似たような魚やナマズや肺魚をメインに、イモ(サツマイモかキャッサバ)のフライ、ナスやビテクテクというほうれん草のような葉を使った料理など、バラエティ溢れる美味しい食事がテーブルを彩ります。デザートにでるバナナやパイナップルは世界一!と言える美味しさ。もちろん、(やや)冷えたビールやコーラも積んでいます。
宿泊はすべてキャンプです。夕方になると適度な大きさの村をみつけ、宿泊交渉。泊まる場所は決まっていませんので、どこのどんな村に泊まるかはその日次第です。テントは4人用をお一人で使えます。晴れた日は21時頃まではやや暑いですが、そこから徐々に気温が下がり、朝方には1枚かけるものが必要です。曇った日はかなり快適に眠れます。気になる蚊ですが、乾季ということもあったのか、いることはいますが、他のアフリカエリアを旅行するのとほぼ同様のケア(長袖長ズボンの着用と蚊よけスプレー)で十分でした。村滞在中は村人たちとの交流が楽しみ。釣り好きのかたは、釣りもできます。が、今回の釣果は想定外の、小物ばかりでした。。。天候に恵まれた日には、きれいな星空も楽しみました。
さて、出発日は台風15号の影響もあり飛行機に乗れないというトラブルからスタートした今回のツアー。キサンガニへ直接入る予定が、キンシャサへまず入国し、そこから国内線でキサンガニへ向かう日程に変更となりました。滅多に乗ることのできないコンゴ・エアウェイズでキサンガニへ2日遅れで到着となりました。
キサンガニでは近郊のボヨマ滝で櫓のような足場を組む独特な伝統漁をいとなむワゲニアへ。この時期は水量が少ないため本格的な漁はやっていませんでしたが、デモンストレーションを拝見させていただきました。そして、いよいよ舟やクルーとご対面。出航となりました。
コンゴ川の風景動画をお楽しみください
キサンガニからキンシャサまでの移動の間、観光地はありません。強いて言うならヤンガンベの植物研究所跡、リサラのモブツ邸廃墟、各地にあるパームオイル工場、ムバンダカの赤道碑ぐらいでしょうか。
しかし、この旅の魅力はコンゴ川そのものであり、そこにある自然であり、そこに暮らす人々との出会いです。 例えば、今はオナトラ船自体は存在しませんが、似たようにたくさんの荷物を積んだ大迫力の平底船や荷物や人を満載した船と1日に1、2隻とすれ違います。手を振ってくれる人、カメラに怒ってどなる人、積み上げられた大量の荷物、そこで暮らすように過ごしている人々……何度すれ違っても飽きない光景です。
また、コンゴ川沿いには大小様々な村が点在し、我々の舟や平底船が近づくと小さなピローグを必死に漕ぎ、舟に近づきくっつくと、魚や野菜を売ってきたり、単純に楽に移動するためコバンザメのようにくっついてきます。村は素朴で笑顔で手を振ってくれたり、何かよこせとジェスチャーしたり、子供たちは手を振ってくれ、キャンプ地に到着すれば大騒ぎとなります。舟に乗っていても飽きることはない川沿いの村の風景も楽しみのひとつ。
コンゴ川でのひとこま。動画をお楽しみください
コンゴ川を1,730㎞移動すると、景色も少しずつ変化します。
キサンガニ~ムバンダカは、両側に熱帯の森が広がり最も”コンゴ川らしい”風景といえるかもしれません。 ムバンダカ~チュンブリ間は、ウバンギ川と合流し、川幅が広くなり、海か巨大な湖を進んでいるような景色に。対岸のコンゴ共和国の景色も見られます。その後、チュンブリ~キサンガニ間は、急に川幅が狭くなり、緩やかなサバンナの丘が形成する谷になります。これまで川幅が広かった分、深さは最大で140mにもなるといいます。また、谷で風が強くなるため、このあたりのピローグは帆をはる、セーリングピローグを多くみかけました。その後、キンシャサ手前でスタンレープールとなり、広い湖のような景色が広がりました。
人、もの、生活、そのすべてを運ぶ大河コンゴ川は、私たちの生活から見ればまさに非日常の世界。この舟旅は、コンゴ川の日常を垣間見、体験し、圧倒的なスケールに包まれる日々です。観光地はありません、景色はあまり大きくは変わりません、特別やることはありません。でも、コンゴ川そのものや、そこに暮らす人々との交流など、毎日が刺激的です! 次回は2021年頃(?)に再度企画予定です。ご興味のある方はぜひお問い合わせください!
タンザニア旅行記
2019年10月5日発の手配旅行でタンザニアに行かれた、熊谷様ご家族からのレポートです。
最高でした!
我が家にとって初めてのアフリカ、それも、香港在住の次女とカタールで合流してタンザニア入りするというスケジュールも、道祖神様(ご担当者:根本さん)の様々なご配慮のお陰で何も問題なく終了しました。
各ホテルの設備やスタッフ、食事などは日本を上回るレベルでしたし、現地ガイド兼運転手のピーターさんの視力・運転技術・知識、そしてユーモアも旅を盛り上げてくれました。彼には、車のすぐそばで、小さな母鳥が卵を抱えているのがちゃんと見えるんです。
マニャラ湖やタランギレ、セレンゲティの大平原、オルドバイ渓谷にンゴロンゴロの息をのむような景観と、何といっても無数の野生動物。大型肉食獣やゾウが間近に迫り、キリンが幹線道路をいきなり横切り、バッファローはロッジの至近でうなり声をあげていました。カバの集団は何ともユーモラスに感じましたし、草食獣が平和共存しながら悠然と草を食む様子は平和な気持ちにさせてくれました。
タンザニアの大自然と素晴らしい滞在を満喫しました。すっかりファンになりました。食事、おいしいですよ。サファリカーには飲料水が十分に用意されていましたし、途中トイレ休憩も配慮されていました。ホテルも豪華で快適。
10月は、暑いどころかかなり涼しくて驚きました。複数のホテルで湯たんぽが用意され、とても助かりました。
とにかく、最高で素晴らしい旅行でした!
2019年ケニア、夏のキャンプサファリの思いで
今年も恒例になりましたマサイマラでのキャンプツアーで、サファリ三昧をしてきました。今回は8月と9月の2回をまとめて、写真を使ってダイジェストで語ろうと思います。
その1、キャンプ場
毎回お世話になっているオルケリキャンプ。夏といえば観光シーズンですが、ここは貸し切りにしてくれるので、とにかくプライベート感が半端じゃない。特に私たちは5連泊するので、ハードなサファリから静かなキャンプ場に戻ってくると、我が家のような安心感があります。日本人が心配するトイレ・シャワーはしっかりした建物でいつも清潔。しかも、夜は電気もついて安心です。今年はキャンプ場に数頭のゾウが入り込んでしまい、夜間は警備のマサイ族が寝ずの番をしてくれました。敷地の中で動物に会えるのは嬉しいですが、一番大事な安全を提供してくれたスタッフに感謝です。この夏は大きな雨に降られることもなく、夜は焚き火を囲んでお話したり、満天の星を眺めたりできました。
その2、ボラタノ
最近のマサイマラで一番有名な「ボラタノ」と呼ばれる5頭のオスチーターに会うことができました。9月はチーターたちがヌーをハンティングする場面に遭遇。仲間でハンティングしようとするチーターを私たちの車も追いかけたので、車の振動で撮影は全くできませんでしたが、ヌーとチーターの興味深い駆け引きを観察することができました。
その3、川渡り
このシーズンで誰もが観たいのは「ヌーの川渡り」です。私たちのキャンプ場からマラ川までは距離があるのでお弁当を持って一日サファリです。草原にはヌーとシマウマの混軍が点在し、川渡り待ちをするサファリカーも並んでいます。私たちはいくつかの川渡りポイントを巡りながら様子を見ましたが、今年は2回とも川渡りを観察することができませんでした。何年ガイドの仕事をしていても、野生動物の行動を把握するのは難しいものです。
その4、ヒョウとサーバル
8月の出来事です。夕暮れ、私たちは珍しいサーバルを見かけました。そのすぐ近くで、今度はヒョウに会います。こちらも車を気にすることなく茂みをウロウロしていています。しばらくヒョウを観察していると、身を伏せて目つきが鋭くなりました。その刹那、ヒョウはサーバルめがけて猛ダッシュ。間一髪、サーバルはヒョウの攻撃を回避し逃げていったようですが、同じネコ科の肉食動物同士の関係を垣間見た瞬間でした。
その5、料理
キャンプ場で私たちの帰りを待ちながら料理を作ってくれるのはコックのサミーです。彼とも7年以上の付き合いなので、日本人好みの味付けを理解してくれます。しかも休みの日にはナイロビの料理教室で日本食を勉強する努力家で、毎年料理のレベルがアップしています。参加者はケニアのキャンプ場でこんなに美味しい料理が提供されることに驚き、そして食べ過ぎてしまうので注意が必要です。ツアーの中休みにはケニア料理作りにチャレンジしてもらいます。スタッフとわいわい言いながら作る料理は楽しくて美味しいものです。
その6、マサイウォーク
いつも警備してくれるマサイ族と一緒に、サバンナを歩きます。キャンプ場は保護区の外ですが、ゾウやライオンが普通に生活している場所なので緊張感もあります。ゾウの糞をサッカーボールのように蹴って転がしながら、マサイ族が普段から利用している薬草などを教えてもらいます。特に私が「スルメアカシア」と呼んでいるアカシアの樹皮がお勧めで、ナイフで幹の中の樹皮を割いてもらい、モグモグ噛みます。すると、じゅわっと何とも言えない甘味とうま味が口に広がります。夕陽の見える丘に登り、日本語とマサイ語を教えあったりしながら、彼らとノンビリした時間を過ごすのも貴重な体験です。
その7、シマウマのティラ
9月のツアーで「変わったシマウマの子供がいる」との情報が入りました。早速、ドライバーは無線で仲間たちと連絡を取り合いながら探しに向かいます。開けた草原の中にヌーとシマウマの大群がいます。その中からようやくそのシマウマを見つけ出すことができました。ぱっと見は黒っぽく、ヌーの子供みたいです。よく見ると、こげ茶色の身体に白い水玉模様が入っています。お尻の方は珍獣オカピのようです。すでにネットでは話題になっていたようで、身体の色素を作るメラニンの突然変異ということでした。このシマウマを最初に見つけたドライバーの名前から「ティラ」と名前もついていました。自然界の中ではこのような不思議が時々起こります。直接観察できたことはラッキーでした。
その8、バードウォッチング
キャンプ場周辺はアカシア疎開林で覆われており、保護区内の開けた草原とは違った景観になっています。実はここでは、けっこう珍しい野鳥に出会うこともしばしばです。ここでは保護区内よりも至近距離で動物が観察できるので、もともと野鳥愛好家でなくとも、次々出てくる美しい小鳥たちに魅了されてしまいます。ぜひ双眼鏡は持ってきて欲しいです。
その9、ナイロビ国立博物館
キャンプで5連泊した後は、ナイロビに戻ってホテルで1泊します。最終日の午前中はナイロビ国立博物館を訪問することをオススメしています。ここには文化や歴史、自然などの分野に分けて膨大な資料や標本が展示されており、ケニアのことをさらに知ることができます。中でも考古人類学の展示がリニューアルされて分かりやすく、「アフリカ人類発祥説」の舞台となっている東アフリカは、なぜヒトが誕生したのかというルーツを探ることができる興味深い展示になっています。
以上。今年の夏のツアーの想いでは、まだまだ語りつくせません。毎年毎回、サファリは変化し、新しい発見があるように、毎年毎回、新しいお客様が参加します。参加してくれるお客様それぞれの目的を大事にし、長年一緒に働いているドライバーやスタッフと、これからも全力でサポートしていきたいと思っています。
2019.8.16発 ウガンダ・ゴリラ・トレッキング 9日間
8月16日発のウガンダにマウンテンゴリラを見にいくツアーに同行させていただきました。恐らくゴリラという生き物を知らない方はいらっしゃらないかと思いますが、まだまだ、映画のキングコングのような狂暴なイメージを彼らにお持ちの方も多いのではないでしょうか。実際にサファリフィールドで出会った彼らは、実に穏やかで、かつ我々人間と非常に近しい生き物だということを実感しました。体つきこそ、特に雄のシルバーバックなどは、人間などとは比べ物にならないほど大きく逞しいですが、表情や仕草などをじっくり観察していると、実に豊かでとても親近感を覚えます。そして、思慮深さを感じさせる瞳の奥には、静かながらも熱い力強さが見て取れました。赤ちゃんゴリラに至っては、愛らしさの極みとも言える動きで、我々訪問者を一瞬で虜にしてしまいました。
トレッキング前のブリーフィングで、公園のレンジャーから「ゴリラと接する時に一番大切な事は、相手に対して敬意を持つことです」と案内がありました。彼らは、感情を読むことに非常に長けていて、例えば相手が自分に対して敵意を持っているか否かを確実に感じ取れるそうです。これは、人であれ動物相手であれ、一番大切な事ですが、今回訪れた私たちの好意に対してありのままの姿を見せてくれたことに、改めて相手を敬う気持ちの大切さも再認識することが出来ました。
ゴリラトレッキング終了後は、北にある北にあるクイーンエリザベス国立公園に移動。こちらでは、豊富な水量を抱える湖でボートサファリとサバンナエリアでゲームドライブを楽しみました。豊かな森林帯から湖とサバンナのオープンエリアの景色の移り変わりも爽快でした。
次回は来年の設定になります。人数限定の特別企画になりますので、お早目にお問合せください。是非一度、我々の隣人ゴリラに会いに行きませんか?
■【2020年特別企画】ウガンダ ゴリラ・トレッキング 9日間