私にとって、アフリカらしいもの by 東京本社 平山

『ウェルウィッチャ・ミラビラス』
アフリカらしいかどうかはわかりませんが、何百年、何千年後の未来にも、同じ場所に同じような状態で存在するのではないかと思います。

アンゴラ~ナミビアの砂漠にのみ生育する植物で、生涯2枚だけの葉を伸ばし続けます。朝、大西洋から立ち昇る僅かな霧とほんの少しの雨だけで1年に1~2mmずつ成長すると言われます。一番大きなものは2,000年以上生きているそうです。人間社会で戦争や暴動が起きようと、動じることなく静かに少しずつ成長を続ける姿に感動を覚えます。
世界遺産が破壊され、動物が絶滅の危機に瀕し、また人々の生活や価値観が大きく変わる中、この植物だけは、2,000年後にそこを訪れても変わらぬ姿で在り続けてくれるのではないでしょうか。
和名は『砂漠万年青(オモト)』ですが、園芸名は『奇想天外』。潔い4文字熟語の名前をつけて下さった石田兼六氏に感謝。

私にとって、アフリカらしい人、風景、モノ by 東京本社 今野

アフリカを旅していると、日本ではありえない車両に遭遇することしばしば。乗合バスやタクシーは、特に地方ではマーケットなどへ行く人々の足として必要不可欠だが、元を取るためか?効率を考えてのことか?同じ方面へ行く人はもちろん、荷物、家畜まで一緒くたに乗り込み運ばれてゆく。
こちらは、マリの地方を移動中に出会った光景。パンクしながらも人とモノを最大限まで乗せ、バランスを保ちつつ走って行くさま・・・。スゴ技です。

私にとって、アフリカらしい人、風景、モノ by 大阪営業所 木下

5才位の頃に家族で映画館で象の映画を見ました。母象が人間が掘った穴に落ちて、上で子象が鳴いているシーンでした。映画の内容は全く覚えていませんが、その1シーンだけ鮮明に記憶しています。映画館で大泣きしていたそうです。大人になった今も
野生の象がゆったり過ごしている姿を見ていると私自身も幸せな気持ちになります。
※写真の象は生まれて間もない赤ちゃん象です。

アフリカのユネスコ世界遺産

現在、ロシアのサンクトペテルブルグでUNESCOの世界遺産選考会議が行われており、アフリカ大陸からは以下の5つが候補として挙げられています。
◆自然遺産
チャド:ウニアンガ・ケビールの湖沼群
コンゴ共和国・中央アフリカ・カメルーン:3カ国にまたがるサンガエリア

◆文化遺産
モロッコ:ラバトの歴史的都市
セネガル:バサリ、フラ、べディックの文化的景観
コートジボワール:グラン・バサム歴史都市
モロッコのラバトに関しては、既に世界遺産登録が決定したようです。
上記の文化遺産候補がある3カ国はそれぞれ他の世界遺産を既に持っている国ですが、自然遺産候補のチャドとコンゴ共和国にはまだ世界遺産がありません。この機会に登録されると良いのですが。
現在はツアーをおこなっていない、北部チャドのウニアンガの湖沼群は、ほぼサハラのど真ん中にあるにもかかわらず満々と水をたたえています。更に、知られざるチャド北部にはアーシェイ・ゲルタという岩山に囲まれた大きな泉があり、その泉にはサハラが緑だった時代に取り残されたワニの子孫たちが今も生息しています。
弊社のツアーラインナップのうちの多くのツアーには各国の世界遺産訪問が高い頻度で含まれていますが、何故か弊社のスタッフが「ここはスゴイですよ!!」という場所の中には、含まれていないものも多くあります。もしかしたら、自国の人々にもあまり知られていない場所が多いのかも知れません。
世界遺産がテーマのツアー一覧はこちら。

ルワンダでゴリラの命名式

今年も、去る6月16日にルワンダで特別な命名式が行われました。
ルワンダでは、1年の間に新しく生まれた赤ちゃんに対して、Kwita Izinaという命名の儀式を行います。これは、新生児をコミュニティーの一員として迎え入れる儀式であると同時に、出席者全員に、新生児の将来に責任を持ついわば後見人としての自覚を促す儀式でもあるのですが、この6月に行われた命名式の何が特別なのか?というと、名付けの対象が人の赤ちゃんではなく、ゴリラの赤ちゃんだということです。
ルワンダのゴリラは、前回2003年に行われた個体数調査の結果と比較して、23.6%という素晴らしい伸び率で回復しています。これは、国をまたいだ多くの組織や事態を憂慮している個人が、物心両面でゴリラの保護に貢献した結果です。
命名式は2005年に初めて開催されてから今年で8回を数えますが、ゴリラ保護の重要性喚起、ゴリラとゴリラを取り巻く環境の保護を目的とするコミュニティーの資金を確保する目的で、開催が計画されました。
今年は、「持続可能な観光業と緑の経済」をテーマに、ルワンダの野生動物保護に貢献した人々・組織を称えるとともに、今年も15頭のマウンテンゴリラの赤ちゃんに名前が付けられました。
絶滅が危惧されている種に関しての明るいニュースを殆ど聞かない昨今、少しずつでも、局地的でも、マウンテンゴリラが増え続けているというニュースは、種の保全や環境保護に取り組んでいる方々に大きな力を与えることでしょう。

このまま順調にいき、ゴリラを保護することによってその恩恵を得る事ができるという事実を、地域の人々が実感として得る状況が作り出せれば、循環型の環境保全の仕組みが完成します。その時こそ、『森の穏やかな巨人達』は本当の危機を脱せるのかもしれません。
では皆様、良い週末をお過ごしください。