国内最高齢だった大阪市天王寺動物園のアミメキリン「ケニヤ」

国内最高齢だった大阪市天王寺動物園のアミメキリン「ケニヤ」

国内最高齢だった大阪市天王寺動物園のアミメキリン「ケニヤ」が22歳で死んだそうです。自然状態でも捕食者の少ないキリンは長生きで、30歳を超える個体も珍しくないそうで、22歳といっても「早すぎる死」といったところでしょうか?
優雅で愛らしい姿のキリンはアフリカのサバンナでも、サファリのお目当てにする方が多いですが、もちろん動物園でも人気者動物の一つでしょう。
日本にキリンがやってきたのは、1907(明治40)年にペアで初来日した雄のファンジと雌のグレーが最初だそうです。ドイツの動物商で動物園経営者のカール・ハーゲンベックから8000円(現在の約1億6000万円相当)で購入したのですが、随分高額だったんですね。現在であればパンダに匹敵するくらいの高額です(と言ってもパンダの場合はレンタルでも2億円を超えるのですが・・・)。
ファンジとグレーは横浜港から貨車で運ぶ予定でしたが、途中にあるトンネルと陸橋をくぐり抜けられないことが判明し、だるま船に乗せて隅田川から日本橋の浜町河岸に陸揚げし、大八車で運んだそうです。この2頭は動物園でも大人気を博したそうですが、飼育担当の方があまりにも温度調節に気を使いすぎて、翌年2頭とも死んでしまったそうです。暖房費をかけられなかった戦時中も生き延びたそうなので、意外にタフな動物なのかもしれませんね。
飼うとなると莫大な費用がかかり、餌代だけで一頭あたりおよそ一日3000円以上が必要らしいです。

ちなみにキリンの和名を英訳の「ジラフ」としなかったのは、中国の伝説上の動物「麒麟(きりん)」と結びつけることで、話題性を狙ったためらしく、逆に中国語ではキリンは「麒麟」ではなく、「長頚鹿」(長いくびの鹿)と呼ばれているそうです。
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