初心者の方がゼロから始める登山 -キリマンジャロ登頂への道 講習第2回 西日本編

キリマンジャロ登頂を目指す登山講習会、西日本の方では初の実地講習として5月13日に滋賀県は比良山系の名峰「武奈ヶ岳」に登りました。天気に恵まれてブナやコナラの新緑が美しく、頂上から琵琶湖を見渡しながらお弁当を広げました。
下りの最中に鹿の群れに遭遇する機会にも恵まれました。
ウェアを脱いで体温を調節したり、山岳地図をたどりながら歩いてみたり、行動食を食べてみたり、トイレになりそうな場所を探してみたり、疲れない歩き方を試してみたり、いろいろと体験していただきました。
西日本版の第3回目は岐阜県と石川県にまたがる「白山」です。富士山のようなタイプの山で標高は2,700m程度ありますが登山道が整備されていて歩きやすい山です。
テーマは「山小屋に泊ってみる」。
参加者は随時募集中です!

知られざる森のゾウ -コンゴ盆地に棲息するマルミミゾウ-

アフリカ関連の書籍をご紹介します。
弊社でも「カルチャー講座」の講師として、レクチャーをしていただいています西原智昭氏の翻訳本です。
『知られざる森のゾウ -コンゴ盆地に棲息するマルミミゾウ-』
著書:ステファン・ブレイク
翻訳:西原 智昭
発行:株式会社 現代図書
価格:2,381円+税

われわれが一般的にアフリカゾウと呼んでいるのは、サバンナに棲息するサバンナゾウで、マルミミゾウは、それより小柄で熱帯林に棲息しています。
マルミミゾウの象牙は、ハード材と呼ばれ、印鑑や三味線の撥の材料として古くから重宝されてきました。
現在では、マルミミゾウの象牙の売買は全面的に禁止されているにもかかわらず、現地では密漁が後を絶たず、マルミミゾウは生存の危機に瀕しています。
本書は、日本であまり知られてないマルミミゾウの生態や密漁の現実、保全戦略などが網羅的に紹介されています。
トヨタ財団では、本書を翻訳した西原智昭氏の研究「象牙利用に関する日本伝統文化のあり方の再価値づけとアフリカ熱帯林・マルミミゾウの密漁の実際に関する研究」に2009年度研究助成プログラムで助成を実施しました。
西原氏は、本書の最終章「マルミミゾウと日本人」にて、マルミミゾウ生存の危機と日本の関係について論じています。
まずは、知ることが大切であると西原氏は書いています。その意味でもマルミミゾウについて網羅的に紹介された本書は、大きな役割を果たす一冊です。
http://www.toyotafound.or.jp/project/proreport/publications/2012-0423-1516-6.html

初心者の方がゼロから始める登山 -キリマンジャロ登頂への道 講習第2回 東日本編

弊社では、一応の最終目標を「キリマンジャロ登頂」に定め、登山初心者の方に
講習会を企画・催行しておりますが、3月の第1回机上講習会に続いて、去る
5月12日に第2回にして初の実地講習を行いました。
まずは足慣らしということで、場所は奥多摩の御嶽山に決定。900m少々の山です。
通常ケーブルカーで登る?御嶽山ですが、古のやり方で参道を下から歩いて登って、由緒ある神社に詣でた後、埼玉南部~東京~横浜を一望できる日ノ出山頂上にて昼食。下山後は日ノ出つるつる温泉で汗を流して、足腰の疲れをとりました。
「初心者」とはいえないような慣れた方にもご参加いただいていますが、ほとんどの方は4月にある程度の登山用具を揃えていただいた方ばかり。誰でもそうですが、新しい道具で新しいことをはじめるのは楽しみなものだと思います。その気分が主催者側の私達にも伝わってきて、和気あいあい楽しく週末の1日を過ごすことができました。
次回の第3回はより登山ぽく、植林された杉の森ではなくシラビソの原生林を歩きます。大人気の講座で、現状でも定員ギリギリの状態ですが、他にもご希望の方がいらっしゃいましたらお問い合わせをお待ちしております。
西日本の方には、大阪事務所が企画・催行する西日本版もご用意しています。
こちらはまだまだ空席がありますので、是非ご参加ください!!
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2012.04.27発 ルワンダ・ゴリラ・トレッキング

2012年のゴールデンウィーク、アフリカ大陸東部に位置する小国、ルワンダへと行ってきました。旅の目的はルワンダ・ウガンダ・コンゴ民主共和国と3ヶ国にまたがるヴィルンガ山地です。標高4,507mのカリシンビ山を最高峰とする、この火山帯の麓の密林には、なかなか会う事の出来ない希少な「森の民」が住んでいます。彼らの姿を実際に見た事がある人は非常に少ないのですが、彼らの名前はとても有名です。その彼らとは、「マウンテン・ゴリラ」です。
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「なーんだ、ゴリラか。別に珍しくないよ。動物園にもいるし…」と思われたアナタ。実はゴリラが生物学的に確認されたのは19世紀半ば…、150年くらい前までは、人間にとっては未知の生き物だったわけです。そして2012年現在、世界中では約760体のゴリラが飼育されているそうですが、実は「マウンテン・ゴリラ」は1頭もいません。ゴリラは大きく分けると4種類に分類する事が出来ますが、飼育下にあるゴリラは全て残りの3種類のいずれか、特に殆どがニシローランド・ゴリラと呼ばれる種なのです。昔は世界の幾つかの動物園では合計で12体飼育されていたそうですが、1977年にオクラホマシティ動物園で死亡したSumaliliという個体を最後に、飼育下のマウンテン・ゴリラは居なくなってしまいました。
…と言う事で、2012年現在、マウンテン・ゴリラに会うためには、遠くアフリカの山まで行かなければならないんですね。
そして、今回の目的地はルワンダ。大阪⇒ドーハ(中東カタール)⇒ナイロビ(ケニア)⇒と、ずいぶん時間をかけて、ようやく首都のキガリに辿り着いたのは真夜中。翌日には早速、目的地のヴィルンガ山地へと車を走らせます。“千の丘の国”とも呼ばれる高原の国ルワンダ、平均標高が1,600mと高く、呼び名の通り、山間部をくねくねと走っていると、霧の向こうに目的地のヴィルンガ山地の死火山が姿を現しました。
あの山のどこかに「マウンテン・ゴリラ」が…!
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まずは、山のふもとにあるロッジにチェックイン。明日のゴリラ・トレッキングに備えます。既に標高は2,000mを超えています。陽が落ちるとずいぶん冷え込みますが、ロッジの部屋には暖炉があり、夕食後にスタッフが薪を火にくべてくれます。翌日は早朝の出発なので、早く寝なければいけませんが、パチパチと音を立てて燃える炎の側で暖まっていると、ついうっとりとして夜更かしをしてしまいます。
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ロッジでの食事は、バイキング形式。山登りに備えてモリモリと食べます。
料理は基本的にオーソドックスな洋食ですが、毎回デザートが変わっていたり、ローカルフードのコーナーもあったりして、趣向を凝らしてくれているのが嬉しい。レストランにも、そこかしこにゴリラの装飾があるので、否が応でも気持ちが高まります。
明日への景気づけに一杯だけ。地元の味、PRIMUSビールで乾杯。
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いよいよトレッキング当日。まずはこの山域全体を管理している国立公園事務所に行き、ガイドさん達との顔合わせです。事務所の入り口では、大きなシルバーバック像が待ち構えています。マウンテン・ゴリラ達に会いに行くトレッキングは道案内のガイドや、万が一の為の護衛レンジャー、荷物を持ってくれるポーター、まだ暗いうちから山に入ってゴリラを追跡してくれているトラッカーなど、多くの人々のサポートがあって初めて出来ます。それだけ、野生のゴリラの生活にお邪魔をするのは慎重を期さなければならないという事でもあります。
手続きを済ますと、迫力ある民俗舞踊のデモンストレーションで送りだしてくれます。これは年に1度行われているゴリラの命名式「ネーミング・セレモニー」でも踊り継がれているものだそうです。
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さて、いよいよトレッキング開始です。
霧雨の中、森の中へと足を踏み入れて行きます。まずは山の入口、平坦な森林地帯を歩きます。時々、ゴリラの食べ残しや排泄物も見かけます。こんな麓まで山を下りてくる事もあるんですね。
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ゴリラに会いに行く道中、ガイドさんはゴリラの生態について色々と教えてくれます。教え方は実演あるのみ、ゴリラの食べる植物をバリバリと食いちぎり、ゴリラの鳴き真似も人間の声とは思えないほどリアルに。目いっぱい楽しませながらレクチャーしてくれるので、山登りの苦労も感じる暇がありませんでした。天候も良くなり、晴れ間が見えてきたところで、先に山に入っていたトラッカーと合流。もうゴリラが近くに居るそうです。荷物を置いて、身軽な格好で茂みの中に分け入っていきます。確かに、何やら強烈な刺激臭(ワキガのような…)が漂い、野生の気配を肌で感じて来ました。パキリと枝が折れる音、木々の枝葉が揺さぶられる音、何やら荒い息遣い、段々と音が近づいてきます…。
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「ガサガサガサッ!!バキバキバキッッ!!!」
突然、目の前の茂みが激しい音をたてました。
その瞬間、想像していたより遥かに大きな身体のシルバーバックが、これまた想像以上の猛スピードで、まさに眼前を駆け抜けて行きました。
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気配は感じていたものの、あまりにも突然に現れた巨躯に驚いて暫く立ちすくんでしまった私達でしたが、ガイドに促され、そろりそろりとシルバーバックが駆け抜けて行った後を追います。
木々が屋根のようになっている藪道のトンネルを抜け切り、やっと空が開けた平地部に出たところで、ようやくいた!いました!!今回、お邪魔するのは“HIRWA“と名付けられた家族です。
ボス(シルバーバック)の名前はMUNYINYAといいます。先ほど凄い勢いで駆け抜けて行った彼ですが、非常に物静かな佇まいで待っていてくれました。
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ゴリラに出会ってからの観察時間は、きっかり1時間。
ゴリラの観察には明確なルールが決められています。これは、ゴリラ達が非常にナイーブな性格で、ストレスに弱く、あまりにも長時間接触していると体調を崩してしまうからです。
また、ゴリラと人間は病気も共有してしまう為に、風邪をひいている人は参加出来ません。ここまで来て、参加できないのは無念ですので、皆さん体調管理はいつも以上にしっかりと。
そして、ゴリラに近づける距離は7mまで。但し、このルールはゴリラの子供たちによって破られる事も多く、人間に興味しんしんの子供たちは、じーっとこちらを見つめながら、ひょこひょこと自分から近づいてくる事も多いです。
大人たちは我々の事を意識しているのかいないのか、あまり気にせず、普段通りの家族団らんの一場面を見せてくれているようです。
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特に可愛らしいのは、昨年産まれたばかりの双子の赤ちゃんゴリラ。ISANGOという名が付けられた兄弟はどこに行くのも、何をするのも一緒です。
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ヴィルンガ山地に住むマウンテンゴリラの頭数は、現在約480頭が確認されています。隣国ウガンダのブウィンディ国立公園と併せると、約780頭、これが世界中で現存するマウンテンゴリラの数です。映画「愛は霧の彼方に」のモデルにもなった動物学者のダイアン・フォッシー女史が、この地にゴリラの研究所を設立してから約50年間。研究者や森を守るガイドやレンジャー達の懸命な活動によって、少しずつマウンテンゴリラの数は増えています。
しかし、未だ続く密漁の問題や、山を切り開く農地の開墾、我々観光客の存在も含めて、マウンテンゴリラ達の生活を脅かす要素は、人間の存在そのものに他なりません。ですが、ゴリラ達の生活を保護して守る事が出来るのも、人間の存在なのです。
マウンテンゴリラの観察をする為の入園許可証は、たった1時間の観察で、750米ドル(!)という値段がします。ですが、私達が現地に落とすこの金額が、ゴリラ達の住む山の環境保全に使われています。
間接的ではありますが、「会いに行く事」が彼らの生活を守る事に繋がっているのではないでしょうか。是非、ご興味のある方は、まずは彼らに「会いに行って」欲しいと思います。
ウガンダ・ルワンダ・ゴリラ・トレッキング 10日間
ゴリラ達がいつでも気楽に眠れるような、この山がいつまでも今の姿のままでありますように。
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生野

2012.04.28発 インドへトラに会いに行こう!! 8日間スペシャル

このGWに、インドへトラを見に行くツアーへ、添乗員として同行させていただきました。
御承知の通り、アフリカ大陸でトラを観察する事はできません。
諸説ありますが、トラのルーツは中国にあり、シルクロードを経て東アジアへ、そこからまた北や東に生息分布を広げて、各環境に適応して亜種ができたとされる説が有力です。
亜種として分類されている9種の内、すでに3種は絶滅しているとされ、残る6種も現在急速に数を減らしています。
インドには亜種の一つベンガルトラが生息し、30年以上前から、国を挙げてトラの保護活動に取り組んできていますが、それでも年々全体的には数を減らしています。
今回訪問したバンダウガル国立公園は、保護活動が上手く行っている公園の一つです。公園内の観光客が立ち入る事のできるエリアを制限したり、また昨年からは、サファリの回数を減らして、トラへのストレスを減らす試みも行われています。
そんなバンダウガル国立公園までのアクセスは、日本からはいくつかルートがありますが、最も一般的なのは、エアーインディアを使ったルートです。成田空港からはデリーまで直行便、関西空港からは、香港を経由して、デリーへ向かいます。
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搭乗された方はご存知の通り、機内食はカレー食一辺倒です(流石に朝は違いますが)!
ただ、それがすこぶる美味しく、個人的にはエアーインディア搭乗の際の大きな楽しみの一つです。もちろん、機内エンターテイメントも充実しています(特にインド映画!)。
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到着後は、翌早朝のフライトに備えて、空港近くのホテルで休息を取ります。
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翌朝、エアインディアの国内線で、ジャバルプールへ。
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空港からは、専用車で一路、バンダウガル国立公園のある町、を目指します(約3時間半)。
国立公園のメインゲートから車で5分圏内に位置する、TIGERDEN LODGEに到着です。
緑いっぱいの庭に、ホスピタリティーあふれるスタッフがお出迎えしてくれます。
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滞在中、早朝、夕方の2回(※現在公園のルールで、毎週水曜日は、午後は閉園)のゲームドライブを行います。ゲームドライブ以外の日中は、暑いので、基本的にはお部屋で過ごしていただいたり、ロッジに併設されているスパでマッサージを受けていただく事も可能です。
早朝、ゲートの開門待つサファリカーが勢揃いします。
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開門と同時にゲームドライブの開始です。
皆さんのお目当ては何と言っても、トラ!ですが、公園内は、トラの他にも、36種の哺乳類と、15種の爬虫類、250種の鳥に、120種の蝶が生息しています。
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今回は、ジャッカルやワイルドキャットを見たお客様もいらっしゃいました。
ヒョウもいるようですが、なかなかお目にかかる事はできないようです。
変わった所では、こんな鳥も。
どこにいるか分かりますでしょうか?
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実際この鳥の目の前(2メートル前)で、ひたすらガイドが指を指す方向を5分間くらい凝視して、ようやく見つける事ができました。ヨタカの一種(インドヨタカ)で、あまり高くない木の傍に居る事が多いようですが、走る車からそれを咄嗟に見つけるガイドの目の良さには脱帽です。
そして、お目当てのトラを見る事ができました!
威風堂々に道を闊歩する王者の足取りは、圧巻の一言です!
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トラに出会えた事は、ひとえに、シカやサルのアラームコール(トラ・ジャッカル・ヒョウなどの捕食獣に対する警戒の声)に用心深く耳を澄まし、トラの足あとを辿り、知識と経験に裏打ちされた勘を頼りにトラを探すドライバー達の技量によるものだと思います。
ケニアやタンザニアでのゲームドライブを体験された皆さまにも、また一味違った緊迫感の漂うインドのゲームドライブは、お勧めです!
冒頭でも書いた通り、野生のトラは年々数を減らしています。
トラが減る大きな原因の一つは、トラの皮や内臓(漢方薬として中国等に密輸されている)などの目的のための密猟です。公園を訪れたつい6ヶ月程前にも、この公園からそう遠くはない、カジュラホにある国立公園で、密猟のためにトラが15頭殺されてしまったそうです。
バンダウガル国立公園は、密猟に対する取り締まりは厳しく行っているためにその被害は少ないそうですが、この公園では、別の問題が起こっています。
それは、周辺に住む住民との摩擦です。
公園のエリア周辺には、バッファゾーン(緩衝地帯)が設けられていますが、そのエリア内に住む人達も多く、実際に公園の敷地内から2メートルくらいの高さの岩壁一枚を隔てて、すぐそばに民家のある場所も目にしました。
公園内のトラは、しばしば近隣の家や町に現れて、家畜や人を襲う事があり、被害に合った人達は、その復讐のために、毒などでトラを殺す事もあったそうですが、現在はトラによる被害があった時などは、国が補償金を出しているために、住民の不満は押えられているそうです。また、バッファゾーンや近隣に住む住人には、離れた場所へ移住をさせる政策(住民の納得できる補償金を付けて)も国によって進められています。
上記の様な様々な試みによって、この公園だけで見ると、トラの数は微増ですが増えていて、インド国内でトラを観察する事のできる可能性が高い公園の一つとなっています。
良好な公園環境と、優秀なドライバー達によって、今回も幸運にもトラを観察する事ができましたが、現在トラたちが置かれている環境を考えると、予断を許さない状況です。もしかすると近い将来に、本や映像の中でしか、彼らの偉大な姿を目にする事ができなくなるのかもしれません。
そんなトラや多様な生物達に会いにインドへ行きませんか?
6月からは、モンスーンのために、公園はクローズします。
10月から、また公園は開園しますが、弊社では、トラの見やすい時期(3月~5月)に絞ってツアーを設定しています。
来年は、また少しでもトラの数が増えている事を祈りつつ、トラツアーは、しばしのお休みとなります。
興味を持たれた方は、2013年度のツアーに是非ご参加ください!
荒木