泳ぐゾウ

一昨日放映された THE世界遺産 「親子ゾウ 決死の川渡り」~マナ・プールズ国立公園(ジンバブエ)ご覧になりましたでしょうか。

動物サファリというと、ケニアやタンザニア、南アフリカがあまりにも有名ですが、ここジンバブエ、マナ・プールズは、日本では知名度は低いものの、ビクトリアフォールズの下流、ザンベジ川沿いに広がる、まさに手付かずの自然に恵まれた動物たちの楽園です。
この場所が圧巻なのは、乾季で他の地域の水場が干上がった時期。ゾウ、バッファロー、カバ、ワニ、エランドなどのアンテロープ類などが大集結する様は、他では見られない光景です。その中でもゾウの家族が中洲の栄養価の高い草を求めて、川を渡るというより、流されながらたどり着く様子は、ドラマのワンシーンを観ているようでした。
そんな粗野でワイルドなマナ・プールズでは、ウォーキングサファリやカヌーサファリがお勧めです。車やボートのエンジン音が一切ない大自然の中に自分の身を置くと、動物、自然がより近くなると共に、大自然への畏怖の念を感じずにいられません。
アフリカには、まだまだ大自然を堪能できる知られざる場所があります。
マナ・プールズ国立公園を訪れるツアーもあります。ジンバブエのツアー旅行はこちら。

私にとって、アフリカらしい人、風景、モノ by 大阪営業所 木下

5才位の頃に家族で映画館で象の映画を見ました。母象が人間が掘った穴に落ちて、上で子象が鳴いているシーンでした。映画の内容は全く覚えていませんが、その1シーンだけ鮮明に記憶しています。映画館で大泣きしていたそうです。大人になった今も
野生の象がゆったり過ごしている姿を見ていると私自身も幸せな気持ちになります。
※写真の象は生まれて間もない赤ちゃん象です。

知られざる森のゾウ -コンゴ盆地に棲息するマルミミゾウ-

アフリカ関連の書籍をご紹介します。
弊社でも「カルチャー講座」の講師として、レクチャーをしていただいています西原智昭氏の翻訳本です。
『知られざる森のゾウ -コンゴ盆地に棲息するマルミミゾウ-』
著書:ステファン・ブレイク
翻訳:西原 智昭
発行:株式会社 現代図書
価格:2,381円+税

われわれが一般的にアフリカゾウと呼んでいるのは、サバンナに棲息するサバンナゾウで、マルミミゾウは、それより小柄で熱帯林に棲息しています。
マルミミゾウの象牙は、ハード材と呼ばれ、印鑑や三味線の撥の材料として古くから重宝されてきました。
現在では、マルミミゾウの象牙の売買は全面的に禁止されているにもかかわらず、現地では密漁が後を絶たず、マルミミゾウは生存の危機に瀕しています。
本書は、日本であまり知られてないマルミミゾウの生態や密漁の現実、保全戦略などが網羅的に紹介されています。
トヨタ財団では、本書を翻訳した西原智昭氏の研究「象牙利用に関する日本伝統文化のあり方の再価値づけとアフリカ熱帯林・マルミミゾウの密漁の実際に関する研究」に2009年度研究助成プログラムで助成を実施しました。
西原氏は、本書の最終章「マルミミゾウと日本人」にて、マルミミゾウ生存の危機と日本の関係について論じています。
まずは、知ることが大切であると西原氏は書いています。その意味でもマルミミゾウについて網羅的に紹介された本書は、大きな役割を果たす一冊です。
http://www.toyotafound.or.jp/project/proreport/publications/2012-0423-1516-6.html