キリクと魔女 ミッシェル・オスロ監督

キリクと魔女
キリクと魔女

アーティストでも書籍でもなく、一本の映画をご紹介します。
ご存知の方も多いかもしれませんが、「キリクと魔女」は1998年にフランス・ベルギー・ルクセンブルク合作で製作・公開されたアニメーション映画で、数々の国際的な映画賞を受賞し、フランス国内だけでも観客動員130万人、興行収入650万ドルという大ヒット、アニメーション映画としてはフランス映画史上歴代興行収入第1位を記録した作品です。日本では2003年にスタジオジブリ制作(日本語版)で公開されました。

・・・アフリカのある村で、一人の赤ん坊が自分の意志で生まれる。その名はキリク。キリクが生まれたアフリカの村は、魔女カラバの恐ろしい呪いにかけられていた。泉の水は涸れ、魔女を倒しに出掛けた男たちはすべて魔女に食われ、村に残っているのは、女子供と老人だけ。『どうして魔女カラバは意地悪なの?』。持ち前の好奇心と行動力で、小さなキリクは賢者が住むという“禁じられたお山”へ旅に出る・・・
というようなストーリーなのですが、寓意に満ちたアフリカの物語らしい物語で、日本のアニメーションとちょっと違う鮮やかな色使い、細密な描画、個性的な音楽で、大人から子供まで楽しめる作品になっています。音楽を担当したのは、セネガルの国民的歌手ユッスー・ンドゥール。
アニメーションですが、まるでアフリカの田舎の村の家で火を囲み、おじいさんの話を聞いているかのような感覚を味わえます。
スタジオジジブリからDVDも発売されていますし、レンタルでも取り扱っているお店が多くありますので、まだの方は是非ご覧になってみてください。
http://www.albatros-film.com/movie/kirikou/

映画のロケ地になったアフリカ

アフリカをロケ地として撮影された映画というと、
皆さんはどの辺りを想像されますでしょうか。
一番の有名どころといえば、愛と憎しみのデカン高・・・もとい、
「愛と哀しみの果て・OUT OF AFRICA」でしょうか。

かなりのカットで、マサイマラのオロロロの丘やンゴングヒルが出てきます。(オロロロの丘はマサイマラ国立保護区の北西境界面です)
まだお若いメリルストリーブとロバートレッドフォードの競演ですね。

次は弊社でもお手伝いさせていただきました「風に立つライオン」。
ナイロビとマガディ湖の間にあるエンケレイヤンというマサイの小さな町にある小学校に、1990年代の病院を再現して撮影しました。
残念ながら、撮影終了と同時にセットは取り壊され、今は普通の小学校に戻っています。

最後はあの北米神話というか御伽噺の「スターウォーズ」。
アナキン少年(後のダースベイダー)が母と住んでいたあの家です。ここは砂の移動が激しく、現在は1/4ほどが砂に埋まり始めたようです。
かなり多くの観光客が訪れるところですが、チュニスのテロ後は整備が遅れているようです。

by 久世

アフリカ、ケニアを舞台にした映画「愛と悲しみの果て」

今となっては古い映画の部類に入ってしまいますが、「愛と悲しみの果て」という、デンマークのアイザック・ディネーセン(本名カレン・ブリクセン)が著した「OUT OF AFRICA」を原作にした映画がありました。
ご覧になった方も多いとは思いますが、映画は(もちろん原作も)ケニアを舞台にしており、ケニアの大地と人々がどこまでも美しく描かれています。
「映画を見てケニアに行ってみたくなりました!」と、弊社にいらっしゃるお客様は多くはありませんが、それでも2年に一組くらいは、そういった方がいらっしゃいます。
そういったお客様からは「ケニアって本当にあの映画のように美しいのですか?」と必ずご質問をいただきます。「映画ですから・・・」と前置きしますが、言葉が出ないほど美しい場所もあれば、スラムのような、一般的に言えば美しくないところも、もちろんあります。
ですが、私はスラムの光景もある意味美しいと思ってしまいます。なりふり構わず懸命に、でも明るく笑って生きている人々の営みは、ゴミにまみれていようが、やはり美しいと思います。

私が無条件に”美しい!”と感じるのは、こんなサバンナにポツリと立っているアカシアの木の佇まいです。特にサンセットの時は・・・言葉が出ません。