スーダン・サハラ ヌビア砂漠の旅 13日間

弊社のツアーで、地元の人々との「交流」をテーマにしたものが様々ありますが、特にイチオシはこのツアー。

ツアータイトルからは、一見すると「砂漠を楽しむ」内容のツアーと思われがち、またスーダンを多少なりともご存知の方の方には「遺跡見学」ツアーと思われがちですが、実はこのツアーの最大の楽しみは別にあります。
スーダンというと、現在は南スーダンとして南部との紛争、西部のダルフールでの紛争など、ネガティブな面での印象が強いのですが、スーダンの中でも特に北部のヌビア地方はいい意味でその固定観念や先入観を打ち破ってくれる、治安の良い、のんびりした地域です。また“イスラム教を厳格に守る、宗教的な人々の国”という印象は、首都のハルツームやその近郊では多少当てはまるかもしれませんが、ヌビア地方ではもっとゆるやかで、過去にこのツアーにご参加されたお客様皆さんが、同じような印象を抱いていただいたのではないかと思います。
ツアーの表向きの目的は、古代エジプトによって支配されていた時代から、逆にヌビア人のファラオを輩出していた時代、ナパタ/クシュなどと呼ばれる独自の王国を築いた時代にわたる、神殿やピラミッドなどの遺跡の数々です。見学する人も少なく、ひっそりと佇む遺跡ももちろん見応えはあるります。
ですが、スーダンの旅を本当に楽しめるのは、ランチのために立ち寄って軒を借りた民家の人々や、ナイル川を渡るフェリーをともに待つ人々、地方都市での食事の際にたまたまレストランに居合わせた人々、市場散策で出会うお店の売り子さんなどなどとの出会いの場面です。アフリカには54もの国々がありますが、一期一会の旅行者に対して一番のホスピタリティーを発揮してくれるのは、このスーダンの、特に北部の人々だと思います。
そのヌビアをツアーで訪問する際、私がいつも楽しみにしているのは、最北のソレブにある見事な神殿(ソレブ神殿)の遺跡守りをしているムハンマド・ハミッドという老人とのひと時です。ツアーでは、彼の家を改装したゲストハウス(一室には彼とその家族が暮らしているので、ほぼ民家泊ですが)に2晩泊まりますので、普通のヌビアの人々の暮らしに触れる時間はたっぷりあります。あちらはアラビア語、こちらは日本語での、通じない会話でもまったく気にすることはありません(笑)。そんな違いを一気に吹き飛ばす、ヌビアの優しさの権化のようなムハンマド翁の満面の笑み(私は「ヌビアン・スマイル」と勝手に呼んでいます)と滲み出る人柄の良さ(彼だけではなく、大概のヌビア人がそうですが)を楽しみ、味わい、旅は充実したものになるでしょう。
東京本社 羽鳥
スーダン・サハラ ヌビア砂漠の旅 13日間
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エアコン付きの大型バスも!スーダンの乗り物

スーダンの乗り物といえば、過酷な列車ということでバックパッカーに人気?な、ハルツーム~ワディハルファ間の列車!という方もいるでしょう。

ところが今は綺麗に舗装されて、エアコン付きの中国製大型バスで移動ができてしまうのです!
砂漠の中の1本の道路を延々と走ります。早朝とういうか、真夜中に出発し、昼過ぎには終点に着いてしまう。アフリカによくありがちな、朝早すぎてなかなか辛いタイムスケジュールですが(笑)
もう1つスーダンの有名な乗り物といえば、スーダン~エジプト間のナイル川を往復している船です。これは定員300名ほどの船に700名ほど乗り込みます。
週に1往復しかしていないので、ものすごい荷物と人です。エジプトに出稼ぎに行く人は船の中でお店を広げ始めます。もちろん通路で・・・
もし、行かれる方がいましたら、早く乗船し自分の場所を確保することを強くお薦めします!
ほぼ1日缶詰にされ、足の踏み場もないほどの混雑ですが、陽気でホスピタリティ溢れるスーダン人のおかげで非常に楽しいものです。途中、船の上からエジプトのアブ・シンベル神殿を見ることも出来ちゃいます!
朝の5時頃にコーランが大音量で船内に流れてびっくりして起きましたが、お祈りするスペースがないのか、皆さんお祈りしていませんでした。
by 菊地 佑介

スーダン・サハラ ヌビア砂漠の旅13日間

今年もいよいよ年末年始の休暇が近づいてきました。
せっかくの長期連休、心に残る旅をお探しの方にお勧めなのがスーダンの旅です。スーダンの北部、ナイル河上流に沿ってヌビア砂漠を辿ります。紀元前2,600年に遡るヌビアの遺跡群を訪れるタイムスリップの旅です。

遺跡群はあまりに野放図にその場にあり、観光客のための施設やお土産屋、案内版などの一切がなく、タイムスリップを邪魔するものがないというのはエジプトとは異なる魅力です。
道祖神のこだわりとしては、遺跡ばかりではなく、ナイルのほとりで素朴な生活を続けている人々との出会いの機会をもつことです。スーダン人のホスピタリティーはアフリカ随一だと言ったのは誰だったか(道祖神の社員?)、、物腰が柔らかく、おだやかな微笑み、さりげない優しさに触れると、スーダンの人たちのもつ大きな時間の流れを感じます。私のお気に入りは、写真の通り、遊牧民用の井戸です。
一体どれほど古いものか分かりませんが、深さ50mに及ぶ深井戸です。ロバに綱を引かせ、井戸から50m離れた場所まで歩かせると桶が上がってくるというとてもシンプルな造りになっています。砂漠の地下水とはどんな味かと気になりましたが濁っていて手を出せなかったのをいまだに後悔しています。残念!
大阪営業所 有冨
スーダン・サハラ ヌビア砂漠の旅 13日間

北アフリカ、エジプトやスーダンの綿は世界屈指の品質

皆さんにおなじみの綿衣類。
綿(木綿)=コットンはワタという植物の種子からとれる繊維ですが、この繊維を編んだものが綿布、それを裁断・加工したものが綿衣類となります。
ここまでは、どなたでもご存知のことと思いますが、綿の原産地はインド。インダス文明を担った人々が最初の生産者と言われています。
世界への伝播は意外に遅く、1世紀頃にアラブの商人を介してヨーロッパに伝えられました。栽培法が伝わったのは9世紀頃。十字軍が持ち帰って一気に広まったという説もあります。当時のアラブ世界は文化的にヨーロッパの先をいっていたというのは、良く知られた話ですよね。
現在の綿輸出国ベスト5は上位から、アメリカ、インド、ウズベキスタン、ブラジル、パキスタン。インド・パキスタンが入っているのはさすが発祥の地といったところ。

質の良い綿は世界中にありますが、特にエジプト綿とスーダン綿は世界で1、2を争う質の良さを誇っています。アフリカ諸国では、他にモザンビーク、ジンバブエ、ベナン、マリ、チャド、ブルキナファソなどで盛んに栽培され、中国やブラジルなども技術指導を行なっています。
写真はスーダン北部の街シェンディで綿織物を生業とする一家が所有する綿織り機。弊社のスーダンツアーでも立ち寄り、見学させてもらいっています。
伝統的手法で今でも綿布が織られているのですが、この一家はイスラム教徒の比率が限りなく100%に近いスーダンでは非常に珍しいクリスチャン。
話す言葉はアラビア語、服装も他のイスラム教徒と全く変わらず、家の中にお邪魔してみなければ全くそうとはわかりません。
家業としての綿織りを何百年も続けてきたそうですが、安価な機械織り全盛の時勢で、後継者はいないそうです。
人が時間と手間をかけて作ったものは、機械で作ったものより味わい深いと思ってしまうのは、思い入れのせいなのでしょうか?
後継者が見つかり、質の高い、手織りの綿布がいつまでも作り続けられることを祈ってやみません。
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