サバンナの嫌われ者!? 「ハイエナ」

ハイエナと聞くと、「サバンナの掃除屋」の異名を取り、あまり人気の無い動物の一つかもしれません。

ただ、個人的には、サファリで見かける好きな動物のTOP3に入ります。理由は、実はよく見ると、案外にかわいい顔をしているからです(笑)
ハイエナは、別名タテガミイヌとも呼ばれ、一見、どちらかというとイヌに近い風貌をしていますが、生物分類上、ネコ目、ネコ亜目のハイエナ科に属し、同じネコ亜目のジャコウネコ科が最も近縁となっています。
現在確認されている限りでは、ハイエナは4種(ブチハイエナ、カッショクハイエナ、シマハイエナ、アードウルフ)で、アフリカ大陸のみならず、中東、インド、ロシアに広く分布する種もいます。
写真のハイエナ(タンザニアのンゴロンゴロ自然保護区で撮影)は、サハラ砂漠以南のアフリカに分布する、ブチハイエナです。死肉を漁るイメージの強い彼等ですが、実は、ブチハイエナは体が大きく(特にメスの方が大きい)、無尽蔵のスタミナで積極的に狩りも行い、成功率は、ライオンより上だと言われています。
また、掃除屋と呼ばれる所以は、強靭なアゴを持っているため、他の肉食獣が食べる事のできない皮や、大きな骨もかみ砕いて平らげてしまうためです。そのため、彼らの排泄物は白く、一目で識別できます。
人間界では、高級食材とされる事もある骨髄まで余す事なく食べるとは、何ともグルメな動物ではないでしょうか。掃除屋ではなく、「サバンナの美食家」とでも呼んで貰えると、またイメージも変わるかもしれませんね。
サファリに出掛けて、ハイエナに出会う機会があれば、是非、双眼鏡でも使って、じっくりと顔を観察してみて下さい。きっと好きになるはずです。
大阪事務所 荒木
サファリ・動物がテーマのツアー・旅行はこちら。

泳ぐゾウ

一昨日放映された THE世界遺産 「親子ゾウ 決死の川渡り」~マナ・プールズ国立公園(ジンバブエ)ご覧になりましたでしょうか。

動物サファリというと、ケニアやタンザニア、南アフリカがあまりにも有名ですが、ここジンバブエ、マナ・プールズは、日本では知名度は低いものの、ビクトリアフォールズの下流、ザンベジ川沿いに広がる、まさに手付かずの自然に恵まれた動物たちの楽園です。
この場所が圧巻なのは、乾季で他の地域の水場が干上がった時期。ゾウ、バッファロー、カバ、ワニ、エランドなどのアンテロープ類などが大集結する様は、他では見られない光景です。その中でもゾウの家族が中洲の栄養価の高い草を求めて、川を渡るというより、流されながらたどり着く様子は、ドラマのワンシーンを観ているようでした。
そんな粗野でワイルドなマナ・プールズでは、ウォーキングサファリやカヌーサファリがお勧めです。車やボートのエンジン音が一切ない大自然の中に自分の身を置くと、動物、自然がより近くなると共に、大自然への畏怖の念を感じずにいられません。
アフリカには、まだまだ大自然を堪能できる知られざる場所があります。
マナ・プールズ国立公園を訪れるツアーもあります。ジンバブエのツアー旅行はこちら。

ハネムーン・レポート『ケニアとザンジバル 10日間』

2014年2月出発のハネムーン手配旅行でケニアとタンザニア・ザンジバルに行かれた、中島陽一様・倫子様ご夫妻からのレポートです。

アフリカを旅して
ナイロビの空港に降りたときから、これは凄い旅になりそうだと感じた。10日間の旅で新鮮だったのは、広大な景色や自由に暮らす動物たち、鳥の鳴声や川の流れ、そして人々が話すスワヒリ語の温かい響き。得られた体験は正にJamboサイズだ。
市内のホテルに一泊し、翌朝ケニアンエアーでマサイマラ保護地区に出発。市内の空港まではドライバーのJOHNさんに送ってもらう。JOHNさん日産のワゴン車を軽快に運転しながら道を横切る人や車に物を売りに来る人たちを適当にかわし、ケニアの交通事情、人々の生活について得意の日本語でガイド。交通事情(鉄道は規模が小さく、車が交通手段中でも日本の中古車がケニアでは多いこと)エムペサ(ケニアのモバイル送金)や社会情勢何でも教えてくれた。一方百貨店について、特に高級ブランド品についてはご存じ無いと明言。車でベンツが憧れの的のように、ハンドバッグや化粧品にもベンツのような有名ブランドがあり、そういう類の商品が集まる施設が百貨店。とこちらの説明に「ケニアにもあるように思います。そのうちすぐ出来るでしょう。今はショッピングモールやスーパーマーケットが多いのです。」と話してくれた。
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朗らかで楽しいJOHNさんとケニアンエアーで別れを告げ、マサイマラ保護区のMARA SIMBAというロッジに向かう。着陸してすぐセスナを降りると何故か自分達だけ荷物が無い。副操縦士に尋ねると「何で飛行機を降りているのだ。君たちが降りるのはここから三つ先だ。止まったら声をかけるから、それまで座席に座っているように」と逆に驚かれてしまった。出発前にJOHNさんが「四つ目ですよ四つ目。行けばわかります。」はこれだったのだとようやく気付き慌ててセスナに乗り込む。上空からサバンナを眺め、ワニや草食動物の存在を確認しているうちに間もなく到着。ロッジからはPETERと名乗る、長身で物静かな印象のドライバーが迎えに来てくれた。ロッジまではサファリカーで1時間ぐらいだという。ソーセージツリー(その名のとおりソーセージのような実がなる樹)の下で昼寝をするゾウの家族や珍しい鳥、バオバブの樹、ケニアエキスプレスと呼ばれるイボイノシシの軽快な走り。サファリに期待が高まった。
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朝6時半からと夕方4時からのサファリを除きロッジで過ごす予定だ。昼食を済ませ少し部屋で休むと間もなくにサファリの時間になった。あいにく夕立に見舞われたが、雨を避けて藪に隠れるライオンや大きなストロークで自由に移動するキリン、ゼブラやトムソンガゼルの群れ、雨の後光が射しこめ水滴が輝く瑞々しい大地を満喫した。
ロッジで夕食をとっていると料理を運んでくれるERICが、アフリカのことをいろいろ話してくれた。「アフリカの人は複数の奥さんを貰うことが出来ると聞いたけれど。」と私が聞くと「今は昔と違って奥さんが複数いる人は少数でしょう。私は奥さん一人ですよ。だって奥さんが一人いれば問題は一つ。何故もっと問題を増やす必要があるんです。」と主人に話しかけて笑っているので「奥さんが問題?何てことを言うの?私たちは新婚旅行なのに。」と不服を申し立てたら「はーい。」と返事をして帰ってしまった。陽気な彼はさておき主人と食事を楽しんでいたら突然「JAMBO BWANA」の歌声と共にハネムーンケーキが運ばれてきた。単純な曲調の温かい歌、アフリカらしい軽やかなリズム、ERICをはじめとしたスタッフのおかげで、マサイマラの夜は笑い声が絶えなかった。
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翌朝6時半からサファリに出かけた。朝は動物が活発なのか、この日は珍しい動物に会えた。遠目に黒くゆっくり動く物体を私が指差すと、PETERが車を走らせた。クロサイが一頭、背中に鳥を乗せ流れるようにサバンナを歩き、静かに藪に消えて行った。チーターが小さな鳴声を出しながら横切り、樹に体を寄せて立ち止まったと思うと走り去った。草原で妊娠中のライオンが気だるそうに佇んでいたり、岩場では二頭の子供のライオンを連れた母ライオンが休んでいた。動物たちが家族や群れ、植物や他の種類の動物と共に暮らし、母が子を守る姿は愛情と生命力に溢れていた。
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午後はマサイの村に出かけ、ダンスのような儀式や、牛フンを乾燥させて作った家、原始的な火の起こし方など見せてもらった。村を案内してくれたJAMESは私が使用しているアイフォーンや電子辞書に興味深々で、写真やビデオを進んで撮影し、電子辞書を活用してガイドを務めた。英語が堪能な彼に海外に出かけた経験を訪ねると「無いよ。」と答えて考え込み「いやタンザニアに行ったことがある。牛を売りに歩いていった。」と逞しい答えが返ってきた。
ロッジに戻ると庭先の動物を観察した。道祖神の哺乳類・鳥類・植物チェックリストや、お手製のスケッチブック(予め簡単なスワヒリ語を大きく書いたもの)を出して鳥を探す。コックやスタッフが集まって来て、「(サバンナの動物や鳥たちについて)スワヒリ語ではこういう。」「その鳥はあそこにいるから見てみろ。」と会話が尽きなかった。
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部屋で休んでいたら、突然小さな猿が扉に手をかけてそーっと入ってきた。猿は危険だと聞いたことがあるため、小さな声で出て行くように話しかけると気配を感じたのかさっと出て行った。テラスから下をのぞくと、3~4匹の猿がいる。どうやら昨晩節分の豆まきをしたため、豆を食べに集まってきたらしい。ベルベットモンキーという種類の愛らしい猿だ。親子でテラスに豆をねだりに来たが、野生動物に食べ物を与えることは禁止されているため要望に添えない。小さな親子とはいえ、お腹を空かせて歩き回る姿は迫力があった。後でERICに猿のことを聞いたら「可愛いけれどワルイ。」食べ物を奪われないように気をつけるべきだと教わった。日本の豆まきはここでは勝手が違い、鬼を追い払った後、幸せが猿となって部屋に入って来たかのようだった。
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ケニアでの滞在は3泊4日、もっとサファリを経験したかったが、予定通りナイロビを経由しタンザニアに向った。ザンジバル島での3泊4日は、イスラム教圏ということもあり、同じアフリカでもケニアとは異なる表情の多い国だった。
世界遺産のストーンタウンは歴史を感じさせる重厚な街で、活気のある街を象のように滑らかに歩くMuseeさんに連れられて奴隷市場を見学した。アフリカの歴史を垣間見た瞬間だった。
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ストーンタウンから1時間ほどのドライブで、パジェビーチに到着した。白砂で遠浅の海、静かで穏やかな波に癒された。白浜に白い貝、砂浜を歩く蟹まで白く、日常を忘れ時間も気にせず二人だけの時間だった。
タンザニアの静かな時間は瞬く間に終わり、ドバイを経由して成田に戻った。日本は100年ぶりの大雪に見舞われ、街は雪で覆われていたが相変わらず便利で衛生的だ。雪で一掃された日本は、熱気溢れるナイロビとあまりに違うせいか、冷ややかで澄ました空気に感じられた。ケニア・タンザニア、次に訪れる時にはスケッチブックにスワヒリを増やし、長期で滞在したい。
※アフリカでのハネムーンにご興味のある方は、ぜひアフリカでハネムーン&ウェディングのページもご覧ください。

アフリカ・サファリのスモール5

皆さんは「ビッグ5」と呼ばれる動物たちをご存知でしょうか?
国立公園などで野生動物を捜し、写真に収め、観察する、いわゆる「サファリ」が行える国々では、ライオン、ゾウ、ヒョウ、サイ、バッファローの5種類の動物たちをビッグ5と呼ぶのですが、かつて「サファリ=長期の狩猟旅行」だった時代に、特にハンティングが難しい5種類の動物を指して、ビッグ5としていました。現在でもサファリの成果の一つの指標として、このビッグ5が見られたか否かが話題に上ることがあります。
このビッグ5に対して、「スモール5(あるいはリトル5)」なるものがあるのをご存知の方は少ないかもしれません。
スモール5とはすなわち、カブトムシ、ウシハタオリ、ハネジネズミ、ヒョウモンリクガメ、ウスバカゲロウの5種を指します。確かに大きさは小さいけど、なんで特別なファイブなの?という疑問はごもっとも。その理由は、実は英語名にあります。

カブトムシ:Rhinoceros Beetle(ライノサー・ビートル)
ウシハタオリ:Buffalo Weaver(バッファロー・ウィーバー)
ハネジネズミ:Elephant Shrew(エレファント・シュルー)
ヒョウモンリクガメ:Leopard Tortoise(レオパード・トータス)
ウスバカゲロウ:Antlion(アントリオン/アント・ライオン)
ビッグ5の名前がそれぞれに付いているんですね(最後のカゲロウはこじつけ感強し、ですが・・)。
名前はスモール5ですが、実は本来のビッグ5より見るのは遥かに難しい、かもしれないこの5種。サバンナを訪問した際は、ちょっとだけ頭の片隅に置いておいていただけると、サファリの楽しみが増すかも?しれません。
ビッグ5だけでなく、スモール5も見られるかもしれないケニアのツアー一覧はこちら。

ケニアでゲーム・ドライブ三昧

年末年始はケニアでゲーム・ドライブ三昧に同行させて頂きました。
人気の動物・ビッグ5・鳥類・水辺の動物などなど、ありがたいことに多くの生き物と出遭うことができました。キリマンジャロ山を背景に70頭以上のゾウの群れを見たときは幸せな心地になりました。でも皆さんにご覧頂きたい写真は、このバッファローのおじいさん。とても穏やかな、けれども力強いその瞳に一同惹きつけられてしまいました。
何とも言えない味のある佇まい、また遭いたいです。