チンパンジーの森へ ウガンダでの調査体験の旅

2014年7月11日に『チンパンジーの森へ ウガンダでの調査体験の旅 10日間』に参加されたM.K様からのレポートです。写真はN.T様からご提供頂きました。
7月11日深夜に関西国際空港を出発、ドバイ経由でウガンダ・エンテベ国際空港に着いたのは翌日の午後でした。その日は、空港から車で1時間、首都カンパラのホテルに宿泊しました。赤道直下にもかかわらず標高が高く、カンパラは1200m、今回の旅行の目的地であるカリンズ森林保護区は1400mと過ごしやすい気候です。ホテルでは、気持ちのいいオープンテラスのレストランで夕食、ビールで乾杯しチンパンジー達との出会いに期待を膨らませます。
7月13日7時半にホテルを出発、快適な送迎車でカリンズ森林保護区まで約380km、舗装道路を南西に向かいました。途中、赤道で記念撮影をしたり、街のレストランでランチを摂ったりしながら、現地に到着したのは午後3時頃でした。この日から5泊6日、日本人研究者の方のベースキャンプにお邪魔しました。
<宿泊施設>
ベースキャンプは森の中の開かれた場所にあり、研究者やトラッカー(チンパンジーやサルを追跡調査する現地の人)のための研究棟や宿泊所があります。我々ツーリストは、藁葺屋根に高床の建物に設置されたテントで宿泊しました。テント内には清潔なマットとシーツが用意されていて、少し狭いことを除けば快適でした。テントのある建物の隣には同様の藁葺、高床の建物があり、椅子とテーブルがしつらえられていて、食事やレクチャーが行われます。風呂場は藁の壁で囲まれたスペースで、バケツにお湯をはってもらい手桶で体を洗います。トイレはコンクリートで囲まれています。もちろん水洗ではないのですが、土をかなり深く掘った穴で自然分解するためか、思ったより臭いもありませんでした。
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<ツアーの一日>
夜明け前、チンパンジーの叫び声で目が覚めます。森全体に響き渡るオスのチンパンジー達の朝の挨拶です。否応にも気分が盛り上がります。朝食は、食パンに卵、ハム、ジュースやコーヒーとホテル並み。だんだん夜が明けて、村からトラッカー達が出勤してきます。7時半からその日のアクティビティが始まり、ランチボックスを持って森へ出かけます。たくさん遊んで、キャンプに帰ってくるのが午後2時ごろ。さっそく、コックのサミュエルさんが果物を持ってきてくれます。食事をするスペースのすぐ横まで森が迫っており、たくさんの鳥がやってきます。おやつを食べながら、野鳥観察をしたり図鑑を見たり、サルが木々の間をジャンプする姿を見ることもありました。5時ごろから研究者の方々とのミーテイングがあります。森やチンパンジー達のこと、ウガンダのことなどのレクチャーを受けたり、翌日の予定について希望を聞いてもらったりします。6時ごろから夕食。10年以上、日本人研究者のための食事を作っているとか、サミュエルさんの料理は食べやすく、健康的です。ウガンダ在住日本人ご用達の「スーパーライス」なるうるち米が毎日出されたのも、調子よくツアーを続けられた一因ではなかったでしょうか。ビールも飲んで、ゆっくりして9時にはテントに潜り込みます。
<チンパンジー観察>
まず、早朝に先陣をきるトラッカーが森に入り、チンパンジー達のいる場所をだいたい確認しておいてくれます。我々は、研究者の方について7時半ごろキャンプを出発です。すぐに森の中に入っていきます。山登りではないので傾斜もなく、けもの道のような場所は快適に歩けます。外は快晴ですが、木陰では暑くもなく、意外に虫も多くはありません。しかし、食べ物を求めて移動するチンパンジー達に追いつくには、藪の中に入っていかなければなりません。なたを持ったトラッカーに続いて、チンパンジーの声がする方向に藪の中を突き進みます。30分ぐらいで大きなオスのグループに追いつくことができました。今回は研究調査の体験をさせてもらうツアーのため、研究者の方から調査ノートとストップウォッチが手渡され、一頭のチンパンジーに注目して10分おきに行動を記録していきます。といっても、野生のチンパンジーに大興奮、記録を忘れて写真やビデオを撮ったり、じっくり見たり、立ち去った後の匂いをかいだり。チンパンジー達が移動すると、我々も移動して追いかけます。だいたいオスとメスは分かれて行動するとのことでしたが、中には「ママ友との付き合いは苦手なの」とばかりオスグループと行動を共にするメスがいたり、「こっちのほうがおちつくわい」と年配のメスと一緒にいるオスがいたり。友達を人間の罠により亡くした、一人ぼっちのワカオスがいたり。すべてのチンパンジーに名前が付けられていて、毎日観察していると、個性豊か、単なる野生動物の観察をこえた感動がありました。チンパンジーは集団でサル狩りをすることがあります。今回は、慣れないワカオス軍団で失敗はしましたが、クロシロコロブスに狩りをしかける、という貴重なシーンも見ることができました。
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<サル観察>
カリンズの森には、霊長類としてチンパンジー以外に数種類のサルも生息しています。このうち、レッドテールモンキー、ロエストモンキー、クロシロコロブス、ブルーモンキーについては人付けがされて、研究の対象となっています。サルもまた、チンパンジーとは別に専門の研究者、トラッカーに付いて観察に出かけます。それぞれ棲み分けをしており、なかには地上近くを移動することを好む種類もいて、びっくりするぐらい間近に見ることができました。日本の動物園ではなかなか見られない種類で、見た目がとてもかわいらしく、すっかりとりこになりました。
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<村訪問>
エコツアーを成立させるには、地元の人々とのコミュニケーション、理解が大切です。とうことで、研究者の方に案内され、地元の村を訪問するアクティビティもありました。商店を見たり、幼稚園を訪ねたりするわけですが、印象的だったのは一般家庭の昼食を一緒に用意する体験でした。メニューはマトケ(主食用バナナ)のふかしたものと、キビだんご。まず、畑にはえているバナナの収穫から始まります。なたで木を切り倒し、バナナの房を頭に載せて運びます。皮をむいて、大きな葉っぱでくるんで蒸す。その間に、キビの脱穀。電気がないためすべて手作業です。キャッサバと一緒に脱穀したキビを石版で挽いてパウダーにします。もちろん、ガスもないため火力は薪です。お湯で煮詰めながら、かき混ぜてお餅のようにします。とにかく重労働です。汗だくで体験させてもらい、添加物なし、合成着色料なし、素朴な自然の味を味わいました。
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<全体の感想>
ウガンダでは、ゴリラ、チンパンジーを見るツアーが盛んです。しかし、ツーリストは1日1時間と、観察時間が限られています。カリンズの森調査体験のツアーでは、朝から昼過ぎまで、たっぷりチンパンジーやサルを観察することができました。最終日には、さぼりつつも我々がなんとか集めた調査結果を、研究者の方々がまとめてくださいました。グラフにして、パワーポイントで示していただき、考察までしていただきました。施設全体の印象はやはり日本人研究者のベースキャンプだけあって、簡素ながらも清潔。果物がおいしいのは言うまでもなく、毎日のアクティビティのパワーの源、胃に優しい日本人好みの食事。村訪問では、インフラが整っていないなかでの生活といった貴重な体験をしました。薪を切り出すから森がなくなる、では電気、ガスを通して生活が豊かになって、エネルギーがさらに必要になって・・・。毎日、鳥のさえずりを聞きながら、あるいは満天の星空の下、ビールを飲みながらチンパンジーのこと、かわいいサル達、森のこと、地球全体のこと、話は尽きず、ぜいたくな大人のサマーキャンプでした。
「チンパンジーの森へ ウガンダでの調査体験の旅 10日間」ツアーページはこちら。
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泳ぐゾウ

一昨日放映された THE世界遺産 「親子ゾウ 決死の川渡り」~マナ・プールズ国立公園(ジンバブエ)ご覧になりましたでしょうか。

動物サファリというと、ケニアやタンザニア、南アフリカがあまりにも有名ですが、ここジンバブエ、マナ・プールズは、日本では知名度は低いものの、ビクトリアフォールズの下流、ザンベジ川沿いに広がる、まさに手付かずの自然に恵まれた動物たちの楽園です。
この場所が圧巻なのは、乾季で他の地域の水場が干上がった時期。ゾウ、バッファロー、カバ、ワニ、エランドなどのアンテロープ類などが大集結する様は、他では見られない光景です。その中でもゾウの家族が中洲の栄養価の高い草を求めて、川を渡るというより、流されながらたどり着く様子は、ドラマのワンシーンを観ているようでした。
そんな粗野でワイルドなマナ・プールズでは、ウォーキングサファリやカヌーサファリがお勧めです。車やボートのエンジン音が一切ない大自然の中に自分の身を置くと、動物、自然がより近くなると共に、大自然への畏怖の念を感じずにいられません。
アフリカには、まだまだ大自然を堪能できる知られざる場所があります。
マナ・プールズ国立公園を訪れるツアーもあります。ジンバブエのツアー旅行はこちら。

日本で会えるアフリカの動物達

日本の動物園では、皆さまご承知の通り、アフリカからやってきた動物達に会う事ができます。キリン、シマウマ、カバ、ライオン、ローランドゴリラ、チンパンジー等々、列挙に暇がありません。それでは、水族館でも、アフリカ由来の動物に会える事はご存知でしょうか?その中の一つに、マナティーがいます。

マナティーは、3種類(アメリカマナティー、アマゾンマナティー、アフリカマナティー)いて、日本の水族館では、鳥羽水族館(三重県)、新屋島水族館(香川県)、熱川バナナ園(静岡県)、美ら海水族館(沖縄)の4カ所の施設で飼育されています。
その中でも、アフリカマナティーは、日本では、鳥羽水族館で2頭のみ飼育されています。1966年に西アフリカのギニアビサウの川で、漁師の網にかかった個体を、日本まで運んできたそうです。愛くるしい姿は、水族館の人気者で、食事タイムの時などは、水槽の前は、人だかりができます(レタスなどをもりもりと食べる姿が、愛らしいです)。
マナティと同じカイギュウ目のジュゴンも、日本で唯一(世界でも4カ所のみ)こちらで飼育されています。熱帯から亜熱帯にかけてのインド洋と太平洋に生息する哺乳類のジュゴンですが、かつては、紅海から南アフリカにかけてのアフリカ東海岸の多くの場所でも生息していましたが、食糧、皮、薬目的のための乱獲、また水質汚染などのため、その生息域、生息数が激減しているようです。現在アフリカでは、紅海沿岸(エジプト、スーダン、エリトリア、ジブチ)、ケニア北部沿岸、タンザニアの沿岸に少数、また、モザンビークのバザルト国立公園では、200頭を数えるばかり(2012年:国際自然保護連合報告)となっているようです。オセアニアやアジア(フィリピンなど。沖縄の辺野古周辺にもわずかに)では、保護活動にも力が入れられ、比較的数を保たれてはいますが、依然として、絶滅危惧種に指定され、予断を許さない状況が続いています。
ゾウと共通の祖先を持つとされる彼らが、陸上のゾウと同様の理由でその数を減らしている事は皮肉な限りですが、またアフリカの自然環境下でも、彼らに気軽に出会える日が来る事を願うばかりです。
By 大阪営業所 荒木

スペシャリストと動物を追う イエローストーン探訪

今年のGWは飛び石連休で、海外旅行に出られる方も減ってしまったようですが、国内旅行や訪日旅行は大盛況らしく、「旅行」というものがいかに日本人の生活に欠かせないものであることがわかります。
さて、飛び石連休で長期の休暇が取れない年、ということもあり、アフリカ旅行専門の弊社でも、例年より若干お客様が少ない状況となっていますが、いくつかのツアーが先週末から出発していきました。
その一つが道祖神のツアーラインナップの中でも異色のツアー、「スペシャリストと動物を追う イエローストーン探訪 9日間」です。現地でガイドを引き受けてくれるのは、日本への留学経験もあり、モンタナ州立大学でイエローストーン生態学と日本史を教えていたこともある、スティーブ・ブラウンさん。もちろん、日本語も堪能。

イエローストーンには、グリズリー、ブラックベア、オオカミ、クーガー(ピューマ)、エルク、バイソン、プロングホーン、ムース(ヘラジカ)、ビッグホーンシープ、コヨーテなどが生息していますが、GW時期の残雪が残るイエローストーンは、オオカミとの出会いがかなり期待できる時期の一つです。
スペシャリストのガイディングによってオオカミを見られるのか?添乗員の報告が楽しみです。

ハネムーン・レポート『ケニアとザンジバル 10日間』

2014年2月出発のハネムーン手配旅行でケニアとタンザニア・ザンジバルに行かれた、中島陽一様・倫子様ご夫妻からのレポートです。

アフリカを旅して
ナイロビの空港に降りたときから、これは凄い旅になりそうだと感じた。10日間の旅で新鮮だったのは、広大な景色や自由に暮らす動物たち、鳥の鳴声や川の流れ、そして人々が話すスワヒリ語の温かい響き。得られた体験は正にJamboサイズだ。
市内のホテルに一泊し、翌朝ケニアンエアーでマサイマラ保護地区に出発。市内の空港まではドライバーのJOHNさんに送ってもらう。JOHNさん日産のワゴン車を軽快に運転しながら道を横切る人や車に物を売りに来る人たちを適当にかわし、ケニアの交通事情、人々の生活について得意の日本語でガイド。交通事情(鉄道は規模が小さく、車が交通手段中でも日本の中古車がケニアでは多いこと)エムペサ(ケニアのモバイル送金)や社会情勢何でも教えてくれた。一方百貨店について、特に高級ブランド品についてはご存じ無いと明言。車でベンツが憧れの的のように、ハンドバッグや化粧品にもベンツのような有名ブランドがあり、そういう類の商品が集まる施設が百貨店。とこちらの説明に「ケニアにもあるように思います。そのうちすぐ出来るでしょう。今はショッピングモールやスーパーマーケットが多いのです。」と話してくれた。
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朗らかで楽しいJOHNさんとケニアンエアーで別れを告げ、マサイマラ保護区のMARA SIMBAというロッジに向かう。着陸してすぐセスナを降りると何故か自分達だけ荷物が無い。副操縦士に尋ねると「何で飛行機を降りているのだ。君たちが降りるのはここから三つ先だ。止まったら声をかけるから、それまで座席に座っているように」と逆に驚かれてしまった。出発前にJOHNさんが「四つ目ですよ四つ目。行けばわかります。」はこれだったのだとようやく気付き慌ててセスナに乗り込む。上空からサバンナを眺め、ワニや草食動物の存在を確認しているうちに間もなく到着。ロッジからはPETERと名乗る、長身で物静かな印象のドライバーが迎えに来てくれた。ロッジまではサファリカーで1時間ぐらいだという。ソーセージツリー(その名のとおりソーセージのような実がなる樹)の下で昼寝をするゾウの家族や珍しい鳥、バオバブの樹、ケニアエキスプレスと呼ばれるイボイノシシの軽快な走り。サファリに期待が高まった。
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朝6時半からと夕方4時からのサファリを除きロッジで過ごす予定だ。昼食を済ませ少し部屋で休むと間もなくにサファリの時間になった。あいにく夕立に見舞われたが、雨を避けて藪に隠れるライオンや大きなストロークで自由に移動するキリン、ゼブラやトムソンガゼルの群れ、雨の後光が射しこめ水滴が輝く瑞々しい大地を満喫した。
ロッジで夕食をとっていると料理を運んでくれるERICが、アフリカのことをいろいろ話してくれた。「アフリカの人は複数の奥さんを貰うことが出来ると聞いたけれど。」と私が聞くと「今は昔と違って奥さんが複数いる人は少数でしょう。私は奥さん一人ですよ。だって奥さんが一人いれば問題は一つ。何故もっと問題を増やす必要があるんです。」と主人に話しかけて笑っているので「奥さんが問題?何てことを言うの?私たちは新婚旅行なのに。」と不服を申し立てたら「はーい。」と返事をして帰ってしまった。陽気な彼はさておき主人と食事を楽しんでいたら突然「JAMBO BWANA」の歌声と共にハネムーンケーキが運ばれてきた。単純な曲調の温かい歌、アフリカらしい軽やかなリズム、ERICをはじめとしたスタッフのおかげで、マサイマラの夜は笑い声が絶えなかった。
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翌朝6時半からサファリに出かけた。朝は動物が活発なのか、この日は珍しい動物に会えた。遠目に黒くゆっくり動く物体を私が指差すと、PETERが車を走らせた。クロサイが一頭、背中に鳥を乗せ流れるようにサバンナを歩き、静かに藪に消えて行った。チーターが小さな鳴声を出しながら横切り、樹に体を寄せて立ち止まったと思うと走り去った。草原で妊娠中のライオンが気だるそうに佇んでいたり、岩場では二頭の子供のライオンを連れた母ライオンが休んでいた。動物たちが家族や群れ、植物や他の種類の動物と共に暮らし、母が子を守る姿は愛情と生命力に溢れていた。
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午後はマサイの村に出かけ、ダンスのような儀式や、牛フンを乾燥させて作った家、原始的な火の起こし方など見せてもらった。村を案内してくれたJAMESは私が使用しているアイフォーンや電子辞書に興味深々で、写真やビデオを進んで撮影し、電子辞書を活用してガイドを務めた。英語が堪能な彼に海外に出かけた経験を訪ねると「無いよ。」と答えて考え込み「いやタンザニアに行ったことがある。牛を売りに歩いていった。」と逞しい答えが返ってきた。
ロッジに戻ると庭先の動物を観察した。道祖神の哺乳類・鳥類・植物チェックリストや、お手製のスケッチブック(予め簡単なスワヒリ語を大きく書いたもの)を出して鳥を探す。コックやスタッフが集まって来て、「(サバンナの動物や鳥たちについて)スワヒリ語ではこういう。」「その鳥はあそこにいるから見てみろ。」と会話が尽きなかった。
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部屋で休んでいたら、突然小さな猿が扉に手をかけてそーっと入ってきた。猿は危険だと聞いたことがあるため、小さな声で出て行くように話しかけると気配を感じたのかさっと出て行った。テラスから下をのぞくと、3~4匹の猿がいる。どうやら昨晩節分の豆まきをしたため、豆を食べに集まってきたらしい。ベルベットモンキーという種類の愛らしい猿だ。親子でテラスに豆をねだりに来たが、野生動物に食べ物を与えることは禁止されているため要望に添えない。小さな親子とはいえ、お腹を空かせて歩き回る姿は迫力があった。後でERICに猿のことを聞いたら「可愛いけれどワルイ。」食べ物を奪われないように気をつけるべきだと教わった。日本の豆まきはここでは勝手が違い、鬼を追い払った後、幸せが猿となって部屋に入って来たかのようだった。
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ケニアでの滞在は3泊4日、もっとサファリを経験したかったが、予定通りナイロビを経由しタンザニアに向った。ザンジバル島での3泊4日は、イスラム教圏ということもあり、同じアフリカでもケニアとは異なる表情の多い国だった。
世界遺産のストーンタウンは歴史を感じさせる重厚な街で、活気のある街を象のように滑らかに歩くMuseeさんに連れられて奴隷市場を見学した。アフリカの歴史を垣間見た瞬間だった。
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ストーンタウンから1時間ほどのドライブで、パジェビーチに到着した。白砂で遠浅の海、静かで穏やかな波に癒された。白浜に白い貝、砂浜を歩く蟹まで白く、日常を忘れ時間も気にせず二人だけの時間だった。
タンザニアの静かな時間は瞬く間に終わり、ドバイを経由して成田に戻った。日本は100年ぶりの大雪に見舞われ、街は雪で覆われていたが相変わらず便利で衛生的だ。雪で一掃された日本は、熱気溢れるナイロビとあまりに違うせいか、冷ややかで澄ました空気に感じられた。ケニア・タンザニア、次に訪れる時にはスケッチブックにスワヒリを増やし、長期で滞在したい。
※アフリカでのハネムーンにご興味のある方は、ぜひアフリカでハネムーン&ウェディングのページもご覧ください。